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本編
I am a・・・
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「あなた、起きて!大変よっ!!」
俺を起こしてくれたのは目覚まし時計でも朝から元気な娘達でもなく、妻の芽依だった。
何ら珍しい事ではない。だが、こんなにも彼女が焦っているのは珍しい。私は緊急事態と悟りベッドから飛び起きた。
だが、まだ起きるというには早い4時半という時刻だった。それが更に俺の中の焦らせる。
「何があった?」
「これ見てっ!」
そう言ってみせてきたのはスマホの画面。画面にはボンヤリとだが、巨大な二足歩行のバケモノが街を壊している映像が映っていた。
「あなたが働いてる研究所の近くで発生したみたい!町田ちゃんから電話が来てそれで知ったの!」
「不味いな・・・建物の中には可燃物や皆の貴重品がある。壊されるわけには行かない。それにそのバケモノは恐らく重火器では殺せない。俺じゃなきゃ殺せない・・・」
手首で光るブレスレットを擦る。
「そう、なの・・・」
「ああ。あのバケモノは恐らく清水組が作っていた薬で生まれた存在。同等の力を持つ俺が唯一の対抗手段だ」
「・・・・」
「だが・・・俺はもう戦わない。お前との約束だからな。2度も裏切れない」
「・・・・・・」
だが、俺はもうストロング・ソルジャーではない。もうならない。新清水組は潰したのだ。もう復讐は終えた────。
だから今は近くの研究施設で働く研究員としての行動を・・・夜勤の者達の安否確認を・・・!
「行って・・・」
「え────今なんて・・・」
「私との約束と何百人もの命、どっちが軽いかしら?」
「それは・・・・」
「まあ、それは人によって違ってくるわよね。あなたに取っては私との約束はどの人の命よりも大事かもしれない。でもね、自分にやれるであろう事をできなかった時、あなたは絶対に後悔する。何年も見てるから知ってる」
「流石だな・・・」
「でしょ?じゃあここで1回私との約束を復唱してみようか?・・・せーーのっ!」
「「ストロング・ソルジャーにはもうなりません!」」
ピッタリと合わさる声。彼女は子供を褒めるように俺の頭を撫でた。だがイマイチ復唱した意味が分からなかった。
「ふふ、分からないって顔してるね?じゃあここで新ルールを1つ設けます!」
5年振りに設けられる新ルール?芽依は一体何を考え───。
「ヒーローは可」
「・・・・・・!!」
ああ・・・俺はなんて馬鹿だったんだろう・・・。そして妻よ、君はなんて聡明なんだ・・・。
感動しているのか?はたまた自分の馬鹿さに嘆いているのか?分からない。だが、自然と涙が溢れていた。
俺に取ってストロング・ソルジャーは復讐者。彼女は俺がストロング・ソルジャーになるのが嫌だったのではなくら俺が復讐者になるのが嫌だったのか・・・。
「ごめんよ・・・俺、今まで気づかなくて・・・君が俺の復讐を止めさせたかったなんて思っていなくて・・・!!」
「良いのよ。良いの。それ以外はあなたに不満なんて無かったから」
「ありがとう・・・ありがとう・・・!!」
「さ、泣いてないでさっさと仕度をしなさいなあなた。日本は今、スーパーヒーローを求めてるわよ」
「・・・・ああ!」
覚悟を決めた僕は黒いマスクを手に取った。
俺を起こしてくれたのは目覚まし時計でも朝から元気な娘達でもなく、妻の芽依だった。
何ら珍しい事ではない。だが、こんなにも彼女が焦っているのは珍しい。私は緊急事態と悟りベッドから飛び起きた。
だが、まだ起きるというには早い4時半という時刻だった。それが更に俺の中の焦らせる。
「何があった?」
「これ見てっ!」
そう言ってみせてきたのはスマホの画面。画面にはボンヤリとだが、巨大な二足歩行のバケモノが街を壊している映像が映っていた。
「あなたが働いてる研究所の近くで発生したみたい!町田ちゃんから電話が来てそれで知ったの!」
「不味いな・・・建物の中には可燃物や皆の貴重品がある。壊されるわけには行かない。それにそのバケモノは恐らく重火器では殺せない。俺じゃなきゃ殺せない・・・」
手首で光るブレスレットを擦る。
「そう、なの・・・」
「ああ。あのバケモノは恐らく清水組が作っていた薬で生まれた存在。同等の力を持つ俺が唯一の対抗手段だ」
「・・・・」
「だが・・・俺はもう戦わない。お前との約束だからな。2度も裏切れない」
「・・・・・・」
だが、俺はもうストロング・ソルジャーではない。もうならない。新清水組は潰したのだ。もう復讐は終えた────。
だから今は近くの研究施設で働く研究員としての行動を・・・夜勤の者達の安否確認を・・・!
「行って・・・」
「え────今なんて・・・」
「私との約束と何百人もの命、どっちが軽いかしら?」
「それは・・・・」
「まあ、それは人によって違ってくるわよね。あなたに取っては私との約束はどの人の命よりも大事かもしれない。でもね、自分にやれるであろう事をできなかった時、あなたは絶対に後悔する。何年も見てるから知ってる」
「流石だな・・・」
「でしょ?じゃあここで1回私との約束を復唱してみようか?・・・せーーのっ!」
「「ストロング・ソルジャーにはもうなりません!」」
ピッタリと合わさる声。彼女は子供を褒めるように俺の頭を撫でた。だがイマイチ復唱した意味が分からなかった。
「ふふ、分からないって顔してるね?じゃあここで新ルールを1つ設けます!」
5年振りに設けられる新ルール?芽依は一体何を考え───。
「ヒーローは可」
「・・・・・・!!」
ああ・・・俺はなんて馬鹿だったんだろう・・・。そして妻よ、君はなんて聡明なんだ・・・。
感動しているのか?はたまた自分の馬鹿さに嘆いているのか?分からない。だが、自然と涙が溢れていた。
俺に取ってストロング・ソルジャーは復讐者。彼女は俺がストロング・ソルジャーになるのが嫌だったのではなくら俺が復讐者になるのが嫌だったのか・・・。
「ごめんよ・・・俺、今まで気づかなくて・・・君が俺の復讐を止めさせたかったなんて思っていなくて・・・!!」
「良いのよ。良いの。それ以外はあなたに不満なんて無かったから」
「ありがとう・・・ありがとう・・・!!」
「さ、泣いてないでさっさと仕度をしなさいなあなた。日本は今、スーパーヒーローを求めてるわよ」
「・・・・ああ!」
覚悟を決めた僕は黒いマスクを手に取った。
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