290 / 300
最終章 笑顔の絶えない世界
ティルスレイブの力
しおりを挟む
「魔王様!!止めて下さい!!」
「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
シーラの声は届かない。天高く掲げたティルスレイブの柄、装身具、刀身、全体が真っ黒に染まった。また、一回目の時より濃く染まっていた。
「あ、あの……ティルスレイブって……確か……」
「あぁ、禁じられたアイテムの一つで、対象を確実に葬り去る事の出来る能力を三回だけ秘めている……だが、その三回目を使ってしまった後……」
「その所有者は必ず死ぬ……今ので二回目って事は!?」
「……後一回使ってしまったら……魔王様は……死んでしまう……」
「!!!」
それを聞いた真緒は、慌てて空中にいるサタニアに視線を向ける。
「ふぅー……ふぅー……」
息遣いが荒い。歯茎を剥き出しにして、血走った眼でエジタスの事を睨み付けていた。握られたティルスレイブが、黒く妖しい光を放っていた。
「恐らくエジタスさんは、こうなるのを待っていたんじゃないか?」
「どう言う意味ですか?」
何かに気が付いたフォルスに、リーマが意味を聞き返して来た。
「つまりだ……エジタスさんが初めから警戒していたのは、魔王の持つティルスレイブの力だったんじゃないかと言う訳だ」
「残り二回使える状態だったティルスレイブを、どうにかして残り一回に減らして使えない状況にしたかった……確実な勝利を得る為に……」
エジタスが真緒達、サタニア達を葬り去るのに最も障害になるのは、骨肉魔法と同じ禁じられたアイテム“ティルスレイブ”だった。相手を一撃で葬り去る事の出来る能力は、良くも悪くも非常に厄介な代物であった。エジタスはその厄介な能力を、一刻も早く使えない状態にしたかった。
「で、でも……ぞんな危険な能力を発動ざれだら、使えなぐずる前に殺られでじまうだよぉ!?」
「た、確かに…………」
当然の疑問。相手を一撃で葬り去る危険な能力なら、わざわざ使う様に誘導しない方が得策。いくら使えない状況にするとは言え、あまりにもリスクが高過ぎる。
「…………“ダミー人形”」
「「「!!?」」」
「師匠は、表面だけのダミー人形を作り出せる。もしかしたら、そのダミー人形でサタニアのティルスレイブを防ぐつもりなのかもしれない……」
「それが本当だとしたら、今すぐ止めなければ!!」
エジタスの狙いに気が付いた四人は、急いでサタニアの元まで近付いて行く。
***
「殺して……やる……エジタス……君だけは……君だけは……絶対に殺してやる!!」
「そうだ!!その感情だ!!本来持つべき感情はそれだ!!愛や、友情などのくだらない感情ではない!!怒り、憎しみ、悲しみ……それこそが、お前が私に向ける正しい感情だ!!」
空中では、ティルスレイブの力を解放したサタニアが、今まさにエジタス目掛けて斬り掛かろうとしていた。それに対してエジタスは、歓喜に震えていた。サタニアの剥き出しにしている感情が、本来持つべき感情なのだと、心の底から喜んでいた。
「アルシアの仇!!」
「そうだサタニア!!俺が、お前の大切な人を奪ったんだ!!仇を取れ……そのティルスレイブで、俺の存在を一撃で葬り去るんだ!!」
そう言いながらエジタスは、喋る自分自身をダミー人形にして、本体はダミー人形と重なり合う様に背中から、こっそり抜け出した。殺意に興奮しているサタニアは、気が付く事が出来なかった。
「うわぁあああああああああああああああああああああああああああ!!!」
「さぁ、来るがいい!!お前の復讐相手は、ここにいるぞ!!俺は、逃げも隠れもしない!!」
ダミー人形のエジタスは、両腕を大きく広げてティルスレイブを振り上げるサタニアを受け止め様とする。
「(良いぞ……良いぞ……そのまま振り下ろせ!!そしてダミー人形に、能力を無駄遣いしろ!!)」
本物のエジタスは、ほくそ笑みながらダミー人形の背後に潜み、ダミー人形が斬られるのを待っていた。
「死ねぇえええええええええええええええええええええええええええ!!!」
「サタニア!!駄目ぇえええええええええええええええええええええ!!!」
その時、地上にいた真緒達がサタニアの暴走を止めようと、駆け付けて来た。しかし時既に遅し、真緒達が辿り着く前に、振り上げていたサタニアのティルスレイブが、ダミー人形のエジタス目掛けて勢い良く振り下ろされた。
「「「「!!!」」」」
斬られたダミー人形の体は、斬られた箇所から次第に黒く変色して行く。それは“壊死”、肉と骨が完全に死に絶える。そして変色が全身に回ったその時、ダミー人形は崩れ落ちた。その光景に、本物のエジタスは拍手を送る。
「……いや~、さすがはティルスレイブ……骨肉魔法と同様の力を持つだけの事はある……だが、残念……こちらの骨肉魔法の方が一枚上手だっ……!!?」
エジタスは、拍手を送る自身の両手を見て驚いた。両手の指先が、黒く変色し始めていたのだ。
「あ、あれって!?」
「本物にも……ティルスレイブの能力が効いている!?」
「ば、馬鹿な!!?こんな事、あり得ない!!斬られたのはダミー人形だ!!どうして斬られていない俺の体が、壊死しているんだ!!?」
訳が分からなかった。斬られていない筈なのに、指先から徐々に変色が広がって来ていた。
「…………くっ、くそっ!!」
咄嗟にエジタスは、変色している両腕部分を切り落とした。切り落とした両腕部分は、そのまま黒く変色し終えて崩れてしまった。
「こ、これで治まっただろう……!!?」
安心したのも束の間、切り落とした部分から再び変色が始まった。
「そんな!?どうしてだ!!何故こんな!!…………いや、待て……ま、まさか……!!!」
その時、エジタスはある可能性に行き着いた。しかし、それはあまりにも常識離れした答えであった。
「この巨大な体を作り出す為、世界中から死肉と遺骨をかき集め、一つに纏め上げた……その纏め上げた行為がティルスレイブに、一個の生命体という枠組みとして、認識されてしまったと言うのか!?」
一個の生命体。例え分身しようが、分裂しようが、魂が二つになった訳では無い。結果、分身や分裂した方が斬られたとしても、一個の生命体という枠組みとして、本物の方も葬り去られる。ティルスレイブは、そうした認識をしたのだ。骨肉魔法と同様の力を持つティルスレイブ。これ位の垣根は容易で越えられる。
「(どうする!!?どうすれば良いんだ!!?考えろ!!考えろ!!考えろ!!)」
そうしている間にも、体全体に変色が進んでいた。切り落とした箇所から始まった変色は、上半身にまで広がり始めていた。
「仕方無い……デメリットは大きいが、この体を棄てる!!」
すると、背中から元の大きさのエジタスが出て来た。張り付いている肉を引き剥がして、巨大な体から脱出した。
「やはりな……こっちの体は、問題無い様だ」
脱出したエジタスの体は、黒く変色していなかった。世界中の死肉と遺骨をかき集めたあの巨大な体が、一個の生命体であると認識されたのなら、その作り出した巨大な体を棄て、元の体に戻る事でティルスレイブの対象からは外れるのでは無いかと考えた。そして結果、それは上手く行った。
「……だが……あの巨大な体を棄てるのは、少々抵抗があった……」
エジタスが棄てた巨大な体は、黒く変色し終えていた。そして雪の様に、ゆっくりと静かに崩れ落ちて行くのであった。
「…………まぁ、あんな体など無くても、お前達如き簡単に捻り潰せ……!!?」
「わぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
元の大きさに戻ったエジタスが、五人のいる方向に視線を向けた瞬間、狂気に触れたサタニアが発狂しながら、ティルスレイブでエジタスを吹き飛ばした。
「ぐはっ!!?」
吹き飛ばされたエジタスは、その勢いのまま地上へと落下した。落下した後には、大きなクレーターが出来上がっていた。
「……この力……今までの力とは比べ物にならない……やはり、戦いにおいて必要なのは愛や友情などでは無く、怒りと憎しみ……そっちの方が魔王らしくて良いぞ!!さぁ、俺を殺して見ろ!!」
「殺す……殺してやる……アルシアの仇……アルシアの仇……うわぁああああああああああああああああ!!!」
サタニアは、叫び声を上げながら地上にいるエジタス目掛けて、突っ込んで行った。
「ああ!!ああ!!ああ!!!」
「良いぞ……もっと怒りを高めろ!!憎しみを持ち続けるんだ!!漸く、まともな戦いになりそうだ!!」
ティルスレイブを所構わず振り回すサタニアに、エジタスは両拳で弾き返して行く。それでもサタニアは諦めずに、ティルスレイブを振り回し続ける。
「不味いな……魔王様の剣筋が単調になっている……あれじゃあいくら力が強くなったとしても、意図も簡単に弾き返されてしまう……」
「今の魔王は、精神が安定していない……心が怒りと憎しみで支配されている……」
「それよりも問題なのは、魔王がティルスレイブの三回目を使ってしまう事……」
「三回目を使っでじまっだら……死んじゃうだよぉ……ぞんなのでエジタスざんに勝っでも、全然嬉じぐ無いだぁ……」
「何とかして止めないと……このままじゃ、遅かれ早かれ……サタニアが死んじゃうよ……」
空中から見守っていた真緒達は、暴走するサタニアに、不安と心配を抱いた。
「皆、行こう!!サタニアを止めるんだ!!」
「「「「おぉ!!」」」」
怒りと憎しみに心が支配されているサタニア。そんなサタニアを止める為、真緒達はサタニアとエジタスのふたりが戦っている地上へと、勢い良く突っ込んで行くのであった。
「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
シーラの声は届かない。天高く掲げたティルスレイブの柄、装身具、刀身、全体が真っ黒に染まった。また、一回目の時より濃く染まっていた。
「あ、あの……ティルスレイブって……確か……」
「あぁ、禁じられたアイテムの一つで、対象を確実に葬り去る事の出来る能力を三回だけ秘めている……だが、その三回目を使ってしまった後……」
「その所有者は必ず死ぬ……今ので二回目って事は!?」
「……後一回使ってしまったら……魔王様は……死んでしまう……」
「!!!」
それを聞いた真緒は、慌てて空中にいるサタニアに視線を向ける。
「ふぅー……ふぅー……」
息遣いが荒い。歯茎を剥き出しにして、血走った眼でエジタスの事を睨み付けていた。握られたティルスレイブが、黒く妖しい光を放っていた。
「恐らくエジタスさんは、こうなるのを待っていたんじゃないか?」
「どう言う意味ですか?」
何かに気が付いたフォルスに、リーマが意味を聞き返して来た。
「つまりだ……エジタスさんが初めから警戒していたのは、魔王の持つティルスレイブの力だったんじゃないかと言う訳だ」
「残り二回使える状態だったティルスレイブを、どうにかして残り一回に減らして使えない状況にしたかった……確実な勝利を得る為に……」
エジタスが真緒達、サタニア達を葬り去るのに最も障害になるのは、骨肉魔法と同じ禁じられたアイテム“ティルスレイブ”だった。相手を一撃で葬り去る事の出来る能力は、良くも悪くも非常に厄介な代物であった。エジタスはその厄介な能力を、一刻も早く使えない状態にしたかった。
「で、でも……ぞんな危険な能力を発動ざれだら、使えなぐずる前に殺られでじまうだよぉ!?」
「た、確かに…………」
当然の疑問。相手を一撃で葬り去る危険な能力なら、わざわざ使う様に誘導しない方が得策。いくら使えない状況にするとは言え、あまりにもリスクが高過ぎる。
「…………“ダミー人形”」
「「「!!?」」」
「師匠は、表面だけのダミー人形を作り出せる。もしかしたら、そのダミー人形でサタニアのティルスレイブを防ぐつもりなのかもしれない……」
「それが本当だとしたら、今すぐ止めなければ!!」
エジタスの狙いに気が付いた四人は、急いでサタニアの元まで近付いて行く。
***
「殺して……やる……エジタス……君だけは……君だけは……絶対に殺してやる!!」
「そうだ!!その感情だ!!本来持つべき感情はそれだ!!愛や、友情などのくだらない感情ではない!!怒り、憎しみ、悲しみ……それこそが、お前が私に向ける正しい感情だ!!」
空中では、ティルスレイブの力を解放したサタニアが、今まさにエジタス目掛けて斬り掛かろうとしていた。それに対してエジタスは、歓喜に震えていた。サタニアの剥き出しにしている感情が、本来持つべき感情なのだと、心の底から喜んでいた。
「アルシアの仇!!」
「そうだサタニア!!俺が、お前の大切な人を奪ったんだ!!仇を取れ……そのティルスレイブで、俺の存在を一撃で葬り去るんだ!!」
そう言いながらエジタスは、喋る自分自身をダミー人形にして、本体はダミー人形と重なり合う様に背中から、こっそり抜け出した。殺意に興奮しているサタニアは、気が付く事が出来なかった。
「うわぁあああああああああああああああああああああああああああ!!!」
「さぁ、来るがいい!!お前の復讐相手は、ここにいるぞ!!俺は、逃げも隠れもしない!!」
ダミー人形のエジタスは、両腕を大きく広げてティルスレイブを振り上げるサタニアを受け止め様とする。
「(良いぞ……良いぞ……そのまま振り下ろせ!!そしてダミー人形に、能力を無駄遣いしろ!!)」
本物のエジタスは、ほくそ笑みながらダミー人形の背後に潜み、ダミー人形が斬られるのを待っていた。
「死ねぇえええええええええええええええええええええええええええ!!!」
「サタニア!!駄目ぇえええええええええええええええええええええ!!!」
その時、地上にいた真緒達がサタニアの暴走を止めようと、駆け付けて来た。しかし時既に遅し、真緒達が辿り着く前に、振り上げていたサタニアのティルスレイブが、ダミー人形のエジタス目掛けて勢い良く振り下ろされた。
「「「「!!!」」」」
斬られたダミー人形の体は、斬られた箇所から次第に黒く変色して行く。それは“壊死”、肉と骨が完全に死に絶える。そして変色が全身に回ったその時、ダミー人形は崩れ落ちた。その光景に、本物のエジタスは拍手を送る。
「……いや~、さすがはティルスレイブ……骨肉魔法と同様の力を持つだけの事はある……だが、残念……こちらの骨肉魔法の方が一枚上手だっ……!!?」
エジタスは、拍手を送る自身の両手を見て驚いた。両手の指先が、黒く変色し始めていたのだ。
「あ、あれって!?」
「本物にも……ティルスレイブの能力が効いている!?」
「ば、馬鹿な!!?こんな事、あり得ない!!斬られたのはダミー人形だ!!どうして斬られていない俺の体が、壊死しているんだ!!?」
訳が分からなかった。斬られていない筈なのに、指先から徐々に変色が広がって来ていた。
「…………くっ、くそっ!!」
咄嗟にエジタスは、変色している両腕部分を切り落とした。切り落とした両腕部分は、そのまま黒く変色し終えて崩れてしまった。
「こ、これで治まっただろう……!!?」
安心したのも束の間、切り落とした部分から再び変色が始まった。
「そんな!?どうしてだ!!何故こんな!!…………いや、待て……ま、まさか……!!!」
その時、エジタスはある可能性に行き着いた。しかし、それはあまりにも常識離れした答えであった。
「この巨大な体を作り出す為、世界中から死肉と遺骨をかき集め、一つに纏め上げた……その纏め上げた行為がティルスレイブに、一個の生命体という枠組みとして、認識されてしまったと言うのか!?」
一個の生命体。例え分身しようが、分裂しようが、魂が二つになった訳では無い。結果、分身や分裂した方が斬られたとしても、一個の生命体という枠組みとして、本物の方も葬り去られる。ティルスレイブは、そうした認識をしたのだ。骨肉魔法と同様の力を持つティルスレイブ。これ位の垣根は容易で越えられる。
「(どうする!!?どうすれば良いんだ!!?考えろ!!考えろ!!考えろ!!)」
そうしている間にも、体全体に変色が進んでいた。切り落とした箇所から始まった変色は、上半身にまで広がり始めていた。
「仕方無い……デメリットは大きいが、この体を棄てる!!」
すると、背中から元の大きさのエジタスが出て来た。張り付いている肉を引き剥がして、巨大な体から脱出した。
「やはりな……こっちの体は、問題無い様だ」
脱出したエジタスの体は、黒く変色していなかった。世界中の死肉と遺骨をかき集めたあの巨大な体が、一個の生命体であると認識されたのなら、その作り出した巨大な体を棄て、元の体に戻る事でティルスレイブの対象からは外れるのでは無いかと考えた。そして結果、それは上手く行った。
「……だが……あの巨大な体を棄てるのは、少々抵抗があった……」
エジタスが棄てた巨大な体は、黒く変色し終えていた。そして雪の様に、ゆっくりと静かに崩れ落ちて行くのであった。
「…………まぁ、あんな体など無くても、お前達如き簡単に捻り潰せ……!!?」
「わぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
元の大きさに戻ったエジタスが、五人のいる方向に視線を向けた瞬間、狂気に触れたサタニアが発狂しながら、ティルスレイブでエジタスを吹き飛ばした。
「ぐはっ!!?」
吹き飛ばされたエジタスは、その勢いのまま地上へと落下した。落下した後には、大きなクレーターが出来上がっていた。
「……この力……今までの力とは比べ物にならない……やはり、戦いにおいて必要なのは愛や友情などでは無く、怒りと憎しみ……そっちの方が魔王らしくて良いぞ!!さぁ、俺を殺して見ろ!!」
「殺す……殺してやる……アルシアの仇……アルシアの仇……うわぁああああああああああああああああ!!!」
サタニアは、叫び声を上げながら地上にいるエジタス目掛けて、突っ込んで行った。
「ああ!!ああ!!ああ!!!」
「良いぞ……もっと怒りを高めろ!!憎しみを持ち続けるんだ!!漸く、まともな戦いになりそうだ!!」
ティルスレイブを所構わず振り回すサタニアに、エジタスは両拳で弾き返して行く。それでもサタニアは諦めずに、ティルスレイブを振り回し続ける。
「不味いな……魔王様の剣筋が単調になっている……あれじゃあいくら力が強くなったとしても、意図も簡単に弾き返されてしまう……」
「今の魔王は、精神が安定していない……心が怒りと憎しみで支配されている……」
「それよりも問題なのは、魔王がティルスレイブの三回目を使ってしまう事……」
「三回目を使っでじまっだら……死んじゃうだよぉ……ぞんなのでエジタスざんに勝っでも、全然嬉じぐ無いだぁ……」
「何とかして止めないと……このままじゃ、遅かれ早かれ……サタニアが死んじゃうよ……」
空中から見守っていた真緒達は、暴走するサタニアに、不安と心配を抱いた。
「皆、行こう!!サタニアを止めるんだ!!」
「「「「おぉ!!」」」」
怒りと憎しみに心が支配されているサタニア。そんなサタニアを止める為、真緒達はサタニアとエジタスのふたりが戦っている地上へと、勢い良く突っ込んで行くのであった。
0
お気に入りに追加
25
あなたにおすすめの小説
狼の子 ~教えてもらった常識はかなり古い!?~
一片
ファンタジー
バイト帰りに何かに引っ張られた俺は、次の瞬間突然山の中に放り出された。
しかも体をピクリとも動かせない様な瀕死の状態でだ。
流石に諦めかけていたのだけど、そんな俺を白い狼が救ってくれた。
その狼は天狼という神獣で、今俺がいるのは今までいた世界とは異なる世界だという。
右も左も分からないどころか、右も左も向けなかった俺は天狼さんに魔法で癒され、ついでに色々な知識を教えてもらう。
この世界の事、生き延び方、戦う術、そして魔法。
数年後、俺は天狼さんの庇護下から離れ新しい世界へと飛び出した。
元の世界に戻ることは無理かもしれない……でも両親に連絡くらいはしておきたい。
根拠は特にないけど、魔法がある世界なんだし……連絡くらいは出来るよね?
そんな些細な目標と、天狼さん以外の神獣様へとお使いを頼まれた俺はこの世界を東奔西走することになる。
色々な仲間に出会い、ダンジョンや遺跡を探索したり、何故か謎の組織の陰謀を防いだり……。
……これは、現代では失われた強大な魔法を使い、小さな目標とお使いの為に大陸をまたにかける小市民の冒険譚!
召喚アラサー女~ 自由に生きています!
マツユキ
ファンタジー
異世界に召喚された海藤美奈子32才。召喚されたものの、牢屋行きとなってしまう。
牢から出た美奈子は、冒険者となる。助け、助けられながら信頼できる仲間を得て行く美奈子。地球で大好きだった事もしつつ、異世界でも自由に生きる美奈子
信頼できる仲間と共に、異世界で奮闘する。
初めは一人だった美奈子のの周りには、いつの間にか仲間が集まって行き、家が村に、村が街にとどんどんと大きくなっていくのだった
***
異世界でも元の世界で出来ていた事をやっています。苦手、または気に入らないと言うかたは読まれない方が良いかと思います
かなりの無茶振りと、作者の妄想で出来たあり得ない魔法や設定が出てきます。こちらも抵抗のある方は読まれない方が良いかと思います
うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。
〈完結〉妹に婚約者を獲られた私は実家に居ても何なので、帝都でドレスを作ります。
江戸川ばた散歩
ファンタジー
「私」テンダー・ウッドマンズ伯爵令嬢は両親から婚約者を妹に渡せ、と言われる。
了承した彼女は帝都でドレスメーカーの独立工房をやっている叔母のもとに行くことにする。
テンダーがあっさりと了承し、家を離れるのには理由があった。
それは三つ下の妹が生まれて以来の両親の扱いの差だった。
やがてテンダーは叔母のもとで服飾を学び、ついには?
100話まではヒロインのテンダー視点、幕間と101話以降は俯瞰視点となります。
200話で完結しました。
今回はあとがきは無しです。
【完結】実家に捨てられた私は侯爵邸に拾われ、使用人としてのんびりとスローライフを満喫しています〜なお、実家はどんどん崩壊しているようです〜
よどら文鳥
恋愛
フィアラの父は、再婚してから新たな妻と子供だけの生活を望んでいたため、フィアラは邪魔者だった。
フィアラは毎日毎日、家事だけではなく父の仕事までも強制的にやらされる毎日である。
だがフィアラが十四歳になったとある日、長く奴隷生活を続けていたデジョレーン子爵邸から抹消される運命になる。
侯爵がフィアラを除名したうえで専属使用人として雇いたいという申し出があったからだ。
金銭面で余裕のないデジョレーン子爵にとってはこのうえない案件であったため、フィアラはゴミのように捨てられた。
父の発言では『侯爵一家は非常に悪名高く、さらに過酷な日々になるだろう』と宣言していたため、フィアラは不安なまま侯爵邸へ向かう。
だが侯爵邸で待っていたのは過酷な毎日ではなくむしろ……。
いっぽう、フィアラのいなくなった子爵邸では大金が入ってきて全員が大喜び。
さっそくこの大金を手にして新たな使用人を雇う。
お金にも困らずのびのびとした生活ができるかと思っていたのだが、現実は……。
【完結】では、なぜ貴方も生きているのですか?
月白ヤトヒコ
恋愛
父から呼び出された。
ああ、いや。父、と呼ぶと憎しみの籠る眼差しで、「彼女の命を奪ったお前に父などと呼ばれる謂われは無い。穢らわしい」と言われるので、わたしは彼のことを『侯爵様』と呼ぶべき相手か。
「……貴様の婚約が決まった。彼女の命を奪ったお前が幸せになることなど絶対に赦されることではないが、家の為だ。憎いお前が幸せになることは赦せんが、結婚して後継ぎを作れ」
単刀直入な言葉と共に、釣り書きが放り投げられた。
「婚約はお断り致します。というか、婚約はできません。わたしは、母の命を奪って生を受けた罪深い存在ですので。教会へ入り、祈りを捧げようと思います。わたしはこの家を継ぐつもりはありませんので、養子を迎え、その子へこの家を継がせてください」
「貴様、自分がなにを言っているのか判っているのかっ!? このわたしが、罪深い貴様にこの家を継がせてやると言っているんだぞっ!? 有難く思えっ!!」
「いえ、わたしは自分の罪深さを自覚しておりますので。このようなわたしが、家を継ぐなど赦されないことです。常々侯爵様が仰っているではありませんか。『生かしておいているだけで有難いと思え。この罪人め』と。なので、罪人であるわたしは自分の罪を償い、母の冥福を祈る為、教会に参ります」
という感じの重めでダークな話。
設定はふわっと。
人によっては胸くそ。
異世界転生はもう飽きた。100回転生した結果、レベル10兆になった俺が神を殺す話
もち
ファンタジー
なんと、なんと、世にも珍しい事に、トラックにはねられて死んでしまった男子高校生『閃(セン)』。気付いたら、びっくり仰天、驚くべき事に、異世界なるものへと転生していて、
だから、冒険者になって、ゴブリンを倒して、オーガを倒して、ドラゴンを倒して、なんやかんやでレベル300くらいの時、寿命を迎えて死んだ。
で、目を覚ましたら、記憶と能力を継いだまま、魔物に転生していた。サクっと魔王になって世界を統治して、なんやかんやしていたら、レベル700くらいの時、寿命を迎えて死んだ。
で、目を覚ましたら……というのを100回くりかえした主人公の話。
「もういい! 異世界転生、もう飽きた! 何なんだよ、この、死んでも死んでも転生し続ける、精神的にも肉体的にもハンパなくキツい拷問! えっぐい地獄なんですけど!」
これは、なんやかんやでレベル(存在値)が十兆を超えて、神よりも遥かに強くなった摩訶不思議アドベンチャーな主人公が、
「もういい! もう終わりたい! 終わってくれ! 俺、すでにカンストしてんだよ! 俺、本気出したら、最強神より強いんだぞ! これ以上、やる事ねぇんだよ! もう、マジで、飽きてんの! だから、終わってくれ!」
などと喚きながら、その百回目に転生した、
『それまでの99回とは、ちょいと様子が違う異世界』で、
『神様として、日本人を召喚してチートを与えて』みたり、
『さらに輪をかけて強くなって』しまったり――などと、色々、楽しそうな事をはじめる物語です。
『世界が進化(アップデート)しました』
「え? できる事が増えるの? まさかの上限解放? ちょっと、それなら話が違うんですけど」
――みたいな事もあるお話です。
しょうせつかになろうで、毎日2話のペースで投稿をしています。
2019年1月時点で、120日以上、毎日2話投稿していますw
投稿ペースだけなら、自信があります!
ちなみに、全1000話以上をめざしています!
なんども濡れ衣で責められるので、いい加減諦めて崖から身を投げてみた
下菊みこと
恋愛
悪役令嬢の最後の抵抗は吉と出るか凶と出るか。
ご都合主義のハッピーエンドのSSです。
でも周りは全くハッピーじゃないです。
小説家になろう様でも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる