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いろんな意味での初イベントに参加しますよ!

206:和色

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 皆が宝探しのように(金)(銀)を探している間に、俺は自分のカラフル兎の世話をする事にする。
 レイとジルドも当然参加中だ。
(金)は二匹しか居ないはずだし、先約の二人に権利はある。
 が、現場の臨機応変でお願いします。
 横取りするような奴はいないとは思うけどな。

 いやぁ、それにしても増えたな、カラフル兎。
 動き回るから正しい数も判らないが、とにかく多い。
(黒)(赤)(緑)(黄)(青)(橙)(紫)(金)(銀)(黄緑)……黄緑!?
 あと妙に濃い赤……赤黒?臙脂えんじやワインレッドとはちょっと違う色。
 そうだよな、黒や緑が混じる色もあるはずだよな。

(銀)も増え……銀か?いや、これは、白だよな。
 現実リアルでも見る白兎。
 え?白の要素どこ?
(白)を鑑定すると、所有権は俺だけ。
(赤黒)……もっと良い色の名前無いのか?
 和色の名前を1番知っていそうな人間を呼ぼうか。
「ジルド、ちょっと良いか?」
 丁度(金)を捕まえたらしいジルドは、すぐに俺の所へ来てくれた。


「微妙な色合いだな。臙脂えんじほど赤くないし、柘榴ざくろよりは暗い。蘇芳すおうがしっくりくるか」
 すおう?人の名前かと思ったが、色の名前でもあるのか。
「よし、お前は(蘇芳)だな」
(赤黒)改め、(蘇芳)の頭をそっと撫でた。

 その後確認したら、ジルドの部屋には(黄緑)は居ないらしい。やはり、従魔達が居ると違うのかもしれない。
 兎の食べ物は、俺も他の五人もほとんど変わらないからな。
 しかし、全部で何色になるのか、カラフル兎。

 ちょっと色分けしてみよう。
「はい、皆、自分の色の紙の上に移動~」
 床の上に基本色の赤、青、黄色、緑色、黒と、金、銀の紙を円形に置く。
 真ん中に兎を置くと、自分の色へとピョンピョン移動するのが可愛い。

 真ん中に残っているのは、中間色の子達。
 ん?黒が残ってるな。
 違う。紺色か!
 黒と青で紺色、黒と赤で蘇芳。
 黄色と緑で黄緑、青と緑で青緑か?これ。
「ジルド、黄緑って他の呼び方ある?」(銀)探しを再開したジルドに質問する。
「さっきのか。萌黄もえぎは?萌えに黄色って書く」
「青緑は?」
「青緑なら碧色へきしょくが響きが良いだろう」
「ありがとう」

 凄いな、サラッと出てくる。
 飲み会とかでモテるタイプか、ウザがられる奴のどっちかだな。
 さっきのお礼も兼ねて、萌黄の所有権のジルドをポチった。
 俺だけの萌黄も居たしな。


 分別終了。
 赤、青、黄色、緑、黒、金、銀、橙、紫、紺、蘇芳、萌黄、碧色、白。
 うおぉぉ。本当にカラフル兎だな。
 所有権が俺以外の兎は、全部引き取ってもらおう。
 皆の望みどおりとの間にも兎が増えている。
 はい、ポチポチっとな!

<綺麗だね~>
 いつの間にか隣に来ていたテラが言う。これは俺に言っているのではなく、ドーロに言っている。
<ぎゅうぅ>
 ヨミちゃん、来た早々怒らないの。
(金)達が悪いわけじゃないからね?
<ヨミよ、兎共が怯えておるぞ。いかりならリルへ向けると良い>
<きゅ!>
 ガルムも寄って来て、俺を包むように横になる。
 その際に、慰めるようにガルムの尻尾がヨミをフサリと撫でた。

<ヨミ!?わかった!って酷くないかい?我だけのせいでは無いと思うよ?>
 正論だが、残念だなリル。
 お前が自分の欲望の為に姿になったのがダメ押しになったのは確実だからな。


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