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二章英雄の意思を我が剣に

プロローグ1

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 「───では、ホームルームを終わりにします。日直さん、号令」

「起立!」

 ガタガタとイスをならして35人の生徒が一斉に立ち上がる。

「気を付け、礼!!」

 こちらもまた全員綺麗にそろって頭を下げる。そして、一斉に顔を上げて担任に向かって「さようなら」と別れを告げる。

 そこから、部活動に行くものもいよう。又は、帰って友達と遊ぶなり、ゲームをする者もいるだろう。

 だがしかし、僕は前者にも後者にも当てはまらない。

 僕は小野山歩、普通の高校生だ。成績も悪くないし、友達もある程度はいる何処にでもいる高校生。おっと、1つだけ普通ではない所があった。僕は父の喫茶店《憩いの場》の手伝いの傍ら、異世界から転送されてきた魔物と呼ばれる脅威から皆を守っている。

「おい、歩。電話鳴ってんぞ」

「ん、ああ。ありがと」

 バッグからスマホを取り出し、通話を開始する。発信者は僕に魔物退治の仕事を持ってきてくれる警官の野村優人さんだ。

「もしもし、優人さん。どうしました?」

『歩、魔物だ。場所は青森の十和田市だ。至急向かってくれ』

「了解、すぐに向かいます」

 二つ返事で了解すると、スマホをバッグにしまい、教室を急いで出た。

「さてさて、行きますか・・・」
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