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「あぁ、一緒にいっぱい、な。俺も早く諒の中に入りたいよ」
「ぁっ」
熱のこもった声に思わずお尻を締め付けてしまう。そして感じる篠崎の指。
「すごいな、少し感じただけでこんなに締まるのか。俺のを入れたら食いちぎられそうだ」
「やっ、そんなことしなっ、あっ」
「しない? どうしてそう言い切れるのかな」
時間の感覚を麻痺させようとしてくれているのだろうか。それともアナルから意識を逸らすためなのか。篠崎は普段よりよくしゃべる。
(興奮からだったらいいな)
興奮で言葉が止まらなくなっているなら嬉しい。でも安西への気遣い故でももちろん嬉しい。
「あっ、だってっ」
篠崎のを食いちぎってしまったら、もうもらえなくなってしまうから。そういうことをアナルの快感に抗いながらなんとか伝えた。
「……諒、諒くんはやはり会社を辞めないといけないな」
「えっ」
一体どうして急にそんな話になるのだろう。
「そんな可愛いことを狙ったわけでもなく言ってしまうのなら、危なっかしくて外に出していられないよ」
「やっ、ちがっ、篠崎だからっ」
全ては篠崎だから見せられる姿だ。甘える姿もこんな恰好も。発した言葉も、全て篠崎だから。
「……あぁ、そうだな。またアナルがきゅうきゅう締まったよ」
「やあっ!」
恥ずかしい。
「諒、ほら、締めすぎだ。今は締めるんじゃなく緩めるんだよ」
導くように優しく言ってくれるけれど、どうしたらいいのかなんて分からない。だってそんなところ排泄にしか使ったことがないのだ。
「わかんなっ……」
「ゆっくり息をして」
「んっ」
目を閉じてゆっくり息を吐く。そして吸う。大きく吸って、深く吐く。
「そう、いいこだ。ほら、お尻が少し柔らかくなった」
「ぁ……ほんと? 入る……?」
感覚が分からなくてつい訊いてしまったけれど、返ってきたのは苦笑したような音だった。
「まだちょっと無理だな。ゆっくりするよ」
「や……早く……」
さっきから早くと何度も言っているのに。それともこれが篠崎の意地悪なのだろうか。さっき虐めてほしいと言ったから、だからこうして虐めてくれているのだろうか。
「ゃ……」
「……体勢を変えよう。膝が痛くなるだろう」
「平気……」
篠崎が一番やりやすい方法でいい。そして一番早く柔らかくなる方法で。
「諒……ほら、まだ先は長いから」
「え……?」
アナルから圧迫感が消えた。入れるときはあんなにも存在を主張するのに、抜けるときはするんと簡単に抜けてしまう。
「どんなに時間がかかろうと、今日は最後までするよ。何時間かかろうと、諒くんの中に入る」
本当だろうか。
篠崎は優しいから言っているだけなんじゃないだろうか。
今は安西を落ち着かせるためにそう言っているだけで、いざ時間が経ってみれば「今日はもう遅いから」とか「疲れただろう」とか「明日から仕事だよ」とか、そう言って安西のために終わりにしてしまうかもしれない。
「……ほんと?」
「本当だよ。絶対に途中でやめたりしない」
「……はい」
そう言うなら、きっと本当にやめたりはしない。だって篠崎は決して嘘を吐かないから。
「ぁっ」
熱のこもった声に思わずお尻を締め付けてしまう。そして感じる篠崎の指。
「すごいな、少し感じただけでこんなに締まるのか。俺のを入れたら食いちぎられそうだ」
「やっ、そんなことしなっ、あっ」
「しない? どうしてそう言い切れるのかな」
時間の感覚を麻痺させようとしてくれているのだろうか。それともアナルから意識を逸らすためなのか。篠崎は普段よりよくしゃべる。
(興奮からだったらいいな)
興奮で言葉が止まらなくなっているなら嬉しい。でも安西への気遣い故でももちろん嬉しい。
「あっ、だってっ」
篠崎のを食いちぎってしまったら、もうもらえなくなってしまうから。そういうことをアナルの快感に抗いながらなんとか伝えた。
「……諒、諒くんはやはり会社を辞めないといけないな」
「えっ」
一体どうして急にそんな話になるのだろう。
「そんな可愛いことを狙ったわけでもなく言ってしまうのなら、危なっかしくて外に出していられないよ」
「やっ、ちがっ、篠崎だからっ」
全ては篠崎だから見せられる姿だ。甘える姿もこんな恰好も。発した言葉も、全て篠崎だから。
「……あぁ、そうだな。またアナルがきゅうきゅう締まったよ」
「やあっ!」
恥ずかしい。
「諒、ほら、締めすぎだ。今は締めるんじゃなく緩めるんだよ」
導くように優しく言ってくれるけれど、どうしたらいいのかなんて分からない。だってそんなところ排泄にしか使ったことがないのだ。
「わかんなっ……」
「ゆっくり息をして」
「んっ」
目を閉じてゆっくり息を吐く。そして吸う。大きく吸って、深く吐く。
「そう、いいこだ。ほら、お尻が少し柔らかくなった」
「ぁ……ほんと? 入る……?」
感覚が分からなくてつい訊いてしまったけれど、返ってきたのは苦笑したような音だった。
「まだちょっと無理だな。ゆっくりするよ」
「や……早く……」
さっきから早くと何度も言っているのに。それともこれが篠崎の意地悪なのだろうか。さっき虐めてほしいと言ったから、だからこうして虐めてくれているのだろうか。
「ゃ……」
「……体勢を変えよう。膝が痛くなるだろう」
「平気……」
篠崎が一番やりやすい方法でいい。そして一番早く柔らかくなる方法で。
「諒……ほら、まだ先は長いから」
「え……?」
アナルから圧迫感が消えた。入れるときはあんなにも存在を主張するのに、抜けるときはするんと簡単に抜けてしまう。
「どんなに時間がかかろうと、今日は最後までするよ。何時間かかろうと、諒くんの中に入る」
本当だろうか。
篠崎は優しいから言っているだけなんじゃないだろうか。
今は安西を落ち着かせるためにそう言っているだけで、いざ時間が経ってみれば「今日はもう遅いから」とか「疲れただろう」とか「明日から仕事だよ」とか、そう言って安西のために終わりにしてしまうかもしれない。
「……ほんと?」
「本当だよ。絶対に途中でやめたりしない」
「……はい」
そう言うなら、きっと本当にやめたりはしない。だって篠崎は決して嘘を吐かないから。
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