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第1章 狩猟
3 ティーカップ
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「そりゃ一体、どういうこった!!」
心配してくれてるね、よかよか。
「申し訳ありませんが、それを説明する時間がありません。
私達でマギーの安全は、最大限に守りますので、何卒今はお引きください」
そんなことを話していると、遠くの方で、ローカス卿を探して呼ぶ声が。
「……わかった。
オルフィリア公爵夫人の周りは、今回特に厳重にしてあるからな…。
でも…くれぐれもよろしく頼む。
オルフィリア公爵夫人は…かなり突っ走る癖があるからな」
ああ、否定できない…。
「ええ…でも、今日は一人じゃないので、重々承知しております」
そう言うと、ローカス卿は声のする方に、足早に去っていった。
「さて…と、じゃあ、私たちも行きましょうか」
「は、はい!!」
私はマギーを連れて、ファルメニウス公爵家のスペースへ。
その途中で私を探していたギリアム、護衛騎士、師団長たちと合流…。
しょーがないけど、めっちゃ怒られた。
-----------------------------------------------------------------------------
警備の人員の中でも、特に指令を出す役割の人たちは、専用の天幕の中にいる。
天幕は下まで厚い布で覆われており、外からは一切中が見えない。
「おーい、ギリアム~」
警備総責任者として仏頂面しながら動いているギリアムの元に、天幕をめくってローカス卿が
やって来た。
「なんだ?随分と楽しそうだな?」
「ああ?」
これには周りも驚いていた。
だってローカス卿…ギリアムに負けず劣らず仏頂面だったから。
そんなギリアムに、ローカス卿は頭を掻きながら、
「ったく…ホントてめぇは可愛くねぇなぁ」
まあ…黒幕実行犯の件はさておき、マギーの件で内心色々悩んでいたことが、さっきほぼ解決した
だろうからね。
喜んでいるのが、雰囲気として出ていたのだろう。
ギリアムだからこそ、それを察知しました…と。
「警備の方、どうなっている?
何か怪しい動きは?」
「今の所はないぞ。
むしろ猛獣の管理をしっかりとしなければならない」
この狩猟大会…もともと野山にいる獣も対象となるが、ワザと放す獣もいる。
選手として出場する人間達は、そう言った場であることをよくよく理解してやっているが、
やはりそこは獣。
手負いになれば観客席(ようは選手以外の人間がいる)にも被害が及ぶ可能性あり。
だから、狩猟大会は侵入者よりむしろ、猛獣が選手以外に被害を及ぼさないよう、警備するほうが
主と言えた。
私はこれを聞いて、黒幕実行犯たちが何かするのに、最適な場だなぁと思った。
欠席ができない以上、出来るだけの対策を施すしかない。
「ギリアム公爵閣下…今日はよろしくお願いします」
ベンズ卿だ。
いつも礼儀正しいの。
「こちらこそだ。
命令とはいえ慣れないだろうが…頑張ってくれ。
ところで…」
ギリアムはちょっと嫌な顔をし、
「参謀長の姿が見えんが…」
と言えば、ローカス卿は呆れた顔をし、
「いや…それがな…」
何かを話しだそうとした時、
「失礼いたします…入ってもよろしいでしょうか?」
声の質がかなり透き通って…女性だとすぐにわかるものだった。
しかしその声を聞いた時…ギリアムはものごっそ嫌な顔になり、
「中に入れずに、天幕自体を開けろ」
と、指示した。
これは大変珍しい事なのだ。
そもそも指令本部の天幕は、滅多なことが無い限り開けるものではない。
今回は違うが、機密事項がある場合もあるからだ。
天幕の生地が厚いのだって、外に声が漏れないように…の配慮だし。
「一体どういうこと…?」
「理由は後で話す。
とにかく言う通りにしてくれ!!」
幸いここにいたのはベンズ卿とローカス卿…他3人だったが、全てギリアムに好意的ゆえ、
合わせてくれた。
「ちょっと待て、天幕をめくる」
「い、いえ…そこまでして頂かなくとも…」
女性の声を無視し、四方の天幕は即座にめくられる。
一気にめくられた天幕の外には…レベッカがいた。
いや、レベッカだけじゃない。
ポリネアとラファイナ…他にも数人の令嬢と、ジョノァド・スタリュイヴェ侯爵までいた。
「一体何の用だ?開会式が近いんだから、手短に頼む」
仏頂面をさらに濃くしたギリアムが、無機質な声を出す。
スタリュイヴェ侯爵は相変わらずの能面笑顔のまま動かない。
本当に不気味だ。
「お手間は取らせません…ギリアム公爵閣下。
ケイシロン公爵閣下に御用があり、参りました」
不気味な父親に代わって、レベッカが喋る。
「何だ?」
ローカス卿はギリアムよりは柔らかいが、やはり仏頂面になっている。
「申し訳ございませんが、少々ご足労願えませんでしょうか?
ここでは…」
「だったら後日にしてくれ。
今、忙しい」
普段のローカス卿だったら、ここまでつっけんどんな態度はとらなかっただろう。
しかし今日は違う。
愛するマギーが、もしかしたら黒幕実行犯たちに襲われるかもしれないのだ。
ピリピリするなという方が無理だ。
そして私の予想では…ローカス卿はレベッカに対し、あまりいい印象を持っていないん
だろーな。
まあ、やってることがやってることやし。
「用件がそれだけなら、帰ってくれ。
天幕をさっさと、おろしたいのでね」
ギリアムの声は、無機質で…冷たい。
「ギリアム公爵閣下…恐れながら」
ここでジョノァド・スタリュイヴェ侯爵が出てきた。
「そもそもこの狩猟大会…どういった趣向があるかご存じでございましょう?
ゆえにそれを邪魔するのは、いささか無粋かと…」
「ローカス卿はレベッカ嬢について行きたいのか?」
かなり間髪入れずの聞き方だったのだが、
「いや、まったく!」
こちらも即座にバッサリだった。
「だ、そうだ。
さっさと帰れ」
ギリアムはレベッカ嬢に対して、かなり…いや、超塩対応。
まあこの理由は…後ほど。
「おっ、お待ちください!!
で、でしたらここでお渡しいたします!!」
レベッカは慌てて持っていたハンカチを差し出す。
「今日のために一生懸命…」
「いらない。
用件がそれだけなら帰ってくれ。
これ以上は仕事の邪魔だ」
レベッカが言い終わる前に遮った。
あ、そうそう。
ハンカチを渡すのは、何も選手に対してだけじゃない。
警備の人たちにも、意中の人がいれば、渡していいのだ。
これも暗黙の了解。
ただし絶対、仕事の邪魔にならないっていう条件付きでね。
「ひっ、酷いですよ!!ローカス様!!」
「そうです!!レベッカ嬢は少し前まで怪我をしていたのです!!
その状態で一生懸命作ったんですよ!!
受け取ってあげてください!!」
……ポリネア嬢とラファイナ嬢かぁ。
言ってること、間違ってないんだけどさあ…。
「…そもそも狩猟大会でハンカチを受け取るか否かは…その本人の自由だ。
強制されるいわれはない」
かなり塩対応になってる…。
ローカス卿…マギーに恋してから、とみにギリアムっぽくなってきたなぁ…。
「そんな…酷いです…」
「酷い酷いぃ…レベッカ嬢が可愛そうですぅ」
2人ともこれ見よがしに泣き出した…。
どこにでもいるなぁ…、こんな女。
ギリアムは心底、あきれ果てたようで、
「ローカス卿…もう、強制的に退場させよう。
埒が明かんし、仕事の邪魔だ」
「だなぁ…おい、お前ら!」
天幕の外にいた近衛騎士に向かって、
「こいつ等、自分のスペースに連れて行け!!」
指示した。
「えっ!!嫌です!!」
「こっちに来ないでください!!」
うーん…これ難しいなぁ…。
令嬢の体に下手に触るとねぇ…。
近衛騎士と言えどねぇ…。
仕事の邪魔って言っても、それなりに長く居座らないと、立証難しいだろうし…。
「ローカス卿!!」
ギリアムは呼ぶと同時に、何かをローカス卿の方に放り投げた。
「うおっと!」
流石ローカス卿…と言ったところだ。
反射神経を駆使し、キャッチに成功。
ギリアムが投げたのは…。
「ティーカップ?」
ローカス卿が見れば、ギリアムも同じものを持っていた。
ギリアムの目は…とても…冷たかった…。
心配してくれてるね、よかよか。
「申し訳ありませんが、それを説明する時間がありません。
私達でマギーの安全は、最大限に守りますので、何卒今はお引きください」
そんなことを話していると、遠くの方で、ローカス卿を探して呼ぶ声が。
「……わかった。
オルフィリア公爵夫人の周りは、今回特に厳重にしてあるからな…。
でも…くれぐれもよろしく頼む。
オルフィリア公爵夫人は…かなり突っ走る癖があるからな」
ああ、否定できない…。
「ええ…でも、今日は一人じゃないので、重々承知しております」
そう言うと、ローカス卿は声のする方に、足早に去っていった。
「さて…と、じゃあ、私たちも行きましょうか」
「は、はい!!」
私はマギーを連れて、ファルメニウス公爵家のスペースへ。
その途中で私を探していたギリアム、護衛騎士、師団長たちと合流…。
しょーがないけど、めっちゃ怒られた。
-----------------------------------------------------------------------------
警備の人員の中でも、特に指令を出す役割の人たちは、専用の天幕の中にいる。
天幕は下まで厚い布で覆われており、外からは一切中が見えない。
「おーい、ギリアム~」
警備総責任者として仏頂面しながら動いているギリアムの元に、天幕をめくってローカス卿が
やって来た。
「なんだ?随分と楽しそうだな?」
「ああ?」
これには周りも驚いていた。
だってローカス卿…ギリアムに負けず劣らず仏頂面だったから。
そんなギリアムに、ローカス卿は頭を掻きながら、
「ったく…ホントてめぇは可愛くねぇなぁ」
まあ…黒幕実行犯の件はさておき、マギーの件で内心色々悩んでいたことが、さっきほぼ解決した
だろうからね。
喜んでいるのが、雰囲気として出ていたのだろう。
ギリアムだからこそ、それを察知しました…と。
「警備の方、どうなっている?
何か怪しい動きは?」
「今の所はないぞ。
むしろ猛獣の管理をしっかりとしなければならない」
この狩猟大会…もともと野山にいる獣も対象となるが、ワザと放す獣もいる。
選手として出場する人間達は、そう言った場であることをよくよく理解してやっているが、
やはりそこは獣。
手負いになれば観客席(ようは選手以外の人間がいる)にも被害が及ぶ可能性あり。
だから、狩猟大会は侵入者よりむしろ、猛獣が選手以外に被害を及ぼさないよう、警備するほうが
主と言えた。
私はこれを聞いて、黒幕実行犯たちが何かするのに、最適な場だなぁと思った。
欠席ができない以上、出来るだけの対策を施すしかない。
「ギリアム公爵閣下…今日はよろしくお願いします」
ベンズ卿だ。
いつも礼儀正しいの。
「こちらこそだ。
命令とはいえ慣れないだろうが…頑張ってくれ。
ところで…」
ギリアムはちょっと嫌な顔をし、
「参謀長の姿が見えんが…」
と言えば、ローカス卿は呆れた顔をし、
「いや…それがな…」
何かを話しだそうとした時、
「失礼いたします…入ってもよろしいでしょうか?」
声の質がかなり透き通って…女性だとすぐにわかるものだった。
しかしその声を聞いた時…ギリアムはものごっそ嫌な顔になり、
「中に入れずに、天幕自体を開けろ」
と、指示した。
これは大変珍しい事なのだ。
そもそも指令本部の天幕は、滅多なことが無い限り開けるものではない。
今回は違うが、機密事項がある場合もあるからだ。
天幕の生地が厚いのだって、外に声が漏れないように…の配慮だし。
「一体どういうこと…?」
「理由は後で話す。
とにかく言う通りにしてくれ!!」
幸いここにいたのはベンズ卿とローカス卿…他3人だったが、全てギリアムに好意的ゆえ、
合わせてくれた。
「ちょっと待て、天幕をめくる」
「い、いえ…そこまでして頂かなくとも…」
女性の声を無視し、四方の天幕は即座にめくられる。
一気にめくられた天幕の外には…レベッカがいた。
いや、レベッカだけじゃない。
ポリネアとラファイナ…他にも数人の令嬢と、ジョノァド・スタリュイヴェ侯爵までいた。
「一体何の用だ?開会式が近いんだから、手短に頼む」
仏頂面をさらに濃くしたギリアムが、無機質な声を出す。
スタリュイヴェ侯爵は相変わらずの能面笑顔のまま動かない。
本当に不気味だ。
「お手間は取らせません…ギリアム公爵閣下。
ケイシロン公爵閣下に御用があり、参りました」
不気味な父親に代わって、レベッカが喋る。
「何だ?」
ローカス卿はギリアムよりは柔らかいが、やはり仏頂面になっている。
「申し訳ございませんが、少々ご足労願えませんでしょうか?
ここでは…」
「だったら後日にしてくれ。
今、忙しい」
普段のローカス卿だったら、ここまでつっけんどんな態度はとらなかっただろう。
しかし今日は違う。
愛するマギーが、もしかしたら黒幕実行犯たちに襲われるかもしれないのだ。
ピリピリするなという方が無理だ。
そして私の予想では…ローカス卿はレベッカに対し、あまりいい印象を持っていないん
だろーな。
まあ、やってることがやってることやし。
「用件がそれだけなら、帰ってくれ。
天幕をさっさと、おろしたいのでね」
ギリアムの声は、無機質で…冷たい。
「ギリアム公爵閣下…恐れながら」
ここでジョノァド・スタリュイヴェ侯爵が出てきた。
「そもそもこの狩猟大会…どういった趣向があるかご存じでございましょう?
ゆえにそれを邪魔するのは、いささか無粋かと…」
「ローカス卿はレベッカ嬢について行きたいのか?」
かなり間髪入れずの聞き方だったのだが、
「いや、まったく!」
こちらも即座にバッサリだった。
「だ、そうだ。
さっさと帰れ」
ギリアムはレベッカ嬢に対して、かなり…いや、超塩対応。
まあこの理由は…後ほど。
「おっ、お待ちください!!
で、でしたらここでお渡しいたします!!」
レベッカは慌てて持っていたハンカチを差し出す。
「今日のために一生懸命…」
「いらない。
用件がそれだけなら帰ってくれ。
これ以上は仕事の邪魔だ」
レベッカが言い終わる前に遮った。
あ、そうそう。
ハンカチを渡すのは、何も選手に対してだけじゃない。
警備の人たちにも、意中の人がいれば、渡していいのだ。
これも暗黙の了解。
ただし絶対、仕事の邪魔にならないっていう条件付きでね。
「ひっ、酷いですよ!!ローカス様!!」
「そうです!!レベッカ嬢は少し前まで怪我をしていたのです!!
その状態で一生懸命作ったんですよ!!
受け取ってあげてください!!」
……ポリネア嬢とラファイナ嬢かぁ。
言ってること、間違ってないんだけどさあ…。
「…そもそも狩猟大会でハンカチを受け取るか否かは…その本人の自由だ。
強制されるいわれはない」
かなり塩対応になってる…。
ローカス卿…マギーに恋してから、とみにギリアムっぽくなってきたなぁ…。
「そんな…酷いです…」
「酷い酷いぃ…レベッカ嬢が可愛そうですぅ」
2人ともこれ見よがしに泣き出した…。
どこにでもいるなぁ…、こんな女。
ギリアムは心底、あきれ果てたようで、
「ローカス卿…もう、強制的に退場させよう。
埒が明かんし、仕事の邪魔だ」
「だなぁ…おい、お前ら!」
天幕の外にいた近衛騎士に向かって、
「こいつ等、自分のスペースに連れて行け!!」
指示した。
「えっ!!嫌です!!」
「こっちに来ないでください!!」
うーん…これ難しいなぁ…。
令嬢の体に下手に触るとねぇ…。
近衛騎士と言えどねぇ…。
仕事の邪魔って言っても、それなりに長く居座らないと、立証難しいだろうし…。
「ローカス卿!!」
ギリアムは呼ぶと同時に、何かをローカス卿の方に放り投げた。
「うおっと!」
流石ローカス卿…と言ったところだ。
反射神経を駆使し、キャッチに成功。
ギリアムが投げたのは…。
「ティーカップ?」
ローカス卿が見れば、ギリアムも同じものを持っていた。
ギリアムの目は…とても…冷たかった…。
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