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同床異夢
02※
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「君完はいいよな、……ああ、丁度いい。善人面させて気持ちよくさせてれば簡単に言う事を聞く。発情期の犬みたいに尻尾振ってな。……お前は昔からそうだった、自分を気持ちよくさせてくれる人間にしか懐かない」
「え、んと」
「努力もせず、簡単に気持ちよくなる方法を探している」
「そんなこと……」
「あるだろ」
にゅぢ、と燕斗の指に性器を緩く扱かれ、「ぅあ」と小さく声が漏れる。気持ちよさよりも今は恐怖や困惑の方が強い。向けられた燕斗の冷たい目が心の奥深くまで突き刺さる。
「っ、ぁ、い、いやだ、痛い、燕斗……っ」
「君完のやつもどうせすぐに気付くさ、お前の狡猾さに。甘い蜜だけ吸おうとするだらしなさにアイツは耐えきれるか?」
「ぇ、んと……っ!」
「言っておくよ。無理だね。お前みたいなやつを受け入れご丁寧に面倒見切れる男、そうそう居ないはずだ」
「っふ、ぅ゛……ッ!」
根本から竿を扱かれる。痛いはずなのに、先走りを塗りたくるように性器を馴染ませられると段々痛みすら快感に変換されるのだ。有無も言わせず強制的に引き起こされる快感にただ眼球の奥が熱くなる。明滅する視界の中、「俺以外」と燕斗の唇が動いたような気がした。
「……っ、ぅ、あ゛っ、ひ……っ! ゃ、めろ、ん、ぅく……っ!」
「美甘、お前に真っ当な恋愛なんてできるわけないだろ。……無理に決まってる、こんな体で満足できるのか?」
「……っ、は、ゃ……っ!」
燕斗の言葉は最早呪詛に近い。燕斗の体を押し返そうとするが、燕斗の下から這い出ることは許されなかった。押し潰されるような体勢のまま性器を扱かれ続ける。
やめろと首を振っても止めるどころか責める手を早め、摩擦に耐えきれず俺は呆気なくイかされる。
「く、ぅう……っ!」
亀頭の先から迸る精液を指。痙攣とともに断続的に飛び散るそれを見下ろしたまま、燕斗は「早いな」と呟いた。
「美甘。お前、まさか一人でしてたのか?」
「……っ、……!」
「……は……本当、どうしようもないやつだな、お前は」
「ち、が、ゃ、燕斗……っ、やめろ」
「好きだもんな、気持ちいいことが」
飛び散った精液を指で拭われ、そのまま脱ぎかけだった下着の脇から伸びてきてきた指先がぬるりと触れる。足を閉じようとしてもできない、開かれたまま、ぬち、と柔らかく円を描くように肛門の縁を撫でる燕斗にひくりと喉が震える。
「燕斗、ぉ、お前……っ」
「俺より好きなんだろ?」
「っ、ひ、ぅ」
ぬぷ、と入ってくる数本の指に体が弓形に反り返る。必死に拒みたいのに、慣れてしまった指を拒むことなんてできなかった。
収縮する内壁を掻き分け、柔らかく曲げられた指に柔らかく前立腺を揉まれた瞬間、喉の奥から声が漏れた。俺が求めていた、けれど自分では得ることができなかった感覚だ。
「は、ぁ……ん、っ、う……っ、ゃ、やめ……っ!」
「好きだったよな、美甘。体を押さえつけて身動き取れない状態で中弄られるの。イヤイヤ言っておけば全部俺たちのせいにできるからいいよな、誘ってたのはお前のくせに」
「っ、さ、さそって、なんか……っ、ひ、ぅ゛……っ!」
「甘い声出して、わざと抵抗して、そのくせ無防備に近付いてくる。これが誘ってる以外のなんだ? ……は、まさか、本当に自覚なかったのか、お前」
「恐ろしいやつ」と冷笑する燕斗にくるりと中を撫で上げられた瞬間、カクカクと痙攣していた下半身に熱が広がる。出したばかりにも関わらず、既に甘く勃起し始めていた性器を見下ろし、燕斗は目を細めた。
「え、んと」
「努力もせず、簡単に気持ちよくなる方法を探している」
「そんなこと……」
「あるだろ」
にゅぢ、と燕斗の指に性器を緩く扱かれ、「ぅあ」と小さく声が漏れる。気持ちよさよりも今は恐怖や困惑の方が強い。向けられた燕斗の冷たい目が心の奥深くまで突き刺さる。
「っ、ぁ、い、いやだ、痛い、燕斗……っ」
「君完のやつもどうせすぐに気付くさ、お前の狡猾さに。甘い蜜だけ吸おうとするだらしなさにアイツは耐えきれるか?」
「ぇ、んと……っ!」
「言っておくよ。無理だね。お前みたいなやつを受け入れご丁寧に面倒見切れる男、そうそう居ないはずだ」
「っふ、ぅ゛……ッ!」
根本から竿を扱かれる。痛いはずなのに、先走りを塗りたくるように性器を馴染ませられると段々痛みすら快感に変換されるのだ。有無も言わせず強制的に引き起こされる快感にただ眼球の奥が熱くなる。明滅する視界の中、「俺以外」と燕斗の唇が動いたような気がした。
「……っ、ぅ、あ゛っ、ひ……っ! ゃ、めろ、ん、ぅく……っ!」
「美甘、お前に真っ当な恋愛なんてできるわけないだろ。……無理に決まってる、こんな体で満足できるのか?」
「……っ、は、ゃ……っ!」
燕斗の言葉は最早呪詛に近い。燕斗の体を押し返そうとするが、燕斗の下から這い出ることは許されなかった。押し潰されるような体勢のまま性器を扱かれ続ける。
やめろと首を振っても止めるどころか責める手を早め、摩擦に耐えきれず俺は呆気なくイかされる。
「く、ぅう……っ!」
亀頭の先から迸る精液を指。痙攣とともに断続的に飛び散るそれを見下ろしたまま、燕斗は「早いな」と呟いた。
「美甘。お前、まさか一人でしてたのか?」
「……っ、……!」
「……は……本当、どうしようもないやつだな、お前は」
「ち、が、ゃ、燕斗……っ、やめろ」
「好きだもんな、気持ちいいことが」
飛び散った精液を指で拭われ、そのまま脱ぎかけだった下着の脇から伸びてきてきた指先がぬるりと触れる。足を閉じようとしてもできない、開かれたまま、ぬち、と柔らかく円を描くように肛門の縁を撫でる燕斗にひくりと喉が震える。
「燕斗、ぉ、お前……っ」
「俺より好きなんだろ?」
「っ、ひ、ぅ」
ぬぷ、と入ってくる数本の指に体が弓形に反り返る。必死に拒みたいのに、慣れてしまった指を拒むことなんてできなかった。
収縮する内壁を掻き分け、柔らかく曲げられた指に柔らかく前立腺を揉まれた瞬間、喉の奥から声が漏れた。俺が求めていた、けれど自分では得ることができなかった感覚だ。
「は、ぁ……ん、っ、う……っ、ゃ、やめ……っ!」
「好きだったよな、美甘。体を押さえつけて身動き取れない状態で中弄られるの。イヤイヤ言っておけば全部俺たちのせいにできるからいいよな、誘ってたのはお前のくせに」
「っ、さ、さそって、なんか……っ、ひ、ぅ゛……っ!」
「甘い声出して、わざと抵抗して、そのくせ無防備に近付いてくる。これが誘ってる以外のなんだ? ……は、まさか、本当に自覚なかったのか、お前」
「恐ろしいやつ」と冷笑する燕斗にくるりと中を撫で上げられた瞬間、カクカクと痙攣していた下半身に熱が広がる。出したばかりにも関わらず、既に甘く勃起し始めていた性器を見下ろし、燕斗は目を細めた。
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