70 / 78
70・ご褒美(アイラヴェント視点10)
しおりを挟む
クルーディスにいちゃもんをつけていたのはやっぱりヒューレット・ポートラークだった。
眼鏡をかけ、長めの前髪を下ろしているこの顔立ちはあのゲームのヒューレットのままだった。冷静沈着なイメージだったのに本人は激昂型だったんだなぁ。
しかも今は王子と一緒に女の子達に笑顔を振り撒く練習とかしてるし……。
この二人は何やってんだ。
ゲームじゃもっとこう……凛としてて、普段からさりげなく笑顔だったりして、周りがきゃーきゃーと勝手に取り囲んでいたんじゃなかったっけ?こんな軟派な感じできゃーきゃー言わす側では決してなかった筈だけど……。ちょっとさぁ、おかしくね?
しかもそれに対して何でリーンフェルト様と俺が指導しなきゃいけない事になってんのさ……。もっとおかしくね?
ヒューレットは笑顔を作るのがとても上手い。
流石『攻略対象』なだけあって、綺麗めな彼の笑顔に周りの令嬢達はきゃあきゃあと嬉しそうだ。ゲームの寡黙な彼とは真逆な気がする……。
そんなんで大丈夫?そんなに楽しそうだと何だか将来が心配になっちゃうよ。
でも。
「クルーディス殿が教えてくれたお陰だ」
本人がとても嬉しそうに何度もそう言うから、その度に俺はムカムカしてしまう。
王子は逆に令嬢達に笑顔を作るのが苦手だと言った。
笑顔を作ろうとすると何故か顔がひきつってしまい、凄く残念な表情になった。
普通に話してると、気さくだし結構笑顔なんだけどなぁ。あのゲームでは、いつだって誰にでもきらきら笑顔で、周りが皆ぽーっと顔を赤くしていたのに。
この王子とはやっぱり何かが違う気がする。
王子は何度も笑顔を作ろうと頑張っているのにやっぱり上手くいかなくて。最後にはとうとうため息をついて俯いてしまった。
「お、王子様?ほら、頑張り過ぎると訳わかんなくなっちゃうし休みましょ?」
何か疲れきった王子が可哀想になってきて、俺は慌てて飲み物を取りに行った。
飲み物を持って戻って来ると、王子とリーンフェルト様が真面目な顔をして話をしていた。
「私に寄って来る令嬢達は皆私に用がある訳ではないからな」
「お立場上仕方のない事では?」
「まぁそうなんだけどな……」
王子はリーンフェルト様の素っ気ない言葉に疲れた様にそう呟いた。どういう事だろう。俺にはよくわからなかった。
俺が首を傾げると王子は俺から飲み物を受け取って俺達に笑顔を向けた。
「リーンフェルトとアイラヴェントはそのままでいたらいい」
……ん?俺も一応令嬢だよね?王子、今普通に笑顔出来てるよ?あれ?俺は令嬢の枠に入ってないのかな。いや、リーンフェルト様は立派なご令嬢だし!
うーん……やっぱり俺には王子の言いたい事がよくわからない。
「それでも私は何とか笑顔を作らねばならんのだ」
「そうですわね。それがお仕事ですものね」
「わかってはいるのだがな……」
王子は本当に困っているらしくまた少し俯いてしまった。
よくわかんないけど嫌な事もやらなきゃいけないのはキツいよな。俺にも嫌な事、出来ない事があるからその気持ちはわかる気がした。
「では、頑張って上手く笑顔を作れた時には頑張った自分にご褒美をあげてみてはどうですか?」
俺が昔辛い時にレイラに教えてもらった『自分にご褒美』作戦の話をすると王子は面白いと感心してくれた。
「ご褒美か……お前は面白い事を考えるな」
「い、いやあの……わたしじゃなくて侍女に教えてもらって……」
「ほぅ、いい侍女に恵まれたな」
「はい!そうなんです!」
レイラを褒めてもらえた事が嬉しくて思い切り返事をすると、王子はぷぷっと吹き出した。
「そうか……では私もその侍女にあやかって何かご褒美を考えてみようか」
王子はそう言いながら、何故か笑いを堪えていた。俺、変な事言ったかなぁ。
それにしても……王子なんて欲しいものは何でも手に入りそうだけど、改めて欲しいものなんてあるのだろうか。でも、まぁ本人が楽しそうだからいいのかもしれない。
レイラは俺が外に出なきゃいけない時にはよくそう言って宥めてくれていた。
でも俺にはご褒美よりも『外』の恐怖の方が勝っていたから、あまりいい方法とは言えなかったけれど。
それでも今日みたいにどうしても出掛けなきゃいけない時には馬車の中で目を閉じてその言葉を呪文の様に何度も心で繰り返した。その言葉が、というよりはレイラが俺の事を心配してくれている気持ちが俺にとっては嬉しかったし、ありがたかった。
俺はあの悪役令嬢のアイラヴェントだけど、俺こそあの自信家の彼女と比べると全くと言っていい程真逆な気がする。俺にもう少し自信がつけば、普通に『外』も歩けるのかもしれない。
クルーディスもやっぱりゲームとは違う。こっちのクルーディスは時々凄く面倒くさがるし、ちゃっかりしてるし、ちょっと柔らかい感じがする。俺にはそれがとても心地よい。クルーディスが今のクルーディスでいてくれて本当に嬉しい。
俺達だけじゃなくて他の『攻略対象』もやっぱりそれぞれゲームとは違う性格だ。
でも、ゲームとイメージが違えば違う程、俺にとっては安心できる。ゲームの通りにならない気がしてほっとする。
それなのに俺がクルーディスの事が好きになってしまったのはゲームと同じなのではないのだろうか。
ゲームでは数年後、クルーディスを取られない様にヒロインを貶めたり苦しめたりするアイラヴェント。でも俺はそんな事はしたくないし、人としてしちゃいけないとわかってる。俺は元々男だったから余計に女の子を傷付けるなんて事は本能的に嫌だった。
この世界で令嬢として生きている自分には何が正しくて何が悪いのかわからない。ゲームと違い選択肢は出てこない。それでも俺やクルーディスはこの世界で大人になっていく。
大人になった時、クルーディスと二人で笑い合えたら最高なんだけどな。
今の俺のささやかな願いが叶うといいなと思った。
パーティーもそろそろ終わりに近づいて来た頃、俺はリーンフェルト様に話があると皆と離れたところに連れていかれた。
「アイラヴェント様、今日はお兄様とお帰り下さいね」
「え?」
「お兄様の言い訳、ちゃんと聞いてあげて下さいね」
「うっ!」
あのナンパの言い訳だよね。
思い出したらまたむかむかしてくる。
でもクルーディスは面倒くさがりだから自分はしないつもりだったのかもしれない。とは言えヒューレットにレクチャーしていたのがクルーディス本人だったから、俺の怒りの収まりどころがなくて、ずっともやもやしたままだ。
「頑張って下さいね」
にっこりと微笑むリーンフェルト様に何か含みがある気もするけど、まずはクルーディスにその言い訳とやらを聞かなきゃいけないな。
◆ ◆ ◆
読んでいただきましてありがとうございます。
眼鏡をかけ、長めの前髪を下ろしているこの顔立ちはあのゲームのヒューレットのままだった。冷静沈着なイメージだったのに本人は激昂型だったんだなぁ。
しかも今は王子と一緒に女の子達に笑顔を振り撒く練習とかしてるし……。
この二人は何やってんだ。
ゲームじゃもっとこう……凛としてて、普段からさりげなく笑顔だったりして、周りがきゃーきゃーと勝手に取り囲んでいたんじゃなかったっけ?こんな軟派な感じできゃーきゃー言わす側では決してなかった筈だけど……。ちょっとさぁ、おかしくね?
しかもそれに対して何でリーンフェルト様と俺が指導しなきゃいけない事になってんのさ……。もっとおかしくね?
ヒューレットは笑顔を作るのがとても上手い。
流石『攻略対象』なだけあって、綺麗めな彼の笑顔に周りの令嬢達はきゃあきゃあと嬉しそうだ。ゲームの寡黙な彼とは真逆な気がする……。
そんなんで大丈夫?そんなに楽しそうだと何だか将来が心配になっちゃうよ。
でも。
「クルーディス殿が教えてくれたお陰だ」
本人がとても嬉しそうに何度もそう言うから、その度に俺はムカムカしてしまう。
王子は逆に令嬢達に笑顔を作るのが苦手だと言った。
笑顔を作ろうとすると何故か顔がひきつってしまい、凄く残念な表情になった。
普通に話してると、気さくだし結構笑顔なんだけどなぁ。あのゲームでは、いつだって誰にでもきらきら笑顔で、周りが皆ぽーっと顔を赤くしていたのに。
この王子とはやっぱり何かが違う気がする。
王子は何度も笑顔を作ろうと頑張っているのにやっぱり上手くいかなくて。最後にはとうとうため息をついて俯いてしまった。
「お、王子様?ほら、頑張り過ぎると訳わかんなくなっちゃうし休みましょ?」
何か疲れきった王子が可哀想になってきて、俺は慌てて飲み物を取りに行った。
飲み物を持って戻って来ると、王子とリーンフェルト様が真面目な顔をして話をしていた。
「私に寄って来る令嬢達は皆私に用がある訳ではないからな」
「お立場上仕方のない事では?」
「まぁそうなんだけどな……」
王子はリーンフェルト様の素っ気ない言葉に疲れた様にそう呟いた。どういう事だろう。俺にはよくわからなかった。
俺が首を傾げると王子は俺から飲み物を受け取って俺達に笑顔を向けた。
「リーンフェルトとアイラヴェントはそのままでいたらいい」
……ん?俺も一応令嬢だよね?王子、今普通に笑顔出来てるよ?あれ?俺は令嬢の枠に入ってないのかな。いや、リーンフェルト様は立派なご令嬢だし!
うーん……やっぱり俺には王子の言いたい事がよくわからない。
「それでも私は何とか笑顔を作らねばならんのだ」
「そうですわね。それがお仕事ですものね」
「わかってはいるのだがな……」
王子は本当に困っているらしくまた少し俯いてしまった。
よくわかんないけど嫌な事もやらなきゃいけないのはキツいよな。俺にも嫌な事、出来ない事があるからその気持ちはわかる気がした。
「では、頑張って上手く笑顔を作れた時には頑張った自分にご褒美をあげてみてはどうですか?」
俺が昔辛い時にレイラに教えてもらった『自分にご褒美』作戦の話をすると王子は面白いと感心してくれた。
「ご褒美か……お前は面白い事を考えるな」
「い、いやあの……わたしじゃなくて侍女に教えてもらって……」
「ほぅ、いい侍女に恵まれたな」
「はい!そうなんです!」
レイラを褒めてもらえた事が嬉しくて思い切り返事をすると、王子はぷぷっと吹き出した。
「そうか……では私もその侍女にあやかって何かご褒美を考えてみようか」
王子はそう言いながら、何故か笑いを堪えていた。俺、変な事言ったかなぁ。
それにしても……王子なんて欲しいものは何でも手に入りそうだけど、改めて欲しいものなんてあるのだろうか。でも、まぁ本人が楽しそうだからいいのかもしれない。
レイラは俺が外に出なきゃいけない時にはよくそう言って宥めてくれていた。
でも俺にはご褒美よりも『外』の恐怖の方が勝っていたから、あまりいい方法とは言えなかったけれど。
それでも今日みたいにどうしても出掛けなきゃいけない時には馬車の中で目を閉じてその言葉を呪文の様に何度も心で繰り返した。その言葉が、というよりはレイラが俺の事を心配してくれている気持ちが俺にとっては嬉しかったし、ありがたかった。
俺はあの悪役令嬢のアイラヴェントだけど、俺こそあの自信家の彼女と比べると全くと言っていい程真逆な気がする。俺にもう少し自信がつけば、普通に『外』も歩けるのかもしれない。
クルーディスもやっぱりゲームとは違う。こっちのクルーディスは時々凄く面倒くさがるし、ちゃっかりしてるし、ちょっと柔らかい感じがする。俺にはそれがとても心地よい。クルーディスが今のクルーディスでいてくれて本当に嬉しい。
俺達だけじゃなくて他の『攻略対象』もやっぱりそれぞれゲームとは違う性格だ。
でも、ゲームとイメージが違えば違う程、俺にとっては安心できる。ゲームの通りにならない気がしてほっとする。
それなのに俺がクルーディスの事が好きになってしまったのはゲームと同じなのではないのだろうか。
ゲームでは数年後、クルーディスを取られない様にヒロインを貶めたり苦しめたりするアイラヴェント。でも俺はそんな事はしたくないし、人としてしちゃいけないとわかってる。俺は元々男だったから余計に女の子を傷付けるなんて事は本能的に嫌だった。
この世界で令嬢として生きている自分には何が正しくて何が悪いのかわからない。ゲームと違い選択肢は出てこない。それでも俺やクルーディスはこの世界で大人になっていく。
大人になった時、クルーディスと二人で笑い合えたら最高なんだけどな。
今の俺のささやかな願いが叶うといいなと思った。
パーティーもそろそろ終わりに近づいて来た頃、俺はリーンフェルト様に話があると皆と離れたところに連れていかれた。
「アイラヴェント様、今日はお兄様とお帰り下さいね」
「え?」
「お兄様の言い訳、ちゃんと聞いてあげて下さいね」
「うっ!」
あのナンパの言い訳だよね。
思い出したらまたむかむかしてくる。
でもクルーディスは面倒くさがりだから自分はしないつもりだったのかもしれない。とは言えヒューレットにレクチャーしていたのがクルーディス本人だったから、俺の怒りの収まりどころがなくて、ずっともやもやしたままだ。
「頑張って下さいね」
にっこりと微笑むリーンフェルト様に何か含みがある気もするけど、まずはクルーディスにその言い訳とやらを聞かなきゃいけないな。
◆ ◆ ◆
読んでいただきましてありがとうございます。
0
お気に入りに追加
709
あなたにおすすめの小説
【完結】伝説の悪役令嬢らしいので本編には出ないことにしました~執着も溺愛も婚約破棄も全部お断りします!~
イトカワジンカイ
恋愛
「目には目をおおおお!歯には歯をおおおお!」
どごおおおぉっ!!
5歳の時、イリア・トリステンは虐められていた少年をかばい、いじめっ子をぶっ飛ばした結果、少年からとある書物を渡され(以下、悪役令嬢テンプレなので略)
ということで、自分は伝説の悪役令嬢であり、攻略対象の王太子と婚約すると断罪→死刑となることを知ったイリアは、「なら本編にでなやきゃいいじゃん!」的思考で、王家と関わらないことを決意する。
…だが何故か突然王家から婚約の決定通知がきてしまい、イリアは侯爵家からとんずらして辺境の魔術師ディボに押しかけて弟子になることにした。
それから12年…チートの魔力を持つイリアはその魔法と、トリステン家に伝わる気功を駆使して診療所を開き、平穏に暮らしていた。そこに王家からの使いが来て「不治の病に倒れた王太子の病気を治せ」との命令が下る。
泣く泣く王都へ戻ることになったイリアと旅に出たのは、幼馴染で兄弟子のカインと、王の使いで来たアイザック、女騎士のミレーヌ、そして以前イリアを助けてくれた騎士のリオ…
旅の途中では色々なトラブルに見舞われるがイリアはそれを拳で解決していく。一方で何故かリオから熱烈な求愛を受けて困惑するイリアだったが、果たしてリオの思惑とは?
更には何故か第一王子から執着され、なぜか溺愛され、さらには婚約破棄まで!?
ジェットコースター人生のイリアは持ち前のチート魔力と前世での知識を用いてこの苦境から立ち直り、自分を断罪した人間に逆襲できるのか?
困難を力でねじ伏せるパワフル悪役令嬢の物語!
※地学の知識を織り交ぜますが若干正確ではなかったりもしますが多めに見てください…
※ゆるゆる設定ですがファンタジーということでご了承ください…
※小説家になろう様でも掲載しております
※イラストは湶リク様に描いていただきました
目が覚めたら夫と子供がいました
青井陸
恋愛
とある公爵家の若い公爵夫人、シャルロットが毒の入ったのお茶を飲んで倒れた。
1週間寝たきりのシャルロットが目を覚ましたとき、幼い可愛い男の子がいた。
「…お母様?よかった…誰か!お母様が!!!!」
「…あなた誰?」
16歳で政略結婚によって公爵家に嫁いだ、元伯爵令嬢のシャルロット。
シャルロットは一目惚れであったが、夫のハロルドは結婚前からシャルロットには冷たい。
そんな関係の二人が、シャルロットが毒によって記憶をなくしたことにより少しずつ変わっていく。
なろう様でも同時掲載しています。
婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、王太子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です
村娘になった悪役令嬢
枝豆@敦騎
恋愛
父が連れてきた妹を名乗る少女に出会った時、公爵令嬢スザンナは自分の前世と妹がヒロインの乙女ゲームの存在を思い出す。
ゲームの知識を得たスザンナは自分が将来妹の殺害を企てる事や自分が父の実子でない事を知り、身分を捨て母の故郷で平民として暮らすことにした。
村娘になった少女が行き倒れを拾ったり、ヒロインに連れ戻されそうになったり、悪役として利用されそうになったりしながら最後には幸せになるお話です。
※他サイトにも掲載しています。(他サイトに投稿したものと異なっている部分があります)
アルファポリスのみ後日談投稿しております。
悪役令嬢が美形すぎるせいで話が進まない
陽炎氷柱
恋愛
「傾国の美女になってしまったんだが」
デブス系悪役令嬢に生まれた私は、とにかく美しい悪の華になろうとがんばった。賢くて美しい令嬢なら、だとえ断罪されてもまだ未来がある。
そう思って、前世の知識を活用してダイエットに励んだのだが。
いつの間にかパトロンが大量発生していた。
ところでヒロインさん、そんなにハンカチを強く嚙んだら歯並びが悪くなりますよ?
悪役令嬢が死んだ後
ぐう
恋愛
王立学園で殺人事件が起きた。
被害者は公爵令嬢 加害者は男爵令嬢
男爵令嬢は王立学園で多くの高位貴族令息を侍らせていたと言う。
公爵令嬢は婚約者の第二王子に常に邪険にされていた。
殺害理由はなんなのか?
視察に訪れていた第一王子の目の前で事件は起きた。第一王子が事件を調査する目的は?
*一話に流血・残虐な表現が有ります。話はわかる様になっていますのでお嫌いな方は二話からお読み下さい。
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
【完結】初めて嫁ぎ先に行ってみたら、私と同名の妻と嫡男がいました。さて、どうしましょうか?
との
恋愛
「なんかさぁ、おかしな噂聞いたんだけど」
結婚式の時から一度もあった事のない私の夫には、最近子供が産まれたらしい。
夫のストマック辺境伯から領地には来るなと言われていたアナベルだが、流石に放っておくわけにもいかず訪ねてみると、
えっ? アナベルって奥様がここに住んでる。
どう言う事? しかも私が毎月支援していたお金はどこに?
ーーーーーー
完結、予約投稿済みです。
R15は、今回も念の為
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる