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53・観察力
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「んじゃそろそろ戻るか。もう落ち着いただろ?」
セルシュがそう言って立ち上がる。
もしかしたらわたしのもやもやに気付いているのかと思う位にタイミングがいい。セルシュは腹が立つ程勘がいいから、あながち間違いではないかもしれないな。今のわたしにはとても有難い。このままかここにいると今のこの感情に振り回されてしまいそうだった。まだ突き詰める勇気もないのに……。
「そうだね」
わたし達は部屋を出る事にした。
扉を開けるとそこには先程部屋にいたトニンが控えていた……が。
「あれ?父上」
「げっ!親父!」
トニンの側には何故か父上とロンディール様もいる。何で?
「『げっ』はないだろうが。ここは俺の仕事場だぞ」
ロンディール様はセルシュの頭を軽く小突いた。
あっ、そうか。ロンディール様の執務室を借りていたんだった。頭の中がもやもやしていてその事をすっかり忘れていた。
予想外の父上達の登場に驚いたけど、少し冷静になれたかもしれない。
「あー、ごめん。事情があってさ」
セルシュは小突かれたところをさすりながら謝っていた。
「すいませんロンディール様。僕が休みたいと我が儘を言ったんです。申し訳ありません」
わたしも心に余裕が出て、セルシュのフォローをして謝った。
「クルーディスは本当に体力がないな。ちゃんと食って体力も筋肉もつけないといかんぞ」
「…はい、わかりました」
ここの親子はブレないな。呆れたようにセルシュと全く同じ事を言うロンディール様につい笑ってしまった。
「俺の可愛い息子にはトーランスみたいな筋肉質な身体にはなってほしくないけどね」
「体力があるに越した事はないだろう?」
「うちの子は賢いからその辺りもちゃんと考えてるさ、なぁ?クルーディス」
父上はロンディール様の言葉に突っ込みながらわたしの頭を撫でているが、はは、と乾いた笑いで誤魔化した。父上の言葉には褒めている様に聞こえるけれど『ちゃんと考えろよ』という真意が含まれているので、軽々しく『はい』なんて言えません。これから少しずつ頑張るので見逃してもらおう。
ところで父上…そろそろ頭を撫でるの止めてくれないかな。親バカさんを人様の前で発揮するのはちょっと男の子として恥ずかしいよ。
「クルーディス、こちらの愛らしいご令嬢は?」
「初めて見る顔だな」
わたし達の後ろに立っていたアイラに気付いた父上達はわたしに問いかけた。お陰で父上の手は漸くわたしの頭から離れてくれた。
「こちらはコートナー伯爵家のご令嬢でアイラヴェント嬢です」
紹介する為にアイラの横に立つと、アイラは緊張しながらも二人ににっこりと微笑んだ。
「初めてお目にかかります。わたくしアイラヴェント・コートナーと申します。クルーディス様とセルシュ様にはうちの兄共々大変お世話になっております」
「こちらこそいつもクルーディス達が押し掛けていて済まないね」
「バカ息子達の方が迷惑をかけているのではないかな?」
「そんな事はございません。我が家ではお二人がいらっしゃるのをいつも楽しみにしております。迷惑なんて事は一切ございません」
アイラはご令嬢らしく丁寧な礼儀正しいお辞儀をし、二人の質問にそつなく答えていた。父上とロンディール様はそれににこにこと笑顔で応じている。アイラ、心配しなくてもちゃんと立派なご令嬢だよ。
「それは良かった」
「まぁうちのバカ息子が迷惑を掛ける様なら俺に教えてくれ。後できちんと説教しておくから安心しておきなさい」
「なんだよ親父ぃ、俺そんな事する様に見えるか?」
「見えるから言っている」
急に話を振られたセルシュがちぇっとふて腐れ、皆で笑った。
「父様、アイラヴェント様は本当に素敵な方なんですのよ」
「そうなのかい?リーン」
「ええ。わたしアイラヴェント様の事大好きですの」
「いい友達が出来て良かったな」
「はい!」
父上は友達が出来て嬉しそうな笑顔のリーンの頭を撫でてにっこりと微笑んだ。
「父上、僕達そろそろ戻ります」
流石にこれ以上パーティーから離れているのは不敬になるかもしれない。まぁその時は父上達と話をしていたと言い訳も出来るけどね。もしかしてその為に来てくれたのかな、なんて勘繰ってみたりもするけど……ま、どっちでもいいか。
「ああ、そうだな。早く戻らないとルー王子が拗ねそうだな」
「セルシュ、最後まで面倒みろよ。お前が一番年上なんだからな」
「わーってるよ」
「父上、ロンディール様。それでは失礼致します」
会場に戻る為、来る時と同じ様にセルシュはリーンと並んで、わたしはアイラと並んで歩く。戻る道すがら、アイラはわたしにだけ聞こえるように話しかけてきた。
「あれがクルーディスのお父様なんだね。クルーディスに似てるね」
「そう?」
似てるのかな?父上はいつも爽やかに微笑んでいるけど、時々笑顔の奥に何を思っているのかわからない時があるんだよな。
「なんて言うか…雰囲気とか、笑顔の裏で色々考えていそうなところとか」
まさかそこが似てるとは思ってなかった。
だってわたしはまだまだ考えが浅いし、経験もないから父上には遠く及ばない事を知っている。
「うーん、そこ似てる?」
「うん。キレると相手を追い詰めるのが得意そう」
得意そうって……。それじゃわたし怖い人じゃない。悩んじゃうなぁ。
「でも気を許した人には甘そう」
「あー、そこはそうかも」
確かにわたしもその辺りは父上と一緒だなぁ。それは納得出来るかも。アイラって人の事よく見てるんだなと感心してしまう。
「あ、でも違うところもあるよね」
「へえ?例えば?」
そうわたしが問うとアイラは指を口に当てて考える。
「んー、時々とんでもなく抜けてるとことかはきっと違うよね」
「……僕抜けてるの?」
「うん」
きっぱりと笑顔で言われてしまった。気付かなかった。気付かないって事が抜けてるって事なのかもしれない。
「でもそこがクルーディスらしくて好きだけどね」
アイラはそう言ってにっこりと微笑んだ。
「ありがとう」
わたしはその言葉と微笑みにちょっと恥ずかしくなりながらもそう答えた。アイラがわたしの事をちゃんと見てくれている事がとても嬉しかった。
嬉しくていつもの様にアイラの髪を撫でる。こうやって触れているとわたしはいつも安心してしまう。
「あ、戻った」
アイラがさっきよりも深く、楽しそうな笑顔になる。
「ん?何が?」
「さっき何かちょっとおかしかったから。笑顔とか気持ち悪かったもん」
「何の話?」
「さっき何か具合が悪いのかと思ったら、すんごい変な笑顔で『大丈夫』とか言うからさ。心配してたんだ」
あ、あの時か。
アイラには営業スマイルは通用しなかったんだ。その観察力に驚いた。他の人はそれを喜んでいるのに、アイラはそれを『気持ち悪い』と言ってわたしの嘘を見抜いてしまうんだね。
「わたしは今の顔の方がクルーディスらしくていいな」
それを聞いて嬉しさがこみ上げてきた。そう言って笑顔を見せてくれるアイラは何だか頼もしい。わたしの事をきちんと見てくれていた事実が嬉しかった。
わたしと違う裏表のない素直な可愛い元男の子な女の子。わたしの事をわかってくれているこの子が今こうして横にいてくれるのが本当に嬉しかった。
「ふふっ」
「どうしたの?クルーディス」
「ううん。何でもない」
アイラと話をしていたら何だか気分が良くなってきた。
わたしはアイラを撫でていた手を彼女に差し出した。
「お手をどうぞ。アイラヴェント嬢」
にっこりとわたしがそう言うと、アイラも微笑んで自分の手を乗せる。
「ありがとうございますクルーディス様」
このすましたやり取りにお互いおかしくて笑ってしまう。
「アイラってばもうしっかり伯爵家のご令嬢だね」
「クルーディスもちゃんと貴族のご子息っぽいな……じゃないや、ご子息っぽいですわ」
「言ったそばから……」
「う、長い目で見てよ。今度は長い人生を全うするんだからさ。ちょっと位は流そうよ」
「そうだね」
わたしのこれからの長い人生でこの先ずっとアイラの側にいられたら嬉しいな。隣でぶつぶつと言っているアイラを見ながらそんな事を考える。
今度アイラとそんな話をしてみようかな、なんて考えたらとても楽しい気分になった。
◆ ◆ ◆
読んでいただきましてありがとうございます。
セルシュがそう言って立ち上がる。
もしかしたらわたしのもやもやに気付いているのかと思う位にタイミングがいい。セルシュは腹が立つ程勘がいいから、あながち間違いではないかもしれないな。今のわたしにはとても有難い。このままかここにいると今のこの感情に振り回されてしまいそうだった。まだ突き詰める勇気もないのに……。
「そうだね」
わたし達は部屋を出る事にした。
扉を開けるとそこには先程部屋にいたトニンが控えていた……が。
「あれ?父上」
「げっ!親父!」
トニンの側には何故か父上とロンディール様もいる。何で?
「『げっ』はないだろうが。ここは俺の仕事場だぞ」
ロンディール様はセルシュの頭を軽く小突いた。
あっ、そうか。ロンディール様の執務室を借りていたんだった。頭の中がもやもやしていてその事をすっかり忘れていた。
予想外の父上達の登場に驚いたけど、少し冷静になれたかもしれない。
「あー、ごめん。事情があってさ」
セルシュは小突かれたところをさすりながら謝っていた。
「すいませんロンディール様。僕が休みたいと我が儘を言ったんです。申し訳ありません」
わたしも心に余裕が出て、セルシュのフォローをして謝った。
「クルーディスは本当に体力がないな。ちゃんと食って体力も筋肉もつけないといかんぞ」
「…はい、わかりました」
ここの親子はブレないな。呆れたようにセルシュと全く同じ事を言うロンディール様につい笑ってしまった。
「俺の可愛い息子にはトーランスみたいな筋肉質な身体にはなってほしくないけどね」
「体力があるに越した事はないだろう?」
「うちの子は賢いからその辺りもちゃんと考えてるさ、なぁ?クルーディス」
父上はロンディール様の言葉に突っ込みながらわたしの頭を撫でているが、はは、と乾いた笑いで誤魔化した。父上の言葉には褒めている様に聞こえるけれど『ちゃんと考えろよ』という真意が含まれているので、軽々しく『はい』なんて言えません。これから少しずつ頑張るので見逃してもらおう。
ところで父上…そろそろ頭を撫でるの止めてくれないかな。親バカさんを人様の前で発揮するのはちょっと男の子として恥ずかしいよ。
「クルーディス、こちらの愛らしいご令嬢は?」
「初めて見る顔だな」
わたし達の後ろに立っていたアイラに気付いた父上達はわたしに問いかけた。お陰で父上の手は漸くわたしの頭から離れてくれた。
「こちらはコートナー伯爵家のご令嬢でアイラヴェント嬢です」
紹介する為にアイラの横に立つと、アイラは緊張しながらも二人ににっこりと微笑んだ。
「初めてお目にかかります。わたくしアイラヴェント・コートナーと申します。クルーディス様とセルシュ様にはうちの兄共々大変お世話になっております」
「こちらこそいつもクルーディス達が押し掛けていて済まないね」
「バカ息子達の方が迷惑をかけているのではないかな?」
「そんな事はございません。我が家ではお二人がいらっしゃるのをいつも楽しみにしております。迷惑なんて事は一切ございません」
アイラはご令嬢らしく丁寧な礼儀正しいお辞儀をし、二人の質問にそつなく答えていた。父上とロンディール様はそれににこにこと笑顔で応じている。アイラ、心配しなくてもちゃんと立派なご令嬢だよ。
「それは良かった」
「まぁうちのバカ息子が迷惑を掛ける様なら俺に教えてくれ。後できちんと説教しておくから安心しておきなさい」
「なんだよ親父ぃ、俺そんな事する様に見えるか?」
「見えるから言っている」
急に話を振られたセルシュがちぇっとふて腐れ、皆で笑った。
「父様、アイラヴェント様は本当に素敵な方なんですのよ」
「そうなのかい?リーン」
「ええ。わたしアイラヴェント様の事大好きですの」
「いい友達が出来て良かったな」
「はい!」
父上は友達が出来て嬉しそうな笑顔のリーンの頭を撫でてにっこりと微笑んだ。
「父上、僕達そろそろ戻ります」
流石にこれ以上パーティーから離れているのは不敬になるかもしれない。まぁその時は父上達と話をしていたと言い訳も出来るけどね。もしかしてその為に来てくれたのかな、なんて勘繰ってみたりもするけど……ま、どっちでもいいか。
「ああ、そうだな。早く戻らないとルー王子が拗ねそうだな」
「セルシュ、最後まで面倒みろよ。お前が一番年上なんだからな」
「わーってるよ」
「父上、ロンディール様。それでは失礼致します」
会場に戻る為、来る時と同じ様にセルシュはリーンと並んで、わたしはアイラと並んで歩く。戻る道すがら、アイラはわたしにだけ聞こえるように話しかけてきた。
「あれがクルーディスのお父様なんだね。クルーディスに似てるね」
「そう?」
似てるのかな?父上はいつも爽やかに微笑んでいるけど、時々笑顔の奥に何を思っているのかわからない時があるんだよな。
「なんて言うか…雰囲気とか、笑顔の裏で色々考えていそうなところとか」
まさかそこが似てるとは思ってなかった。
だってわたしはまだまだ考えが浅いし、経験もないから父上には遠く及ばない事を知っている。
「うーん、そこ似てる?」
「うん。キレると相手を追い詰めるのが得意そう」
得意そうって……。それじゃわたし怖い人じゃない。悩んじゃうなぁ。
「でも気を許した人には甘そう」
「あー、そこはそうかも」
確かにわたしもその辺りは父上と一緒だなぁ。それは納得出来るかも。アイラって人の事よく見てるんだなと感心してしまう。
「あ、でも違うところもあるよね」
「へえ?例えば?」
そうわたしが問うとアイラは指を口に当てて考える。
「んー、時々とんでもなく抜けてるとことかはきっと違うよね」
「……僕抜けてるの?」
「うん」
きっぱりと笑顔で言われてしまった。気付かなかった。気付かないって事が抜けてるって事なのかもしれない。
「でもそこがクルーディスらしくて好きだけどね」
アイラはそう言ってにっこりと微笑んだ。
「ありがとう」
わたしはその言葉と微笑みにちょっと恥ずかしくなりながらもそう答えた。アイラがわたしの事をちゃんと見てくれている事がとても嬉しかった。
嬉しくていつもの様にアイラの髪を撫でる。こうやって触れているとわたしはいつも安心してしまう。
「あ、戻った」
アイラがさっきよりも深く、楽しそうな笑顔になる。
「ん?何が?」
「さっき何かちょっとおかしかったから。笑顔とか気持ち悪かったもん」
「何の話?」
「さっき何か具合が悪いのかと思ったら、すんごい変な笑顔で『大丈夫』とか言うからさ。心配してたんだ」
あ、あの時か。
アイラには営業スマイルは通用しなかったんだ。その観察力に驚いた。他の人はそれを喜んでいるのに、アイラはそれを『気持ち悪い』と言ってわたしの嘘を見抜いてしまうんだね。
「わたしは今の顔の方がクルーディスらしくていいな」
それを聞いて嬉しさがこみ上げてきた。そう言って笑顔を見せてくれるアイラは何だか頼もしい。わたしの事をきちんと見てくれていた事実が嬉しかった。
わたしと違う裏表のない素直な可愛い元男の子な女の子。わたしの事をわかってくれているこの子が今こうして横にいてくれるのが本当に嬉しかった。
「ふふっ」
「どうしたの?クルーディス」
「ううん。何でもない」
アイラと話をしていたら何だか気分が良くなってきた。
わたしはアイラを撫でていた手を彼女に差し出した。
「お手をどうぞ。アイラヴェント嬢」
にっこりとわたしがそう言うと、アイラも微笑んで自分の手を乗せる。
「ありがとうございますクルーディス様」
このすましたやり取りにお互いおかしくて笑ってしまう。
「アイラってばもうしっかり伯爵家のご令嬢だね」
「クルーディスもちゃんと貴族のご子息っぽいな……じゃないや、ご子息っぽいですわ」
「言ったそばから……」
「う、長い目で見てよ。今度は長い人生を全うするんだからさ。ちょっと位は流そうよ」
「そうだね」
わたしのこれからの長い人生でこの先ずっとアイラの側にいられたら嬉しいな。隣でぶつぶつと言っているアイラを見ながらそんな事を考える。
今度アイラとそんな話をしてみようかな、なんて考えたらとても楽しい気分になった。
◆ ◆ ◆
読んでいただきましてありがとうございます。
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