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しおりを挟む篠崎に導かれ、座った篠崎の足の上に対面で座る。そうするとまた恥ずかしいところが全て近くなってしまう。恥ずかしい。心臓の音まで聞こえてしまうんじゃないかと思えるくらい胸がうるさい。
それでもおちんちんは勃起しない。けれど篠崎のペニスは緩く起ち上がっていた。それに安堵する。興奮してくれている、そのことに。
「俺のを触ってくれ」
「はい」
篠崎のペニスをそっと握る。それだけでそこはぴくりと動いた。安西の物と異なる様相のそれはある意味見慣れない物だったけれど、それでも少し可愛く感じてしまう。
「可愛い……」
「可愛い?可愛いのはこっちだろう」
そう言って篠崎が未熟なおちんちんを握った。
「ぁっ……」
おちんちんを可愛いと形容されたことに感じてしまった。なぜか篠崎に虐められると気持ち良くなってしまう。もっと虐められたいと思ってしまう。
「大丈夫、痛いことも怖いこともしないよ」
でもやはり、篠崎は優しかった。
やわやわとおちんちんを揉まれる。気持ちいい。でもおちんちんの感覚に入り込んではいけない。なんとか意識をおちんちんから逸らしながら篠崎のペニスを同じように揉む。けれどすでに硬くなっているそれは揉めなかった。
「扱いてくれ」
「はい」
しゅ、しゅと手を上下に動かすと、篠崎の熱い息が肩に触れた。感じてくれているのだ。嬉しい。
「諒」
「はい」
「諒のおちんちんも少しだが勃起してきたよ」
「ぁ……」
思わず下を見る。小さすぎるそれは篠崎の手に隠れてしまっていたけれど、それでも確かに勃起の感覚があった。
「嬉しい……」
「あぁ。頑張って射精しような」
「はいっ!」
嬉しくて元気よく答えると、篠崎の唇がその口を塞いだ。
「ん……篠崎……」
篠崎の舌が唇を舐める。唇に隙間を作ると、篠崎の舌はその隙間からゆっくりと咥内に進入した。
「ン……」
怖いとも気持ち悪いとも思わなかった。もちろん汚いとも。そんなマイナスな気持ちは微塵もなくて、ただただその舌の優しさが胸を打った。
篠崎のそれはドラマで観た、ぐちゅぐちゅするものじゃなかった。
篠崎の舌は開いた唇の隙間をゆっくりと撫で、それから前歯に少しだけ触れた。その頃にはおちんちんを扱く手はほとんど撫でるだけに変わっていた。それが嬉しかった。
だって口もおちんちんも同時にされたらどうしたらいいか分からなくなってしまう。でも撫でてくれるからおちんちんは寂しくないし、動く舌はゆっくりだから鼻で呼吸することもできた。
「ン……」
前歯を撫でた舌はそっとその奥を目指した。口元全体が覆われ、口付が深くなる。気持ちいい。舌先が触れ合うだけで腰がぞくぞくした。
そしてそっと唇が離れた。
「はぁ……」
熱い溜息が漏れる。すごく気持ち良かった。息が熱くて、口が閉じられない。とてもじゃないが鼻での呼吸だけでは酸素が足りない。
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