32 / 36
第三章「魔王ちゃん、王都を救う」
第三十二話「新生活のはじまり」
しおりを挟む
王都ウルカンヘイム。
日は、そろそろ傾きかけたところだ。
巨大な門を潜り、石畳の道を馬車が進む。
フィンもクレイも、初めて見る王都の街並みに目を輝かせていた。
高い石造りの建物が建ち並び、広い通りに馬車が行き交う。
広場に出ると、リーンベイルの街では見たことがないような大きな市が立っている。
「旦那さま! さっきめちゃくちゃ美味しそうな肉が焼いてありました! 戻りましょう!」
「行き先は馭者さんに任せてある。食い歩きくらい、じきにできるさ」
そう答えながら、フィンも馬車の窓に張り付いている。
街並みも、歩いている人々の服装も、なにもかもがリーンベイルと違うのだ。
「バーチボルトの旦那、宿へ着きました。私は、ここまでで」
馭者が声をかけると、フィンは馬車を降りて礼を言った。
そしてあらためて、モルデン侯爵に用意された宿を見上げる。
「すごいなこれは……」
マーガレットの宿の五倍ほどの規模はあろうか。
庭には花が咲き乱れ、噴水まであった。
入り口に衛兵がいるのにも驚く。
衛兵はフィンの乗ってきた馬車を見ると、一礼して道を開けた。
モルデン侯爵の紋章か何かが描かれていたのかもしれない。
中に入ると、赤い絨毯の敷かれた広いエントランス。
喫茶スペースまであって、仕立ての良い服を着た男女がお茶を楽しんでいる。
フィンは何もかもに圧倒されてしまう。
モルデン侯爵には、受付で名乗ればいいと言われていた。
「すみません」
「はい、お客様。いらっしゃいませ」
弓矢を背負った客というのは、珍しいに違いない。
しかし受付の男は、何も気にしていない様子で答えた。
「フィン・バーチボルト、と名乗ればいいと言われたんですけれど……」
その瞬間、男の顔色が変わった。
「少々……お待ちください……!」
男がカウンターの奥に引っ込むと、別の中年の男が早足で出てくる。
話を聞くと、宿屋の支配人ということだった。
「モルデン侯爵からお伺いしております。バーチボルトご夫妻、お待ちいたしておりました」
「はい、ご夫妻でーす!」
深く頭を下げる男に、クレイは元気に返事する。
ため息をつきかけたフィンは、ふとエントランスのざわめきに気がついた。
「モルデン侯爵の客……」
「あの狩人が……」
「まさか……」
「執政官殿があのような……」
ひそひそと交わされる、そんな会話がフィンを落ち着かなくさせる。
「荷物をお持ちいたします。早速お部屋にご案内してよろしいでしょうか?」
「どうも、よろしくお願いします……」
「わたくしと旦那さまの、新たな愛の巣ですね?」
クレイはぴょんぴょん飛び跳ねて喜んでいる。
「冒険者のお客様をお泊めすることは、なかなかございませんので……」
支配人は言った。
「行き届かぬことがあるかもしれません。なにかございましたら、遠慮なくお申しつけください」
「はーい、お申しつけまーす!」
クレイの返事を笑顔でいなすと、支配人はフィンに鍵と大きめの封筒を渡した。
「こちらはお部屋の鍵です。それとモルデン侯爵から、お手紙をお預かりしております」
封筒と鍵を受け取る。
そしてたどり着いたのは、立派なドアの前だ。
フィンは祈る。
どうかこのドアはクレイに破壊されませんように……!
「それではごゆっくり、おくつろぎください」
支配人は一礼して去っていった。
フィンがドアを開くと、ビンツ男爵の応接間に勝るとも劣らない空間が広がっていた。
革張りのソファー、大きな化粧台。
猫足のテーブルには、みずみずしい花が活けてある。
そしてなにより、驚いたのがベッドだ。
「ふっかふかですー! 大きいですー!」
クレイが飛び込んで転がりまわる。
これはカップルや夫婦がふたりで眠るためのベッドだ。
それがひとつだけ、ドンと置かれていた。
「やっぱり愛の巣はこうでないといけません! 旦那さま、眠るときは一緒ですよ!」
「お……おう……」
さすがにこんな立派な部屋で、床に寝るというわけにはいかない。
――夫婦で、同じベッド。
クレイの一方的な主張が、どんどん戻れないところまできている気がする。
「なんか、気疲れしちゃったな……」
フィンはソファーに腰を下ろすと、支配人から渡された封筒を開いた。
中にはさらに2通の封筒が入っている。
フィンは自分宛てのものを開き、手紙を広げた。
『稀代の冒険者、フィン・バーチボルト君。
長旅、大変ご苦労だった。
王都の中心ならもう少し宿を選べたのだが、冒険者ギルド近辺の方が便利が良かろうと思い、その宿を選んだ。
あまり広い部屋ではないが、サービスは保証付きだ。
まずはゆっくりと旅の疲れを取ってもらいたい。
宿代のことだが、もちろん私が全額負担させていただく。
これは貸しではなく、君への投資だと考えている。
いつか必ず君の力を借りるだろうと、私は確信しているからだ。
ギルド長に宛てた封筒は、冒険者ギルドの受付まで持って行くように。
なにか困ったことがあれば、いつでも我が家を訪ねてくれたまえ。
君の友人は、英雄の手助けをしたくてうずうずしているのだ。
王都での、君の成功を祈っている。
敬具 ホーラント・モルデン』
「これであまり広くない部屋って……さすが王都だな」
もちろん王都にも狭い安宿はあるのだが、フィンがそういうことを知っていくのはこれからのことだ。
「宿代を持ってもらえるってのは、ありがたいな」
「でしたら旦那さま、何もしなくても生きていけるのではありませんか?」
ベッドの上をころんと転がって、クレイが言った。
「そうじゃない。俺への投資だと書いてある」
フィンは手紙を畳んで、封筒にしまう。
「つまり冒険者として、結果を出さなきゃいけないってことさ。そうのんびりとしていられる身分じゃないぞ」
自分に言い聞かせるように、フィンは言った。
「でも冒険者ギルドへ登録に行くには、少し遅い時間になっちゃったな」
モルデン侯爵が書いたように、とりあえずは旅の疲れを取るのが先かもしれない。
フィンが立ち上がって、荷物を部屋の隅に置いたとき、ドアがノックされた。
「失礼いたします、バーチボルトさま。ご夕食は食堂でとられますか? それともお部屋で?」
フィンは考える。
食堂、というのも興味がないわけではない。
しかし思い出すのは、エントランスで感じた好奇の目だ。
フィンの服は、リーンベイルの服屋が新しく縫ってくれた。
けれどもこれは狩人の服であって、高級宿の食堂で食事ができる格好じゃない。
「……部屋で、お願いできますか」
「かしこまりました、のちほどお持ちします。失礼いたします」
使用人が行ってしまうと、クレイがベッドの上で足をパタパタさせた。
「旦那さま、食堂ってところ行ってみたかったです! まっしゅぽてとが出るところでしょう?」
「救貧院の食堂とは、たぶんちょっと違うかな……」
冒険者として人並み以上に稼げるようになったら、ピシッとした服を着せて、ここの食堂に連れて行ってやりたい。
そうしたらクレイは、どれだけ喜ぶだろう――。
気づけばフィンの目標には、自然とクレイが紛れ込むようになっていた。
「………………」
それはきっと“目標”などというものを持てたきっかけが、クレイであるからに違いない。
日は、そろそろ傾きかけたところだ。
巨大な門を潜り、石畳の道を馬車が進む。
フィンもクレイも、初めて見る王都の街並みに目を輝かせていた。
高い石造りの建物が建ち並び、広い通りに馬車が行き交う。
広場に出ると、リーンベイルの街では見たことがないような大きな市が立っている。
「旦那さま! さっきめちゃくちゃ美味しそうな肉が焼いてありました! 戻りましょう!」
「行き先は馭者さんに任せてある。食い歩きくらい、じきにできるさ」
そう答えながら、フィンも馬車の窓に張り付いている。
街並みも、歩いている人々の服装も、なにもかもがリーンベイルと違うのだ。
「バーチボルトの旦那、宿へ着きました。私は、ここまでで」
馭者が声をかけると、フィンは馬車を降りて礼を言った。
そしてあらためて、モルデン侯爵に用意された宿を見上げる。
「すごいなこれは……」
マーガレットの宿の五倍ほどの規模はあろうか。
庭には花が咲き乱れ、噴水まであった。
入り口に衛兵がいるのにも驚く。
衛兵はフィンの乗ってきた馬車を見ると、一礼して道を開けた。
モルデン侯爵の紋章か何かが描かれていたのかもしれない。
中に入ると、赤い絨毯の敷かれた広いエントランス。
喫茶スペースまであって、仕立ての良い服を着た男女がお茶を楽しんでいる。
フィンは何もかもに圧倒されてしまう。
モルデン侯爵には、受付で名乗ればいいと言われていた。
「すみません」
「はい、お客様。いらっしゃいませ」
弓矢を背負った客というのは、珍しいに違いない。
しかし受付の男は、何も気にしていない様子で答えた。
「フィン・バーチボルト、と名乗ればいいと言われたんですけれど……」
その瞬間、男の顔色が変わった。
「少々……お待ちください……!」
男がカウンターの奥に引っ込むと、別の中年の男が早足で出てくる。
話を聞くと、宿屋の支配人ということだった。
「モルデン侯爵からお伺いしております。バーチボルトご夫妻、お待ちいたしておりました」
「はい、ご夫妻でーす!」
深く頭を下げる男に、クレイは元気に返事する。
ため息をつきかけたフィンは、ふとエントランスのざわめきに気がついた。
「モルデン侯爵の客……」
「あの狩人が……」
「まさか……」
「執政官殿があのような……」
ひそひそと交わされる、そんな会話がフィンを落ち着かなくさせる。
「荷物をお持ちいたします。早速お部屋にご案内してよろしいでしょうか?」
「どうも、よろしくお願いします……」
「わたくしと旦那さまの、新たな愛の巣ですね?」
クレイはぴょんぴょん飛び跳ねて喜んでいる。
「冒険者のお客様をお泊めすることは、なかなかございませんので……」
支配人は言った。
「行き届かぬことがあるかもしれません。なにかございましたら、遠慮なくお申しつけください」
「はーい、お申しつけまーす!」
クレイの返事を笑顔でいなすと、支配人はフィンに鍵と大きめの封筒を渡した。
「こちらはお部屋の鍵です。それとモルデン侯爵から、お手紙をお預かりしております」
封筒と鍵を受け取る。
そしてたどり着いたのは、立派なドアの前だ。
フィンは祈る。
どうかこのドアはクレイに破壊されませんように……!
「それではごゆっくり、おくつろぎください」
支配人は一礼して去っていった。
フィンがドアを開くと、ビンツ男爵の応接間に勝るとも劣らない空間が広がっていた。
革張りのソファー、大きな化粧台。
猫足のテーブルには、みずみずしい花が活けてある。
そしてなにより、驚いたのがベッドだ。
「ふっかふかですー! 大きいですー!」
クレイが飛び込んで転がりまわる。
これはカップルや夫婦がふたりで眠るためのベッドだ。
それがひとつだけ、ドンと置かれていた。
「やっぱり愛の巣はこうでないといけません! 旦那さま、眠るときは一緒ですよ!」
「お……おう……」
さすがにこんな立派な部屋で、床に寝るというわけにはいかない。
――夫婦で、同じベッド。
クレイの一方的な主張が、どんどん戻れないところまできている気がする。
「なんか、気疲れしちゃったな……」
フィンはソファーに腰を下ろすと、支配人から渡された封筒を開いた。
中にはさらに2通の封筒が入っている。
フィンは自分宛てのものを開き、手紙を広げた。
『稀代の冒険者、フィン・バーチボルト君。
長旅、大変ご苦労だった。
王都の中心ならもう少し宿を選べたのだが、冒険者ギルド近辺の方が便利が良かろうと思い、その宿を選んだ。
あまり広い部屋ではないが、サービスは保証付きだ。
まずはゆっくりと旅の疲れを取ってもらいたい。
宿代のことだが、もちろん私が全額負担させていただく。
これは貸しではなく、君への投資だと考えている。
いつか必ず君の力を借りるだろうと、私は確信しているからだ。
ギルド長に宛てた封筒は、冒険者ギルドの受付まで持って行くように。
なにか困ったことがあれば、いつでも我が家を訪ねてくれたまえ。
君の友人は、英雄の手助けをしたくてうずうずしているのだ。
王都での、君の成功を祈っている。
敬具 ホーラント・モルデン』
「これであまり広くない部屋って……さすが王都だな」
もちろん王都にも狭い安宿はあるのだが、フィンがそういうことを知っていくのはこれからのことだ。
「宿代を持ってもらえるってのは、ありがたいな」
「でしたら旦那さま、何もしなくても生きていけるのではありませんか?」
ベッドの上をころんと転がって、クレイが言った。
「そうじゃない。俺への投資だと書いてある」
フィンは手紙を畳んで、封筒にしまう。
「つまり冒険者として、結果を出さなきゃいけないってことさ。そうのんびりとしていられる身分じゃないぞ」
自分に言い聞かせるように、フィンは言った。
「でも冒険者ギルドへ登録に行くには、少し遅い時間になっちゃったな」
モルデン侯爵が書いたように、とりあえずは旅の疲れを取るのが先かもしれない。
フィンが立ち上がって、荷物を部屋の隅に置いたとき、ドアがノックされた。
「失礼いたします、バーチボルトさま。ご夕食は食堂でとられますか? それともお部屋で?」
フィンは考える。
食堂、というのも興味がないわけではない。
しかし思い出すのは、エントランスで感じた好奇の目だ。
フィンの服は、リーンベイルの服屋が新しく縫ってくれた。
けれどもこれは狩人の服であって、高級宿の食堂で食事ができる格好じゃない。
「……部屋で、お願いできますか」
「かしこまりました、のちほどお持ちします。失礼いたします」
使用人が行ってしまうと、クレイがベッドの上で足をパタパタさせた。
「旦那さま、食堂ってところ行ってみたかったです! まっしゅぽてとが出るところでしょう?」
「救貧院の食堂とは、たぶんちょっと違うかな……」
冒険者として人並み以上に稼げるようになったら、ピシッとした服を着せて、ここの食堂に連れて行ってやりたい。
そうしたらクレイは、どれだけ喜ぶだろう――。
気づけばフィンの目標には、自然とクレイが紛れ込むようになっていた。
「………………」
それはきっと“目標”などというものを持てたきっかけが、クレイであるからに違いない。
0
お気に入りに追加
63
あなたにおすすめの小説
虐げられた令嬢、ペネロペの場合
キムラましゅろう
ファンタジー
ペネロペは世に言う虐げられた令嬢だ。
幼い頃に母を亡くし、突然やってきた継母とその後生まれた異母妹にこき使われる毎日。
父は無関心。洋服は使用人と同じくお仕着せしか持っていない。
まぁ元々婚約者はいないから異母妹に横取りされる事はないけれど。
可哀想なペネロペ。でもきっといつか、彼女にもここから救い出してくれる運命の王子様が……なんて現れるわけないし、現れなくてもいいとペネロペは思っていた。何故なら彼女はちっとも困っていなかったから。
1話完結のショートショートです。
虐げられた令嬢達も裏でちゃっかり仕返しをしていて欲しい……
という願望から生まれたお話です。
ゆるゆる設定なのでゆるゆるとお読みいただければ幸いです。
R15は念のため。
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
【短編】冤罪が判明した令嬢は
砂礫レキ
ファンタジー
王太子エルシドの婚約者として有名な公爵令嬢ジュスティーヌ。彼女はある日王太子の姉シルヴィアに冤罪で陥れられた。彼女と二人きりのお茶会、その密室空間の中でシルヴィアは突然フォークで自らを傷つけたのだ。そしてそれをジュスティーヌにやられたと大騒ぎした。ろくな調査もされず自白を強要されたジュスティーヌは実家に幽閉されることになった。彼女を公爵家の恥晒しと憎む父によって地下牢に監禁され暴行を受ける日々。しかしそれは二年後終わりを告げる、第一王女シルヴィアが嘘だと自白したのだ。けれど彼女はジュスティーヌがそれを知る頃には亡くなっていた。王家は醜聞を上書きする為再度ジュスティーヌを王太子の婚約者へ強引に戻す。
そして一年後、王太子とジュスティーヌの結婚式が盛大に行われた。
婚約破棄の後始末 ~息子よ、貴様何をしてくれってんだ!
タヌキ汁
ファンタジー
国一番の権勢を誇る公爵家の令嬢と政略結婚が決められていた王子。だが政略結婚を嫌がり、自分の好き相手と結婚する為に取り巻き達と共に、公爵令嬢に冤罪をかけ婚約破棄をしてしまう、それが国を揺るがすことになるとも思わずに。
これは馬鹿なことをやらかした息子を持つ父親達の嘆きの物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる