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1章 就職!異世界の門日本支部!
10話 入国審査 part1
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門からやってくるものは全てが厄介な魔物だけではない。
門の先にはザナという世界が広がっており、そこではザナ人と呼ばれるリオ人によく似た人類が過ごしている。
そして、ザナとリオを行き来する方法は現状、門しか存在せず、門番の仕事にはそんな入国を希望する者達の審査員も担っている。
審査基準はシンプル。経歴、前科、健康状態などだ。
経歴と前科を調べるのはこちらでの犯罪を防ぐ為。健康状態を調べるのは、リオにない新たな病原体を持ち運ばせない為と言ったしっかりとした理由がある。
「ええと、スターンさん。あなたはどういう理由でリオにお越しで?」
「ハイ!魔術のティーチャーになる為です!既にオファーももらってマス!」
そう言って提出してきた書類には都会の学習塾への採用を証明する旨が記載されていた。就労ビザもある。前科なども特に無いようだ。
「・・・確認できました。では、次に持ち物検査を行います」
人物審査の次に行うのは、持ち物検査。こちらの方が重要と言っても過言ではない。
「ハイ!どうぞどうぞ!!」
「では、失礼しますね」
スターンさんは快く唯一の持ち物であるカバンを提出してくれた。中身をトレーの中に出し、確認する。
「羽ペンに、紙に、縄・・・こちらの縄、何かの魔術がかかっているんですが、許可証などはお持ちですか?」
「え?必要ナノ?」
「はい、必要です。持っていない場合は、こちらで処分するか魔術を解いてもらう必要があるのですが・・・」
「え?マジ?ダメなの?ハァ・・・じゃあ、解除でお願いシマス」
スターンさんはとても残念そうに肩を落とすが、こちらも仕事だ。同情で許して問題が起きたら責任を取らされてしまう。
「では、失礼します。『アペルタ』」
解放の魔術を呟き、縄にかかっていた魔術を解く。縄はあっという間にただの縄へと変化した。
「因みにどんな魔術をかけていたんです?」
「『クウァエリーテ』。探ス魔術。これで、オファーくれた人探す予定ダッタ」
「なら、さっきの書類に住所が書かれていたので、警察官に道を聞いてください。教えてくれるので」
「ホント!?良カッター!センキュー!!」
これで、スターンさんは道に迷わずに採用してくれた塾へと迎えそうだ。
スターンさんの審査を終えると、後ろで入国審査初挑戦の俺を見守ってくれていた主任が肩を叩いてきた。
「良いね!お世辞無しで完璧!その調子で頑張れ」
「はい!ありがとうございます!」
「翡翠の手際の良さも分かった所だし、オレは門で見張りでもしてるわ~。それじゃ、頑張って~」
「え?あ、はいっ!頑張ります!」
まさか、1人目で主任の監督が無くなるとは思わなかった。先程の審査の手際の良さは上司が後ろにいるという安心感のお陰だったと思うのだが、果たしてうまく出来るだろうか。
「あの~良いでしょうか~?」
日本人かと聞き間違えるぐらい流暢な日本語が聞こえる。
審査室への入室を許可すると、浅黒い肌とモネさん以上にとんがった耳を持った美形の男性。ダークエルフの男性がニコニコ笑みを浮かべながら審査室へと入ってきた。
門の先にはザナという世界が広がっており、そこではザナ人と呼ばれるリオ人によく似た人類が過ごしている。
そして、ザナとリオを行き来する方法は現状、門しか存在せず、門番の仕事にはそんな入国を希望する者達の審査員も担っている。
審査基準はシンプル。経歴、前科、健康状態などだ。
経歴と前科を調べるのはこちらでの犯罪を防ぐ為。健康状態を調べるのは、リオにない新たな病原体を持ち運ばせない為と言ったしっかりとした理由がある。
「ええと、スターンさん。あなたはどういう理由でリオにお越しで?」
「ハイ!魔術のティーチャーになる為です!既にオファーももらってマス!」
そう言って提出してきた書類には都会の学習塾への採用を証明する旨が記載されていた。就労ビザもある。前科なども特に無いようだ。
「・・・確認できました。では、次に持ち物検査を行います」
人物審査の次に行うのは、持ち物検査。こちらの方が重要と言っても過言ではない。
「ハイ!どうぞどうぞ!!」
「では、失礼しますね」
スターンさんは快く唯一の持ち物であるカバンを提出してくれた。中身をトレーの中に出し、確認する。
「羽ペンに、紙に、縄・・・こちらの縄、何かの魔術がかかっているんですが、許可証などはお持ちですか?」
「え?必要ナノ?」
「はい、必要です。持っていない場合は、こちらで処分するか魔術を解いてもらう必要があるのですが・・・」
「え?マジ?ダメなの?ハァ・・・じゃあ、解除でお願いシマス」
スターンさんはとても残念そうに肩を落とすが、こちらも仕事だ。同情で許して問題が起きたら責任を取らされてしまう。
「では、失礼します。『アペルタ』」
解放の魔術を呟き、縄にかかっていた魔術を解く。縄はあっという間にただの縄へと変化した。
「因みにどんな魔術をかけていたんです?」
「『クウァエリーテ』。探ス魔術。これで、オファーくれた人探す予定ダッタ」
「なら、さっきの書類に住所が書かれていたので、警察官に道を聞いてください。教えてくれるので」
「ホント!?良カッター!センキュー!!」
これで、スターンさんは道に迷わずに採用してくれた塾へと迎えそうだ。
スターンさんの審査を終えると、後ろで入国審査初挑戦の俺を見守ってくれていた主任が肩を叩いてきた。
「良いね!お世辞無しで完璧!その調子で頑張れ」
「はい!ありがとうございます!」
「翡翠の手際の良さも分かった所だし、オレは門で見張りでもしてるわ~。それじゃ、頑張って~」
「え?あ、はいっ!頑張ります!」
まさか、1人目で主任の監督が無くなるとは思わなかった。先程の審査の手際の良さは上司が後ろにいるという安心感のお陰だったと思うのだが、果たしてうまく出来るだろうか。
「あの~良いでしょうか~?」
日本人かと聞き間違えるぐらい流暢な日本語が聞こえる。
審査室への入室を許可すると、浅黒い肌とモネさん以上にとんがった耳を持った美形の男性。ダークエルフの男性がニコニコ笑みを浮かべながら審査室へと入ってきた。
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