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ビビりとモフモフ、冒険開始

アール・ピー・ジー

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いつもより小さめに擬人化して、おとーさんに抱っこされたまま、3●Sに向き合う。
魔力増えたし、扱いも上手くなった。
集中しろ…いざ、リベンジの時……!!

「動け動け動け動け動け動動動動動動動」
『総長さん、なんか呪われそうなのです。』
『おめめ、すごいの…!』
『必死だね!』
「ミライ、落ち着け。呪術じゃないんだぞ。」
「ごめん。久々に触れる3●Sの感触に、我を忘れてた!」

やっぱり最初は、2D系から入るべきかなぁ~と、リメイク版ドラ●エ5をやることにしたよ。詩音へのRPG講座も兼ねて。
あと、おとーさんに、操作させてみたいってのもある。

だがしかしっ!
頑張ってんのに、起動する気配無いんだけど、どうなってんのーっ!?

「うぅー…」
「ふむ…ミライの魔力にしか、反応しない様だが……魔力を流す場所が問題なのかもしれん。」
「場所ですか?」
「どこに流せばいいと思う?」
『どこかなぁー?』
「まあ、待て。もうすぐ専門家が、犬の如く…」

バターンッ!!

「異界の魔導具起動するって?!」
「ほら、食い付いて来た。」
「ビルムさん!なんか普段より3割増しで活き活きしてるね!」

魔導技師さん、コイツです!
コイツをどうにかしてくれ!

「こりゃまた面妖な…折り畳み式で…この窓みたいな部分は、何かしらの視覚情報が出てくるんですかね?それが2つあって…スイッチみたいなもんが並んでて…此処は何かの回路を差し込む、と…ふむふむ。」
『面白い形だよね~。』
「起動が上手くいかないんだよ。何処に魔力流せば良いかな?」
「んー…分解させてくれりゃ、ハッキリ解るんですが…」
「ダメ。」
「ですよねぇ。」

チラッとこっち見んな。

「コレ、たぶん此処の奥に、魔力充填用の魔石が入ってますね。」
「充電器入れるところ…!?」

な、なるほど…!
んじゃ、そこに向けて魔力を…

「…………どんくらいやれば良いかな?」
「充填完了したら、此処が光るかと。」
「電源ランプが?……お、緑に光った!」

場所さえ解れば、早かったね!

「テレレレテレレレン♪(ゼ●伝のアレ)」
「やりましたね!」
「今度は何の歌だ?」
「謎解きが、完了した音ですw」

ソフトの準備よーし!
電源ボタン、ポチっとな!

『見たいです~♪』
「おう、おいでおいで♪」
『ボクも~♪』
「おおぅっ!?」
『じゃあ、ボク此処から見る!』

小梅は俺の膝に半身乗り上げ、陽向は後頭部に乗ってきた。
若葉はおとーさんの肩に乗っている。
反対の肩には、おかーさんがしなだれ掛かっていた。
ラルフとレナさんに、ビルムさんと詩音も横から覗いてくる。
……いっそ、テレビに繋ぎたい。
ビルムさんに相談してみようかな。

俺にはお馴染みのオープニングが流れて、セーブデータの選択画面へ。

「この、『ミライ』と書いてあるのは…?」
「俺のセーブデータ!此処まで進みましたよーって、記録してあるんだ。1個空いてるから、3番目に、おとーさんのデータ作ろっか。」
「此方の、『ミリー』というのは?」
「前世の妹のデータだよ。ほぼ向こうの父さんがやってたけど。」
「「前世?!」」
「あ」

……ラルフとレナさんには、前世のことは言ってなかったか……

───────

2人にザックリ説明したところで、ゲーム再開っ!
2人共、驚き過ぎたのか暫く固まってたけど
「……道理で、それなりの知識や戦闘能力はあるのに、子供でも知ってる聖典や、伝記の内容を知らないわけだ。」
「なんかもう、2人の事では、あまり驚かなく成ってきたわ。」
って納得してくれたよ。

「このゲームは、自分である程度行動や選択を変えられる、冒険物語みたいなやつだよ。」
『楽しみです♪ゲームのお話は聞いてたですが、見るのは初めてなのです♪』
「モンスターが出て来て、魔法も普及している世界のお話なので、皆さんにもとっつき安いかと。」
『ドリームシープ、いるかなぁ?』
『ウィンチエイプは?』
「あー、この作品には居ないな…」
『『えー。』』
「コレが、前に言ってた、アールピージーってやつかしら?」
「そう、それ!」
「先ずは、主人公の名前を決めねばならぬのか…」
「大体、自分の名前入れるけど……おとーさん、入らないね。」

つい最近のは、入れれるように成ったけどね、6文字。
どうやら、文字はディーヴェルト語になってるみたいだ。

「『ディー』か『ディア』で、良いんじゃないですか?」
「ふむ…致し方あるまい。」
「この三角、ここで動かせるから、目的の文字にきたら、こっちのコレ押してね。」
「こうか。」
「そうそう。」

名前は『ディア』にしたらしい。
さーて、前世じゃ父さんもゲーマーだったけど、おとーさんのゲームセンスは如何程かね~♪

「あら、絵が動くんですね…カースグラフィティのような物ですか?」
『師匠さん、コレはモンスターじゃないのです。』
「わ、なんか可愛い絵♪」
「シオンのスマホとも、また違う感じの映像だな。」
「やっぱ、分解しちゃダメですかね?!」
「ダメ。」

分解は諦めて。
まあ、ビルムさんなら再構築できるだろうけど…万が一壊されたら泣くから。

『コレ、ひと?』
『みたいだね~。』
「……今、危うく主人公の名が、トンヌラに成りかけたのだが。」
「俺もそのネーミングは、どうかと思う。」
「理由は、しっかりしてるんですけどね…。」

尚、最初から『トンヌラ』にしとくと、スーフ●ミは『サトチー』、リメイクやP●2だと『アベル』にしようとするらしい。
芸が細かいね!

「ん、場面が切り替わったな。」
「おお、あの赤子が育つとこうなるのか。」
「確か、子供時代は6歳でしたっけ?」
「うん。」
「ちょっと、髪の黒いラルフみたいねw」
「……そうか?」

暫くは平和だし、大丈夫だろう。
子供時代の最終局面で、おとーさんボロ泣きしないかなぁー(期待)。
俺は勿論泣きに泣いた。

「む…自分で動かすのか…?」
「うん、コレでね。その辺のタンスとか、樽とかツボは、このボタンで調べられるよ!」
「ふむ……樽を破壊したぞ、この少年。父親は何と教えておるのだ?」
『タンスから何か盗ったのです…!』
『どろぼーだー!』
『悪い子だー!』
「主人公は、盗賊の子か何かかい?」
「い、いや…なんか、この世界は『壺,樽,タンス,宝箱の中身はご自由に御取りください』って感じで……」

しまった、普通に犯罪だよなコレ。

「……まあ、釈然とせぬ部分はあれど、そういう世界なら仕方あるまい。」
「パパにこのボタンで話しかけると、船から降りれるよ。船員さんにも話しかけれるし。」

さて、そろそろ初戦闘来るかなー。

「…この先は……ん?急に地図のような絵になったな。」
「フィールドマップだよ。ここからは、モンスター出るから気を付けてね。」
「何?6歳の人族の子供を、モンスターが出現する場所で遊ばせて良いのか?」
「大丈夫だよ、パパも解ってるから。」

お、きた!
テーレッテッテッ♪テーレッテッテッ♪テーレッテッテッ♪テテテーレー♪
デンッ♪デデンッ♪デデンッ♪デデンッ♪

「なんだこの、妙に可愛らしいモンスターは……す、ら………?!か、斯様な幼児おさなごが、棒切れ1本で挑んで良いモンスターでは無かろう!父親は何処だ?!」
「大丈夫だから、ほら『たたかう』選んで!」

おお、おとーさんが慌てとる!貴重だ!
何?この世界のスライム、そんな強いの?

「魔法無しでどうやって…ああ、それ見たことか、攻撃を避けることすら叶わぬではないか!」
「…ラルフ、スライムってそんなヤバいの?」
「物理攻撃のみでは、大変だ。核を砕かないといけないからな。だが、普通の火で蒸発するようなモンスターだぞ。」
「ウフフ…w実はですね、ディアドルフ様は小さい頃nもご」
「こら、ロゥミア…余計な事は言わんで良い…!」

え、何?何があったの?wktk

「コイツ、産まれて間もない頃に、好奇心でスライムつついて、ベッタベタにされたんですよ。それで、毛が凄いことに。」
「ビルム貴様ぁああっ!!」
「ぷふっwおとーさん、かっわい…www」
「わ、笑っちゃ悪いですよ、未來くん…www」
『気持ちは解るのです。』
『スライムって、ベッタベタなの?』
『ボク触ったことなーい。』
「なんだろう…親近感が……」
「ディアドルフ様にも、そんなお可愛らしい頃があったんですね…!」

何してんのwおとーさんwww
いや、解るけどw触ってみたいけどさwww

「あははwほら、パパ助けに来てくれたよw」
「む……剣でスライムを斬るとは、父親は相当手練れの剣豪らしいな。」
「まあ、間違ってもないかなw」

他人のドラ●エプレイなんて、妹に助言するときくらいしか見たこと無かったけど…皆でワイワイやるのも、新鮮でいいね♪
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