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4章 最終防衛戦門
25話 裏切り者探し
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「え・・・」
あり得る話だ。リオのルミナ信者は実際、社長や地主という身分を隠れ蓑にしていた。門番という職業を隠れ蓑にしている信者だっている可能性はゼロではない。
そう分かっているのに、心では否定している。そんな事はあり得ないと。あってはならないと。
「ま、待って下さい!門番ですよ!個々に様々な理由があるとはいえ、俺らの同じ、門を守る為に武器を取った人が裏切るなんて・・・」
「元から裏切るつもりで入ったんじゃないかな?」
「シャープ、それはどういう・・・」
「そのまんまの意味ダヨ。その信者は門を守る為じゃなく、いつかくるルミナの世界融合の時に備えて門番になったんじゃないかな?」
「・・・そうだな。悪い、冷静じゃなかった」
深呼吸をして、冷静に考えたら、意外と受け入れられる話だった。シャープの説も可能性としてあるが、途中でルミナに魅了されて、信者になったというのも十分にあり得る。
この世の人々全員の心が不動、不変というわけではない。ふとした出来事で、気持ちが変わる事はあるし、考え方も変わる。誰だって悪人になりえる理論と同じだ。
「大丈夫!それにヒスイ、僕が就任1ヶ月で裏切った事忘れた?」
「あ・・・そ、そうか。確かに説得力があるな」
「人は気持ち1つで裏切れるんだ。まあ、僕はもうヒスイ達を裏切らないけどネ!!」
「裏切ったら、頭がなくなると思いなさい」
「おお~怖っ!」
緊張が走っていた場が、シャープのお陰で明るい雰囲気になる。
「さぁてと!それじゃあ、行きますか!皆で!!」
「ここに1人残さなくて良いの?」
「大丈V!魔物が襲撃してきたら、ザナの門番と協力して、リオに入る前に仕留めればいいんだから!」
最もな意見だ。まあ、その中に裏切り者の信者がいるわけなんだけどね。
「賢者リャオ様。その裏切り者は何人いるのです?」
「ザナの門番全員じゃないという事しか分かってないの。何せ、あやつらは隠れるのが非常に得意だからな」
1人だけの可能性もあるし、10人ぐらいいてもおかしくないないな。
「すまないが、わしはまだまだやる事がある。君達の戦いに協力する事は出来ないが、それでも良いか?」
「それもダイジョーブですよ!賢者リャオ!オレ達強いんで!」
「その溢れんばかりの頼もしさと明るさはお祖父さん譲りかな?リード君、最近会っていないのだが、君のお祖父さんは元気かね?」
「3年前に病気で死にました!リャオさんには、『体に気を付けろと伝えろ』と伝言もらったんですけど・・・大丈夫そうですね」
「そうですか・・・遺言、ありがとうございます!」
リャオさんの身体は何処からどう見ても健康そのもの。200歳になりながらも、健康に気を使っていた賜物だろうか?
「それじゃあ、鳩山と里見はもう休んでていいから!明後日もよろしくねん♪」
「ヒスイきゅんじゃあね~~!」
「頑張れよ!!」
「はい!お2人とも、ありがとうございます!!」
一夜で1つの大きな問題を解決してくれた2人に感謝し、門に向かって歩き始める。
門の先に見えるザナからは、魔物の姿がない代わりに、武器を握り、警戒するザナの門番の姿が見える。
「おぅい!!ちょっと話し合い良いかな?」
主任が少し離れた位置から叫び、ザナの門番を気づかせる。主任が自分よりも立場が上の存在だと認識しているのか、反応した2人の門番は、主任に向かって敬礼した。
今回は、リオからの客ではなく、門番としてザナに入ったので、当然だが、入国審査は無し。同じ門番同士なので、特に警戒される事なく、会話は始まった。
「ニホン支部の主任さん。どうされましたか?何か問題でも?」
使う言語は勿論、グリムアン語。リオからの客人も多少いるので、日本語は学んでいるが、伝わらない表現があるので、日本語でわざわざ話す必要はない。
「魔物を抑えられてないから文句言いに来たんなら、その喧嘩、買ってあげてもいいっすよ」
ザナの門番も連戦に次ぐ連戦で、精神をすり減らしているらしく、いつもよりも血の気が多い印象を受ける。俺達にならまだしも、仮にも上司である主任に喧嘩を売るなんて・・・。
「喧嘩しにきたわけじゃないし、文句なんて1つもないって!それよりも、今すぐこの場にいる門番集めてくれないかな?大至急!」
「えっ?あ、はい!!」
「一体なんなんすか。皆、疲れてるってのに・・・アンタらのおもちゃじゃないんすよ、俺らは」
「まあまあ、落ち着いて。まじで必要な事だからさ?賢者リャオの顔に免じてね?」
「賢者リャオ?とっくの昔に死んだでしょう?本気でからかってるんなら、こっちも本気で行きますよ」
「一度死ぬと、知名度ももう一回上げなおさなきゃいけないのかの?」
「まあ、死んだと認識されたら、生きてるってアピールしなきゃ、嘘か詐欺かと思われますよね。これが、知名度再アップの第一歩です!頑張りましょう!!」
話によると、リャオさんは50年程前に、世間では死んだ事にされたらしい。50年前というと、門が出来た時期だから、リャオさんは、賢者ルミナとのいざこざで無くなったのだろう。
残ったザナの門番門番を諫めていると、他の門番を呼びにいった門番が、今日シフトの門番全員つれて帰ってきた。人数はざっと18人。うちの3倍の人数がいる。俺らよりも、多くの魔物の始末をしなきゃいけないので、このくらいの人数は当たり前なのだろう。
「連れてきましたけど、一体何をするんですか・・・?」
「ん?勿論、裏切り者探し!」
「「「「「えっ!?」」」」」
ザナの門番達は驚く。そりゃあ、驚くよね・・・
あり得る話だ。リオのルミナ信者は実際、社長や地主という身分を隠れ蓑にしていた。門番という職業を隠れ蓑にしている信者だっている可能性はゼロではない。
そう分かっているのに、心では否定している。そんな事はあり得ないと。あってはならないと。
「ま、待って下さい!門番ですよ!個々に様々な理由があるとはいえ、俺らの同じ、門を守る為に武器を取った人が裏切るなんて・・・」
「元から裏切るつもりで入ったんじゃないかな?」
「シャープ、それはどういう・・・」
「そのまんまの意味ダヨ。その信者は門を守る為じゃなく、いつかくるルミナの世界融合の時に備えて門番になったんじゃないかな?」
「・・・そうだな。悪い、冷静じゃなかった」
深呼吸をして、冷静に考えたら、意外と受け入れられる話だった。シャープの説も可能性としてあるが、途中でルミナに魅了されて、信者になったというのも十分にあり得る。
この世の人々全員の心が不動、不変というわけではない。ふとした出来事で、気持ちが変わる事はあるし、考え方も変わる。誰だって悪人になりえる理論と同じだ。
「大丈夫!それにヒスイ、僕が就任1ヶ月で裏切った事忘れた?」
「あ・・・そ、そうか。確かに説得力があるな」
「人は気持ち1つで裏切れるんだ。まあ、僕はもうヒスイ達を裏切らないけどネ!!」
「裏切ったら、頭がなくなると思いなさい」
「おお~怖っ!」
緊張が走っていた場が、シャープのお陰で明るい雰囲気になる。
「さぁてと!それじゃあ、行きますか!皆で!!」
「ここに1人残さなくて良いの?」
「大丈V!魔物が襲撃してきたら、ザナの門番と協力して、リオに入る前に仕留めればいいんだから!」
最もな意見だ。まあ、その中に裏切り者の信者がいるわけなんだけどね。
「賢者リャオ様。その裏切り者は何人いるのです?」
「ザナの門番全員じゃないという事しか分かってないの。何せ、あやつらは隠れるのが非常に得意だからな」
1人だけの可能性もあるし、10人ぐらいいてもおかしくないないな。
「すまないが、わしはまだまだやる事がある。君達の戦いに協力する事は出来ないが、それでも良いか?」
「それもダイジョーブですよ!賢者リャオ!オレ達強いんで!」
「その溢れんばかりの頼もしさと明るさはお祖父さん譲りかな?リード君、最近会っていないのだが、君のお祖父さんは元気かね?」
「3年前に病気で死にました!リャオさんには、『体に気を付けろと伝えろ』と伝言もらったんですけど・・・大丈夫そうですね」
「そうですか・・・遺言、ありがとうございます!」
リャオさんの身体は何処からどう見ても健康そのもの。200歳になりながらも、健康に気を使っていた賜物だろうか?
「それじゃあ、鳩山と里見はもう休んでていいから!明後日もよろしくねん♪」
「ヒスイきゅんじゃあね~~!」
「頑張れよ!!」
「はい!お2人とも、ありがとうございます!!」
一夜で1つの大きな問題を解決してくれた2人に感謝し、門に向かって歩き始める。
門の先に見えるザナからは、魔物の姿がない代わりに、武器を握り、警戒するザナの門番の姿が見える。
「おぅい!!ちょっと話し合い良いかな?」
主任が少し離れた位置から叫び、ザナの門番を気づかせる。主任が自分よりも立場が上の存在だと認識しているのか、反応した2人の門番は、主任に向かって敬礼した。
今回は、リオからの客ではなく、門番としてザナに入ったので、当然だが、入国審査は無し。同じ門番同士なので、特に警戒される事なく、会話は始まった。
「ニホン支部の主任さん。どうされましたか?何か問題でも?」
使う言語は勿論、グリムアン語。リオからの客人も多少いるので、日本語は学んでいるが、伝わらない表現があるので、日本語でわざわざ話す必要はない。
「魔物を抑えられてないから文句言いに来たんなら、その喧嘩、買ってあげてもいいっすよ」
ザナの門番も連戦に次ぐ連戦で、精神をすり減らしているらしく、いつもよりも血の気が多い印象を受ける。俺達にならまだしも、仮にも上司である主任に喧嘩を売るなんて・・・。
「喧嘩しにきたわけじゃないし、文句なんて1つもないって!それよりも、今すぐこの場にいる門番集めてくれないかな?大至急!」
「えっ?あ、はい!!」
「一体なんなんすか。皆、疲れてるってのに・・・アンタらのおもちゃじゃないんすよ、俺らは」
「まあまあ、落ち着いて。まじで必要な事だからさ?賢者リャオの顔に免じてね?」
「賢者リャオ?とっくの昔に死んだでしょう?本気でからかってるんなら、こっちも本気で行きますよ」
「一度死ぬと、知名度ももう一回上げなおさなきゃいけないのかの?」
「まあ、死んだと認識されたら、生きてるってアピールしなきゃ、嘘か詐欺かと思われますよね。これが、知名度再アップの第一歩です!頑張りましょう!!」
話によると、リャオさんは50年程前に、世間では死んだ事にされたらしい。50年前というと、門が出来た時期だから、リャオさんは、賢者ルミナとのいざこざで無くなったのだろう。
残ったザナの門番門番を諫めていると、他の門番を呼びにいった門番が、今日シフトの門番全員つれて帰ってきた。人数はざっと18人。うちの3倍の人数がいる。俺らよりも、多くの魔物の始末をしなきゃいけないので、このくらいの人数は当たり前なのだろう。
「連れてきましたけど、一体何をするんですか・・・?」
「ん?勿論、裏切り者探し!」
「「「「「えっ!?」」」」」
ザナの門番達は驚く。そりゃあ、驚くよね・・・
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