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第七章 冒険編 大戦争
最後のロストマジックアイテム
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玉座の間では緊張が流れている。リリヤ女王と相対し、これから激しい戦闘が繰り広げられると予想されていた。しかし構えた筈の剣は真緒の手から離れ、床に落ちた。
「ど、どうしたんですか!? マオさん!!」
「手でも滑っだだがぁ?」
「…………」
突然、剣を落としてしまった真緒にリーマとハナコが心配の声を掛ける中、フォルスだけは何かを考え込むかの様に、その様子をじっと見つめていた。
「あ、あれ……可笑しいな」
今一度、落とした剣を拾い上げる真緒だったが、改めてリリヤ女王に矛先を向けると、再び手から剣を落としてしまった。
「こ、こんな事って……」
「マオさん、さっきからいったいどうしたんですか!?」
「調子でも悪いだがぁ?」
「…………」
真緒は自身の両手に対して開いて、閉じるを繰り返し、それぞれの指の感覚を確かめる。
「よ、よし、今度こそ大丈夫な筈……」
三度目の正直と言わんばかりに、真緒は落としてしまった剣を“両手”で確りと握り締めながら拾い上げる。そしてそのままリリヤ女王に矛先を向けた瞬間、真緒は剣を両手から落としてしまった。
「「「!!!」」」
この時、漸く真緒達は理解した。手が滑った訳でも、ましてや調子が悪い訳でも無い。確実に何らかの“攻撃”を受けている。いったい誰が。その答えは直ぐ様導き出された。真緒達の視線は自然と向かい側で、優しい笑みを浮かべているリリヤ女王に向けられた。
「リリヤ……いったい何をしたの?」
「いやですわマオさん、“私は”何もしていませんよ」
含みのある言葉。しかし、嘘は付いていない様に感じた。それなら尚更、疑問が深まった。
「人を疑う前に、ご自分を疑っては如何ですか?」
「自分?」
「えぇ、マオさんは今まで数え切れない程、戦って来ました。ですが心の底では、もう戦う事に疲れていたのではありませんか?」
「そんな事無い!!」
「そうやって感情を剥き出しにするのは、認めているのと同じ事ですよ。それとも、マオさんは戦うのがお好きなのですか?」
「べ、別に好きで戦ってる訳じゃ……」
その言葉に、リリヤ女王はニヤリと口元を歪ませる。
「そうですよね、戦うのが好きな人なんてそうそういる者じゃありません。マオさんは平和の為に幸せの為に無理して戦って来ました。けど、それも遂に限界を迎えたのです」
そう言いながらリリヤ女王は、ゆっくりと真緒達の方へと歩み寄って来る。
「頭では分かっていても、心の底ではもう戦う事に堪えられなくなっているのです。だから何度も剣を落としてしまうのです。これはマオさんの心が戦う事を拒絶しているんです」
「私の心が……戦う事を拒絶……」
「その証拠に心が穏やかになっていませんか?」
リリヤ女王の言う通り、どんどん心が穏やかになっていく。リリヤ女王がこちらに近付けば近付く程、晴れやかな気持ちになっていた。
「で、でも私……」
「マオさん、あなたは充分頑張りました。もうこれ以上、頑張らなくて良いのですよ」
「リリヤ……」
リリヤ女王が正しいのかもしれない。そう考え始める真緒の下に、リリヤ女王が歩み寄って来た。
「もうこんな意味の無い戦いは止めましょう。さぁ……」
そう言いながらリリヤ女王は、真緒に対して右手を差し出した。
「リリヤ……うん……」
遂にリリヤ女王の言い分を認めた真緒は、素直に差し出された右手を取ろうとした。
「ちょっと待ちな」
「「「「!!?」」」」
しかしその間に割って入って来た者がいた。誰であろうフォルスである。
「フォルスさん? どうしたんですか?」
「騙されるなマオ。確かにこの女の言う事には一理あるかもしれない。だが、いくら心が戦う事を拒絶しているからって、両手で掴んだ剣を落とす訳が無いだろう」
「で、でも現にこうして……」
「思い出せ、そもそも俺達はどうしてこいつと戦おうとしていたんだ?」
「それはリリヤが身に付けているあのペンダントが最後のロストマジックアイテムだから……ま、まさか!!?」
フォルスの問い掛けに答えようとした真緒。その瞬間、頭に電流が走り抜け、ある一つの可能性が導き出された。拾い上げた剣を何度も落としてしまう奇妙な出来事の正体。それは……。
「十中八九、その力による物だろうな」
「あらあら、何の証拠があってそんな事を仰るのですか?」
「じゃあ、その背中に隠している左手を見せて貰おうか」
よく見ると、リリヤ女王は右手を差し出している一方、左手は背中に回して真緒達からは見えない様にしていた。
「もし、本当に戦う意志が無いって言うのなら、その左手に隠し持っている物を見せて貰おうか」
「…………」
するとリリヤ女王は、ゆっくりと左手を前に持って来た。そしてその手には、鋭く尖ったナイフが握られていた。
「ナ、ナイフ!! まさかマオさんが手を取った瞬間にそれで突き刺そうとしたんですか!?」
「えぇ、その通りよ」
悪びれる事無く犯行を認めた。すると次の瞬間、そのままナイフを真緒目掛けて投げ飛ばした。
「っ!!」
真緒は持ち前の反射神経を生かし、寸での所でナイフを避ける。しかし僅かに反応が遅れてしまった為か、頬から血が流れ出る。
「騙し討ちなんて卑怯ですよ!!」
「卑怯? 可笑しな事を言うのですね。これは命を賭けた戦い……生き残った方が正義なのです。よって卑怯なんて言葉は存在しませんよ」
「くっ……」
リリヤ女王の言葉に間違いは無い。これは決闘や試合では無い。正論を叩き付けられ、口ごもるリーマ。
「ですが、よく気が付きましたね。さすがは鳥人族と言った所でしょうか」
「その割には随分と余裕そうじゃないか。そのペンダント……確か“慈愛のペンダント”って言ったか。能力は“武装強制解除”という所か?」
「残念ですが違います。正解は“着用者に対して負の感情を抱けない”です」
「負の感情だと……?」
「怒り、憎しみ、恨み、妬み、嫌み、悲しみ、苦しみなど攻撃性の含まれる感情を私に向ける事は一切出来ません。万が一向けた場合、即座に調和されて喜びの感情に変換されます」
リリヤ女王は首から下げられているペンダントを軽く撫でると、足下に落ちている真緒の剣を拾い上げる。
「例えばこの様な鋭く命の危険がある物を向けられたとしても、それは敵意という名の負の感情として処理され、無意識の内に武器を下ろしてしまうのです」
一通り眺め終わると、真緒の側から離す様に玉座の方向へと投げ捨てた。
「つまり私に攻撃を加える事自体、不可能だと言う事ですよ」
突き付けられた残酷な現実。これまで幾度となく絶望に打ちのめされて来た真緒達だったが、それでも何とか乗り越える事が出来た。それは相手に弱点があったり、突破口があったからである。しかし、今回に関してはどうしようも無い。打つ手が無い。もしフォルスが言っていた武装強制解除が“慈愛のペンダント”の能力であれば、勝つ希望はあっただろう。しかし、敵意すら抱く事が出来ないとなれば最早、真緒達に勝ち筋は無い。お手上げだ。
「あり得ない……自分自身ならともかく、他者の感情を操るだなんて……くそっ!!」
信じられない。否、信じたくない。フォルスは翼を大きく広げると、天井ギリギリまで舞い上がった。
「そんな事がある筈が無い……もし本当なら、何故俺達にロストマジックアイテムを集めさせた!!? その“慈愛のペンダント”を使えば、簡単に回収出来たじゃないか!?」
そう、フォルスが信じない理由はそこにあった。本当にそんな桁外れな能力があるのなら、わざわざ真緒達に頼まなくても自分で回収しに回れば、こんな騒動は起こってはいなかっただろう。
「それでは駄目なんですよ」
「え?」
「簡単に回収してしまっては、あなた方の死ぬ姿を見る事が出来ません」
「「「「!!!」」」」
「エジタス様を殺した罪は重い……その罪は死でしか償えない。ですがどうせ死ぬのなら、私と同じ様にエジタス様に信頼を寄せられた方々に仇を取って貰った方が、エジタス様の魂も浮かばれる事でしょう」
全てはリリヤ女王の個人的な恨みからだった。ヘッラアーデもロストマジックアイテムも囮であり、真の目的は真緒達の死であった。
「ふ、ふ、ふざけるなぁあああああ!!!」
「フォルスさん!!」
フォルスは感情に身を任せる様に弓を構えた。そしてリリヤ女王目掛けて矢を放った……が、矢は情けなくフォルスの真下にポトリと落ちた。
「…………くそ……くそっ……!!」
「これで分かりましたか? 元より、皆様には勝ち目など皆無なのです」
真緒達は言い知れぬ絶望感に苛まれるのであった。
「ど、どうしたんですか!? マオさん!!」
「手でも滑っだだがぁ?」
「…………」
突然、剣を落としてしまった真緒にリーマとハナコが心配の声を掛ける中、フォルスだけは何かを考え込むかの様に、その様子をじっと見つめていた。
「あ、あれ……可笑しいな」
今一度、落とした剣を拾い上げる真緒だったが、改めてリリヤ女王に矛先を向けると、再び手から剣を落としてしまった。
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「調子でも悪いだがぁ?」
「…………」
真緒は自身の両手に対して開いて、閉じるを繰り返し、それぞれの指の感覚を確かめる。
「よ、よし、今度こそ大丈夫な筈……」
三度目の正直と言わんばかりに、真緒は落としてしまった剣を“両手”で確りと握り締めながら拾い上げる。そしてそのままリリヤ女王に矛先を向けた瞬間、真緒は剣を両手から落としてしまった。
「「「!!!」」」
この時、漸く真緒達は理解した。手が滑った訳でも、ましてや調子が悪い訳でも無い。確実に何らかの“攻撃”を受けている。いったい誰が。その答えは直ぐ様導き出された。真緒達の視線は自然と向かい側で、優しい笑みを浮かべているリリヤ女王に向けられた。
「リリヤ……いったい何をしたの?」
「いやですわマオさん、“私は”何もしていませんよ」
含みのある言葉。しかし、嘘は付いていない様に感じた。それなら尚更、疑問が深まった。
「人を疑う前に、ご自分を疑っては如何ですか?」
「自分?」
「えぇ、マオさんは今まで数え切れない程、戦って来ました。ですが心の底では、もう戦う事に疲れていたのではありませんか?」
「そんな事無い!!」
「そうやって感情を剥き出しにするのは、認めているのと同じ事ですよ。それとも、マオさんは戦うのがお好きなのですか?」
「べ、別に好きで戦ってる訳じゃ……」
その言葉に、リリヤ女王はニヤリと口元を歪ませる。
「そうですよね、戦うのが好きな人なんてそうそういる者じゃありません。マオさんは平和の為に幸せの為に無理して戦って来ました。けど、それも遂に限界を迎えたのです」
そう言いながらリリヤ女王は、ゆっくりと真緒達の方へと歩み寄って来る。
「頭では分かっていても、心の底ではもう戦う事に堪えられなくなっているのです。だから何度も剣を落としてしまうのです。これはマオさんの心が戦う事を拒絶しているんです」
「私の心が……戦う事を拒絶……」
「その証拠に心が穏やかになっていませんか?」
リリヤ女王の言う通り、どんどん心が穏やかになっていく。リリヤ女王がこちらに近付けば近付く程、晴れやかな気持ちになっていた。
「で、でも私……」
「マオさん、あなたは充分頑張りました。もうこれ以上、頑張らなくて良いのですよ」
「リリヤ……」
リリヤ女王が正しいのかもしれない。そう考え始める真緒の下に、リリヤ女王が歩み寄って来た。
「もうこんな意味の無い戦いは止めましょう。さぁ……」
そう言いながらリリヤ女王は、真緒に対して右手を差し出した。
「リリヤ……うん……」
遂にリリヤ女王の言い分を認めた真緒は、素直に差し出された右手を取ろうとした。
「ちょっと待ちな」
「「「「!!?」」」」
しかしその間に割って入って来た者がいた。誰であろうフォルスである。
「フォルスさん? どうしたんですか?」
「騙されるなマオ。確かにこの女の言う事には一理あるかもしれない。だが、いくら心が戦う事を拒絶しているからって、両手で掴んだ剣を落とす訳が無いだろう」
「で、でも現にこうして……」
「思い出せ、そもそも俺達はどうしてこいつと戦おうとしていたんだ?」
「それはリリヤが身に付けているあのペンダントが最後のロストマジックアイテムだから……ま、まさか!!?」
フォルスの問い掛けに答えようとした真緒。その瞬間、頭に電流が走り抜け、ある一つの可能性が導き出された。拾い上げた剣を何度も落としてしまう奇妙な出来事の正体。それは……。
「十中八九、その力による物だろうな」
「あらあら、何の証拠があってそんな事を仰るのですか?」
「じゃあ、その背中に隠している左手を見せて貰おうか」
よく見ると、リリヤ女王は右手を差し出している一方、左手は背中に回して真緒達からは見えない様にしていた。
「もし、本当に戦う意志が無いって言うのなら、その左手に隠し持っている物を見せて貰おうか」
「…………」
するとリリヤ女王は、ゆっくりと左手を前に持って来た。そしてその手には、鋭く尖ったナイフが握られていた。
「ナ、ナイフ!! まさかマオさんが手を取った瞬間にそれで突き刺そうとしたんですか!?」
「えぇ、その通りよ」
悪びれる事無く犯行を認めた。すると次の瞬間、そのままナイフを真緒目掛けて投げ飛ばした。
「っ!!」
真緒は持ち前の反射神経を生かし、寸での所でナイフを避ける。しかし僅かに反応が遅れてしまった為か、頬から血が流れ出る。
「騙し討ちなんて卑怯ですよ!!」
「卑怯? 可笑しな事を言うのですね。これは命を賭けた戦い……生き残った方が正義なのです。よって卑怯なんて言葉は存在しませんよ」
「くっ……」
リリヤ女王の言葉に間違いは無い。これは決闘や試合では無い。正論を叩き付けられ、口ごもるリーマ。
「ですが、よく気が付きましたね。さすがは鳥人族と言った所でしょうか」
「その割には随分と余裕そうじゃないか。そのペンダント……確か“慈愛のペンダント”って言ったか。能力は“武装強制解除”という所か?」
「残念ですが違います。正解は“着用者に対して負の感情を抱けない”です」
「負の感情だと……?」
「怒り、憎しみ、恨み、妬み、嫌み、悲しみ、苦しみなど攻撃性の含まれる感情を私に向ける事は一切出来ません。万が一向けた場合、即座に調和されて喜びの感情に変換されます」
リリヤ女王は首から下げられているペンダントを軽く撫でると、足下に落ちている真緒の剣を拾い上げる。
「例えばこの様な鋭く命の危険がある物を向けられたとしても、それは敵意という名の負の感情として処理され、無意識の内に武器を下ろしてしまうのです」
一通り眺め終わると、真緒の側から離す様に玉座の方向へと投げ捨てた。
「つまり私に攻撃を加える事自体、不可能だと言う事ですよ」
突き付けられた残酷な現実。これまで幾度となく絶望に打ちのめされて来た真緒達だったが、それでも何とか乗り越える事が出来た。それは相手に弱点があったり、突破口があったからである。しかし、今回に関してはどうしようも無い。打つ手が無い。もしフォルスが言っていた武装強制解除が“慈愛のペンダント”の能力であれば、勝つ希望はあっただろう。しかし、敵意すら抱く事が出来ないとなれば最早、真緒達に勝ち筋は無い。お手上げだ。
「あり得ない……自分自身ならともかく、他者の感情を操るだなんて……くそっ!!」
信じられない。否、信じたくない。フォルスは翼を大きく広げると、天井ギリギリまで舞い上がった。
「そんな事がある筈が無い……もし本当なら、何故俺達にロストマジックアイテムを集めさせた!!? その“慈愛のペンダント”を使えば、簡単に回収出来たじゃないか!?」
そう、フォルスが信じない理由はそこにあった。本当にそんな桁外れな能力があるのなら、わざわざ真緒達に頼まなくても自分で回収しに回れば、こんな騒動は起こってはいなかっただろう。
「それでは駄目なんですよ」
「え?」
「簡単に回収してしまっては、あなた方の死ぬ姿を見る事が出来ません」
「「「「!!!」」」」
「エジタス様を殺した罪は重い……その罪は死でしか償えない。ですがどうせ死ぬのなら、私と同じ様にエジタス様に信頼を寄せられた方々に仇を取って貰った方が、エジタス様の魂も浮かばれる事でしょう」
全てはリリヤ女王の個人的な恨みからだった。ヘッラアーデもロストマジックアイテムも囮であり、真の目的は真緒達の死であった。
「ふ、ふ、ふざけるなぁあああああ!!!」
「フォルスさん!!」
フォルスは感情に身を任せる様に弓を構えた。そしてリリヤ女王目掛けて矢を放った……が、矢は情けなくフォルスの真下にポトリと落ちた。
「…………くそ……くそっ……!!」
「これで分かりましたか? 元より、皆様には勝ち目など皆無なのです」
真緒達は言い知れぬ絶望感に苛まれるのであった。
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