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七章 融合と絶望
荒廃してしまった都市
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10月の中旬。レッドとの戦いから半年が経った。
レッドの仕業によりラグナロクとエデンは乱雑に融合してしまった。
元々島国であった日本は大陸国であったロマニア王国と合わないピースを合わせるように合体してしまった。
半年経った今でも日本政府とロマニア王国の政府は今後についての話し合いを続けている。
つい先日ロマニア王に会う機会があったのだが、疲弊が顔に浮かび上がっていた。
元々別々に存在した国が1つになったのだ。仕方のないことだろう。
地球は以前の2倍の大きさになったらしい。この事についてニコラス王は雑過ぎると話していた。
次の問題は魔物だ。都市にいきなり魔物が生息する森が現れたことで都市に住んでいる人間が襲われ、建物は壊され、都市が崩壊してしまったのだ。
一番被害が大きいのは東京スカイツリー付近。狂暴な魔物が生息する森が近くにできたせいで大混乱が起き、ついにはシンボルである東京スカイツリーがゴーレム達によって破壊されてしまったのだ。
食べ物も魔物に食べられてしまって満足に食べられないし、魔物が強すぎて生態系が崩れてきてしまっている。
ステータスカードを持つ僕らは毎日武具を持って荒廃した都市に赴いて安全な場所へと逃げきれていない人達を探している。
僕が経営する『憩いの場』も臨時休業中だ。コーヒーも週に1回しか淹れることができない。
亮一と葵も大学が機能していないので僕とシトラの救出作業に手伝ってくれている。
「レッドの野郎・・・事情聞き出す前に自殺なんかしやがってよ・・・」
実をいうと今でもレッドがなぜこんな事をしたのか分かっていないのだ。彼は牢獄にぶちこまれるとすぐに口の中に入れていた毒薬の入ったカプセルを飲み込んで死んだのだ。
その時監視をしていた看守によるとこう叫びながら叫んでいたらしい。「ルルド様!ばんざーい!!」と。
「半年経ってもルルド様ってのは見つかんねーし、ラグナロクとエデンが混じったせいで何もかもがこんがらがっちまうし」
「ルルド・・・殺す」
「お、落ち着け葵。皆で探そうな?な?」
一方の葵さんは最近はスイーツをまともに食べることができなくで怒りが沸騰している模様。歩もその殺意に気圧されている。
「『憩いの場』に1ヶ月は帰ってないけど、壊されたりとかされてないかな・・・?」
実を言うと僕は救出活動の為に『憩いの場』を1ヶ月留守にしている。幸い夏川は被害も少なく、魔物が出ても優人さんと緑さんが倒してくれているらしい。
僕達のように2年前にラグドさんに戦士として選ばれた者は多いらしく、戦士は不足はしていないらしい。だが、魔物で人々が死んでいるのには変わらない。
「歩、しゃがめ───!!」
亮一の呼び掛けに歩は即座に反応して瓦礫を盾にしてしゃがむ。瓦礫の横から顔を出して様子を伺う。
亮一が気づいた存在は紫の肌を持つ魔族だった。魔族は男2人、女1人の3人で何かを探すようにキョロキョロと見回していた。
別に敵というわけではないようだが、一応の為にサーチで能力値を計る。3人の平均レベルは30。強いが僕らの相手ではない。
歩はこの半年間でレベルが85まであがった。もちろん歩だけではなく、シトラは75、亮一は79、葵は73までレベルが上がっている。
結果あいつらが敵だったとしても勝てるのだ。警戒しつつ近づこう。
「そこの魔族の人~!聞こえるか~い?」
しかし相手には警戒されないように緩い言葉遣いで近づく。3人の魔族はいきなり声をかけられたことに驚いてはいるが、怯えている様子はなかった。
歩は走って近づくと3人に質問をした。
「何か探している様子だけど、こんな危ないところで何を探しているんだい?」
「いやー、それがですねーボス・・・・じゃない!友達がここら辺に母親の形見の宝石を無くしてしまったらしくて、その友達も半年前に足に大きな怪我をして歩けないから自分達が探しにきたんです」
「ほう、成る程なら、私達も手伝いましょうか?」
ここでじゃあ、頑張ってくださいねと言って帰るわけにはいかないせめて探す手伝いはしようと思った歩だが───。
「い、いえ!結構です!幼い頃からの友人の頼みなので友人である私達だけで探したい!」
「やっぱりここでは見つからないようね!場所を変えましょう!」
「そ、そうだな!それが良い!それではさようなら!!」
魔族の3人は歩から逃げるように去っていってしまった。歩も追いかけたかったが、いきなり逃げるもんだから頭が追い付かず、その場でフリーズしてしまった。
「何だあいつら?めちゃ怪しいな」
「仮に悪人だったとしてもこんな所じゃ何もできないだろうし、放っておいても良いんじゃないかな?」
「そうよ!亮一は考えすぎ!それよりお腹空いてきちゃった!歩、そろそろお昼にしない?」
ランニング用の腕時計を見ると時刻は12時半を回っていた。時刻を確認すると歩もお腹が空いてきた。
「じゃあ、お昼にしよっか。今日はおにぎりだけど、シャケと昆布と明太子、どれが良い?」
急いでも見つけたいものは見つけられない。それに探す自分らが倒れたら元も子もない。しっかり昼ご飯は食べておこう。
★
「チッ!何なんだよアイツらは!」
「この街の遭難者を探している人でしょ?別に逃げなくても襲って物資を奪えば良かったじゃない!」
魔族の男と女がグチグチと歩に対しての文句を言う。するともう1人の魔族の男が割ってはいるように2人の会話に入った。
「いや、逃げて正解だったぞ」
「なんでよ!!」
女はもう1人の男の胸倉を掴んで叫んだが、すぐに手を放す。その男の手は小刻みに震えていることに気づいたからだ。別に臆病というわけでもないのにどうしたと言うのだろうか?
「さっき2人があの人間の男と話している時にどうやって襲おうか考える為にサーチでアイツの能力値を見たんだ。そしたら・・・・」
「そしたら、どうだったんだ?」
「レベルが85だった・・・」
「「ええッッ!!」」
2人は思わず声を上げて驚く。すると2人とも小刻みに震え始めた。
「あ、あたし達そんなヤツと話していたわけ・・・?」
「てか、なんでそんな強いヤツが救護活動なんかしてるんだよ!おかしいだろ!」
「そんなの知るか!でも、もしかしてボスが言ってた英雄シグルの生まれ変わりの青年ってまさかアイツのことなのかも・・・」
ぶるりと3人の身体が震える。次の瞬間、3人は恐怖を紛らわす為にゲラゲラと笑い始めた。
「あんな青二才が英雄シグルの生まれ変わりのわけないよな!」
「そうよ!きっとレベルも見間違いよ!」
「そうかなー?うん!きっとそうだよな!!」
しばらく笑うとスイッチが切れたかのように笑うのをやめる。
「さぁーて、あれを探すとしますか・・・」
「全っ然見つからないんですけど・・・」
「でもボスがここにあるって言ったんだからあるんだろうな」
3人はため息をつくと、再び瓦礫を漁りながらある物を探し始めた。その作業がどれだけ続くか分からない程ゴールは遠いが。
レッドの仕業によりラグナロクとエデンは乱雑に融合してしまった。
元々島国であった日本は大陸国であったロマニア王国と合わないピースを合わせるように合体してしまった。
半年経った今でも日本政府とロマニア王国の政府は今後についての話し合いを続けている。
つい先日ロマニア王に会う機会があったのだが、疲弊が顔に浮かび上がっていた。
元々別々に存在した国が1つになったのだ。仕方のないことだろう。
地球は以前の2倍の大きさになったらしい。この事についてニコラス王は雑過ぎると話していた。
次の問題は魔物だ。都市にいきなり魔物が生息する森が現れたことで都市に住んでいる人間が襲われ、建物は壊され、都市が崩壊してしまったのだ。
一番被害が大きいのは東京スカイツリー付近。狂暴な魔物が生息する森が近くにできたせいで大混乱が起き、ついにはシンボルである東京スカイツリーがゴーレム達によって破壊されてしまったのだ。
食べ物も魔物に食べられてしまって満足に食べられないし、魔物が強すぎて生態系が崩れてきてしまっている。
ステータスカードを持つ僕らは毎日武具を持って荒廃した都市に赴いて安全な場所へと逃げきれていない人達を探している。
僕が経営する『憩いの場』も臨時休業中だ。コーヒーも週に1回しか淹れることができない。
亮一と葵も大学が機能していないので僕とシトラの救出作業に手伝ってくれている。
「レッドの野郎・・・事情聞き出す前に自殺なんかしやがってよ・・・」
実をいうと今でもレッドがなぜこんな事をしたのか分かっていないのだ。彼は牢獄にぶちこまれるとすぐに口の中に入れていた毒薬の入ったカプセルを飲み込んで死んだのだ。
その時監視をしていた看守によるとこう叫びながら叫んでいたらしい。「ルルド様!ばんざーい!!」と。
「半年経ってもルルド様ってのは見つかんねーし、ラグナロクとエデンが混じったせいで何もかもがこんがらがっちまうし」
「ルルド・・・殺す」
「お、落ち着け葵。皆で探そうな?な?」
一方の葵さんは最近はスイーツをまともに食べることができなくで怒りが沸騰している模様。歩もその殺意に気圧されている。
「『憩いの場』に1ヶ月は帰ってないけど、壊されたりとかされてないかな・・・?」
実を言うと僕は救出活動の為に『憩いの場』を1ヶ月留守にしている。幸い夏川は被害も少なく、魔物が出ても優人さんと緑さんが倒してくれているらしい。
僕達のように2年前にラグドさんに戦士として選ばれた者は多いらしく、戦士は不足はしていないらしい。だが、魔物で人々が死んでいるのには変わらない。
「歩、しゃがめ───!!」
亮一の呼び掛けに歩は即座に反応して瓦礫を盾にしてしゃがむ。瓦礫の横から顔を出して様子を伺う。
亮一が気づいた存在は紫の肌を持つ魔族だった。魔族は男2人、女1人の3人で何かを探すようにキョロキョロと見回していた。
別に敵というわけではないようだが、一応の為にサーチで能力値を計る。3人の平均レベルは30。強いが僕らの相手ではない。
歩はこの半年間でレベルが85まであがった。もちろん歩だけではなく、シトラは75、亮一は79、葵は73までレベルが上がっている。
結果あいつらが敵だったとしても勝てるのだ。警戒しつつ近づこう。
「そこの魔族の人~!聞こえるか~い?」
しかし相手には警戒されないように緩い言葉遣いで近づく。3人の魔族はいきなり声をかけられたことに驚いてはいるが、怯えている様子はなかった。
歩は走って近づくと3人に質問をした。
「何か探している様子だけど、こんな危ないところで何を探しているんだい?」
「いやー、それがですねーボス・・・・じゃない!友達がここら辺に母親の形見の宝石を無くしてしまったらしくて、その友達も半年前に足に大きな怪我をして歩けないから自分達が探しにきたんです」
「ほう、成る程なら、私達も手伝いましょうか?」
ここでじゃあ、頑張ってくださいねと言って帰るわけにはいかないせめて探す手伝いはしようと思った歩だが───。
「い、いえ!結構です!幼い頃からの友人の頼みなので友人である私達だけで探したい!」
「やっぱりここでは見つからないようね!場所を変えましょう!」
「そ、そうだな!それが良い!それではさようなら!!」
魔族の3人は歩から逃げるように去っていってしまった。歩も追いかけたかったが、いきなり逃げるもんだから頭が追い付かず、その場でフリーズしてしまった。
「何だあいつら?めちゃ怪しいな」
「仮に悪人だったとしてもこんな所じゃ何もできないだろうし、放っておいても良いんじゃないかな?」
「そうよ!亮一は考えすぎ!それよりお腹空いてきちゃった!歩、そろそろお昼にしない?」
ランニング用の腕時計を見ると時刻は12時半を回っていた。時刻を確認すると歩もお腹が空いてきた。
「じゃあ、お昼にしよっか。今日はおにぎりだけど、シャケと昆布と明太子、どれが良い?」
急いでも見つけたいものは見つけられない。それに探す自分らが倒れたら元も子もない。しっかり昼ご飯は食べておこう。
★
「チッ!何なんだよアイツらは!」
「この街の遭難者を探している人でしょ?別に逃げなくても襲って物資を奪えば良かったじゃない!」
魔族の男と女がグチグチと歩に対しての文句を言う。するともう1人の魔族の男が割ってはいるように2人の会話に入った。
「いや、逃げて正解だったぞ」
「なんでよ!!」
女はもう1人の男の胸倉を掴んで叫んだが、すぐに手を放す。その男の手は小刻みに震えていることに気づいたからだ。別に臆病というわけでもないのにどうしたと言うのだろうか?
「さっき2人があの人間の男と話している時にどうやって襲おうか考える為にサーチでアイツの能力値を見たんだ。そしたら・・・・」
「そしたら、どうだったんだ?」
「レベルが85だった・・・」
「「ええッッ!!」」
2人は思わず声を上げて驚く。すると2人とも小刻みに震え始めた。
「あ、あたし達そんなヤツと話していたわけ・・・?」
「てか、なんでそんな強いヤツが救護活動なんかしてるんだよ!おかしいだろ!」
「そんなの知るか!でも、もしかしてボスが言ってた英雄シグルの生まれ変わりの青年ってまさかアイツのことなのかも・・・」
ぶるりと3人の身体が震える。次の瞬間、3人は恐怖を紛らわす為にゲラゲラと笑い始めた。
「あんな青二才が英雄シグルの生まれ変わりのわけないよな!」
「そうよ!きっとレベルも見間違いよ!」
「そうかなー?うん!きっとそうだよな!!」
しばらく笑うとスイッチが切れたかのように笑うのをやめる。
「さぁーて、あれを探すとしますか・・・」
「全っ然見つからないんですけど・・・」
「でもボスがここにあるって言ったんだからあるんだろうな」
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