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サースティールート

願うのは一つだけの日

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 7月中旬の金曜日。
 今日で、一学期の学校の授業は終了だ。 
 後は連休明けに終業式があるだけで、長い夏休みがやってくる。

(……夏休み!)

 浮かれたことや遊ぶことを考えている余裕なんてないけれど、それでも、これからは、学校が休みの谷口くんにいらぬ嫉妬の炎を燃やすことはなくなるんだろうなって思えるだけで嬉しくなる。

(少しでも長く……サースと一緒に居たいな)

 二人でこれからも一緒に居られるために今を頑張っている。
 だけど、心はいつだって彼を求めていた。

 私は……いつか遠くない未来に、向こうの世界に暮らすようになるんじゃないのかなって。
 本当にぼんやりとだけど、思っていた。

 サースは稀有な闇魔法の使い手で、あの世界では桁外れの魔力を持つという有能な魔法使いだ。
 あの人がこっちの世界で……普通に日本の中で暮らしていくことなど想像が出来なかった。
 もちろん、カフェエプロン姿だって似合っていたし、あの人の頭脳ならどんな仕事だって出来るのだろうけれど……。
 でもそれでは、きっと、彼の力が生かしきれないような気がする。

 あの世界で、まるで線が引かれていくかのように、彼に向けて運命の糸が紡がれていくのを私はずっと見て来たから。
 全てが集結されていく先に彼がいることが何もおかしく思えないほど。
 膨大な魔力と知能と聡明さを持つ彼は、それだけの器の持ち主であることを証明しているみたいだった。

 いつか、全てが終わって。

 ただ普通に生きていけるようになれたときに。
 彼には一番に能力を生かし切れる場所で生きて欲しいと思う。
 そして私は私で、一人で立って居られるようになりたいな、と思う。
 学校を卒業して、この世界で、自立して生きてから。
 生き方も、言葉も、想いも、全てを込めて、家族を説得する。
 私のことは心配しなくていいって、幸せになるために生きていくのだと、分かってもらう。

 その先で、サースが選ぶ世界で、一緒に……生きていけたらいいのになって。

(子供の私には……こんなぼんやりとしか、出来ることが思いつかない)

 でも、それでもきっといいんだ。私に分からないことはサースが教えてくれる。
 彼が必要としてくれる限り、私は、彼の側で彼を愛し続ける。

 二人で話し合って、助け合っていければ、それでいいんだと思う。

 これは――
 長い間、異世界と日本を行き来した私が、彼に寄り添う日々の中で、思い感じていたことだった。

 一人で背負わなくてもいい。お互いの出来ること、出来ないこと、それを二人で補い合って行ければいいんだって……。







 学校から帰宅して、着替えた私は魔法で異世界へ!

 ニギニギ→ぱふんの流れももう一瞬だった。
 世界で一番大好きな人の匂いに包まれた私は、今日こそはと、頬を待ち焦がれた胸板へと擦り付けた。

 すると、大きな温かい手が私の頭を撫でてくれた。

「……砂里」

 穏やかな優しい声が、私の脳髄を溶かすように響いて来る。
 そっと顔を上げると、甘やかに細められた瞳が私を見下ろしている。

 ここは聖女団体が用意してくれているサースの個室の中だった。

 長い黒髪が宝石のように艶やかに光っている。私は思わず吸い寄せられるように顔を近づけて、スンスンと目の前の髪の毛の匂いを嗅いでしまった。
 するとサースが不思議そうな顔をした。

「……なんだ?」
「……なん、だろう……?」

 なんだと言われると、匂いを嗅ぎたかった、なのだけど、なんで嗅ぎたかったのかって言われると、今そこにあるから……!としか言えなくなる。

「……とっても良い匂いがします」
「そうなのか?」

 つい素直に感想を伝えてしまった私の台詞に、サースは自分の髪を見下ろした。

 本当にこの、甘さの中に苦さの香る不思議な匂いはどこから発生しているんだろうなと思う。
 谷口くんちに泊まっていた間も、谷口くんちのシャンプーを使っていたらしいのに、サースだけ全然匂いが違っていた。
 匂いの正体が知りたくて、私は再度顔を近づけて、じっくりゆっくり匂いを堪能……じゃなくて確認する。

「匂いなど……するのか?」

 サースがふっと顔を近づけて来た。

 私の顔が彼の影に覆われ、彼の形の良い鼻筋が私の頭の髪の毛の中に埋まった。

「……ひぃっ……うっ」

 またしても変な声を上げてしまった。

 サースは暫くじっと顔を動かさずにいて、私はこの場から逃げ出したくて仕方がなくなる。
 臭い、一日学校に行って帰って来た私の頭、間違いなく臭い……!!
 彼の腕の中から逃れようともがく私を、彼の両腕ががっちりと挟み込んでいた。

「サ、サース……?」

 匂いを嗅がれることも、拘束されることも初めてで、動揺して変な汗がダラダラと流れ続ける。

「……確かに、良い匂いだな」
「そ、そんなわけないよ……汗かいてるから……」

 今まさに全身汗だらけですから!

「俺もそうだろう?」
「サースはとっても良い匂いです……っ」

 ここは譲れない……!

 掠れたような声とともに目の前の彼の肩が少し揺れる。サースが笑っていることが抱きしめられる全身から伝わって来る。

「頭の匂い嗅ぐのは……駄目……っ」

 恥ずかしくて涙が出て来そうになっていた。
 すると腕の力を弱めたサースが体を起こし、じっと私の瞳を覗き込んだ。

「……髪じゃなければ?」

 吸い込まれそうな漆黒の瞳が私に近づいて来て、スンと、頬に触れそうで触れないところから私の顔の匂いを嗅いできた。

(……!!)

 ドカンと頭が爆発しそうになっていた。

「……サースっ」
「……」

 鼻筋が頬から首に降りていく。
 触れられていないのに全身が緊張する。

「サース!!」

 全力で彼の胸板を押しのけた。
 するとサースはやっと動きを止めて私を見つめた。
 少しだけ笑い出しそうに上がった口角を見て、わざとやってたのだと確信する。

「……先に嗅いだのは砂里だろう?」

 ……う!

「俺がなんとも思わないとでも?」

 ……!?

「砂里は自覚が足りなすぎる……」

 ……自覚、とは。

 ドキドキとしながらサースの瞳を見つめていたら、その目は優しく細められ、伸ばして来た形の良い指先が私の頬を軽く撫でた。

「いや、違うな。俺が、待たせているからか……」

 長い睫毛が伏せられ美しい顔に影が形作られる。

「俺の想いを、砂里の気持ちを、形にすることを俺はまだ恐れている……」

 消えそうに低い声で呟かれるサースの言葉を肯定するように、私は頬に置かれた彼の手の上に自分の掌を重ねた。

「分かってるよ……」

 サースの気持ちを疑ったことなんてなかった。

 サースが、私との未来を考えてくれていることを知っている。
 私を長い間……求めてくれていたことをちゃんと知っているんだ。

 だけど、塔に監禁されたあとのサースの怯え方は普通じゃなかった。
 命の危険があると分かっているのに、一度は一人でこの世界に帰って来ようとしていた。
 この先私たちが一緒に居られる未来があるのかも、分からない。
 それでも……ずっと一人で生きて来たサースが、私とともに生きて行きたいと思っていることを伝えてくれた。

 それだけで十分だった。

 命の危険があるかもしれない今、自分のこと以上に私を心配してくれていることも分かっていた。

 この優しい人はきっと……いざ危険が迫ったら、一人で行ってしまうんだろうと思う。
 私の為に世界の為に、大事なものを守るためにだったら、命だって掛けてしまうんだろう。

 私を縛る言葉さえ残さずに、きっと。

 それはなんて残酷な優しさなんだろう。

「ずっと側に居てね……」

 だから私は、ほんの少しだけ、彼をこの世界に縛り付けたいと思う。
 私の台詞に力強い腕が私を抱きしめてくれる。


 今、彼の想いは、確かにここにある。







 暫くすると部屋の扉をノックする音が響いて来た。

 出て行くと、廊下にはロデリック様とメアリー様が立っていた。
 学校の制服を着たメアリー様はスタイルの良い容姿に長い金色の巻き毛を華やかに煌めかせていた。
 私の姿を見つけると大きく目を見開く。

「……サリーナ様!」

 メアリー様は勢いよく私を抱きしめる。

「メアリー様……?」

 美しい金色の髪の間から顔を上げるとロデリック様と目が合い、肯定するように軽く頷いてくれた。きっと、彼が連れて来てくれたのだろうと思う。
 メアリー様はロデリック様の婚約者で、前世が日本人だった方だ。ゲームの中ではヒロインのライバル令嬢だったけれど、現実では同級生であり、2人は仲の良い友人である。

「心配しましたよ。急に来なくなって、何があったんだろうと……」

 メアリー様は、この世界でサース以外では唯一、私の素性を正確に知っている人だった。
 かつて同じ世界で、ギアン家の子孫が残したあのゲームをやっていた。
 死ぬ間際にミュトラスの力を使ったために、この世界に転生することが出来たのだと言う。

 サースは私たちに部屋の中に入るように促し、そしてロデリック様と一緒に出て行く。
 扉が閉められるのを見て、二人にしてくれる時間をくれたことを理解した。

 メアリー様にベッドの上に座ってもらい、私も隣に座る。

「心配掛けてごめんなさい……」

 私の言葉にメアリー様は微笑んで首を振る。

 私は長い話をメアリー様にした。
 サースの魔王堕ちを止める手段を探していたこと。
 谷口くんの帰還魔法のことを話した時には興味を持ったようだった。
 だけれど、メアリー様は頭を振るようにして「私にはもう思い残すことはないから」そう言って話の続きを促した。

 ギアン家の子孫が作ったゲームだったこと。
 聖女団体と魔法院を探っていたこと。
 団体長さんに聞いた聖女の話。

「ミュトラスの力の発動条件は、他者や、何かの物事の幸福を、自分を捨てて願えたときだけ……」

 メアリー様は意味を理解するようにゆっくりと繰り返した。

 そうして美しい顔の頬を、少しだけ上気させるように私を見つめて言う。

「前世で亡くなるときの話です」

 メアリー様は前世の話をしてくれた。
 裕福な家庭に生まれ育ち、ゲームをプレイしたときには、誰よりも自分に似ているように思えたライバル令嬢に共感していたのだという。

「だけど、ゲームの中のライバル令嬢は……酷い扱いでしたよね」

 確かに、ヒロインを苛め抜き、攻略対象者たちからは蔑まれていた。彼女が幸福になる道は一つも無かった。

「丁度、家庭や学校で上手くいかない出来事が重なったときに事故に遭って……辛かった気持ちがライバル令嬢に重なってたんでしょうね。亡くなる時だと言うのに、考えていたんです」

 遠い過去を思い浮かべるように話すメアリー様の横顔はとても儚げだった。

「私ならあなたを幸福にしてあげられるのにって……」

 メアリー様は、自分はもう死ぬんだな、自分には得られなかったけれど、同じ気持ちの分かる貴女を幸せにしてあげたかったな……そう、思っていたのだと言う。

「あの瞬間に、ミュトラスの力に触れる何かがあったのではないでしょうか?」

 メアリー様はそう言うと私を見つめて、微笑む。

「サリーナ様は、どのように発動されていたのですか?」

 確か、私は……?

「一晩中、夢中になってサースの絵を描き続けていて……」
「はい」
「でもその日だけじゃなくて、何年も、毎日のように彼の絵を描き続けていて……」
「はい」
「ある晩ミュトラスの使いがやってきて、願いを叶えようと言ってきたの」
「どんな絵を描かれていたんですか?」

 あの日描いていた絵は……確か……。

「魔法院のローブを着たサースが、愛しい人を微笑んで見つめてる姿を……」

 メアリー様がにっこりと微笑んだ。

「それはゲームの中にはなかったお姿ですね」
「うん」
「どんなお気持ちで描かれていたんですか?」
「サースが幸せに笑ってくれますようにって……」

 無心に描き続けていたあの時の私は、それ以外の何かを考えてはいなかったと思う。

「ねぇ……サリーナ様」
「はい?」
「わたくしそのお姿、既に見ていますよ」
「え?」

 ふふふ、と可愛らしい笑顔でメアリー様が言う。

「王宮でのお茶会の日ですよ。ローブ姿のサースティー様は、とても幸せそうにサリーナ様に微笑まれていらっしゃいました。他の場所でも、ローブ姿で微笑まれていたことがあったのではありませんか?」

 そう言われて初めて、ずっと一緒に過ごして来たサースの、幾度か見たローブ姿を思い出す。
 いつどこに居たって彼は私に優しく微笑んでくれていた。

「なんだか少しだけ分かった気がします。他者や……何かの物事の幸福を自分を捨てて願えたときに、ミュトラスの力に触れ……」

 そして、とメアリー様は続けて言う。

「ミュトラスの力が発動されると、その想いは叶えられるのですね。私がメアリーを幸福にしたように、サースティー様が笑えたように……」

「……え!?」

 メアリー様の言葉の意味を理解して、私は思わず叫んでしまった。

「え?私……大量にサースの絵を描き続けて、ミュトラスの願いを量産してきてるんですよ?」
「ふふふ。なら、サースティー様はきっとたくさん微笑まれてるんではないでしょうか?」

 確かに笑ってる!必要以上にからかうように笑っている気がする……!

「……ええぇ!?」

 動揺した私に、メアリー様が優しい口調で言う。

「メアリーを幸福にしたのは、私なんです。神の力が関わっていても、私の意思が存在しています。きっと、サースティー様にもそうなんでしょう」
「……」

 メアリー様は言っている。
 訳の分からない神様の力で、サースが笑っているわけじゃないんだって。
 それはその通りに思えた。サースはいつも……私をからかったり、私を抱きしめたり、私が面白いことを言った時に、微笑んでくれていたから。

「私が描いて来た絵の……ミュトラスの力が発現したものは、全部、心からサースの幸福を願っていたものってことになるの……?」
「……そうだと思いますよ」

 私は顔からボボボと火が出るんじゃないかと思う。

「は、恥ずかしいです……」
「大丈夫ですよ」
「こんなのサースに知られたら生きていけない……」
「……一緒に話を聞かれていたのなら、もうご存知かと思いますよ」

 そうだサースは団体長様の話を理解して聞いているようすだった。
 あの日帰り道に、サースは言っていた。

 ――『俺もいつか、お前のような願いが使えるようになりたいと、そう心から憧れる』

「!?!?」
「サリーナ様!?」

 勢いよくベッドに顔をつっぷした私をメアリー様が気遣ってくれている。

(恥ずかしい。恥ずかしい。サースに顔を合わせられない……出会う前からも、出会ってからも、彼のことが好きすぎて、幸福を願いまくってミュトラスの願いを量産していたなんて、どんなに重たい愛なんだ。危険なストーカーなんだ!)

 しばらくサースにはとても顔を合わせられない……そんな私の気持ちにはお構いなしに、部屋の扉がノックされる音が響いた。

 開いた扉の向こうに、気遣わし気に私を見つめるサースがいて、私は思わず目を逸らしてしまった。

 メアリー様はまた来ますね、と笑って言った。私たちと挨拶をするとロデリック様と二人、聖女団体の施設から帰って行った。
 見送ったあとに、サースが私を振り返って言う。

「……なんだ?」

 少し強張った顔で、真面目な表情で見下ろしていた。
 だけれど私は恥ずかしくて彼の目を直視できない。

「なんでも……」
「何があったんだ?」

 両頬をサースの手に挟まれ、ぐいっと上向きに持ち上げられて、サースのご尊顔を目の前に見つめることになった。
 至近距離で、意思の強そうな漆黒の瞳から睨むように見つめられると、私は逃げ場を失った捕食動物のようになってしまう。

「は、恥ずかしくて……」
「恥ずかしい?」

 メアリー様に聞いたことを話した。

「私……サースのことばかり考えてて……頭の中そのことばかりで……会う前からも、出会ってからも、ずっと絵を描きながらサースの幸福願ってたんだって気が付いて……」

 穴があったら入りたい……!

 泣きたくなっていたら、力強い腕が私を思い切り抱きしめて来た。

「砂里……」

 肩と腰をがしりと挟み込む彼の腕の力はとても強くて、まるで彼の気持ちを現しているみたいだった。

「聞いて砂里……」
「うん……」

 腕の力が緩められ、サースの瞳が私の顔を覗き込んで来る。

「俺を救うなら、世界を救うなら、それはきっと君なんだ」
「え?」
「ローザではない、メアリーでもない、他の聖女ではありえない。俺の幸福だけを願い続けてくれた君だ」

 漆黒の瞳がまっすぐに私を見つめている。

「きっと……ゲームの中のあのENDでは、魔王を倒しても世界は救われなかったんだ」
「……」
「むしろ、魔王を倒したら、真の意味で世界の終わりだっただろう……」

 サースの言っている言葉の意味が私には分からない。

「ギアン家の子孫が聖女の願いを使い残してくれたあのゲームの中でも、真のハッピーエンドが描かれていたとは思われにくい。だが、君が居る今、状況が変わったんだ。君が俺に力をくれた。心にも、願いの力でも、だ。俺は、俺自身の目で世界と自分を感じて、考え、対処することが出来るようになった。それはきっと、君が居てはじめて出来るようになれたことなんだ……」

 潤んだような瞳が食い入るように私を見つめているから、ただ見つめ返す事しか出来ない。

「君だけなんだ、砂里……」

 サースの唇が、声を出さずに動く。
 その唇の動きは、あいしている、そう言っているようにも思えた。

 言い終わるよりも前に、強い力で私を抱きしめる。

「君だけが……俺の聖女なんだ」

 私にはサースの言っていることの意味はほとんど分からなかった。
 だけれど、吐き出すようなサースの気持ちを感じて、私はサースの背中にそっと手を回した。

「私……ずっとずっと、サースの幸せを願っていてもいいの?」
「ああ」
「怖くない?」
「なんで怖いんだ……」

 掠れたようなサースの笑い声が響く。

「私が願い続ける限り、サースは笑っていてくれるのかなぁ……」
「願わなくても笑うと思うが」

 だが、とサースは続けて言う。

「同じだけ俺も願っている。砂里が幸福で居られるようにと」
「サースが側に居てくれたらずっと幸せだよ……」

 私はズルい女だから、こうして会話の中にちゃっかりとサースをこの世界に縛り付ける言葉を交ぜるのだ。

「居なく、ならないでね」

 さりげなさを装って言う台詞には心からの本音を込めて。
 返事の代わりに、力強い腕が私を抱きしめてくれた。






(明日から三連休!朝から行けるし、友達の家に泊まると言えば、お泊りだって出来そうな気がするけれど……そうは言ってもサースのところに泊まる訳にもいかないし、言い出せなかった。きっと言い出せないうちに三連休も終わってしまうんだろうな……と思いながら眠った日)
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