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3章 極悪囚人更生施設サルフル鉱山
90話 オストリッチの告白
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「待て!!オストリッチ!」
「あれ?もしかして子供2人をあんなバケモノに預けてきたの?お前って意外と畜生だね。俺だったらあんな奴に預けない」
「そこは信用してる。あの2人は簡単に殺されるタマじゃないし、ハンスも話ができる。さあ、追いついたぞ、話を聞かせてもらおうじゃないか」
オストリッチの背後には絶壁の壁。凹凸もない為、登って逃げる事も不可能となっている。
「何で、リバー・バーチュを殺した。お前の取り巻きが起こした闇依頼と関係があるのか?」
「いいや、無い。あくまでも俺の都合さ。あの男にはお前と接触する前に殺しておきたかった。だが、既に接触してしまったようだな」
「ああ、だから怒っている。お前を殺したいと心の底から願っている」
「まあ、そうだろうな。今まで会った事がなかったとは言え、父親を殺されたんだ。俺が憎く思うのも無理はない」
父親?何を言っているんだ?俺の父親は国王暗殺を目論んだ貴族じゃないのか?
「ん?まさか・・・知らなかったのか?知らずにそんなに怒っていたのか?随分とお人好しだな」
「どういう事だ?説明しろ。俺の父親は反逆を企んだ貴族じゃないのか?」
「あれは嘘だよ。未だに信じてたのかあんなでっち上げ。全部お前を追い出す為にな」
リバーが、本当に俺の父さんだと言うのなら、俺のセカンドネームに驚いた理由にも更に納得がいく。じいちゃんとは義理の親子になるんだからな。
俺に妙に優しく、極秘なのに光鉱石の場所を教えてくれたのも、全ては俺が息子だと気づいたからだったのだろう。
そして、オストリッチがリバー・・・父さんを殺したのはその事実が俺にバレる事を恐れた為。
「嫌な奴を追い出す為だけに随分と権力を使ったんだな。そんな事ならいっその事殺せばよかったのに」
「嫌な奴という理由だけで権力を使うとでも?相変わらずバカだな・・・まあ、良い。最初は殺そうと思った。けど、こっちにも世間体ていうのがあるんだ。だから外で野垂れ死ぬのを期待していたんだが・・・意外としぶといんだな」
「鍛冶屋舐めんな」
「ああ、これからは舐めないでおく。そんでもってお前をここで殺す」
再び謎の空間から武器を取り出す。先程の戦斧だ。
「殺さないんじゃ無いのか?」
「知っているか?犯罪はばれなきゃ犯罪とは呼ばない。証人は数分後には全員ロックイーターの腹の中。完璧だろ?」
「完璧だな。俺仲間を計算に入れなければな」
バッグに付けている戦鎚を手に取る。
「メア、サポート頼む」
『任せて下さい』
「来いよ、二流。一流の冒険者の力を見せてやる」
「ほざくな、ボンボン!!」
戦斧と戦鎚がぶつかり合う金属音がゴングの代わりとなった。
「あれ?もしかして子供2人をあんなバケモノに預けてきたの?お前って意外と畜生だね。俺だったらあんな奴に預けない」
「そこは信用してる。あの2人は簡単に殺されるタマじゃないし、ハンスも話ができる。さあ、追いついたぞ、話を聞かせてもらおうじゃないか」
オストリッチの背後には絶壁の壁。凹凸もない為、登って逃げる事も不可能となっている。
「何で、リバー・バーチュを殺した。お前の取り巻きが起こした闇依頼と関係があるのか?」
「いいや、無い。あくまでも俺の都合さ。あの男にはお前と接触する前に殺しておきたかった。だが、既に接触してしまったようだな」
「ああ、だから怒っている。お前を殺したいと心の底から願っている」
「まあ、そうだろうな。今まで会った事がなかったとは言え、父親を殺されたんだ。俺が憎く思うのも無理はない」
父親?何を言っているんだ?俺の父親は国王暗殺を目論んだ貴族じゃないのか?
「ん?まさか・・・知らなかったのか?知らずにそんなに怒っていたのか?随分とお人好しだな」
「どういう事だ?説明しろ。俺の父親は反逆を企んだ貴族じゃないのか?」
「あれは嘘だよ。未だに信じてたのかあんなでっち上げ。全部お前を追い出す為にな」
リバーが、本当に俺の父さんだと言うのなら、俺のセカンドネームに驚いた理由にも更に納得がいく。じいちゃんとは義理の親子になるんだからな。
俺に妙に優しく、極秘なのに光鉱石の場所を教えてくれたのも、全ては俺が息子だと気づいたからだったのだろう。
そして、オストリッチがリバー・・・父さんを殺したのはその事実が俺にバレる事を恐れた為。
「嫌な奴を追い出す為だけに随分と権力を使ったんだな。そんな事ならいっその事殺せばよかったのに」
「嫌な奴という理由だけで権力を使うとでも?相変わらずバカだな・・・まあ、良い。最初は殺そうと思った。けど、こっちにも世間体ていうのがあるんだ。だから外で野垂れ死ぬのを期待していたんだが・・・意外としぶといんだな」
「鍛冶屋舐めんな」
「ああ、これからは舐めないでおく。そんでもってお前をここで殺す」
再び謎の空間から武器を取り出す。先程の戦斧だ。
「殺さないんじゃ無いのか?」
「知っているか?犯罪はばれなきゃ犯罪とは呼ばない。証人は数分後には全員ロックイーターの腹の中。完璧だろ?」
「完璧だな。俺仲間を計算に入れなければな」
バッグに付けている戦鎚を手に取る。
「メア、サポート頼む」
『任せて下さい』
「来いよ、二流。一流の冒険者の力を見せてやる」
「ほざくな、ボンボン!!」
戦斧と戦鎚がぶつかり合う金属音がゴングの代わりとなった。
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