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本編
決戦前──新清水組サイド
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「ふむ・・・関東東北四国の部隊は集まったか・・・九州と北海道はまだ時間がかかりそうか?」
「北海道の奴らは今空港に着いたらしいです。九州は今日中にはこれるとのことです」
警察&ストロング・ソルジャーとの決戦を前日に控えた新清水組はボスである清水の元へと集結していた。
大体この場に集まったのは750人。全体の75%である。残りの25%は今日中に集まるとのことだ。
のにも関わらず、清水の機嫌があまりよろしい物ではなかった。
「なあ・・・ブラックガイはまだ来ないのか?」
「はい・・・明日の明朝には確実に到着するそうです」
「何故そんなに遅いんだ!アイツは幹部だという自覚が足りていないんじゃないか⁉」
「まあ、でもアイツは所詮借り物ですし・・・それにほら!俺がいるじゃないですか!剛腕の吉田がいるじゃないですか‼」
「それとこれとは別なんだよ馬鹿!」
「す、すみませんっ‼」
「確かにお前は有能だよ‼でもね!ブラックガイは別ベクトルで有能なの!」
「で、でもぉ・・・」
「でもじゃねえ!今度下手な事言ったら殺s────」
「殺すぞてめぇ‼」
まるで清水の殺すぞ発言を邪魔するかのような『殺すぞ』発言に清水の今にも切れそうだった細い堪忍袋の緒がプツンと音を立てて切れた。
吉田はいち早く清水の堪忍袋の緒が切れた事を察した吉田は怒りに触れてしまった2人の下っ端ヤクザを強引に力で連れてくる。
「あだぁ⁉」「いでぇ‼」
「ボス・・・どうしますか?」
「え⁉ボス⁉」「ななな何でここに・・・」
「そんな事答える必要はあるか・・・?」
「「ひぃ・・・!あ、ありません・・・」」
ナイフのように刺さるような眼差しにチンピラ同然の下っ端ヤクザは震えあがる。
「まず・・・何故、『殺すぞ』といった言葉が飛んだのか・・・教えてもらおうか?」
優しく嘗め回すように問いただす。二人の下っ端は震える声で簡潔に説明した。
「こ、こいつが俺の愛用してる刀をなまくらだって馬鹿にしてきたんです。それで悔しくってチビ馬鹿にしたら」「殺すぞと脅しました・・・以上です」
なんと下らない喧嘩だろうか。少し殴り合いすれば解決する程度の喧嘩。思わず欠伸が出てしまう程だ。
きっと、普段通りの清水なら『次からは気を付けろよ』と言って許していただろう。だが残念ながら今の清水は大変ご立腹だ。到底許される問題ではない。無能を切りすてるという噂を聞いていた下っ端2人はすっかり死ぬ事を覚悟する。
しかし、今日の怒った清水は一味違った。
「お前ら2人共刀使いか・・・?」
「「は、はい・・・」」
下っ端の手には刀が握られている。清水はその刀を見てにやりと笑みを浮べ、吉田はため息を吐いた。
「良し!じゃあ、今からお互いを殺しあえ。勝った方を生かしてやる」
「え!ちょ───待っ────」
「おーーーい野郎共ーーーー‼今から景気付けの時間だ‼本物の殺し合いをみせてやるー‼」
1階でたむろする下っ端達に声をかけて逃げ道を塞ぐ。血気盛んな奴らは皆馬鹿みたいに騒ぎ、煽る。
「良いぞー‼」「殺し合えーーー‼」「祭りだ祭りだ‼」
野郎共が群がり、自然とステージが出来上がる。清水は野郎共全員に見えるように手を上げる。
「行くぜーー!はっけよぉぉぉい・・・のこった‼」
下ろされた。
「嘘だろ・・・もう始まったのかよ・・・」
「でも、こうなった以上────」
「「殺るしかねえ・・・‼」」
清水の軽い気持ちで切られた火蓋。2人の下っ端は己が刀を抜刀し構え─────。
「うおおおおおおおおおおお‼」
「たあああああああああああ‼」
殺し合った。
男2人が殺し合う様を楽に見る為に清水は椅子を近くから持ってきて座り、頬杖を突きながら観戦を楽しむ。
「血の飛び跳ねは気にしなくていいぜー。最初っから真っ赤だから」
彼にとって他人の死は快楽と遊戯の対象でしかないのだ。
「北海道の奴らは今空港に着いたらしいです。九州は今日中にはこれるとのことです」
警察&ストロング・ソルジャーとの決戦を前日に控えた新清水組はボスである清水の元へと集結していた。
大体この場に集まったのは750人。全体の75%である。残りの25%は今日中に集まるとのことだ。
のにも関わらず、清水の機嫌があまりよろしい物ではなかった。
「なあ・・・ブラックガイはまだ来ないのか?」
「はい・・・明日の明朝には確実に到着するそうです」
「何故そんなに遅いんだ!アイツは幹部だという自覚が足りていないんじゃないか⁉」
「まあ、でもアイツは所詮借り物ですし・・・それにほら!俺がいるじゃないですか!剛腕の吉田がいるじゃないですか‼」
「それとこれとは別なんだよ馬鹿!」
「す、すみませんっ‼」
「確かにお前は有能だよ‼でもね!ブラックガイは別ベクトルで有能なの!」
「で、でもぉ・・・」
「でもじゃねえ!今度下手な事言ったら殺s────」
「殺すぞてめぇ‼」
まるで清水の殺すぞ発言を邪魔するかのような『殺すぞ』発言に清水の今にも切れそうだった細い堪忍袋の緒がプツンと音を立てて切れた。
吉田はいち早く清水の堪忍袋の緒が切れた事を察した吉田は怒りに触れてしまった2人の下っ端ヤクザを強引に力で連れてくる。
「あだぁ⁉」「いでぇ‼」
「ボス・・・どうしますか?」
「え⁉ボス⁉」「ななな何でここに・・・」
「そんな事答える必要はあるか・・・?」
「「ひぃ・・・!あ、ありません・・・」」
ナイフのように刺さるような眼差しにチンピラ同然の下っ端ヤクザは震えあがる。
「まず・・・何故、『殺すぞ』といった言葉が飛んだのか・・・教えてもらおうか?」
優しく嘗め回すように問いただす。二人の下っ端は震える声で簡潔に説明した。
「こ、こいつが俺の愛用してる刀をなまくらだって馬鹿にしてきたんです。それで悔しくってチビ馬鹿にしたら」「殺すぞと脅しました・・・以上です」
なんと下らない喧嘩だろうか。少し殴り合いすれば解決する程度の喧嘩。思わず欠伸が出てしまう程だ。
きっと、普段通りの清水なら『次からは気を付けろよ』と言って許していただろう。だが残念ながら今の清水は大変ご立腹だ。到底許される問題ではない。無能を切りすてるという噂を聞いていた下っ端2人はすっかり死ぬ事を覚悟する。
しかし、今日の怒った清水は一味違った。
「お前ら2人共刀使いか・・・?」
「「は、はい・・・」」
下っ端の手には刀が握られている。清水はその刀を見てにやりと笑みを浮べ、吉田はため息を吐いた。
「良し!じゃあ、今からお互いを殺しあえ。勝った方を生かしてやる」
「え!ちょ───待っ────」
「おーーーい野郎共ーーーー‼今から景気付けの時間だ‼本物の殺し合いをみせてやるー‼」
1階でたむろする下っ端達に声をかけて逃げ道を塞ぐ。血気盛んな奴らは皆馬鹿みたいに騒ぎ、煽る。
「良いぞー‼」「殺し合えーーー‼」「祭りだ祭りだ‼」
野郎共が群がり、自然とステージが出来上がる。清水は野郎共全員に見えるように手を上げる。
「行くぜーー!はっけよぉぉぉい・・・のこった‼」
下ろされた。
「嘘だろ・・・もう始まったのかよ・・・」
「でも、こうなった以上────」
「「殺るしかねえ・・・‼」」
清水の軽い気持ちで切られた火蓋。2人の下っ端は己が刀を抜刀し構え─────。
「うおおおおおおおおおおお‼」
「たあああああああああああ‼」
殺し合った。
男2人が殺し合う様を楽に見る為に清水は椅子を近くから持ってきて座り、頬杖を突きながら観戦を楽しむ。
「血の飛び跳ねは気にしなくていいぜー。最初っから真っ赤だから」
彼にとって他人の死は快楽と遊戯の対象でしかないのだ。
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