60 / 78
60・告白
しおりを挟む
鈍いわたしでも流石に自分のこの気持ちが何なのかは理解できた。だからといってそれを言っちゃってもいいものなのだろうか。
前の人生でも全くそんな経験のないわたしにはこういう時どうしていいのか全然わからない。
「クルーディス、あのさ……」
「へっ?なぁに?」
もやもや考えていた時に声をかけられたもので、思わず変な声が出てしった。恥ずかしくて余計に焦ってしまったけれど、アイラはそれには気付かなかったのか、真面目な顔をこちらに向けていた。
思ってもみなかったその真剣な表情に戸惑ってしまう。
「ア、アイラ?どうしたの?」
「……ぎゅってしていい?」
「へ?」
何を言われたのか理解する前にアイラはわたしの横に移動して、わたしの事を抱きしめてきた。
えっ!?何っ!?
自分の気持ちがわかった今、こんな事をされてしまうと都合よく勘違いしそうになる。
「どっ…どうしたの?アイラっ」
嬉しいのと困惑した気持ちを隠しながら、わたしはアイラに言葉をふり絞った。
「今日さ…俺多分ずっと嫉妬してたんだ」
「しっと?」
何を言われているのかわからないままだったけれど、アイラはわたしを抱きしめたまま話をし出した。
「さっきのナンパみたいな事してた時とか、セルシュ様とクルーディスがじゃれてた時とか……すっごい悔しかった」
悔しい?何が?
あ、男の子だったから仲間に入りたかったとか?わたしはアイラが悔しがる様な事を何かしたのかな。急にそんな事を言われても、この状態がわたしの思考回路を鈍らせていて、その言葉の意味が理解出来ない。
この状況は嬉しいけど、こういう時は一体どうしたらいいのか。知識も経験も全くないわたしにはアイラに抱き締められたまま固まっている事しか出来なかった。
「俺は同じ記憶があるクルーディスの事最初は怖かった……けど、今は側にいてくれてそれが当たり前になってたんだ」
うん。それならわかる。わたしもアイラが側にいてくれるのが当たり前になってる。これからもずっとそうであって欲しいと思える程に。
「でもそれは当たり前じゃないんだなって思い知らされた」
抱きしめられたままなのでアイラがどんな表情をしているのかはわからない。ただ、とても思い詰めている様な口調なのはわかる。
でもアイラが何を言いたいのかわからないわたしには何も言えない。
「俺は前の人生は男で、今は女の子で、しかもあのゲームの悪役令嬢のアイラヴェントで……」
「うん」
アイラは段々涙声になりながらも一言一句をゆっくり丁寧に話をする。何が苦しいのかわからないけれど、わたしにはそんなアイラの背中を優しくさする事位しか出来なかった。
「色々中途半端なんだけど……」
「うん」
「俺きっとクルーディスの事が好きなんだ。だからずっと一緒にいたい」
「え?」
今何て言った!?
好き!?アイラが、わたしを!?
わたしは驚き過ぎてアイラから身体を離す。
アイラの言った言葉が聞き間違いなのか確認したくて、思わずアイラの顔を見た。アイラは真っ赤になっていて少し涙目だった。
「うわっ!こっち見んな!」
わたしと視線が合ったアイラはわたしよりも驚いて、その勢いのままわたしの顔面におもいきり自分の手を押し付ける。その手は狙ったかの様にわたしの顔の中心を襲った。
「ぶっ!」
「あっ!ごめんっ!」
勢いづいて放ったその手がわたしの鼻にクリティカルヒットした事に気付いたアイラは更にわたわたと慌ててしまった。
「大丈夫?痛かった?」
アイラは先程の告白よりわたしの顔を心配して赤くなった鼻に触れる。
「大丈夫だよ、アイラ」
「良かった……ほんとごめん」
鼻はとても痛かったけれど、触れたアイラの手が心地良くて嬉しさの方が勝ってしまった。
「何かカッコ悪くなっちゃったな」
アイラは何かスッキリした様にそう言った。
「今までの人生で初めて告白なんて事したのに……もっとカッコ良く決めたかったんだけどな。…ま、言うだけ言ったらスッキリしたんでクルーディスは気にしないでね」
アイラはそう言ってちょっと残念そうに笑っていた。
それは前の人生でも告白した事はなかったという事なのだろうか。何だか凄く嬉しくなった。
「ねぇ、アイラ。わたしの話も聞いてくれる?」
「ん?いいよ」
「わたしもね、前の人生では女だったし今はクルーディスという男の子だし、中途半端な人生を送ってるの」
「うん」
「最初はね、自分が誰かの人生を狂わすのが嫌でアイラに会って確認をしたかったの」
「うん」
「でも今はね、わたしはただアイラに会いたいの」
「うん」
「今日アイラとセルシュが二人で仲良くしてるのを見て凄く苦しかったし辛かった……普段気にしていないのに今日は本当に苦しかった」
アイラはわたしの話を相づちをうちながらちゃんと聞いてくれている。わたしの言葉はちゃんとアイラに伝わるだろうか。
「わたしもね、今までの人生で初めてこんな事言うけど、アイラヴェントが大好きなんだよ」
「へっ?」
今度はアイラが驚いてわたしの顔を見上げる。
「男の子でも女の子でもそれを全部ひっくるめた『アイラヴェント』の事が好き」
今言いたかった事は全部言えたと思う。わたしがアイラの事を好きなんだという気持ちは伝わっただろうか。
「えっと……それは友達の『好き』とは違う?」
「うん。友達じゃなくて恋愛感情としての『好き』だよ」
ん?
もしかしてアイラの言う『好き』は友達として?
うわっ、そうだったらわたしひとりで舞い上がってたって事じゃない?恥ずかしー!
「うわーまじかー!」
アイラは両手で自分の顔を押さえて下を向いた。
だからアイラの『好き』はどっちなの!?そのリアクションじゃわからないよ。わたしの方がリアクションに困ってしまう。
「あ、あのねアイラ……」
アイラはわたしが声をかけたので顔をあげた。当のわたしはどうしていいのかわからなくなって思わず声を出したのだけど、何を言っていいのか思い付かずに困ってしまった。どうなんだろう。わたしの勘違いなのかな。
「ぷっ」
えっ?何?何で笑うの?
「クルーディス、今下らない事もやもや考えてるでしょ?」
「なっ、何でわかるの!?」
「そりゃあ、いつも見てますから」
アイラは面白そうに笑っている。やっぱりわたしってそんなに顔に出ちゃうのか。恥ずかしいなぁもう。
「安心して。俺もクルーディスの事、恋愛対象として好きだから」
「えっ嘘だ!」
「嘘って……。俺だってちゃんとクルーディスに告白したつもりなんですけどね」
アイラはため息混じりにわたしの事を見た。今のわたしにはそれだけでも自分の顔が赤くなるのがわかる。
「だって、あの……その」
さっきの告白は友達としてじゃない……って事でいいのかな。わたしと同じ気持ちって事でいいのかな。それで間違ってないって事?
「クルーディスの気持ちも嘘?」
「嘘じゃない」
「じゃあ両想いって事で」
大きくかぶりを振ったわたしにアイラはにっこりと微笑みわたしの手を握りさりげなくわたしの指に自分の指を絡めてきた。
『両想い』という言葉に嬉しいやら恥ずかしいやら。きっとわたしは今ゆでダコの様に赤くなっている。
「クルーディス可愛い」
そう言うとアイラは繋がれたわたしの手の自分の口元に寄せ、その甲にそっと口付けを落とした。
なんだこれっ!
わたしは驚いてアイラから離れようとしたが、手を繋がれていて逃げられない。展開が早くてわたしの頭が追い付かない。軽くパニックなんだけど!何今の!?手にキスされた!?
「ちょっいやまってまってっ!」
「やだ待たない」
にこにことにじり寄ってくるアイラから逃れようとしても馬車の中ではそれも限界があった。
何でそんなに積極的なのよっ!男の子らしさが駄々漏れじゃない!
「ほっほらっ僕達立場逆だよねっ?令嬢が迫るのってどうなのさっ!」
「えー、何で今そーゆー事言うかな」
「だっだってさっ……」
アイラは動きを止めて少し拗ねてしまった。
こういう経験した事ないわたしにはもう色んな事が恥ずかしい……キャパオーバーで訳がわからない。
どうして良いのかわからなくて軽くパニックしてしまった。
「仕方がないですね。わかりましたわ」
急にアイラは令嬢に戻り、ちゃんと席に座り直した。ほっ。助かった。
「ではクルーディス様からキスしてくださいますか?」
そう言ってアイラは自分の頬に指を向けて微笑んだ。
「うっ!」
そんな上目遣いでこちらを見られても……可愛いけど。そう、本当に可愛いよねアイラってば。って、そーゆー事じゃなくて!
今のわたしは混乱していて、まだそんな勇気は持てないよ!時間を下さーい!
「あ」
ガタンと揺れて、馬車が止まったらしい。どうやらコートナー家に着いた様だった。
「あーあ残念。着いちゃった」
アイラががっくりと肩を落とす。その姿は本当に残念そうで思わずちょっと笑ってしまった。それを見て仕方ないなあとアイラは立ち上がった。
「続きは今度の楽しみにしておきますわ」
そう言うとアイラは繋いだわたしの手にもう一度キスを落とした。
「ではごきげんよう、クルーディス様」
アイラは呆然としたわたしを馬車に残し、悠然と去っていった。
「どっちが男の子かわかんないよ……」
わたしはそう呟くのが精一杯だった。
◆ ◆ ◆
読んでいただきましてありがとうございます。
前の人生でも全くそんな経験のないわたしにはこういう時どうしていいのか全然わからない。
「クルーディス、あのさ……」
「へっ?なぁに?」
もやもや考えていた時に声をかけられたもので、思わず変な声が出てしった。恥ずかしくて余計に焦ってしまったけれど、アイラはそれには気付かなかったのか、真面目な顔をこちらに向けていた。
思ってもみなかったその真剣な表情に戸惑ってしまう。
「ア、アイラ?どうしたの?」
「……ぎゅってしていい?」
「へ?」
何を言われたのか理解する前にアイラはわたしの横に移動して、わたしの事を抱きしめてきた。
えっ!?何っ!?
自分の気持ちがわかった今、こんな事をされてしまうと都合よく勘違いしそうになる。
「どっ…どうしたの?アイラっ」
嬉しいのと困惑した気持ちを隠しながら、わたしはアイラに言葉をふり絞った。
「今日さ…俺多分ずっと嫉妬してたんだ」
「しっと?」
何を言われているのかわからないままだったけれど、アイラはわたしを抱きしめたまま話をし出した。
「さっきのナンパみたいな事してた時とか、セルシュ様とクルーディスがじゃれてた時とか……すっごい悔しかった」
悔しい?何が?
あ、男の子だったから仲間に入りたかったとか?わたしはアイラが悔しがる様な事を何かしたのかな。急にそんな事を言われても、この状態がわたしの思考回路を鈍らせていて、その言葉の意味が理解出来ない。
この状況は嬉しいけど、こういう時は一体どうしたらいいのか。知識も経験も全くないわたしにはアイラに抱き締められたまま固まっている事しか出来なかった。
「俺は同じ記憶があるクルーディスの事最初は怖かった……けど、今は側にいてくれてそれが当たり前になってたんだ」
うん。それならわかる。わたしもアイラが側にいてくれるのが当たり前になってる。これからもずっとそうであって欲しいと思える程に。
「でもそれは当たり前じゃないんだなって思い知らされた」
抱きしめられたままなのでアイラがどんな表情をしているのかはわからない。ただ、とても思い詰めている様な口調なのはわかる。
でもアイラが何を言いたいのかわからないわたしには何も言えない。
「俺は前の人生は男で、今は女の子で、しかもあのゲームの悪役令嬢のアイラヴェントで……」
「うん」
アイラは段々涙声になりながらも一言一句をゆっくり丁寧に話をする。何が苦しいのかわからないけれど、わたしにはそんなアイラの背中を優しくさする事位しか出来なかった。
「色々中途半端なんだけど……」
「うん」
「俺きっとクルーディスの事が好きなんだ。だからずっと一緒にいたい」
「え?」
今何て言った!?
好き!?アイラが、わたしを!?
わたしは驚き過ぎてアイラから身体を離す。
アイラの言った言葉が聞き間違いなのか確認したくて、思わずアイラの顔を見た。アイラは真っ赤になっていて少し涙目だった。
「うわっ!こっち見んな!」
わたしと視線が合ったアイラはわたしよりも驚いて、その勢いのままわたしの顔面におもいきり自分の手を押し付ける。その手は狙ったかの様にわたしの顔の中心を襲った。
「ぶっ!」
「あっ!ごめんっ!」
勢いづいて放ったその手がわたしの鼻にクリティカルヒットした事に気付いたアイラは更にわたわたと慌ててしまった。
「大丈夫?痛かった?」
アイラは先程の告白よりわたしの顔を心配して赤くなった鼻に触れる。
「大丈夫だよ、アイラ」
「良かった……ほんとごめん」
鼻はとても痛かったけれど、触れたアイラの手が心地良くて嬉しさの方が勝ってしまった。
「何かカッコ悪くなっちゃったな」
アイラは何かスッキリした様にそう言った。
「今までの人生で初めて告白なんて事したのに……もっとカッコ良く決めたかったんだけどな。…ま、言うだけ言ったらスッキリしたんでクルーディスは気にしないでね」
アイラはそう言ってちょっと残念そうに笑っていた。
それは前の人生でも告白した事はなかったという事なのだろうか。何だか凄く嬉しくなった。
「ねぇ、アイラ。わたしの話も聞いてくれる?」
「ん?いいよ」
「わたしもね、前の人生では女だったし今はクルーディスという男の子だし、中途半端な人生を送ってるの」
「うん」
「最初はね、自分が誰かの人生を狂わすのが嫌でアイラに会って確認をしたかったの」
「うん」
「でも今はね、わたしはただアイラに会いたいの」
「うん」
「今日アイラとセルシュが二人で仲良くしてるのを見て凄く苦しかったし辛かった……普段気にしていないのに今日は本当に苦しかった」
アイラはわたしの話を相づちをうちながらちゃんと聞いてくれている。わたしの言葉はちゃんとアイラに伝わるだろうか。
「わたしもね、今までの人生で初めてこんな事言うけど、アイラヴェントが大好きなんだよ」
「へっ?」
今度はアイラが驚いてわたしの顔を見上げる。
「男の子でも女の子でもそれを全部ひっくるめた『アイラヴェント』の事が好き」
今言いたかった事は全部言えたと思う。わたしがアイラの事を好きなんだという気持ちは伝わっただろうか。
「えっと……それは友達の『好き』とは違う?」
「うん。友達じゃなくて恋愛感情としての『好き』だよ」
ん?
もしかしてアイラの言う『好き』は友達として?
うわっ、そうだったらわたしひとりで舞い上がってたって事じゃない?恥ずかしー!
「うわーまじかー!」
アイラは両手で自分の顔を押さえて下を向いた。
だからアイラの『好き』はどっちなの!?そのリアクションじゃわからないよ。わたしの方がリアクションに困ってしまう。
「あ、あのねアイラ……」
アイラはわたしが声をかけたので顔をあげた。当のわたしはどうしていいのかわからなくなって思わず声を出したのだけど、何を言っていいのか思い付かずに困ってしまった。どうなんだろう。わたしの勘違いなのかな。
「ぷっ」
えっ?何?何で笑うの?
「クルーディス、今下らない事もやもや考えてるでしょ?」
「なっ、何でわかるの!?」
「そりゃあ、いつも見てますから」
アイラは面白そうに笑っている。やっぱりわたしってそんなに顔に出ちゃうのか。恥ずかしいなぁもう。
「安心して。俺もクルーディスの事、恋愛対象として好きだから」
「えっ嘘だ!」
「嘘って……。俺だってちゃんとクルーディスに告白したつもりなんですけどね」
アイラはため息混じりにわたしの事を見た。今のわたしにはそれだけでも自分の顔が赤くなるのがわかる。
「だって、あの……その」
さっきの告白は友達としてじゃない……って事でいいのかな。わたしと同じ気持ちって事でいいのかな。それで間違ってないって事?
「クルーディスの気持ちも嘘?」
「嘘じゃない」
「じゃあ両想いって事で」
大きくかぶりを振ったわたしにアイラはにっこりと微笑みわたしの手を握りさりげなくわたしの指に自分の指を絡めてきた。
『両想い』という言葉に嬉しいやら恥ずかしいやら。きっとわたしは今ゆでダコの様に赤くなっている。
「クルーディス可愛い」
そう言うとアイラは繋がれたわたしの手の自分の口元に寄せ、その甲にそっと口付けを落とした。
なんだこれっ!
わたしは驚いてアイラから離れようとしたが、手を繋がれていて逃げられない。展開が早くてわたしの頭が追い付かない。軽くパニックなんだけど!何今の!?手にキスされた!?
「ちょっいやまってまってっ!」
「やだ待たない」
にこにことにじり寄ってくるアイラから逃れようとしても馬車の中ではそれも限界があった。
何でそんなに積極的なのよっ!男の子らしさが駄々漏れじゃない!
「ほっほらっ僕達立場逆だよねっ?令嬢が迫るのってどうなのさっ!」
「えー、何で今そーゆー事言うかな」
「だっだってさっ……」
アイラは動きを止めて少し拗ねてしまった。
こういう経験した事ないわたしにはもう色んな事が恥ずかしい……キャパオーバーで訳がわからない。
どうして良いのかわからなくて軽くパニックしてしまった。
「仕方がないですね。わかりましたわ」
急にアイラは令嬢に戻り、ちゃんと席に座り直した。ほっ。助かった。
「ではクルーディス様からキスしてくださいますか?」
そう言ってアイラは自分の頬に指を向けて微笑んだ。
「うっ!」
そんな上目遣いでこちらを見られても……可愛いけど。そう、本当に可愛いよねアイラってば。って、そーゆー事じゃなくて!
今のわたしは混乱していて、まだそんな勇気は持てないよ!時間を下さーい!
「あ」
ガタンと揺れて、馬車が止まったらしい。どうやらコートナー家に着いた様だった。
「あーあ残念。着いちゃった」
アイラががっくりと肩を落とす。その姿は本当に残念そうで思わずちょっと笑ってしまった。それを見て仕方ないなあとアイラは立ち上がった。
「続きは今度の楽しみにしておきますわ」
そう言うとアイラは繋いだわたしの手にもう一度キスを落とした。
「ではごきげんよう、クルーディス様」
アイラは呆然としたわたしを馬車に残し、悠然と去っていった。
「どっちが男の子かわかんないよ……」
わたしはそう呟くのが精一杯だった。
◆ ◆ ◆
読んでいただきましてありがとうございます。
0
お気に入りに追加
709
あなたにおすすめの小説
【完結】伝説の悪役令嬢らしいので本編には出ないことにしました~執着も溺愛も婚約破棄も全部お断りします!~
イトカワジンカイ
恋愛
「目には目をおおおお!歯には歯をおおおお!」
どごおおおぉっ!!
5歳の時、イリア・トリステンは虐められていた少年をかばい、いじめっ子をぶっ飛ばした結果、少年からとある書物を渡され(以下、悪役令嬢テンプレなので略)
ということで、自分は伝説の悪役令嬢であり、攻略対象の王太子と婚約すると断罪→死刑となることを知ったイリアは、「なら本編にでなやきゃいいじゃん!」的思考で、王家と関わらないことを決意する。
…だが何故か突然王家から婚約の決定通知がきてしまい、イリアは侯爵家からとんずらして辺境の魔術師ディボに押しかけて弟子になることにした。
それから12年…チートの魔力を持つイリアはその魔法と、トリステン家に伝わる気功を駆使して診療所を開き、平穏に暮らしていた。そこに王家からの使いが来て「不治の病に倒れた王太子の病気を治せ」との命令が下る。
泣く泣く王都へ戻ることになったイリアと旅に出たのは、幼馴染で兄弟子のカインと、王の使いで来たアイザック、女騎士のミレーヌ、そして以前イリアを助けてくれた騎士のリオ…
旅の途中では色々なトラブルに見舞われるがイリアはそれを拳で解決していく。一方で何故かリオから熱烈な求愛を受けて困惑するイリアだったが、果たしてリオの思惑とは?
更には何故か第一王子から執着され、なぜか溺愛され、さらには婚約破棄まで!?
ジェットコースター人生のイリアは持ち前のチート魔力と前世での知識を用いてこの苦境から立ち直り、自分を断罪した人間に逆襲できるのか?
困難を力でねじ伏せるパワフル悪役令嬢の物語!
※地学の知識を織り交ぜますが若干正確ではなかったりもしますが多めに見てください…
※ゆるゆる設定ですがファンタジーということでご了承ください…
※小説家になろう様でも掲載しております
※イラストは湶リク様に描いていただきました
目が覚めたら夫と子供がいました
青井陸
恋愛
とある公爵家の若い公爵夫人、シャルロットが毒の入ったのお茶を飲んで倒れた。
1週間寝たきりのシャルロットが目を覚ましたとき、幼い可愛い男の子がいた。
「…お母様?よかった…誰か!お母様が!!!!」
「…あなた誰?」
16歳で政略結婚によって公爵家に嫁いだ、元伯爵令嬢のシャルロット。
シャルロットは一目惚れであったが、夫のハロルドは結婚前からシャルロットには冷たい。
そんな関係の二人が、シャルロットが毒によって記憶をなくしたことにより少しずつ変わっていく。
なろう様でも同時掲載しています。
婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、王太子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です
村娘になった悪役令嬢
枝豆@敦騎
恋愛
父が連れてきた妹を名乗る少女に出会った時、公爵令嬢スザンナは自分の前世と妹がヒロインの乙女ゲームの存在を思い出す。
ゲームの知識を得たスザンナは自分が将来妹の殺害を企てる事や自分が父の実子でない事を知り、身分を捨て母の故郷で平民として暮らすことにした。
村娘になった少女が行き倒れを拾ったり、ヒロインに連れ戻されそうになったり、悪役として利用されそうになったりしながら最後には幸せになるお話です。
※他サイトにも掲載しています。(他サイトに投稿したものと異なっている部分があります)
アルファポリスのみ後日談投稿しております。
悪役令嬢が美形すぎるせいで話が進まない
陽炎氷柱
恋愛
「傾国の美女になってしまったんだが」
デブス系悪役令嬢に生まれた私は、とにかく美しい悪の華になろうとがんばった。賢くて美しい令嬢なら、だとえ断罪されてもまだ未来がある。
そう思って、前世の知識を活用してダイエットに励んだのだが。
いつの間にかパトロンが大量発生していた。
ところでヒロインさん、そんなにハンカチを強く嚙んだら歯並びが悪くなりますよ?
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
【完結】初めて嫁ぎ先に行ってみたら、私と同名の妻と嫡男がいました。さて、どうしましょうか?
との
恋愛
「なんかさぁ、おかしな噂聞いたんだけど」
結婚式の時から一度もあった事のない私の夫には、最近子供が産まれたらしい。
夫のストマック辺境伯から領地には来るなと言われていたアナベルだが、流石に放っておくわけにもいかず訪ねてみると、
えっ? アナベルって奥様がここに住んでる。
どう言う事? しかも私が毎月支援していたお金はどこに?
ーーーーーー
完結、予約投稿済みです。
R15は、今回も念の為
深窓の悪役令嬢~死にたくないので仮病を使って逃げ切ります~
白金ひよこ
恋愛
熱で魘された私が夢で見たのは前世の記憶。そこで思い出した。私がトワール侯爵家の令嬢として生まれる前は平凡なOLだったことを。そして気づいた。この世界が乙女ゲームの世界で、私がそのゲームの悪役令嬢であることを!
しかもシンディ・トワールはどのルートであっても死ぬ運命! そんなのあんまりだ! もうこうなったらこのまま病弱になって学校も行けないような深窓の令嬢になるしかない!
物語の全てを放棄し逃げ切ることだけに全力を注いだ、悪役令嬢の全力逃走ストーリー! え? シナリオ? そんなの知ったこっちゃありませんけど?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる