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CASE.06『ヴィラン派遣会社営業部』

09※【隠姦/セクハラ/フェラ】

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「モルグさん、サディークさんに変なこと言うのやめてください……っ」
「おお、もしかして善家君……怒ってる?」
「お、怒ります……っ! あんな言い方されたら誰だって傷付きますよ」
「ん~? なんでえ? 僕は本当のこと言ってるだけなのに」
「モルグさんとサディークさんは違うんですから、だから……その……っ」

 言っている内にどさくさに紛れてスーツの上から尻を撫でられてひくりと喉が震える。
「モルグさんっ」とその手を掴んで目の前の白衣の男を睨めば、モルグは猫のように目を細めて笑った。嫌な笑顔だ。

「いいや、同じだよ。あいつも君に興味持ってるの、僕分かるんだよねえ。君が色んな男と仲いいから妬いてるんだよ」
「っ、ん、そんなことばっかり言って……」
「君は鈍感な子だから気付かないのかもしれないけど、君が初めてじゃないって聞いたときのサディーク君の顔見た? すんごい傷付いてたよ」

 言いながら尻の肉に指を埋めたり、谷間をすりすりと撫でてくる不躾な指先に堪らず腰を引く。不覚にもモルグに下半身を押し付けるような形になってしまい、それに気づいたときには遅かった。

「……っ、モルグさん……」

 抱き寄せるように尻たぶを鷲掴みにしてくるその手は、嫌らしく片尻を揉みしだくのだ。
「うーん、やっぱりいい触り心地だねえ」と楽しそうに笑いながら。

「こ、こんなところで……ッ」
「ん~? そのために二人きりになろうとしてくれたんじゃないのぉ?」
「ち、違います……俺はただ……っん、ぅ……ッ」

 言い終わるよりも先に、ちゅ、と唇を塞がれる。

「っ、ん、ぅ……っ、お、れ……はぁ……ッ、む、ぅ……ッ」

 言葉を邪魔するよう、唇を舐めるモルグの舌はそのまま口の中に入ってきては俺の舌に絡みついてくる。
 舌の先端を絡め合わせるように執拗に突かれ、舐められ、先っぽを引きずり出されてはそのまま音を立てて吸われれば頭の中がじんじんと熱く痺れてくるのだ。

「っ、は、ン、……も、モルグさ……ッ」
「本当いい顔するよねえ、善家君。……ほら、今度は君から舌を絡めてよ」
「っ、や、だ、めです……こんな場所で……ッ」
「駄目? どうして?」
「さ、サディークさんが……ッ」

 扉一枚隔てた向こう側にはサディークが待っている。
 それなのに、こんなことをして待たせている場合ではない。そう言いたいのに、モルグはまるで気にした様子はなく「大丈夫だよ」なんて根拠のない言葉を口にするのだ。

「……どうせあいつも勘付いてるよ、君と僕がどっかに行って戻ってこないってことで頭の中エロい事でいっぱいだろうね」
「も、モルグさんと一緒にしないでください」
「ん~? 違うよ、僕が考えてるのは君のことだけだから」

「ね」なんて言って、ぷちゅ、と音を立ててまた軽く唇を吸われる。今度はその唇は簡単に離れることはなく、更に執拗に、喉の奥まで味わうように長く薄い舌で口の中、舌の根本まで舐め回されるのだ。

 ――本当に、この人は。
 今更呆れるわけではないが、どうも一度ペースを狂わされると敵わない。どさくさに紛れてスーツの下、シャツ越しに胸を指で撫でられ「んんっ」とくぐもった声が漏れる。

「……っ、ふ、ぅ……ッ」
「せっかくサディーク君のために取っておこうと思ったけど、こんなかわいい顔されたら流石に無理かなぁ」
「も、るぐさ……」
「つまみ食いくらいいよね」
「っ、ん、や、だめです、これ以上は本当に……ッ」

 シャツ越しに主張し始める乳首をすりすりと撫でられ、胸が震えた。指から逃げるように後退るが、背後の壁がそれを邪魔して逃れることができなかった。あっという間にモルグと壁に挟まれたまま、尖り始めていた乳首を柔らかく摘みあげられた瞬間、ぴりっとした鋭い快感に「ぁっ」と小さな声が漏れる。
 慌てて口を塞ぐが、遅かった。

「っ、は、ぁ……ッ、ん、や、めてください……ッ、モルグさん……ッ」
「ああそれいいね、ちょっとキた。なんだか君をイジメてるみたいで興奮するなあ」
「も、なに言って……ッ、ん、ふぅ……っ」

 スーツの前を開かれ、カリカリと両胸の乳首を柔らかく引っ掻かれる度に腰が揺れる。胸を触られてるだけなのに下半身に熱が集まり、もどかしくなるのだ。
 ――直接触ってほしい、なんて口が裂けても言えない。

「っ、は、……ッ、モルグさん……っ」
「癒やし効果だよ、これって。君の胸を触ってると疲れが取れるんだよねえ」
「そ、そんなわけ……」
「科学的に証明されてるんだよ、これは」
「ん、ぅ……ッ、そ、そうなんですか?」

「そーそー」と言いながら掌全体で右胸を揉みしだかれ、突起の先端をシャツが掠めるだけで身じろぎしてしまいそうになる。
 そのまま感触を確かめるように揉まれれば、自然と呼吸が浅くなった。

「……っ、で、でも、やっぱりだめです……っ」
「んー? なんで?」
「し、仕事中……なので……ッ」
「僕が許可しても?」

 くに、とシャツ越しに乳頭を押しつぶされる。そのまま乳輪へと埋めるように指先で押しつぶされ、胸の内側を穿られれば堪らずモルグの腕にしがみついた。
「お、すぐ勃ってきた」と笑いながら片方の胸も同じように乳首を穿られ、「モルグさん」と震えた声で呼び止める。

「あは、腰がくがくしちゃってるね。……こんな調子じゃ仕事なんて無理じゃない? 一回抜いておこうか?」
「ら、いじょうぶ……れす」
「呂律回ってないし。ほら、お尻の穴もきゅうってして寂しそうだよ」
「ぅ、んん……ッ!」

 言いながら、腰へと伸びてきた手はスラックス越しにお尻を撫でてくるのだ。いつもと変わらない柔らかい声なのに、それが余計いやらしく聞こえてしまうのはモルグだからだろうか。
 耳を舐められ、慌てて体を離そうとすれば更に抱き締められる。拍子に、腹部に押し付けられるモルグのものの感触に息を飲んだ。

「も、モルグさん……」
「……ごめん、善家君。勃起しちゃった」
「な、なんで」
「なんでってそりゃあ、不可抗力みたいなものじゃない?」

「こんなに可愛い反応されちゃったらさ」と耳の穴まで舐められれば、ぞくりと全身が震えた。そのまま腰を揺さぶられ、「ねえ、いい?」と耳元で囁かれる。
 なにが、なんて聞かずともわかってしまった。スラックス越し、尻の割れ目に押し付けられる膨らみに俺は慌てて首を横に振る。

「い……ッ、だ、だめです……ッ! 一応勤務中なので……ッ!」
「勤務中じゃなかったらいいんだ? 挿れても」
「……ッ、う、そ、それは……ッ」

 ちゃんと断らなければならないと分かってるが、モルグに触れられてると段々なにが正しいのか分からなくなってきてしまうのだ。恐ろしいことに。
 この間のモルグとの行為が蘇り、下腹部にきゅっと力が入ってしまう。

「挿れたいなあ……ねえ、駄目?」
「だめです、す、スーツが……」
「洗濯したらいいよ、汚れたら」

 なんで汚す前提なのかと恐ろしくなった俺は、慌てて体を捻ってモルグの下腹部に手を伸ばす。
 モルグも予想してなかったようだ。そのままテント張ったそこに触れれば、「え」とモルグは目を丸くした。

「……っ、い、挿れるのはだめですけど……手とかで、なら……」

 そう、すり、と頂点に当たる部分に指を這わせれば、スラックスの下でぴくんとモルグのものが反応するのがわかった。
 そして、一瞬固まっていたモルグは吹き出す。

「――……ふッ、ははッ! 本当に君っていい性格してるねえ」
「も、モルグさん……?」
「いいよぉ。……君に免じて、今回はそれで我慢してあげるね」

 そのまま俺の手首を掴み、掌ごと覆うように握ってくるモルグ。指を絡め取られ、そのまま性器の膨らみごとを握らせられる。

「それじゃあ、よろしくね」

 善家君、と耳朶へと柔らかく押し付けられる唇のこそばゆさに震えながら俺は「はい」と声を絞り出した。






「……っ、は、ん……ッ」

 ちゅこちゅこと濡れた音が部屋全体に響き渡る。
 もしかしたら隣の部屋にいるサディークにまで届いているのではないかと思うと気が気ではなかった。

 簡易椅子に腰をかけたモルグの股の間に膝を突き、白衣の下、スラックスを緩めてその股座に手を添えては目の前の性器を奉仕することで精一杯だった。
 言われてみれば、普段されることはあっても自分からこうして動くことはなかった。
 それも自慰とはまるで勝手が違ってくるわけだ。もたもたと手の中のそれを扱くが、モルグはというとそんな俺を見下ろしてただニヤニヤと笑っていた。

「……っ、善家君さあ……」
「う、ご、ごめんなさい……っごめんなさい下手くそで……ッ」
「いやいやいいんだよ? 慣れない感じがまた初々しくて興奮するけど……」

 勃たせることはできたけども、なかなか射精させることができなくてただ俺は恥ずかしさと目のやり場に困るのとでなんだかいっぱいいっぱいになっていた。
 泣きそうになりながら扱けば、モルグは「早くしないとサディーク君が心配しちゃうよ~」と笑いながら俺の頭を撫で、急かしてくる。
 そうだ、サディークも待たせてるのだ。そもそもモルグが開放してくれればいいだけの話なのだが、成り行きでこんなことになってしまった。

「……ぅ、うう……モルグさん……ッ」
「そんな泣きそうな顔されてもねえ、……あ、そうだ。ねえ善家君、口開けてよ」
「口……こうれすか?」

 言われるがままぱかっと口を開いたとき、そのまま伸びてきたモルグの指がねじ込まれる。そのまま大きく口を開かせられ、驚いて目を丸くしていると、モルグはそのまま俺の後頭部を掴んで自分の下腹部へと寄せる。モルグの性器がすぐそば、唇に触れたのを感じた瞬間、そのまま開かれた唇の間に亀頭を咥えさせられ「んぶっ」と驚きの声が漏れた。

「ん、んむ……ッ!」
「これだったら、スーツも汚れずシワにもならなくて済むんじゃない?」
「ん、んんぅ……っ」

 先走りが滲んだ亀頭はそのまま咥内、舌の上を滑るように喉の奥まで入ってくる。
 こうしてフェラをするのは何度かあったが、それでも予期してなかったモルグの行動にびっくりして口の中に侵入してくる異物に堪らず喘いだ。その際の喉の締め付けが良かったのか、舌の上でモルグの性器が跳ねるのを感じた次の瞬間、先程よりも更に質量を増すその性器に背筋が震える。

「……ッ、ん、ふ……ッ」
「そうそう、いい子だねえ善家君。君の中、暖かくてトロトロで……僕も溶けちゃいそうだよ」
「ん、う……ッ、ふ……ッ」

 先程よりも、より鮮明に伝わってくるモルグの鼓動、興奮にこちらまで充てられそうになったいた。
 鼻で呼吸をしようとすればするほど咥内に広がる雄臭さに頭の奥が直接刺激されてるみたいにぼうっとしてしまう。朦朧とする意識の中、俺は考えることを放棄してモルグに言われるがまま舌の上のそれにちろちろと舌先を絡め、喉全体を使って締め付けた。

「ん、う……ッ」

 モルグの内腿に手を添え、頭や喉を使って性器全体を愛撫すればモルグの呼吸は次第に浅くなっていくのだ。

「……っ、ん、そうそう……じょーずじょーず、また腕が上がったんじゃない? 善家君」
「ん、う゛……ッ」

 小さい子供でも褒めるような優しい口調と優しい手付きで俺の頭を撫でるモルグ。舌の上で重量を増す性器に咥内を圧迫され、堪らずえずきそうになりながらも俺は性器が唇から外れないように唇を窄めて咥えるのだ。

「ッ、……は、善家君……ッ」
「ふ、ぅ……っ」

 じゅる、じゅぷ、と嫌らしい音が辺りに響く。どくどくのモルグの鼓動を粘膜伝いに感じながらも、俺は舌で亀頭の窪みや凹凸の溝まで必死に舌を這わせた。次第に口の中には明らかに俺の唾液だけではないものが混ざり、口淫を続ければ続けるほど溢れそうになる咥内の分泌物を必死に喉の奥へと流し込んだ。

「っ、む、ぅ……ッ」

 美味しいなんて思わないが、それでも咥内に独特のしょっぱさが広がっても以前のように抵抗感を覚えることはなくなっていた。寧ろ、先走りの量が増す度に少しは感じてくれているのかと安心すら覚えるのだからどうしようもないと思う。

「本当、美味しそうにしゃぶるねえ、君」

 横髪を掬われ、耳の凹凸を指で撫でられると自然と腰が揺れしてしまった。
 モルグが足を動かせば、丁度爪先が股の間に潜り込んでくる形になって一瞬動きが止まってしまいそうになる。

「――続けなよ、善家君」

 吐息混じり、モルグは口にした。どくんどくんと脈打つ間隔は短くなっていき、射精が近くなっていることが粘膜越しでも分かる。
 モルグの靴先に股の間、先程まで触れられていた下腹部をすり、と軽く撫でられれば、それだけで腰が浮いてしまいそうだった。

「……っ、ん、ぅ……ッ」

 集中力が切れないように、必死に邪魔してくるモルグの足にしがみつきながらもノーハンドで頭を動かして性器にしゃぶりつく。
 それでも俺の抵抗などたかが知れていた。
 そして靴先をは股の間の膨らみまで上がってくる。踏みつけられるのではないかと一瞬戸惑ったが、寧ろそのまま優しく擽られ続け、下腹部がびくりと震えてしまうのだ。

「……ッ、ん、う……ッ、ふーッ、……ッ」

 モルグはこちらを見下ろしていた。
 自分がどんな顔をしているのかわからなかったが、考えたくもなかった。腰を揺らしながら、下着の中がぬるぬると濡れているのを感じながらも一刻も早く終わらせるために頬肉を窄め、先走りごと亀頭を吸い上げる。
 瞬間、限界まで怒張し、顎をこじ開けていたそれは喉の奥で弾けた。

「ん゛、ふ……ッ?!」
「……は、ぁ゛ー……だめだよ、善家君。ちゃんとごっくんしてよねえ」
「ん゛、ぶ、ぅ゛……ッ」

 驚いて顔を外しそうになったところを見計らったように俺の後頭部に手を回したまま、モルグはにっこりと微笑んだ。
「じゃなきゃ、そのスーツが汚れちゃうよ」なんて優しい顔で、喉の奥に精子を注ぎ込み終えたモルグはずろっと俺の口から性器を引き抜いた。そしてすぐ俺の口を閉じさせる。

「……ッ、ん、……ッ」
「そんでぇ、ごっくんしたらちゃーんと空になった口の中見せてねえ」

 唾液ごと、舌の上に残ったものも一気に喉奥へと流し込んだ。詰まりそうになり、水が無性にほしくなりながらも俺は「ひまひは」と口を開いて空になった口の中をモルグに見せた。

「おお、偉いねえ善家君。よしよし。それじゃあ次はお掃除、してほしいなあ」

「この頑張り屋さんなお口で」と笑いながら性器を開いたままの俺の唇に咥えさせるのだ。
 その表面は唾液と精液諸々でどろどろに汚れ、天井の細い照明の明かりを反射してぬらぬらと濡れていた。
 出したばかりだというのにもう大っきくなっているそれに内心どきりとしながらも、俺にはもう抵抗するという頭はなかった。
 わかりました、と答える代わりに今度は尿道に残った精液を吸い上げ、そのまま自分の口の中へと流し込んだ。

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