尻軽男は愛されたい

田原摩耶

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噛ませ犬

02※

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 日生の睫毛の一本一本までもが見えるほどの至近距離。見開かれた目がこちらを向く。

「……っ、な、七緒に……頼めばいいじゃないですか、あいつとそういう関係なんですよね」
「あ、なんだそれも知ってんのか」

 知ってて昨日、優しくしてくれたのか。本当に変なやつだな。と思いながら俺はこちょこちょと勃起し始めるそこを撫でてやる。またでかくなった。かわいいやつめ。

「七緒もいいんだけど、たまには味変したくね? 俺、一人だけって結構無理なんだよな」
「っ、だからって、どうして……っ、ぉ、……れ……」
「言っただろ、俺日生君のこと気に入ってるって」

 ガン勃ちして脱がしにくくなる前に、ファスナー下ろして窮屈そうなそこを緩めてやる。
「先輩」と声を震わせ日生が止めてくるが、残念ながら力勝負なら俺も自信がある。
 だせえ柄の下着の下から性器を取り出し、へえ、と思わず唇を舐める。

「……ッ、はは、なーんだ嫌がるからなんだと思ったら結構デカいじゃん。自信持っていいよ」
「っ、……ッ」

 真っ赤だ。可愛い。けど股間から生えたそれはあまり可愛げがないが。

「んじゃ、いただきまーす」

 全部咥えると喉ぶっ壊れそうだな、なんて思いながらも亀頭に舌を這わせれば日生は「先輩」と情けない声を上げる。
 ああ、そうだ。これだ、こういうのを俺は求めていたのだ。
 唾液を垂らし、それを亀頭からカリの部分までたっぷりと舌を使って濡らしていく。顎いてえ、つうか人の髪を掴むな。こんなに勃起させておいて今更抵抗なんて無意味だろ。

「っ、ん、は……っ、またおっきくなってんじゃん」
「っ、やめてください、こんな……っ」
「そりゃ説得力なさすぎだろ」

 どんどん溢れてくる先走りを絡め、カリから裏筋までれろりと舌を這わせれば目の前の勃起性器がおもしれーくらいびくびく跳ねる。
 視界いっぱいの肉の色とその生臭さ、けどヤリチン野郎みたいな汚さがねえのはいい。頑張って勃起してんのがなんだか健気に見えて「かわいいな」ってキスすれば、日生は肩を震わせた。

「っ、は……っ、く……っ」
「ん、む、……っ、ふふ、すげ……っ、興奮しすぎだろ、なあ、めっちゃ汁出てくんだけど?」
「……っ、……」

 おお、真っ赤だ。悔しがってる。そんなに恥ずかしがらなくてもいいのに。
 どうせ日生のことだ、初めてなのだろう。なら忘れられないくらい気持ちよくしてやるか。俺ってまじで優しいな。
 どんどん溢れてくる先走りと唾液と絡め、玉まで流れ落ちるそれを舐めながらも性器全体を濡らしていく。ぴんと反り返っているお陰で舐めやすい。
 日生の下腹部に顔を埋め、根本から先っぽまで浮かぶ一本の太い血管を唇と舌両方を駆使して嬲っていく。

「っ、ふ、ぅ……っ」
「や、めろ……って、言ってるじゃないですか……っ!」
「んむ、こんなに勃たせて……っ、なに言ってんだって……っ」
「っ、ん、ぅ……っ!」

 口ん中で混ぜて、垂らして、亀頭を咥える。そのまま軽く唇を亀頭を揉み、咥内では舌先でその亀頭をたっぷりと隈なく愛撫してやる。
 野郎臭え匂いに頭ん中くらくらしてきた。
 やべ、俺も勃ってきたかも。

「は、ぅ……っ、ぐ、や、め……っ」
「んーん……っ、ぅ、ん……っ、はは、やめませ~~ん」
「っ、く、ぅ……っ」

 優しく玉を指の腹で揉み、喉の奥まで性器を飲み込んでいく。案外人間いけるものだ。頭ん中窒息しそうなほどの息苦しさも悪くない。
 咥内どくどくと脈打つ性器を舌の上に乗せたまま、そのまま側面に舌を絡めていく。ストロークしながら喉全体を締めていけば、面白いほど日生の腰が震えた。
 こいつ、案外早くイキそうだな。勃起に引っ張られるパンパンになった睾丸を撫で、揉みながらも鼻呼吸で息を抜いていく。そのままじゅる、と口の中の唾液と体液ごと性器を吸い上げれば舌の上で大きく性器が跳ねた。

「っ、ぅ゛、ぐ……ぅ……っ!!」

 そして逃げようとしていた日生の腰を掴み、更に日生の下腹部に顔を埋める。加速していく鼓動が心地良い。
 さっさとイケ、早くイケ。そう日生の顔を見上げながら、深く喉奥まで性器を呑み込む。器官全体で締め上げたときだった。
 開いた喉の奥、どろりとした精液が吐き出される。どぷ、と直接注ぎ込まれる体力の粘着性のある熱。咥内いっぱいに広がるその独特の青臭さに、頭の奥がくらくらしてきた。

「っ、……す、みません……っ」

 眉間に皺を寄せ、肩で呼吸する日生だったがすぐに俺の口から性器を抜こうとする。
 なにがすみませんなのかよくわからなかったが、そのまま抜かれそうになる性器の先っぽに残った精子を吸い出そうとすれば、その腰が震え、止まる。

「っ、待っ、ぁ、先輩……っ!」
「っ、は……んぶ……っ、もっと……まだイケんだろ?」
「な、に言って……っ!」

 ぢゅう、と亀頭ごと唇で締め付けるように尿道口を吸い出す。瞬間、面白いほど日生の体が震えた。
 射精したばかりの性器は剥き身の神経のようなものだ。俺自身、それはよく知ってる。だから――まあ、サービスってやつだ。
 びくびくと腰を震わせる日生を捕まえたまま、再び硬くなり始める性器を綺麗にしてやる。つっても、口ん中精液でどろどろになってるのでしゃぶったところで余計汚れるだけだが。

「は、先輩……っ、も、やめ……」
「なに言ってんだよ。またこんなに勃起させておいて……はは、ほらまたでかくなったし」
「っ、ち、が」
「違わねえって」

 唾液と精子、先走り諸々でぬらぬらと光る性器を一瞥する。こんだけ出来上がってたら十分だろう。
 日生の性器の前、きゅう、と締まる下腹部を感じながら俺は自分の着ていたスラックスと下着に手を掛ける。

「な、なに……脱いで……っ」
「日生君、お前童貞だろ?」
「っ、そ、それは、先輩には関係ないじゃないですか……っ」
「関係大アリだって。だって、俺お前の筆おろししてやりたいんだもん」

 そのままスラックスごと下着を降ろす。半ケツの状態のまま日生の上に跨れば、引け腰になっていた日生の顔が目と鼻の先に迫った。
 見開かれたその目には俺の顔が映り込んでいた。

「ふ、でおろしって……」
「だーかーらー、お前の初めての相手は俺ってことだよ」

 わかってるんだろ?とその上半身にくっつき、そのまま日生の勃起したそこに自分のケツを押し付ける。にゅるにゅる滑ってなかなか定まらないが、その肉肉しい感触も悪くない。

「っ、先輩……っ、待って……っ」
「穴があれば男も女も変わんねえし、こまけえこと気にすんなよ」

「ほら、ここ、日生君用にしていいから」と日生の手を掴み、自分のケツに持っていかせる。強張っていた指を無理矢理開かせ、肛門に触れさせれば面白いほど日生の手が震えるのだ。
 そして、日生の手を離す。

「っ、……日生君」
「……っ、ぁ、……っ」
「そこ、そこに……っ、日生君のチンポ嵌めんだよ」
「……っ、だ、め……です、本当にこれは……っ」

 目ぇギンギンにしておいてなに言ってんだよ。
 ま、ここから先は十和のやつがいつ戻ってきてもおかしくねえもんな。それで日和ってんのか。
「仕方ねえな」と笑い、俺はそのまま日生の性器を掴む。瞬間、日生の顔が引きつった。

「お前がいかねえなら、俺からいくぞ」

 後から文句言うなよ。そう、もう片方の手でケツの穴ごと開きながらそのまま亀頭の上に跨る。
 日生がまーだ今後に及んで「待ってください」だと「やめてください」などとごちゃごちゃ言っていたが知らねえよ、これ以上は俺が無理だっての。

「は……っ、ぁ……っ」

 ず、と肉壁を掻き分けて入ってくる。
 内臓ごと擦りあげ、内側から圧迫されるような感覚――これだ、俺が求めていたのは。

「……っ、せ、んぱ、ぁ……っ!」

 初めてなんだからゆっくり、優しくしてやろう。なんて思うわけがねえ。さっきちょっと思ったが、気が変わった。

「……っ、あ゛ーー……っ」

 最高のチンポ、最高の肉バイブ。あと可愛げがある後輩。
 ーーこれだ、俺の求めていたものは。


 入ってくる、日生のが。
 顔に似合わず勿体ねえくらいのガチガチに張った性器がケツの肉掻き分けて奥まで入ってくる。
 ゆっくりゆっくり『先輩お願いします』とこいつが懇願してくるまで焦らしてやろうかとか、そんなこと考えてたのにどうでもよくなってきて、日生の腹に手をついてそのまま腰を沈めていけば、絶妙にいいところまで届くその亀頭に力が抜けそうになった。

「っ、く……ッ、んんぅう……ッ!」
「っ、せ、んぱ……ッ、待っ、うご、かないで……ッ」
「ッ、は、ぁ、あ……っ、だって、日生君の、すげえいい……っ、つか、まじで……ッ、ん、やば……ッ」
「へ、んな声も出さないでくださ……、ぅ……ッ!」

 人のかわいー喘ぎ声を変な声とかいうな。
 とか言いながらもちゃんと腹んナカで反応してるので許すけども。

 そのままばちゅん!と日生の腹の上に跨るように腰を落とせば、ケツの奥、突き当りまで届く亀頭に背筋がびりびり震えた。
 ほんの少し、腰でも動かして取り敢えず射精させてやるかと思ったのに油断すればこちらの方が意識飛びそうになる。

「は……ッ、ぁ゛……ッう……」
「っ、せ、んぱい……ッ?」

 不意に、覗き込んでくる日生に肩を揺すられ、ハッとする。
 そうだ、日生は童貞だ。俺がリードすると言った手前惚けてる場合ではないのだ。このままガンガン下から突き上げてもらったら多分まじで気持ちよくて死ぬとか考えてる場合ではない。公私混同はよくない。公私混同ってなんだ。
 覗き込んでくる日生にそのまま顔を寄せ、頬を重ねる。そのままぎょっとする日生の片頬に手を添えた。

「ぁー……っ、俺の声さ、やなら……っ、は、こうやって……ッ、んう……」
「ふっ、ぅ゛……ッ」

 唇を重ねる。柔けえ。意地でも拒むスタンスは解かないらしい。チンポハメて萎えてねー時点で合意だってのにまだ頑張るのかよ。
 舌でちろちろと唇を舐めれば、腹の中で日生のがまたびくびくと反応する。
 童貞はキスが好き、と。わかりやす。

「っ、……っぷは、……ほら、日生君も、舌ぁ出せって……っ、ん、べろちゅーしよ……っ、な?」
「……っ、は、先輩……っ、ぃ、いい加減に……ッ」
「いい加減にするのはお前だろ……っ? んなに俺のナカで勃起させといて、……っ、は、ほら、ここ……ッ」

 ここ、と腰を浮かせ、反り勃った性器全体を締め付けるように下腹部に力を込めながら、ゆっくりとカリの部分まで引き抜こうとすれば日生の顔が歪む。先輩、と俺の腰を掴む指に力が籠もった。
 分かりやすくて助かる。

「っん、ぁ……ほら、またびくって……っ」
「っ、う……ッ、あ……ッ」
「ふ、……ッ、ぅ……ッ! っ、は……きもちーだろ……っ、これ、こうやって、奥まで一気にやんの……っ!!」

 日生の上にまたがったまま、自分の腰をゆっくりと沈めていく。その都度下腹部に力は入り、摩擦により過敏なった粘膜は熱く痺れ始めた。先程よりも更に鮮明に日生の性器の凹凸や血管の感触まで感じるほどだ。
 腰を動かし、下半身全体を使って日生の性器を愛撫する。普段ならまじ使いたくねえ筋肉だけど、この体勢だと自分のいいところにも当たって気持ちいいのだ。疲れるけど。

「せ、んぱ……っ」
「っは、ぁ゛……ッ、日生く……ッ」

 もっかいちゅーでもしとくか、とスクワットついでにやつに顔を寄せたときだった。日生にがしっと両手で腰を掴まれる。
 ん?と思った矢先のことだった。

「――っ、お゛」

 どうしたの?と優しく聞いてやろうかと口を開いた次の瞬間、そのまま一気に腰を落とされる。
 嘘だろ、まじかこいつ。
 全身の毛が逆立つような“あの”感覚に瞼の裏が白く染まる。口を開いたまま静止する俺を無視して、日生はそのまま俺の腰を掴まえ、下から突き上げてくるのだ。

「っ、日生く……――ッ、ぅ゛うう゛……っ!」

 これだから童貞は。などと言ってる余裕はなかった。突き当りまで亀頭をぐりぐり押し付けられ、開いた喉から獣みたいな鳴き声が出てしまう。
 優しくしろ、せめて段取りを踏め、俺が処女だったらトラウマになるだろうが。言いたいことは色々あったが、その文句すらも両腕を手綱のように引っ張られ根本まで収まった性器で天井を突き上げ続ければ霧散する。

「……ッ、は……ぁ……ッ先輩……ッ」
「ぅ゛、ちょ……ッぉ、いきなりがっつき過ぎ……ぃ……ッ!」
「……ッ、すみ、ませ……ッ、お、俺……ッ」
「っ、ぉ、れじゃなかったら、どぉ……っ、すんの……っ、ん゛うッ!」

 健気に謝ってきたと思えばなんのすみませんなのか。気づけば仰向けに押し倒されていて、覆いかぶさってくる日生の下、開いたままの股の間、日生と繋がったままの下腹部を見て喉がひくりと震える。

「っ、ひ、なせ……く……ッ、ん゛……ッ!!」

 ストップ、と声を上げる暇もなかった。
 腰を掴まれたまま、日生は抽挿を始める。固定されたままの下腹部に日生の性器を抜きされればされるほど、技巧もねえくせに立派な性器だけがただ気持ちよくて、萎えるどころか興奮してきた。

「っ、先輩……ッ」
「っ、は……ッ、ぁ……ッ、そ、こ……ッ、もっと、先っぽで擦って……ッ」
「……っ、声、抑えてください……ッ」
「な゛、ん゛む……ッ」

 キスされ、声を塞がれる。先程まであんなに拒否ってたくせにテンション上がった途端これか。
 生意気に舌ねじ込まれ、口の中蠢く舌に重ねられる。自分勝手で独りよがりのオナニーみたいなセックスなのに、興奮する。けど、面白くない。

「っふ、ぅ゛……ッ、」

 意趣返しに、日生の背中に手を回す。恋人のように深く舌を絡め、キスをねだれば更に日生の鼻息が荒くなった。先程以上にピストンの間隔は短くなり、背筋が震えた。

「は、ん、っ、ぁ……ッ、日生く……ッ」
「っ、先輩、声、うるさすぎ……ッ」
「う、るさ……ッ」
「……っ、あんた、慣れてんですよね……少しくらいそれらしくしたらどうですか……ッ」

 流石に寛大で寛容で菩薩のようだと言われてきた俺もかちんときた。さっきまで童貞だったくせに、と思いっきり足をやつの背中に回し、ぐっと腰を密着させれば日生は呻く。そして伸びた前髪の下、日生はこちらを睨んだ。

「っ、先輩……ッ」
「んだよ……っ、ほら、もっと気持ちよくしてくれよ、元童貞日生君」
「……チッ」

 舌打ちだと?とむっとしたときだった。膝裏を掴まれ、先程以上に脚を開かれぎょっとする。
 そもそも俺は体は柔らかくはない。股関節が悲鳴を上げるよりも先に、深く根本まで突き立てられる性器に目を見開いた。

「ッ、は、ぁ゛……ッ、ぉ゛……ッ、まえ……ッ」
「……あんた、さっきから……っ、偉そうで腹立つんですよ……ッ! そもそも、こんなのセクハラなんてものじゃありません、性犯罪と同じですからね、わかってるんですか……っ!?」
「っ、うるせ……ッ、人ん中で勃起してなに、言ってんだよ……ッ、ぁッ、は、またでっかくなったし……ッ」
「あんたが締めるからだろッ!」
「っ、ひう……ッ!」

 鼓膜からもケツの穴からも日生の声がチンポまで響いて堪んねえ。前立腺の位置もわかんねえからひたすらガンガン奥突かれてるだけなのに、結腸の入り口に当たる度にずぽずぽ響いて正直やばい。童貞は遠慮がねえ。そのままもっと奥、突き破ってほしい。亀頭で器官ごと犯してほしい。なんて言ったら多分こいつはドン引いてやめるだろう。だから言ってやんねえ。

「っ、俺は、だいたい……っ、あんたみたいなだらしない人……ッ」
「っ、ぅ、ひ……、ぐ……ッ!」
「あんたみたいな……っ、は……ッ、クソ……ッ!」

 苛ついたように吐き捨て、日生は更に腰を打ち付ける。瞬間、視界が眩む。ああ、きた。これだ。この間隔。閉じた口を更に力づくでこじ開けられ、その凹凸に亀頭を引っ掛けられればどろりと熱が溢れ出す。緊張する全身に気付いてないのか、それとも日生のことだ、それどころではないのだろう。ケツの穴の中でカウパーが混ざり合う粘着音に空気が混ざり、日生がピストンをする度にぐぽぐぽと腹の奥が鳴る。

「ふ、ぅ゛……ッ、う゛……ッ」
「七緒も、先輩のせいで……ッ、あんたが、誑かすから……ッ!」
「はー……ッ、ぁ゛、ふ……ッ!」

 尻の肉がぶつかり、骨までその振動が伝わるようだった。溢れる感情は怒りと嫌悪感、それと困惑だろうか。感情のままにひたすら犯され、ぶつけられる。捌け口にされ、そのくせに萎えるどころか日生の興奮の色も増すのだ。
 まじで、面白いやつ。
 今にも泣きそうなほどに顔を歪ませる日生、その頭を撫でてやれば、面白いほど日生の体が反応した。

「っ、いいよ……もっと、やれよ……ッ」
「……あんたは」
「……っ、お前も、スッキリしたいだろ?」

 その先は、日生はなにも言わなかった。その代わりに、先程以上に乱暴に腰を打ち付けられ、堪らず声を上げた。もひとつついでに慰めのキスの一つや二つくらいしてやろうと思ったが、最後、日生は俺の中に出すまで俺に再びキスをすることはなかった。
 腹の中注がれる精液に満たされながら、俺は笑った。
 これだからやめらんねえ。
 どくどくと溢れる熱と余韻に浸りながら、俺は暫くその場から動けなかった。
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