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最終章 探究者と門番
9話 日本に2体の遺体出現
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★
翡翠と畑内莉緒がアルラウネを倒した時、異門町では────
「モネ!そっち行ったヨ!!」
「分かってるっつーの!!おい、ヒッキー!エンチャント!!」
「はいはい分かりましたわ。『雷の魔術』!!」
「よっしゃ来た来たぁぁぁぁ!!リリック!足止めよろしく!!」
「もう終わってるよ?『氷の魔術』」
「ナイスゥ!!じゃあ、死ねぇ!!」
足を氷で拘束され、動けなくなった仮面を被ったゴリラのような魔物の頭に、重い一撃をかます。脳天から打撃とモーニングスターの棘だけでなく、雷を喰らった事により、魔物の体内は大パニックを引き起こす。
脳を破壊されただけでなく、雷が心臓に届いた事により、心臓が停止した魔物は断末魔も上げる暇なく、死んでいった。
「よっしゃあ!!アタシの勝ちぃ!!」
「貴女だけじゃないでしょう?おチビ様」
「ああ!?良いじゃねぇか!別に、倒した功績で報酬が変わるわけじゃないんだしさ!!」
「まあまあ、落ち着いて2人とm────」
「報酬だけの問題ではありません。皆と勝利を喜ぶのが醍醐味だというのに貴女はそれを独占して」
「独占されたくなければ、奪ってみな」
ほんの些細な事で喧嘩が始まるエルフとドワーフ。ただの仲介では、効果が無いと察したシャープは禁じ手を使った。
「ヒスイに報告するよ?」
「「ッッ!!」」
この一言を口にした瞬間、喧嘩していた2人の顔が真っ青になる。2人にとって、翡翠は命と同じくらい大切な存在であり、疑似的な父親のような存在。怒られるのを恐れて、喧嘩を止めた。
「けけけ喧嘩なんかしてない!な?ヒッキー?」
「ももも勿論です!私達は種族の垣根を超えた親友なのですから、喧嘩なんかするはずありません!ね?おチビ様?」
「・・・ホント勘弁してよ?まだまだ、魔物はいっぱいいるんだから」
「もういっその事、町から人を避難させて、町ごと凍らせて凍死させるのはどうかな?被害も最小限かつ最高効率で一掃できると思うよ?」
今、リリックがとてつもなく無茶だけど、かなり良い考えを思いついてくれた。主任に相談してやろっか。
「だめだめ~~。こんなさびれた町だけど、濡れたら駄目な精密機器がいっぱいあるんだから。損害はリリックちゃんが思った以上にあるよ~~具体的には億はいくだろうね」
「ちぇ~~良い考えだと思ったのにな~~」
まだ、電子機器が乏しいザナだったら有効だったろう。
「そういえば、ヒスイはどうしたんです?孤児院が襲われてるからって異門町を出てってからかなり立ちますケド・・・」
既にヒスイが町から実家に全速力で帰ってから10時間程は経過していた。ヒスイが町からいなくなった瞬間、ザナの土地と共に魔物が大量に攻めてきたので、そろそろ戻ってきてほしいのだけれども────
「ああ、ヒスイ?遺体の破壊に成功したって」
「ええっ!?ってことは、孤児院の近くにあったって事か!?」
「流石ヒスイ様!キャンベル騎士団に次いで2体目の遺体の破壊にするなんて!これで、地に落ちてたナチュレの株も大上がりです!!」
「うんうん!ヒスイはやってくれると思ったよ!なんたってわたしのヒスイだからね!!」
「「あ゛?」」
「2人とも?」
「「すみません!!」」
2人が切れて、僕が止める。なんだか、お笑い芸人さんのコントみたいになってきたな。ちょっと楽しく感じてるのは僕だけだろうか?
「まあ、厳密には、翡翠と孤児院の莉緒院長なんだけどね!!」
「リオ・・・翡翠の育て親だったっけ?」
「へぇー!戦えたんだ!!写真で見た時、結構ご年配の方だったけど」
「では、今から帰ってくるのですか?」
「いや、ちょっと今は帰れない状態らしいんだよね。どうやら、限界を超えて戦い続けた影響で、しばらく動けなくなっちゃったっぽいんだよね~」
今、日本だけでなく、世界中で魔物に溢れている。異門町を出ても、今は魔物で溢れかえってる。そんな道を走り続けたんだ。疲れないわけがない。
「で、では私が迎えに行きます!場所を教えてくださいまし」
「いいや、アタシが行く。運ぶのは昔から得意だからさ」
「引っ込んでなさい、おチビ様。私が行くのは決定事項です」
「あ゛?何言ってんだよ?主任がまだ、許可出してねぇだろ。幻聴でも聞こえてるのか?」
「喧嘩しないで~翡翠はオレが迎えに行くから」
喧嘩が起きない一番の最適解かもしれない。モネも、シュエリも落ち着いたし。
「代わりに君達には特別任務を与えよう!!」
主任の特別任務。つまりは高難易度の任務となる。内容をきいていないのに、既にお腹が痛い。
「シャープ、モネ、リリック、シュエリーヌ。君達には、北海道に行ってもらいたい」
「「「「ホッカイドウ??」」」」
異門町以外だと、トウキョウのシブヤしか行った事が無いから、詳しくはないけど、確かニホンで一番大きな場所で、北にあるんだっけ?
「そこに、遺体が出現したから、君達には、それの破壊を頼みたい」
「僕達4人でですか!?確か、遺体は、強力な魔物が守ってるって聞いたんですけど、僕達に勝てますかね?」
「カースドラゴンスライムを倒しておいて何言ってんの~。相応の実力は既に持ってるじゃな~い」
「それは、ナチュレの全戦力があったからで・・・」
「だとしても、功績は残ってる。それに、無駄に人を増やしたって、連携が取れなくなるだけでしょ。それなら、少数精鋭で行った方が良いでしょ」
主任の言葉も一理ある。確かに、僕を含めた4人なら、ある程度のくせや戦い方は知っている。連携を取ったら、4人以上の力を発揮できるかもしれない。
「それじゃあ、警察が連れてってくれるから、外で待機してるパトカーにレッツゴー!!」
「新幹線は?」
「交通機関ストップ!不可能!!」
「そっか・・・分かった。じゃあ、ヒスイをよろしくね!!」
「私からもお願いします。あと、愛しているともお伝えください」
「あっ!それじゃあ、わたしも!!大好きって言っておいて!!」
「アタシは終わったら手巻き寿司が良いって伝えといて」
「良いからはよ行け」
いつも通りの3人から、少しだけ安心感と、元気をもらったような気がした。
翡翠と畑内莉緒がアルラウネを倒した時、異門町では────
「モネ!そっち行ったヨ!!」
「分かってるっつーの!!おい、ヒッキー!エンチャント!!」
「はいはい分かりましたわ。『雷の魔術』!!」
「よっしゃ来た来たぁぁぁぁ!!リリック!足止めよろしく!!」
「もう終わってるよ?『氷の魔術』」
「ナイスゥ!!じゃあ、死ねぇ!!」
足を氷で拘束され、動けなくなった仮面を被ったゴリラのような魔物の頭に、重い一撃をかます。脳天から打撃とモーニングスターの棘だけでなく、雷を喰らった事により、魔物の体内は大パニックを引き起こす。
脳を破壊されただけでなく、雷が心臓に届いた事により、心臓が停止した魔物は断末魔も上げる暇なく、死んでいった。
「よっしゃあ!!アタシの勝ちぃ!!」
「貴女だけじゃないでしょう?おチビ様」
「ああ!?良いじゃねぇか!別に、倒した功績で報酬が変わるわけじゃないんだしさ!!」
「まあまあ、落ち着いて2人とm────」
「報酬だけの問題ではありません。皆と勝利を喜ぶのが醍醐味だというのに貴女はそれを独占して」
「独占されたくなければ、奪ってみな」
ほんの些細な事で喧嘩が始まるエルフとドワーフ。ただの仲介では、効果が無いと察したシャープは禁じ手を使った。
「ヒスイに報告するよ?」
「「ッッ!!」」
この一言を口にした瞬間、喧嘩していた2人の顔が真っ青になる。2人にとって、翡翠は命と同じくらい大切な存在であり、疑似的な父親のような存在。怒られるのを恐れて、喧嘩を止めた。
「けけけ喧嘩なんかしてない!な?ヒッキー?」
「ももも勿論です!私達は種族の垣根を超えた親友なのですから、喧嘩なんかするはずありません!ね?おチビ様?」
「・・・ホント勘弁してよ?まだまだ、魔物はいっぱいいるんだから」
「もういっその事、町から人を避難させて、町ごと凍らせて凍死させるのはどうかな?被害も最小限かつ最高効率で一掃できると思うよ?」
今、リリックがとてつもなく無茶だけど、かなり良い考えを思いついてくれた。主任に相談してやろっか。
「だめだめ~~。こんなさびれた町だけど、濡れたら駄目な精密機器がいっぱいあるんだから。損害はリリックちゃんが思った以上にあるよ~~具体的には億はいくだろうね」
「ちぇ~~良い考えだと思ったのにな~~」
まだ、電子機器が乏しいザナだったら有効だったろう。
「そういえば、ヒスイはどうしたんです?孤児院が襲われてるからって異門町を出てってからかなり立ちますケド・・・」
既にヒスイが町から実家に全速力で帰ってから10時間程は経過していた。ヒスイが町からいなくなった瞬間、ザナの土地と共に魔物が大量に攻めてきたので、そろそろ戻ってきてほしいのだけれども────
「ああ、ヒスイ?遺体の破壊に成功したって」
「ええっ!?ってことは、孤児院の近くにあったって事か!?」
「流石ヒスイ様!キャンベル騎士団に次いで2体目の遺体の破壊にするなんて!これで、地に落ちてたナチュレの株も大上がりです!!」
「うんうん!ヒスイはやってくれると思ったよ!なんたってわたしのヒスイだからね!!」
「「あ゛?」」
「2人とも?」
「「すみません!!」」
2人が切れて、僕が止める。なんだか、お笑い芸人さんのコントみたいになってきたな。ちょっと楽しく感じてるのは僕だけだろうか?
「まあ、厳密には、翡翠と孤児院の莉緒院長なんだけどね!!」
「リオ・・・翡翠の育て親だったっけ?」
「へぇー!戦えたんだ!!写真で見た時、結構ご年配の方だったけど」
「では、今から帰ってくるのですか?」
「いや、ちょっと今は帰れない状態らしいんだよね。どうやら、限界を超えて戦い続けた影響で、しばらく動けなくなっちゃったっぽいんだよね~」
今、日本だけでなく、世界中で魔物に溢れている。異門町を出ても、今は魔物で溢れかえってる。そんな道を走り続けたんだ。疲れないわけがない。
「で、では私が迎えに行きます!場所を教えてくださいまし」
「いいや、アタシが行く。運ぶのは昔から得意だからさ」
「引っ込んでなさい、おチビ様。私が行くのは決定事項です」
「あ゛?何言ってんだよ?主任がまだ、許可出してねぇだろ。幻聴でも聞こえてるのか?」
「喧嘩しないで~翡翠はオレが迎えに行くから」
喧嘩が起きない一番の最適解かもしれない。モネも、シュエリも落ち着いたし。
「代わりに君達には特別任務を与えよう!!」
主任の特別任務。つまりは高難易度の任務となる。内容をきいていないのに、既にお腹が痛い。
「シャープ、モネ、リリック、シュエリーヌ。君達には、北海道に行ってもらいたい」
「「「「ホッカイドウ??」」」」
異門町以外だと、トウキョウのシブヤしか行った事が無いから、詳しくはないけど、確かニホンで一番大きな場所で、北にあるんだっけ?
「そこに、遺体が出現したから、君達には、それの破壊を頼みたい」
「僕達4人でですか!?確か、遺体は、強力な魔物が守ってるって聞いたんですけど、僕達に勝てますかね?」
「カースドラゴンスライムを倒しておいて何言ってんの~。相応の実力は既に持ってるじゃな~い」
「それは、ナチュレの全戦力があったからで・・・」
「だとしても、功績は残ってる。それに、無駄に人を増やしたって、連携が取れなくなるだけでしょ。それなら、少数精鋭で行った方が良いでしょ」
主任の言葉も一理ある。確かに、僕を含めた4人なら、ある程度のくせや戦い方は知っている。連携を取ったら、4人以上の力を発揮できるかもしれない。
「それじゃあ、警察が連れてってくれるから、外で待機してるパトカーにレッツゴー!!」
「新幹線は?」
「交通機関ストップ!不可能!!」
「そっか・・・分かった。じゃあ、ヒスイをよろしくね!!」
「私からもお願いします。あと、愛しているともお伝えください」
「あっ!それじゃあ、わたしも!!大好きって言っておいて!!」
「アタシは終わったら手巻き寿司が良いって伝えといて」
「良いからはよ行け」
いつも通りの3人から、少しだけ安心感と、元気をもらったような気がした。
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