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第六章 冒険編 出来損ないの小鳥
ヘルマウンテンの脅威
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「では、行ってきます」
早朝、真緒達は里の入り口で今まさにヘルマウンテンに向かおうとしていた。
「気をつけて行くんだぞ」
「すまないね、本当だったらあたし達が解決すべき事なんだけど……」
それを見送りに来ているのは、ビント、ククの二人であった。
「気にしないで下さい。困った時はお互い様です」
「マオ…………」
「ぞう言えば、族長様の姿が見えないげど…………まだ寝ているだぁ?」
里の長である族長が、見送りに来ていない事に不思議に思うハナコ。
「族長様は現在、トハさんに呼び出されているんだ」
「トハさんに!?」
「ああそうさ、しかし驚いたよ。さっき見掛けたけど、細かった目は見開かれて、曲がっていた腰は垂直になっていたんだから……何があったのかね?」
「さ、さぁ…………」
まさか、自分の孫の安否を確認したおかげでボケが治ったなどと、言ったとしても信じては貰えないだろう。さらにトハの話では、ビントとククは幼なじみと聞く。そんな二人に余計な心配は掛けない方が良いだろうと判断した。
「あ、因みにだけどあなた達の知り合い?でいいのか分からないけど、あの自称勇者達は昼頃出発するつもりみたいだね」
「そうなんですか?」
聖一達は遅かれ早かれ、確実にそして完璧に解決して見せると言い、余裕を持って昼頃に出発すると言っていた。
「あたしは、ああ言う口先だけの奴が大嫌いなんだ。出来ればあんた達にこの里を救って欲しいと思っているから、応援するよ」
「俺もだ」
「ククさん、ビントさん、ありがとうございます」
誰かに応援されていると思うだけでも、真緒達は嬉しく感じた。
「マオさん、そろそろ行きましょう。そうでなければ、早く起きた意味が無いですよ~」
「そうですね、では今度こそ行ってきます」
そう言うと真緒達は、ヘルマウンテンに向けて出発するのであった。
「行っちまったな…………」
「ああ、そうだな…………」
真緒達を見送った二人は、不安に駆られていた。
「大丈夫かな、ヘルマウンテンは生半可かな気持ちで挑める様な場所じゃないぞ?」
「そうかもしれない。でも、あたしは信じてる。あいつらなら、きっとこの里を救ってくれるって…………」
「ビントさーん、ククさーん!!」
真緒達の事を心配していると、若い鳥人の一人が走ってやって来た。
「どうかしたのか?」
「そんなに慌ててどうした?」
「はぁ……はぁ……はぁ……トハさんが……里の鳥人を呼んで来て欲しいって……緊急会議を開くらしいです」
息を切らしながら、若い鳥人は内容をビント、ククの二人に伝えるのであった。
***
「ま、待ってくださいよー…………」
真緒達は現在、ヘルマウンテンの山道を登っていた。しかし約一名、リーマだけが他の三人から少しペースが遅れていた。
「リーマ、早くしないと置いて行くよ」
「ちょっと……早すぎませんか……?」
リーマは魔法使いな分、体力が他の三人より格段に劣っていた。しかしそれでも何とか真緒達についていくのを見ると、常人より持久力が高いのは明白である。
「里の人達を安心させる為にも、早く行かないと」
「リーマぢゃん、一緒に頑張るだよ」
「お水でも飲みますか~?」
「…………そうですね、こんな事で泣き言なんか、言ってられないですよね」
三人に励まされ、再びやる気を出したリーマ。しかしその時だった!!
「リーマ危ない!!」
「えっ?」
突然、真緒が疲れているリーマを突き飛ばした。するとその瞬間、巨大な岩が真緒達の横を通り過ぎた。
「ら、落石……」
もしも真緒が突き飛ばしてくれていなかったらと思うと、想像するだけでも恐ろしい結果になっていたのは間違いない。
「大丈夫、怪我とかしてない?」
「ありがとうございます、マオさん」
真緒は、倒れているリーマに手を差しのべる。その手を掴み、起き上がったリーマは真緒にお礼を述べた。
「じゃあ行こう「マオぢゃん!!」」
登るのを再開しようとすると、ハナコの叫び声が聞こえてきた。何事かと感じた真緒はその方向を見る。しかしそれは、とても信じられない光景が広がっていた。それは複数、真緒達に向かって飛んできた。魔法?鳥人?はたまた飛行機?いや…………火山弾だ。
「ちょっと、ちょっと、ちょっと、嘘でしょ!?」
ある冒険者はこう言う。ヘルマウンテンは生きていると、何故この山がヘルマウンテンと呼ばれているのか、それは過酷な自然環境が原因の一つだ。先程の落石など、ヘルマウンテンではそういう出来事は日常茶飯事なのだ。しかし、それはあくまで誰かが登ろうとすると起こる現象である。それはまるで、山自体が登るのを拒んでいるかの様に…………。その為、ヘルマウンテンには生き物は一切生息していない。住もうとすると、山に殺されてしまうからだ。だがもし、この山で生息出来る生き物がいるとしたらその者こそが、ヘルマウンテンの主になるであろう。これらの事から、何者も寄せ付けない地獄の山“ヘルマウンテン”と呼ばれる様になった。
「皆、避けてーーー!!!」
真緒の大声に即座に反応し、避ける体制を取った。
「「よっ、はっ、ほっ!」」
エジタスとハナコは、シンクロしながら火山弾を避けていく。そんな中、一つの火山弾がリーマに目掛けて飛んで来た。
「リーマ!!」
「安心して下さいマオさん、守られるだけの私ではありません!!」
そう言うとリーマは、魔導書を開く。
「食らいなさい!“ウォーターキャノン”」
リーマの目の前に大きな水の塊が形成され、その塊は火山弾目掛けて飛んでいった。すると当たった衝撃で勢いが弱まり、リーマに届かなかった。
「くっ…………切りが無い」
しかし、止めたのは一つだけで未だに火山弾の猛攻は止まらない。
「皆、取り敢えずあの穴に身を隠そう!!」
真緒が指差した方向には、大きな穴が空いていた。四人はその中に入り、火山弾が収まるのを待った。
「なかなか、止まないね……」
「ぞうだなぁ……あれ、リーマぢゃん?」
辺りを見回しても、リーマの姿が無かった。
「皆さーん!!こっちですよこっち。何かこの穴、奧の方まで続いているみたいですよ?」
「えっ、ほんと?」
穴は奥深くまで空いており、少し離れた位置でリーマが手を振っていた。真緒達は、リーマと一緒に先へ進む事にした。
「何処まで続いているのかな?」
「結構、歩きましたね」
「このまま行けば、ヘルマウンテンの中心部に辿り着くかもしれませんね~」
「中心部?」
歩きながら会話をする真緒達は、エジタスの言葉に興味を抱いた。
「ヘルマウンテンには昔から、活動エネルギーの源とも呼ばれる石“ヘルストーン”が中心部にあると言われています」
「へぇー、そうなんですか」
しかし真緒達は知らない。そのヘルストーンを求め、多くの冒険者達が無惨にも亡くなった事を。すると、奧の方から光が見えて来た。
「出口かな?」
「行ってみましょう!」
真緒達がその光の先に出るとそこはまさに、今さっきエジタスが言っていたヘルマウンテンの中心部だった。円形状の形をしたその場所、ヘルストーンがあると言われている中心に、信じられない生き物がいた。
「こ、これってまさか…………」
その生き物は、真緒達の存在に気が付きこちらを睨んで来た。
「いたら良いな程度に思ってたのに……本当にいるなんて……」
それは真緒が元いた世界でも空想状の生き物として、とても有名であった。そしてその生き物は雄叫びを上げる。
「グオオオオオ!!!」
「ドラゴンだ…………」
真緒達の目の前には、全身真っ赤な鱗をした巨大なドラゴンがそこに存在していた。
早朝、真緒達は里の入り口で今まさにヘルマウンテンに向かおうとしていた。
「気をつけて行くんだぞ」
「すまないね、本当だったらあたし達が解決すべき事なんだけど……」
それを見送りに来ているのは、ビント、ククの二人であった。
「気にしないで下さい。困った時はお互い様です」
「マオ…………」
「ぞう言えば、族長様の姿が見えないげど…………まだ寝ているだぁ?」
里の長である族長が、見送りに来ていない事に不思議に思うハナコ。
「族長様は現在、トハさんに呼び出されているんだ」
「トハさんに!?」
「ああそうさ、しかし驚いたよ。さっき見掛けたけど、細かった目は見開かれて、曲がっていた腰は垂直になっていたんだから……何があったのかね?」
「さ、さぁ…………」
まさか、自分の孫の安否を確認したおかげでボケが治ったなどと、言ったとしても信じては貰えないだろう。さらにトハの話では、ビントとククは幼なじみと聞く。そんな二人に余計な心配は掛けない方が良いだろうと判断した。
「あ、因みにだけどあなた達の知り合い?でいいのか分からないけど、あの自称勇者達は昼頃出発するつもりみたいだね」
「そうなんですか?」
聖一達は遅かれ早かれ、確実にそして完璧に解決して見せると言い、余裕を持って昼頃に出発すると言っていた。
「あたしは、ああ言う口先だけの奴が大嫌いなんだ。出来ればあんた達にこの里を救って欲しいと思っているから、応援するよ」
「俺もだ」
「ククさん、ビントさん、ありがとうございます」
誰かに応援されていると思うだけでも、真緒達は嬉しく感じた。
「マオさん、そろそろ行きましょう。そうでなければ、早く起きた意味が無いですよ~」
「そうですね、では今度こそ行ってきます」
そう言うと真緒達は、ヘルマウンテンに向けて出発するのであった。
「行っちまったな…………」
「ああ、そうだな…………」
真緒達を見送った二人は、不安に駆られていた。
「大丈夫かな、ヘルマウンテンは生半可かな気持ちで挑める様な場所じゃないぞ?」
「そうかもしれない。でも、あたしは信じてる。あいつらなら、きっとこの里を救ってくれるって…………」
「ビントさーん、ククさーん!!」
真緒達の事を心配していると、若い鳥人の一人が走ってやって来た。
「どうかしたのか?」
「そんなに慌ててどうした?」
「はぁ……はぁ……はぁ……トハさんが……里の鳥人を呼んで来て欲しいって……緊急会議を開くらしいです」
息を切らしながら、若い鳥人は内容をビント、ククの二人に伝えるのであった。
***
「ま、待ってくださいよー…………」
真緒達は現在、ヘルマウンテンの山道を登っていた。しかし約一名、リーマだけが他の三人から少しペースが遅れていた。
「リーマ、早くしないと置いて行くよ」
「ちょっと……早すぎませんか……?」
リーマは魔法使いな分、体力が他の三人より格段に劣っていた。しかしそれでも何とか真緒達についていくのを見ると、常人より持久力が高いのは明白である。
「里の人達を安心させる為にも、早く行かないと」
「リーマぢゃん、一緒に頑張るだよ」
「お水でも飲みますか~?」
「…………そうですね、こんな事で泣き言なんか、言ってられないですよね」
三人に励まされ、再びやる気を出したリーマ。しかしその時だった!!
「リーマ危ない!!」
「えっ?」
突然、真緒が疲れているリーマを突き飛ばした。するとその瞬間、巨大な岩が真緒達の横を通り過ぎた。
「ら、落石……」
もしも真緒が突き飛ばしてくれていなかったらと思うと、想像するだけでも恐ろしい結果になっていたのは間違いない。
「大丈夫、怪我とかしてない?」
「ありがとうございます、マオさん」
真緒は、倒れているリーマに手を差しのべる。その手を掴み、起き上がったリーマは真緒にお礼を述べた。
「じゃあ行こう「マオぢゃん!!」」
登るのを再開しようとすると、ハナコの叫び声が聞こえてきた。何事かと感じた真緒はその方向を見る。しかしそれは、とても信じられない光景が広がっていた。それは複数、真緒達に向かって飛んできた。魔法?鳥人?はたまた飛行機?いや…………火山弾だ。
「ちょっと、ちょっと、ちょっと、嘘でしょ!?」
ある冒険者はこう言う。ヘルマウンテンは生きていると、何故この山がヘルマウンテンと呼ばれているのか、それは過酷な自然環境が原因の一つだ。先程の落石など、ヘルマウンテンではそういう出来事は日常茶飯事なのだ。しかし、それはあくまで誰かが登ろうとすると起こる現象である。それはまるで、山自体が登るのを拒んでいるかの様に…………。その為、ヘルマウンテンには生き物は一切生息していない。住もうとすると、山に殺されてしまうからだ。だがもし、この山で生息出来る生き物がいるとしたらその者こそが、ヘルマウンテンの主になるであろう。これらの事から、何者も寄せ付けない地獄の山“ヘルマウンテン”と呼ばれる様になった。
「皆、避けてーーー!!!」
真緒の大声に即座に反応し、避ける体制を取った。
「「よっ、はっ、ほっ!」」
エジタスとハナコは、シンクロしながら火山弾を避けていく。そんな中、一つの火山弾がリーマに目掛けて飛んで来た。
「リーマ!!」
「安心して下さいマオさん、守られるだけの私ではありません!!」
そう言うとリーマは、魔導書を開く。
「食らいなさい!“ウォーターキャノン”」
リーマの目の前に大きな水の塊が形成され、その塊は火山弾目掛けて飛んでいった。すると当たった衝撃で勢いが弱まり、リーマに届かなかった。
「くっ…………切りが無い」
しかし、止めたのは一つだけで未だに火山弾の猛攻は止まらない。
「皆、取り敢えずあの穴に身を隠そう!!」
真緒が指差した方向には、大きな穴が空いていた。四人はその中に入り、火山弾が収まるのを待った。
「なかなか、止まないね……」
「ぞうだなぁ……あれ、リーマぢゃん?」
辺りを見回しても、リーマの姿が無かった。
「皆さーん!!こっちですよこっち。何かこの穴、奧の方まで続いているみたいですよ?」
「えっ、ほんと?」
穴は奥深くまで空いており、少し離れた位置でリーマが手を振っていた。真緒達は、リーマと一緒に先へ進む事にした。
「何処まで続いているのかな?」
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「このまま行けば、ヘルマウンテンの中心部に辿り着くかもしれませんね~」
「中心部?」
歩きながら会話をする真緒達は、エジタスの言葉に興味を抱いた。
「ヘルマウンテンには昔から、活動エネルギーの源とも呼ばれる石“ヘルストーン”が中心部にあると言われています」
「へぇー、そうなんですか」
しかし真緒達は知らない。そのヘルストーンを求め、多くの冒険者達が無惨にも亡くなった事を。すると、奧の方から光が見えて来た。
「出口かな?」
「行ってみましょう!」
真緒達がその光の先に出るとそこはまさに、今さっきエジタスが言っていたヘルマウンテンの中心部だった。円形状の形をしたその場所、ヘルストーンがあると言われている中心に、信じられない生き物がいた。
「こ、これってまさか…………」
その生き物は、真緒達の存在に気が付きこちらを睨んで来た。
「いたら良いな程度に思ってたのに……本当にいるなんて……」
それは真緒が元いた世界でも空想状の生き物として、とても有名であった。そしてその生き物は雄叫びを上げる。
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