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武闘大会

武闘大会3日目&幕間

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 大会三日目アーリVSクーのカードを楽しみにしている者が多かったが、クーの体力が戻らず不戦勝になったが

「折角楽しみに来てくれた観客に対して申し訳ない!!どうじゃ炎龍王よ!わしと試合をせんか?エキジビジョンと言うやつだ!アーリ殿とでも良いのじゃが、クー殿との準備をしていたであろう」

 バンテリンは舞台に上がるとマイクを持って呼びかけを始めるが、アーリも舞台に上がり

「良いよ、私は誰とでもやる!炎龍王とは当然勝った者がやるそれでいいじゃないか」

「面白い!明日の予定であったが、我らの試合を始めるとするか!!」

 こうしてバンテリンVSアーリの対決が始まった。

「では三位決定戦開始っす!!」

 バンテリンは深く腰を落とし左手を前に堂々とした構えを取る。
 一方のアーリはフットワークを使い左右に体を振り隙を窺がいつつバンテリンの周りを回る。
 バンテリンが一瞬目を閉じたいのをチャンスと見て一気呵成に攻めに転じたアーリは恐ろしい量の拳の弾幕の壁でバンテリンを押しつぶそうとした。

「確かこうだったな」

 バンテリンはフレアルの真似をして拳の弾幕を張りアーリの弾幕を相殺していく。

「あ!あんたそんな事も出来るのか」

「ははは、拳を使ったものであれば、一度見たら大体物に出来るな」

「化け物が!!」

 アーリは距離を取ると一気に突っ込もうとしたが、バンテリンが突如目の前に現れ、一瞬硬直してしまう。
 その隙を逃さずまるで丸太のような腕が素早くボディーに2発突き刺さり、体が痛みで丸まった所にアッパーで体を浮かせると振りかぶって無防備な鳩尾に思いっきり拳を叩き込む。
 アーリの体は舞台に叩きつけられ、バウンドして端のほうまで飛んでいく。
 追い討ちにソニックインパクトを放つと、場外まで吹き飛ばされた。

「勝者、バンテリン!!」

 バンテリンは拳を挙げて雄叫びを上げると、幻影を解除してアーリの元に行くと。
 気絶しているアーリを起こすと

「中々の試合であった、先にフレアルと闘っておらなんだら苦戦していただろうな」

「よく言うよ、最後のあれ何だい?」

「あれか?剛柔合わせて見たのだ」

「早すぎだよ」

 二人は硬く手を握り合い、お互いの健闘をたたえあった。


「バンテリンは、奥さんは?」

「だいぶ前に死に別れた」

「ごめん、嫌な事聞いたね、お詫びに食事でもおごるよ」

「かまわんが、良いのか?」

 少し顔を赤くして胡坐をかいたアーリは頬を掻きながら「良いから誘ったんだろう」と呟いた。



 その後二人はバンテリンのお勧めの店に行くと思いのほか雰囲気の良い店で、奥の部屋に通された。

「バンテリン様もアーリ様も今日の試合でさらに人気が出られましたので、ゆっくりしていただくにはこの部屋がよろしいかと」

「おお、すまんな」

「ありがとう」

 バンテリンはエールアーリは赤ワインを頼み乾杯をすると、二人は食事をしつつお互いのことを話し始めた。
 アーリはブラウンが出資していた孤児院出身で、ブラウンを追いかけてこの街に来たこと。
 今はハンティングギルドで修行中であるということ。

「あはは、良いじゃねぇか、その修行わしも手伝ってやろう、馬鹿息子が一人おるがあれにも手伝わせよう。
たしか、この前の戦で魔物が出る土地を貰ったと聞いてる。
 そこの開拓をさせよう、そうすれば拠点も出来るし、一石二鳥だ。
 明日にでもブラウンに許可を貰っておくよ」

 その言葉に顔を赤くしたアーリはもじもじしながら

「いいの?私は嬉しいけど・・・」

「勿論良いに決まっている、わしもまだまだ成長の余地があるのが解ったしな」

 その日の夜は遅くまで二人は飲み明かし、しかも次の日の試合休日はブラウンに頼み込んで魔物の平地にジャマーも連れて行き拠点の建設をさせつつ、二人でモンスターを狩って行った。

「バンテリンはバランス方だな」

「そうだな、若干接近戦よりだがな」

「ふふ、私は遠距離が苦手だから羨ましく思うよ」

「なら、遠距離の仕方を少し教えるとしよう」

 アーリはバンテリンに遠距離の技術を教えてもらいながら、夕方まで過ごした。

「バンテリン、楽しかった・・・・・・教えてもらった技術必ず自分の物にしてみせる」

「おう、楽しみにしているぞ」

「だから、明日の試合勝って・・・」

「まかせろ、わしは負けんよ」

 そう言って人の良い笑顔を向けると、アーリの顔は真っ赤になり

「楽しみにしてるよ、もしチャンピオンになったら・・・私と付き合ってくれないか」

 目を閉じて思い切ってアーリが告白すると、バンテリンは驚いた顔をして

「わしの息子を見ただろう?息子よりも若い娘と付き合う・・・」

「だめかな?」

 上目遣いにバンテリンを見ると、バンテリンも顔を赤くして

「わしで良ければお願いしたい・・・これで負けれなくなったな」

 そう言って口づけを交わす二人の影が長い時間寄り添っていた。

―――――――――――――――――――――――――――――――――

何時もありがとうございます

 バンテリンの再婚も近いかもです。
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