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衝撃
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「……は……え? ちょっと、何だって?」
ユウトの中で思考が交錯する。
「今、わざわざ言い直したよな? 『僕』……って」
「そうだよ、那月くんと同じで元々『男』なんだよ。僕の中でも異変が起こって『女』になった」
「元々って……女じゃなかったのか、お前!?」
それは全く予期せぬ発言だった。
レイもアキラと同じ、あの日以降に性転換を経て『女』になっていた。
「じゃあ、お前にもあのアザが?」
「は、アザ?……ああアレね! あっはははははは!」
レイが突然笑い出した。
その態度に、ユウトは眉根を顰める。
「何がおかしい? ある筈だろう、お前にも」
「ええ? だってさぁ。この環境で普通に考えて、アザなんて残ってると思う?」
その投げやりな台詞に、嫌な予感が走った。
「あいつ……い、いや、まさか」
「は? まさかってなに? 言ったろ、兄は『ケダモノ』だってさ。いくら女がいないからって、実の『妹』だと思ってるヤツにまで……ホントもう見境無し。だから、とっくに無いよそんなものは」
あまりの衝撃的な告白に、ユウトはその場に凍り付くように立ち尽くした。
「で、でも学校は? 普通に『女』として通ってたよな?」
「そっちの方がいろいろと僕には都合が良かったから。親は僕に甘かったし、僕の好きなようにさせてくれた。だから、物心付いた頃から『女』として過ごしてきたんだ。親は兄に愛想を尽かしていたからね。実質上の跡取りは僕だったんだよ」
実際に麻薬を取り扱っていたのは、弟のレイの方。
よく考えれば、あのキョウにそんな才覚がないことなどは目に見えて分かる。
「ほとんど家族と交流の無かった兄は、ずっと本気で僕を『妹』だと思ってたんだよ、ウケるだろ? でもそれが仇になった。まさか本物の『女』になった途端、実の兄に見つかって犯されるなんてさ。ホントに……ふふっ、タイミング悪すぎるよね?」
自分の運命を自虐的に嘲笑う。
ユウトはそんなレイの話をただ黙って聞いた。
「せっかく君を見つけたのに、失意のどん底に落とされて……それでも君にまた会えると思うだけで、それがどれほど嬉しかったか。言ったろ、ずっとずっと本当に好きだったって。君への想いが僕を『女』にした。だから、何が何でも君を手に入れたかった。なのに……」
ユウトの中で思考が交錯する。
「今、わざわざ言い直したよな? 『僕』……って」
「そうだよ、那月くんと同じで元々『男』なんだよ。僕の中でも異変が起こって『女』になった」
「元々って……女じゃなかったのか、お前!?」
それは全く予期せぬ発言だった。
レイもアキラと同じ、あの日以降に性転換を経て『女』になっていた。
「じゃあ、お前にもあのアザが?」
「は、アザ?……ああアレね! あっはははははは!」
レイが突然笑い出した。
その態度に、ユウトは眉根を顰める。
「何がおかしい? ある筈だろう、お前にも」
「ええ? だってさぁ。この環境で普通に考えて、アザなんて残ってると思う?」
その投げやりな台詞に、嫌な予感が走った。
「あいつ……い、いや、まさか」
「は? まさかってなに? 言ったろ、兄は『ケダモノ』だってさ。いくら女がいないからって、実の『妹』だと思ってるヤツにまで……ホントもう見境無し。だから、とっくに無いよそんなものは」
あまりの衝撃的な告白に、ユウトはその場に凍り付くように立ち尽くした。
「で、でも学校は? 普通に『女』として通ってたよな?」
「そっちの方がいろいろと僕には都合が良かったから。親は僕に甘かったし、僕の好きなようにさせてくれた。だから、物心付いた頃から『女』として過ごしてきたんだ。親は兄に愛想を尽かしていたからね。実質上の跡取りは僕だったんだよ」
実際に麻薬を取り扱っていたのは、弟のレイの方。
よく考えれば、あのキョウにそんな才覚がないことなどは目に見えて分かる。
「ほとんど家族と交流の無かった兄は、ずっと本気で僕を『妹』だと思ってたんだよ、ウケるだろ? でもそれが仇になった。まさか本物の『女』になった途端、実の兄に見つかって犯されるなんてさ。ホントに……ふふっ、タイミング悪すぎるよね?」
自分の運命を自虐的に嘲笑う。
ユウトはそんなレイの話をただ黙って聞いた。
「せっかく君を見つけたのに、失意のどん底に落とされて……それでも君にまた会えると思うだけで、それがどれほど嬉しかったか。言ったろ、ずっとずっと本当に好きだったって。君への想いが僕を『女』にした。だから、何が何でも君を手に入れたかった。なのに……」
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