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小魚、失敗する
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『みなさんお疲れさまでしたぁ! 第一ウェーブ無事終了です! 一部神様になっていた方もいたみたいですねぇ。見ていた方はなかなか驚いたんじゃないですか?』
デビルダストがいなくなってから、始まりの街全体にアナウンスが響いた。
いろんなところから出てくるっていってたからかなり構えていたが、これが聞こえたってことはひと段落だ。
ガヤガヤと周りから声が聞こえてくる。
俺達の狩りを見ていたプレイヤーは、完全に俺のことだと気づいているだろう。
デビルダストの狩りに慣れたころには、カンシャ―の声が常に聞こえていたぐらいだ。
マジで不気味な狩場と化していた。
結局ポイントとしては1980ポイントという荒稼ぎっぷりだ。これで他のパーティにに追い付かれているなんてことは万に一つもあるまい。
『サクッとランキングを発表していきますよぉ!』
アナウンスがパーティのポイント上位を発表していく。
五位 トリーズ 317ポイント
四位 雅 385ポイント
三位 卍真・火影卍 512ポイント
二位 young forest 630ポイント
一位 セールスマン小魚 1980ポイント
順にランキングが発表されたが、気になることが一つある。
「おい、この変なパーティ名なんなんだ」
糞みたいな名前が公表されているのだ。一位はポイント的に間違いなく俺たちのことなんだが、何がどうしたらこんな名前になるというのだ。
パーティのリーダーはリズに任せていたので、犯人は他にいない。ギロリと睨みつけると、リズは目を背けた。
「まさかランキングの時に名前まで読み上げられるとわねぇ……。おほほほほ」
「そんなこと言ったって駄目だぞ。他のチームもへんてこな名前しかないからまだマシだがな」
このゲームの上位層はネーミングセンスが壊滅的ってことだけははっきりした。
ランキングに入ってる他のパーティ名と比べると、セールスマン小魚もマシに思えて……こないね。うん、やっぱ駄目だよこれ。
「リーダーっぽくて良いじゃないですか。きっと目立ちますよぉ。」
「悪目立ちだけどな……。まぁ良いよ。変な名前でも一位になれば良い意味での目立ち方に変わるだろ」
今のところは完全色物枠だろうが、ここから実力派小魚として名前を広げていけば良いのだ。
周りからも、一位の名前を笑う声が聞こえてくる。
パタパタと羽ばたき、みんなの少し上の位置まで移動した。
「俺がセールスマンの小魚だ!! 名前こそあれど、最強のチームだ! かかってくると良い!! この堕天使と聖女も仲間だけどなぁ! ハッハッハッハ!!」
下に降りて、隣通しで立っているリズとアリスの肩の上に乗る。
すると、さっきまで笑っていた男どもの声のトーンが変わる。
「小魚のくせにハーレムかよ。◯しね」
「きっしょ。海に帰って、どうぞ」
「運だけの春日」
「へっ!!!」
俺に煽りのセンスはなかったらしい。
返せるものだけ返したが、気づけば近くの男からはゴミをみるような目で見られるようになっていた。
「色物枠からヒール枠に変わったわね」
「私たちは変わってないですよ。ウィズさんが自爆してヒールになってきただけです」
「そうね。今のは結構目立つやり方だったし、変なのに絡まれないようにね」
残念ながら俺の煽りムーブは大失敗に終わった。
ただの哀しい小魚として頑張っていくほかなさそうだ。
『小魚の変な自慢も終わったので、第二ウェーブに移ります! 今度の敵は、すごく強い。一匹倒すと討伐ポイントが3も入るから、頑張ってね!』
運営にすら小ばかにされて悲しい気持ちになったが、第二ウェーブまでに気合を入れなおさねばなるまい。
「グルァァァ!!」
アナウンスが消えると、すぐにモンスターが現れる。
第一ウェーブと同じく、のんびりしている時間は全く与えてくれないようだ。
俺達の周りにいるプレイヤー達もすぐに武器を手に取り、戦いの準備を整えた。
デビルダストがいなくなってから、始まりの街全体にアナウンスが響いた。
いろんなところから出てくるっていってたからかなり構えていたが、これが聞こえたってことはひと段落だ。
ガヤガヤと周りから声が聞こえてくる。
俺達の狩りを見ていたプレイヤーは、完全に俺のことだと気づいているだろう。
デビルダストの狩りに慣れたころには、カンシャ―の声が常に聞こえていたぐらいだ。
マジで不気味な狩場と化していた。
結局ポイントとしては1980ポイントという荒稼ぎっぷりだ。これで他のパーティにに追い付かれているなんてことは万に一つもあるまい。
『サクッとランキングを発表していきますよぉ!』
アナウンスがパーティのポイント上位を発表していく。
五位 トリーズ 317ポイント
四位 雅 385ポイント
三位 卍真・火影卍 512ポイント
二位 young forest 630ポイント
一位 セールスマン小魚 1980ポイント
順にランキングが発表されたが、気になることが一つある。
「おい、この変なパーティ名なんなんだ」
糞みたいな名前が公表されているのだ。一位はポイント的に間違いなく俺たちのことなんだが、何がどうしたらこんな名前になるというのだ。
パーティのリーダーはリズに任せていたので、犯人は他にいない。ギロリと睨みつけると、リズは目を背けた。
「まさかランキングの時に名前まで読み上げられるとわねぇ……。おほほほほ」
「そんなこと言ったって駄目だぞ。他のチームもへんてこな名前しかないからまだマシだがな」
このゲームの上位層はネーミングセンスが壊滅的ってことだけははっきりした。
ランキングに入ってる他のパーティ名と比べると、セールスマン小魚もマシに思えて……こないね。うん、やっぱ駄目だよこれ。
「リーダーっぽくて良いじゃないですか。きっと目立ちますよぉ。」
「悪目立ちだけどな……。まぁ良いよ。変な名前でも一位になれば良い意味での目立ち方に変わるだろ」
今のところは完全色物枠だろうが、ここから実力派小魚として名前を広げていけば良いのだ。
周りからも、一位の名前を笑う声が聞こえてくる。
パタパタと羽ばたき、みんなの少し上の位置まで移動した。
「俺がセールスマンの小魚だ!! 名前こそあれど、最強のチームだ! かかってくると良い!! この堕天使と聖女も仲間だけどなぁ! ハッハッハッハ!!」
下に降りて、隣通しで立っているリズとアリスの肩の上に乗る。
すると、さっきまで笑っていた男どもの声のトーンが変わる。
「小魚のくせにハーレムかよ。◯しね」
「きっしょ。海に帰って、どうぞ」
「運だけの春日」
「へっ!!!」
俺に煽りのセンスはなかったらしい。
返せるものだけ返したが、気づけば近くの男からはゴミをみるような目で見られるようになっていた。
「色物枠からヒール枠に変わったわね」
「私たちは変わってないですよ。ウィズさんが自爆してヒールになってきただけです」
「そうね。今のは結構目立つやり方だったし、変なのに絡まれないようにね」
残念ながら俺の煽りムーブは大失敗に終わった。
ただの哀しい小魚として頑張っていくほかなさそうだ。
『小魚の変な自慢も終わったので、第二ウェーブに移ります! 今度の敵は、すごく強い。一匹倒すと討伐ポイントが3も入るから、頑張ってね!』
運営にすら小ばかにされて悲しい気持ちになったが、第二ウェーブまでに気合を入れなおさねばなるまい。
「グルァァァ!!」
アナウンスが消えると、すぐにモンスターが現れる。
第一ウェーブと同じく、のんびりしている時間は全く与えてくれないようだ。
俺達の周りにいるプレイヤー達もすぐに武器を手に取り、戦いの準備を整えた。
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