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CASE.08『デート・オア・デッド』
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「っ、ぁ、あ……っ」
「アンタのせいでイライラしてたこいつ、ちゃんと面倒みてよね」
「い、言い回しがなんか……なんかおじさんっぽいです~……っ」
「は? 犯す」
「ゃ、わ、優しくしてください……っ!」
「アンタ次第だよ、良平」
イラついたような、少しだけ普段よりも荒っぽい仕草で身につけていたベルトを緩めるナハト。そして前をくつろげさせた瞬間、蒸れ、中で既に先走りで濡れた勃起チンポがぶるんと勢いよく飛び出すのを見て「ひゃっ」と間抜けな悲鳴が漏れた。イラついたように浮かぶ太い筋が照明の光を受けて余計生々しく光る。綺麗な顔に似合わず可愛げのない雄の部分を見せつけられ、そのまま腿の間に挟められるそれにただひれ伏すことしかできない。
「分かってんの?」とドクドクと激しく脈打つそれで下半身を擦られるだけで腰が跳ねる。中に挿入された時の感触を想像してしまっただけで頭の奥までピンクのモヤでいっぱいになり、まともに思考することもできない。
こんなの、こんなもの見せられて、この人にお前のせいだって囁かれて撫でられてキスされて求められて正常でいられる人がいるのか。
「ぁ、は、わ、わかりましたぁ……っ! やりますっ、やります、ので……っ、ひぅ……ッ」
「は? 渋々?」
「せ、誠心誠意っ! ぁ、愛情込めてぇ……っ、ぇ、う、ぁ、んっ」
既に口を開いて待機していたそこをカリで引っ掛けるように先走り塗りたくられてる内に、そのまま角度を変えてつぷりと頭を埋めてくるナハトさんのチンポ。
「待ってナハトさ、入って……っ、先っぽ、まだ、だめ……っ」
「へえ。……期待してる、その愛情ってやつ」
「っ、ひ、っ、ぅ――っ!」
腿を掴まれ、そのまま一気に体重をかけられると同時に喉奥まで一気に貫かれるような衝撃に耐えきれずにナハトの体に抱きついた。ずっと、ぽっかりと空いてバランスを崩していた部分を蓋されたような充足感、安心感に全身が満ち足りていく。無機物からでは得られない、ナハトの鼓動と熱に内側から支配されてくのだ。
「っ、は、ぁ……っ、な、はとさっ……」
「……なんか、今日のアンタ、可愛い」
「な、なんですか……それ……っ、ん、んむ……っ、なんか、今日のナハトさん、……っ」
「嫌?」
「っ……~~っ、……っそ、いうところ……っ、ずる、ぃ……です……っ」
分かってるくせに、と言い返すよりも先に根元まで収まっていたそれがゆっくりと動き出して、鼻から声が抜けていく。
こんな場合に乗り気になってると思われたくないのに、そんな態度が余計ナハトを焚き付けるらしい。普段よりもねちっこい動きで気持ちいいところを探られ、理性と快感の合間で揉みくちゃにされながら俺はナハトにしがみつく。
ナハトに嫌われたって、呆れられたって仕方ないと思っていたのに。こんな駄目な自分でも受け入れて求めてくれる人がいるという状況がもっと自分を駄目にしていくような気がしてならないのに、縋ってしまう。
罪悪感すらも気持ちよく感じるときが来るとは思わなかった。後ろめたさと隣り合わせの状況が余計興奮剤となり、普段以上にナハトが近く感じる。
「っ、は、ぁ、ナハトさん……っん、ぉ、俺は……っ、皆が大変な時に、こんなこと……っ」
「はあ? 何一丁前に皆の役に立とうとしてんの? 誰もアンタにそういうの求めてないから」
「ぅ、あ……っ」
「寧ろ、じっとここで大人しくしてんの。……それが、皆のためだし……俺のためだから。分かってる?」
「っ、で、も――っ、ぅ、ひ」
筋の凹凸すらも感じてしまうほど過敏になった粘膜内、ナハトの先走りで濡れそぼったそこを更に緩急つけて摩擦されるだけで「あっ、あっ」と鼻にかかった声が漏れる。油断したら振り落とされるのが怖くて、俺はナハトにしがみついた。
「っ、な、はとさ……っ、ん、ぅ、お、お腹、熱……っ! ぅ、あ……っ」
「全然俺の話聞いてないでしょ、良平」
「き、きいて、ます……っ」
「嘘。……あーあ、やっぱ言わなきゃよかった」
「そ、んな……っ、ぁ……っ!」
奥を突き上げられる度に視界が揺れ、ナハトと目が合った。ナハトは前髪を掻き上げ、そのままピストンのペースを上げる。先ほどよりも大きくなったそこで腹の中を掻き回され、自分の意思関係なくカクカクと揺れる腰を捉えたまま更にナハトは腰を打ちつけた。
「っぁ、な、はとさんっ、ぅ、ん……っ」
「は……っ、アンタはそのまま、のほほんとしてたらいいんだよ……っ、俺の側で、そうやって……っ、俺の名前を呼んで……っ」
「んぅっ、は、な、はとさ……っ」
「他のこと考えんな、俺のことだけ考えてろ。俺以外のことで悩むの禁止。……っ、分かった?」
「っ、ぉ゛っ、ぅ、ひ……っ!」
「分かったって言え」
そんなの、そんなの勝手すぎる。いくらナハトさんでも勝手だ。そんなナハトさんのことも好きだけど、だってこれをよしとしたら多分本当にナハトさんはそうするつもりなんだという“本気”が繋がった部分から感じ取れて、怖くて、俺は唇を噛み締めて首を横に振る。
瞬間、僅かにナハトの体が強張った。それも束の間、奥に捩じ込まれたまま天井部分を押し上げてくる亀頭に耐えきれずに悲鳴が漏れる。
「っ、ぅ、ひ、ぅ゛……~~っ!!」
「っ、……っ、なんで、そういうところは流されないわけ……?」
「にゃ、はとしゃ……っんぅ……っ」
「……っ、むかつく」
「お、怒らないで、くださ……っひ、ぁぐ……っ!」
「むかつく、むかつく……っ、むかつく」
ぢゅ、と音を立てて何度も首筋や耳の裏、頬にキスをされ、そのまま何度も奥を突き上げられる。呪詛のような言葉とは裏腹に何故だかナハトは笑っていた。指の跡がくっきり残りそうなほど激しく抱き寄せられ、みっちりと詰まった性器で模るように何度も中を犯し尽くされる。
途中自分がいつ射精したのかも分からないほどナハトに貪られ、中を穿られ、射精される。休む暇もない程の行為に気づけばベッドの上やお互いの体はどろどろに汚れていた。
疲労困憊。外回りに行った時よりも遥かな疲労感に指一本動かすことはできなかったが、浴びるほど浴びせられたナハトからの愛情に気づけば先ほどまで体内で巣食ってた負の種は焼き尽くされてしまってたようだ。やけに頭がスッキリしていたことだけは覚えていた。それから、そんなベッドの上で動けなくなっていた俺を隣に座って見つめてくるナハトの目も。
「やっぱ、アンタはメソメソしてるよりもそっちの方がいい」
今まで見たことのない優しい顔で呟くナハトに落ち着きかけていた心臓は再び騒ぎ出したのも束の間、俺は間も無くして気を失うように眠りこけたのだ。
「アンタのせいでイライラしてたこいつ、ちゃんと面倒みてよね」
「い、言い回しがなんか……なんかおじさんっぽいです~……っ」
「は? 犯す」
「ゃ、わ、優しくしてください……っ!」
「アンタ次第だよ、良平」
イラついたような、少しだけ普段よりも荒っぽい仕草で身につけていたベルトを緩めるナハト。そして前をくつろげさせた瞬間、蒸れ、中で既に先走りで濡れた勃起チンポがぶるんと勢いよく飛び出すのを見て「ひゃっ」と間抜けな悲鳴が漏れた。イラついたように浮かぶ太い筋が照明の光を受けて余計生々しく光る。綺麗な顔に似合わず可愛げのない雄の部分を見せつけられ、そのまま腿の間に挟められるそれにただひれ伏すことしかできない。
「分かってんの?」とドクドクと激しく脈打つそれで下半身を擦られるだけで腰が跳ねる。中に挿入された時の感触を想像してしまっただけで頭の奥までピンクのモヤでいっぱいになり、まともに思考することもできない。
こんなの、こんなもの見せられて、この人にお前のせいだって囁かれて撫でられてキスされて求められて正常でいられる人がいるのか。
「ぁ、は、わ、わかりましたぁ……っ! やりますっ、やります、ので……っ、ひぅ……ッ」
「は? 渋々?」
「せ、誠心誠意っ! ぁ、愛情込めてぇ……っ、ぇ、う、ぁ、んっ」
既に口を開いて待機していたそこをカリで引っ掛けるように先走り塗りたくられてる内に、そのまま角度を変えてつぷりと頭を埋めてくるナハトさんのチンポ。
「待ってナハトさ、入って……っ、先っぽ、まだ、だめ……っ」
「へえ。……期待してる、その愛情ってやつ」
「っ、ひ、っ、ぅ――っ!」
腿を掴まれ、そのまま一気に体重をかけられると同時に喉奥まで一気に貫かれるような衝撃に耐えきれずにナハトの体に抱きついた。ずっと、ぽっかりと空いてバランスを崩していた部分を蓋されたような充足感、安心感に全身が満ち足りていく。無機物からでは得られない、ナハトの鼓動と熱に内側から支配されてくのだ。
「っ、は、ぁ……っ、な、はとさっ……」
「……なんか、今日のアンタ、可愛い」
「な、なんですか……それ……っ、ん、んむ……っ、なんか、今日のナハトさん、……っ」
「嫌?」
「っ……~~っ、……っそ、いうところ……っ、ずる、ぃ……です……っ」
分かってるくせに、と言い返すよりも先に根元まで収まっていたそれがゆっくりと動き出して、鼻から声が抜けていく。
こんな場合に乗り気になってると思われたくないのに、そんな態度が余計ナハトを焚き付けるらしい。普段よりもねちっこい動きで気持ちいいところを探られ、理性と快感の合間で揉みくちゃにされながら俺はナハトにしがみつく。
ナハトに嫌われたって、呆れられたって仕方ないと思っていたのに。こんな駄目な自分でも受け入れて求めてくれる人がいるという状況がもっと自分を駄目にしていくような気がしてならないのに、縋ってしまう。
罪悪感すらも気持ちよく感じるときが来るとは思わなかった。後ろめたさと隣り合わせの状況が余計興奮剤となり、普段以上にナハトが近く感じる。
「っ、は、ぁ、ナハトさん……っん、ぉ、俺は……っ、皆が大変な時に、こんなこと……っ」
「はあ? 何一丁前に皆の役に立とうとしてんの? 誰もアンタにそういうの求めてないから」
「ぅ、あ……っ」
「寧ろ、じっとここで大人しくしてんの。……それが、皆のためだし……俺のためだから。分かってる?」
「っ、で、も――っ、ぅ、ひ」
筋の凹凸すらも感じてしまうほど過敏になった粘膜内、ナハトの先走りで濡れそぼったそこを更に緩急つけて摩擦されるだけで「あっ、あっ」と鼻にかかった声が漏れる。油断したら振り落とされるのが怖くて、俺はナハトにしがみついた。
「っ、な、はとさ……っ、ん、ぅ、お、お腹、熱……っ! ぅ、あ……っ」
「全然俺の話聞いてないでしょ、良平」
「き、きいて、ます……っ」
「嘘。……あーあ、やっぱ言わなきゃよかった」
「そ、んな……っ、ぁ……っ!」
奥を突き上げられる度に視界が揺れ、ナハトと目が合った。ナハトは前髪を掻き上げ、そのままピストンのペースを上げる。先ほどよりも大きくなったそこで腹の中を掻き回され、自分の意思関係なくカクカクと揺れる腰を捉えたまま更にナハトは腰を打ちつけた。
「っぁ、な、はとさんっ、ぅ、ん……っ」
「は……っ、アンタはそのまま、のほほんとしてたらいいんだよ……っ、俺の側で、そうやって……っ、俺の名前を呼んで……っ」
「んぅっ、は、な、はとさ……っ」
「他のこと考えんな、俺のことだけ考えてろ。俺以外のことで悩むの禁止。……っ、分かった?」
「っ、ぉ゛っ、ぅ、ひ……っ!」
「分かったって言え」
そんなの、そんなの勝手すぎる。いくらナハトさんでも勝手だ。そんなナハトさんのことも好きだけど、だってこれをよしとしたら多分本当にナハトさんはそうするつもりなんだという“本気”が繋がった部分から感じ取れて、怖くて、俺は唇を噛み締めて首を横に振る。
瞬間、僅かにナハトの体が強張った。それも束の間、奥に捩じ込まれたまま天井部分を押し上げてくる亀頭に耐えきれずに悲鳴が漏れる。
「っ、ぅ、ひ、ぅ゛……~~っ!!」
「っ、……っ、なんで、そういうところは流されないわけ……?」
「にゃ、はとしゃ……っんぅ……っ」
「……っ、むかつく」
「お、怒らないで、くださ……っひ、ぁぐ……っ!」
「むかつく、むかつく……っ、むかつく」
ぢゅ、と音を立てて何度も首筋や耳の裏、頬にキスをされ、そのまま何度も奥を突き上げられる。呪詛のような言葉とは裏腹に何故だかナハトは笑っていた。指の跡がくっきり残りそうなほど激しく抱き寄せられ、みっちりと詰まった性器で模るように何度も中を犯し尽くされる。
途中自分がいつ射精したのかも分からないほどナハトに貪られ、中を穿られ、射精される。休む暇もない程の行為に気づけばベッドの上やお互いの体はどろどろに汚れていた。
疲労困憊。外回りに行った時よりも遥かな疲労感に指一本動かすことはできなかったが、浴びるほど浴びせられたナハトからの愛情に気づけば先ほどまで体内で巣食ってた負の種は焼き尽くされてしまってたようだ。やけに頭がスッキリしていたことだけは覚えていた。それから、そんなベッドの上で動けなくなっていた俺を隣に座って見つめてくるナハトの目も。
「やっぱ、アンタはメソメソしてるよりもそっちの方がいい」
今まで見たことのない優しい顔で呟くナハトに落ち着きかけていた心臓は再び騒ぎ出したのも束の間、俺は間も無くして気を失うように眠りこけたのだ。
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