93 / 117
承黒寺の乱
ジークの無茶振り
しおりを挟む
ジークとマオさんの強さは常軌を逸しており、数十分後には残す敵はヤオ老師だけとなっていた。
「さて、あとはあんただけだぞ?
とりあえず龍神族の居場所を吐きな!」
ジークが刀をヤオ老師に向けた。
「言っただろう!ワシを倒してみろと!!」
ヤオは目にも留まらぬ速さで連続攻撃を仕掛ける。
しかしジークはそれを全て軽々と躱す。
「何故じゃ!!何故当たらぬ!さっきまでは当たっていたのに!」
「おい、じじい。何か勘違いしてないか?
あんたの攻撃は今までまともに1発も喰らってないんだよ。確かに避けきれないこともあったけど、全て刀の峰や腕、足で防御していた。
それもあれだけの数の手下を従えての乱戦の中でだ。
1対1ならまともに当たるわけもない」
「何故じゃ!何故なのじゃ!!
ワシは今や龍神族よりも強いはずなのに!」
ヤオはその後も攻撃を繰り返すが、それは全て虚しく空を切った。
ジークは猛攻を躱しながら、ヤオのミゾオチに強烈なパンチを1発入れると、ヤオはその1撃で地に膝をついた。
さすがだ。
たったの1撃だけであのヤオ老師の動きを止めてしまった。
「簡単な話だ。龍神族よりも俺とマオちゃんは強い」
「龍神族よりも、ワシよりも強いだと……そんなバカなことが…」
「あるんだよ。それどころか、お前じゃうちのリガンにすら勝てないぞ」
「なに!あのモンスターの小僧にもだと!
冗談もいい加減にしろ!どこまでワシを愚弄するか!」
ヤオ老師は額に血管を浮かび上がらせて激昂した。
「ならやってみるか?」
「ふん。そんな雑魚と闘ってもワシになんの得もない」
「じゃあジジイがリガンに勝てたら、今回は見逃してやるよ。それでどうだ?」
その言葉を聞きヤオ老師は一刻考えた。
「本当か!?その言葉に二言はないな!?」
ジークがニヤリと笑った。
「おい、リガン!ちょっとこっち来てくれ!」
ジークがリガンを呼ぶ
「ちょっと待ってくださいジークさん!
リガンはさっきの大武闘祭でかなりのダメージを負っていて、ここまで私がおぶってきた程ですよ!いくらなんでも無茶です!」
クリスはジークに意を唱えた。
「待って……クリス……
ジークが出来るって言ってるんだ…。きっと勝てる。
それにジークはいつも破茶滅茶なように見えて何か先の事を考えてる。今回もきっと何かあるんだ。僕じゃなきゃいけない特別な意味が。
だから僕、やるよ」
たしかにリガンの言う通りかもしれない。
ジークは勇者のくせにだらしなくて、怠け者で何考えてるか分からないけど、あの人はいつも私達が考えもつかない先を見ている。
「わかった。リガン。気を付けてな」
リガンはフラフラとした足取りでジークの元に向かった。
「リガン。大怪我してる所悪いな。
かなりキツイかもしれないけど、頑張ってくれ」
ジークがリガンの肩をポンと叩いた。
「じゃあ、俺疲れたから寝てるね。
終わったら起こしてくれ!」
ジークがそう言った瞬間、ジークの背後からマオさんが棒のような物でジークの頭部を叩きつけた。
ジークはうずくまり悶絶している。
「はい。リガン。『獅子王』よ」
「ありがとう。マオさん」
リガンは獅子王を手にし、ヤオ老師に向けて構えをとった。
「さて、あとはあんただけだぞ?
とりあえず龍神族の居場所を吐きな!」
ジークが刀をヤオ老師に向けた。
「言っただろう!ワシを倒してみろと!!」
ヤオは目にも留まらぬ速さで連続攻撃を仕掛ける。
しかしジークはそれを全て軽々と躱す。
「何故じゃ!!何故当たらぬ!さっきまでは当たっていたのに!」
「おい、じじい。何か勘違いしてないか?
あんたの攻撃は今までまともに1発も喰らってないんだよ。確かに避けきれないこともあったけど、全て刀の峰や腕、足で防御していた。
それもあれだけの数の手下を従えての乱戦の中でだ。
1対1ならまともに当たるわけもない」
「何故じゃ!何故なのじゃ!!
ワシは今や龍神族よりも強いはずなのに!」
ヤオはその後も攻撃を繰り返すが、それは全て虚しく空を切った。
ジークは猛攻を躱しながら、ヤオのミゾオチに強烈なパンチを1発入れると、ヤオはその1撃で地に膝をついた。
さすがだ。
たったの1撃だけであのヤオ老師の動きを止めてしまった。
「簡単な話だ。龍神族よりも俺とマオちゃんは強い」
「龍神族よりも、ワシよりも強いだと……そんなバカなことが…」
「あるんだよ。それどころか、お前じゃうちのリガンにすら勝てないぞ」
「なに!あのモンスターの小僧にもだと!
冗談もいい加減にしろ!どこまでワシを愚弄するか!」
ヤオ老師は額に血管を浮かび上がらせて激昂した。
「ならやってみるか?」
「ふん。そんな雑魚と闘ってもワシになんの得もない」
「じゃあジジイがリガンに勝てたら、今回は見逃してやるよ。それでどうだ?」
その言葉を聞きヤオ老師は一刻考えた。
「本当か!?その言葉に二言はないな!?」
ジークがニヤリと笑った。
「おい、リガン!ちょっとこっち来てくれ!」
ジークがリガンを呼ぶ
「ちょっと待ってくださいジークさん!
リガンはさっきの大武闘祭でかなりのダメージを負っていて、ここまで私がおぶってきた程ですよ!いくらなんでも無茶です!」
クリスはジークに意を唱えた。
「待って……クリス……
ジークが出来るって言ってるんだ…。きっと勝てる。
それにジークはいつも破茶滅茶なように見えて何か先の事を考えてる。今回もきっと何かあるんだ。僕じゃなきゃいけない特別な意味が。
だから僕、やるよ」
たしかにリガンの言う通りかもしれない。
ジークは勇者のくせにだらしなくて、怠け者で何考えてるか分からないけど、あの人はいつも私達が考えもつかない先を見ている。
「わかった。リガン。気を付けてな」
リガンはフラフラとした足取りでジークの元に向かった。
「リガン。大怪我してる所悪いな。
かなりキツイかもしれないけど、頑張ってくれ」
ジークがリガンの肩をポンと叩いた。
「じゃあ、俺疲れたから寝てるね。
終わったら起こしてくれ!」
ジークがそう言った瞬間、ジークの背後からマオさんが棒のような物でジークの頭部を叩きつけた。
ジークはうずくまり悶絶している。
「はい。リガン。『獅子王』よ」
「ありがとう。マオさん」
リガンは獅子王を手にし、ヤオ老師に向けて構えをとった。
0
お気に入りに追加
143
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる