240 / 506
冒険に行……かないので、せめて色々見てみようと思う
第240話:『殺さず』ですよ!気を付けて!
しおりを挟む今回の対人戦闘は、殺さないようにする為に毒は禁止になった。
最初は文句を言っていたココア達も、テラの毒であっという間にドロドロに溶けた話をしたら納得してくれた。
何が溶けたか?察してくれ。
因みに、ヨルムンガンドの毒は、もっと凄いらしい。
<地面が溶けるレベル>と言ったのは、ガルムだ。
あと、これが肝心。
「俺を狙うと、一瞬で終わるからな」
通常のPvPなら作戦として有りかもしれないが、今回は無しだ。
なぜかと言うと、俺を攻撃すると従魔達が本気になるから。
ルール関係なく、殺戮が始まる未来しか見えん。
平和な場合は、俺が死ぬ。
当然、従魔達も消える。
クランハウスに戻るのか?確か。神殿?教会?あれ?どこだったかな。
そして、後日会った時に従魔達に殺気を当てられ続けるだろう。
あれ?こっちの方が物騒だな。
「では、『殺さず』の対人戦闘で、ヴィンへの攻撃は自分達の為に禁止。こちらはパーティーで、従魔側は一匹ずつ……で良いのかしら?」
ココアが今回のルールを確認してくる。
「あぁ。……いや、チビッ子であるテラとヨミはワンセットで頼む」
大きさ的に不利過ぎるし、毒禁止だとテラの攻撃力が半分だ。
……と、思っていた時期が俺にもありました。
「うぐっふぉ!」
盾役の重装騎士が飛んでいって壁に激突した。
テラの体当たりを食らったからだ。
うっそぉん。テラちゃん凄すぎ。
何十メートル飛んだのか……ココアが回収に向かう。
「んぎゃあぁぁぁぁ……」
新たな悲鳴が響き渡る。段々と小さくなるのが怖い。
し、死んでないよな?
確か、死んだら赤い光にになって消えるはずだし。
高速で動いていた忍者が、ヨミの落雷を受けて倒れていた。
「ちょっと休憩しようか。テラ、ヨミ」
これ、ルール変更した方が良いか?
ヨミもテラも一匹でいけそうだ。
『殺さず』だと、冒険者側も手加減が難しいのだろう。
相手の攻撃がこちらへまともに当たっていない。
あ、俺は部屋の隅にある、何かの台の陰に隠れております。
流れ弾に当たったら困るし、俺に気を使いながら戦うのは双方大変だろうからな。
「なぜ、こちらの攻撃が当たらないの!?」
ロリッ子魔女が悔しそうに叫んでいるのが聞こえる。
今は作戦会議と言う名の休憩だ。
お互いにちょっと離れて固まっている。
ロリッ子魔女。頑張って魔法攻撃連発してたよな、そういえば。
手加減してくれているのかと思ってた。
「テラの鎧は斗苫斗的作だから、色々付加価値付いてるかもな」
街の外でだけ身に付けるテラのプレートアーマー。
止めたのに、リルの毛が入っている。「ひとつまみだけですから!」と言い訳していたが、このミニチュアサイズのプレートアーマーにひとつまみって、結構な量だよな?
ヨミのフェロニエールにも、何か付与されてるのかもしれない。
素早さアップとかかもしれないな。
魔法を避けるスピードが、いつも以上に速かった気がする。
しかし、この二匹とやって、この結果。
リルやガルムと試合になるのだろうか?
いや、ココア的には、ヨミやテラは小さ過ぎて攻撃し辛いのかもしれない。
余談だが、忍者は忍者ではなく、剣士だそうだ。
スピード特化の細い剣を使うアタッカーで、忍者装束は単なる趣味だとか。
201
お気に入りに追加
1,415
あなたにおすすめの小説
どーでもいいからさっさと勘当して
水
恋愛
とある侯爵貴族、三兄妹の真ん中長女のヒルディア。優秀な兄、可憐な妹に囲まれた彼女の人生はある日をきっかけに転機を迎える。
妹に婚約者?あたしの婚約者だった人?
姉だから妹の幸せを祈って身を引け?普通逆じゃないっけ。
うん、まあどーでもいいし、それならこっちも好き勝手にするわ。
※ザマアに期待しないでください
最悪のゴミスキルと断言されたジョブとスキルばかり山盛りから始めるVRMMO
無謀突撃娘
ファンタジー
始めまして、僕は西園寺薫。
名前は凄く女の子なんだけど男です。とある私立の学校に通っています。容姿や行動がすごく女の子でよく間違えられるんだけどさほど気にしてないかな。
小説を読むことと手芸が得意です。あとは料理を少々出来るぐらい。
特徴?う~ん、生まれた日にちがものすごい運気の良い星ってぐらいかな。
姉二人が最新のVRMMOとか言うのを話題に出してきたんだ。
ゲームなんてしたこともなく説明書もチンプンカンプンで何も分からなかったけど「何でも出来る、何でもなれる」という宣伝文句とゲーム実況を見て始めることにしたんだ。
スキルなどはβ版の時に最悪スキルゴミスキルと認知されているスキルばかりです、今のゲームでは普通ぐらいの認知はされていると思いますがこの小説の中ではゴミにしかならない無用スキルとして認知されいます。
そのあたりのことを理解して読んでいただけると幸いです。
【第1章完結】デスペナのないVRMMOで一度も死ななかった生産職のボクは最強になりました。
鳥山正人
ファンタジー
デスペナのないフルダイブ型VRMMOゲームで一度も死ななかったボク、三上ハヤトがノーデスボーナスを授かり最強になる物語。
鍛冶スキルや錬金スキルを使っていく、まったり系生産職のお話です。
まったり更新でやっていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過しました。
辺境の街で雑貨店を営む錬金術士少女ノヴァ ~魔力0の捨てられ少女はかわいいモフモフ聖獣とともにこの地では珍しい錬金術で幸せをつかみ取ります~
あきさけ
ファンタジー
とある平民の少女は四歳のときに受けた魔力検査で魔力なしと判定されてしまう。
その結果、森の奥深くに捨てられてしまった少女だが、獣に襲われる寸前、聖獣フラッシュリンクスに助けられ一命を取り留める。
その後、フラッシュリンクスに引き取られた少女はノヴァと名付けられた。
さらに、幼いフラッシュリンクスの子と従魔契約を果たし、その眠っていた才能を開花させた。
様々な属性の魔法が使えるようになったノヴァだったが、その中でもとりわけ珍しかったのが、素材の声を聞き取り、それに応えて別のものに作り替える〝錬金術〟の素養。
ノヴァを助けたフラッシュリンクスは母となり、その才能を育て上げ、人の社会でも一人前になれるようノヴァを導きともに暮らしていく。
そして、旅立ちの日。
母フラッシュリンクスから一人前と見なされたノヴァは、姉妹のように育った末っ子のフラッシュリンクス『シシ』とともに新米錬金術士として辺境の街へと足を踏み入れることとなる。
まだ六歳という幼さで。
※この小説はカクヨム様、アルファポリス様で連載中です。
上記サイト以外では連載しておりません。
ーOnly Life Onlineーで生産職中心に遊んでたらトッププレイヤーの仲間入り
星月 ライド
ファンタジー
親友の勧めで遊び、マイペースに進めていたら何故かトッププレイヤーになっていた!?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
注意事項
※主人公リアルチート
暴力・流血表現
VRMMO
一応ファンタジー
もふもふにご注意ください。
【完結】魔物をテイムしたので忌み子と呼ばれ一族から追放された最弱テイマー~今頃、お前の力が必要だと言われても魔王の息子になったのでもう遅い~
柊彼方
ファンタジー
「一族から出ていけ!」「お前は忌み子だ! 俺たちの子じゃない!」
テイマーのエリート一族に生まれた俺は一族の中で最弱だった。
この一族は十二歳になると獣と契約を交わさないといけない。
誰にも期待されていなかった俺は自分で獣を見つけて契約を交わすことに成功した。
しかし、一族のみんなに見せるとそれは『獣』ではなく『魔物』だった。
その瞬間俺は全ての関係を失い、一族、そして村から追放され、野原に捨てられてしまう。
だが、急な展開過ぎて追いつけなくなった俺は最初は夢だと思って行動することに。
「やっと来たか勇者! …………ん、子供?」
「貴方がマオウさんですね! これからお世話になります!」
これは魔物、魔族、そして魔王と一緒に暮らし、いずれ世界最強のテイマー、冒険者として名をとどろかせる俺の物語
2月28日HOTランキング9位!
3月1日HOTランキング6位!
本当にありがとうございます!
沢山寝たい少女のVRMMORPG〜武器と防具は枕とパジャマ?!〜
雪雪ノ雪
ファンタジー
世界初のフルダイブ型のVRゲーム『Second World Online』通称SWO。
剣と魔法の世界で冒険をするVRMMORPGだ。
このゲームの1番の特徴は『ゲーム内での3時間は現実世界の1時間である』というもの。
これを知った少女、明日香 睡月(あすか すいげつ)は
「このゲームをやれば沢山寝れる!!」
と言いこのゲームを始める。
ゲームを始めてすぐ、ある問題点に気づく。
「お金がないと、宿に泊まれない!!ベットで寝れない!!....敷布団でもいいけど」
何とかお金を稼ぐ方法を考えた明日香がとった行動は
「そうだ!!寝ながら戦えばお金も経験値も入って一石三鳥!!」
武器は枕で防具はパジャマ!!少女のVRMMORPGの旅が今始まる!!
..........寝ながら。
チート幼女とSSSランク冒険者
紅 蓮也
ファンタジー
【更新休止中】
三十歳の誕生日に通り魔に刺され人生を終えた小鳥遊葵が
過去にも失敗しまくりの神様から異世界転生を頼まれる。
神様は自分が長々と語っていたからなのに、ある程度は魔法が使える体にしとく、無限収納もあげるといい、時間があまり無いからさっさと転生しちゃおっかと言いだし、転生のため光に包まれ意識が無くなる直前、神様から不安を感じさせる言葉が聞こえたが、どうする事もできない私はそのまま転生された。
目を開けると日本人の男女の顔があった。
転生から四年がたったある日、神様が現れ、異世界じゃなくて地球に転生させちゃったと・・・
他の人を新たに異世界に転生させるのは無理だからと本来行くはずだった異世界に転移することに・・・
転移するとそこは森の中でした。見たこともない魔獣に襲われているところを冒険者に助けられる。
そして転移により家族がいない葵は、冒険者になり助けてくれた冒険者たちと冒険したり、しなかったりする物語
※この作品は小説家になろう様、カクヨム様、ノベルバ様、エブリスタ様でも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる