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第一章【烏と踊る午前零時】
狐だ!
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行き交う妖たちはテミッドの姿を見てもそう反応するわけでもなく、それどころか一部の女子は「テミッドちゃーん」と声を掛けていた。その度、テミッドは顔を赤くしながら、ぺこりと会釈する。
照れ屋なのは俺に対してだけではないということなのだろう。それにしても、俺に対するそれとはやはり比にならないが。
そして、対する能代だがテミッドに比べれば誰からも話し掛けられない。というよりも、寧ろ学生服の能代の見るなり周りの連中は「ゲッ」とでも言いたそうな顔して距離を置くのだ。
ここまで反応が分かりやすいと、ありがたいかもしれない。
「そういや曜クン、昨夜はえらい目に遭いましたねぇ」
五重塔一階。数多の妖怪たちが其々目的に向かって行き交う中、ふいに能代はそんなことを言い出した。そのことに反応したのは、今まで俺たちのやり取りを眺めていた黒羽だった。
「何故貴様がそのことを知っている」
気付けば黒羽の手の中には鋭く光るクナイが握られていた。その切っ先を能代に向ける黒羽に、向けられた能代は驚いたように肩を竦める。
「そいなもん、人に向けるもんやあらへんで。怪我したらどないすんのや」
「何故貴様が知ってるのか、と聞いてるんだが」
「躾のなっとらんやっちゃなぁ」
冷たく吐き捨てるような能代、その声とは裏腹にあくまで表情には柔らかい笑みを浮かべたままで。
「す、すみません……黒羽さん!」
このままではまずいと直感で察した。
幾ら黒羽と言えど、あまり揉め事を起こしたくないのが本音だ。俺は黒羽さんにクナイをしまってもらおうと声を掛ければ、非常に、非常に不服そうな顔をしながらも黒羽さんはそれに従ってくれる。
その代わり、左手の裾の下で別の刃物が光ったような気がしたが俺は敢えて見ないふりをした。
「曜クンもこの子に礼節ってもんをおせえたってな、頼んますえ。ボクやからええですけど、腹立てる御仁も山ほど此処にいはるし、口はナントカの元って言いますやろ」
対して、能代は変わらない様子だった。
「気ィつけんと、最後にゃ食われてさいならですわ」そう、口にする能代はあくまで淡々としている。口調は穏やかなものの、その内容は不穏だ。誰に食われて、なんて聞くこともできず、冷たい汗が背筋に流れる。
「……ボクの部屋も五階にあるんよ、せやから、事情聴取でたたき起こされたんですわ」
「曜クンはえらい災難やったなぁ、初日からあない部屋壊されるなんて。気ぃつけてな」押し黙る俺に構わず、能代は説明をしてくれた。
そういうことだったのか……。能代も同じ階に住んでるとは思わなかったが、納得がいく。
まあ、俺の部屋を壊したのは黒羽だけど……。
黒羽はというと、多分能代の言葉を信じていないのだろう。不信感丸出しの目を向けている。
俺は慌てて黒羽から能代の目を逸らすため、頭を下げた。
「ご迷惑掛けてすみませんでした。気をつけます」
「素直なんはほんまええことですわ。どこかの誰かさんと違うて」
「狐風情が偉そうなことを抜かすな」
「……ぅ、あ、あの、喧嘩……よくない、と思う……皆、仲良くしないと……」
ずっと距離を置いていたテミッドだったが、恐縮する俺を見兼ねたのか、はたまた突っかかる黒羽を見兼ねたのか、もしくは能代から何か感じたのか――間に割り入って仲裁に入った。
そのときだ。
「あっ、曜。いたいた」
聞き覚えのある声。
振り返れば、学生服に着替えた巳亦がいた。驚くほど学生服が似合う。普通に学校に通っていても違和感がない……。ではなく、だ。
「っ、み、巳亦……!」
助かった、救世主だ。
初めて会った時能代と話していた巳亦なら、なんか上手い具合に能代を連れてどっかに行ってくれないだろうか。そうでもしないと黒羽が落ち着かない。
俺は慌てて巳亦に駆け寄る。
「あ、あの……巳亦、お願いがあるんだけど……能代さんをどっかに連れて行けないか?」
「え? なに? いきなりどうしたんだよ」
「さっきから能代さんと黒羽さんが喧嘩ばっかりしてて、気が気じゃなくて……」
「ああ、そんなこと……気にしなくても、あの人らは大丈夫だよ。そんな簡単に死なねーし」
「そ、そういう問題じゃなくて……」
ハハハと朗らかに笑う巳亦。何が大丈夫なのか。心配するところが違う。
「能代さん、珍しいですね、その制服姿俺ウン十年ぶりに見ましたよ。やっぱ洋装も様になりますね」
「きしょいなぁ……あんさんに褒められるなんて、明日は槍でも降るんかいな」
「またまた、そんなこと言っちゃって。……それにしても、能代さんが制服着る気になったってことはそんなに曜のことが気になるんですか?」
「気にならんと言うとウソになりますけど、ボクが気になるのは寧ろ、その周り」
「特にあんさんみたいな人ですよ、巳亦」そう、能代は巳亦の胸を手の甲で軽く叩く。
巳亦は気を悪くするでもなく、「そうだな」と笑った。
「だってこの世界に生きた人間がやってくるなんて何世紀ぶりですか?そりゃ、浮かれますよ。俺みたいなのなは余計。……ずっと、会いたかったんですから」
恥ずかしげもなくソレを口にする巳亦。その言葉は俺に向けられているわけではない。人間という大きな括りに向けてるのだ。それが俺である必要性はない。
そう言われてるようで、正直素直に喜べない。が、「それも、曜みたいな人間で尚更よかった」と悪意なく笑いかけられると何も言えなくなる。
「まあ、そういうことで一緒に登校しようと思ったんだけど……結構な大所帯だな」
「ぼ、ぼ……僕、いない方がよかった……?」
「そ、そういう意味じゃないと思うけど……」
「能代様」
だから気にしないで、とテミッドにフォローしようとしたときだった。すぐ背後から、静かな男の声が響く。振り返れば、そこには凛と佇む真っ白な狐がいた。
「き、狐……!!」
というか、今、この狐が喋ったのか?
真っ白な美しい毛並みのその狐の尻尾は8股に分かれており、ゆらゆらと揺れる尻尾に、ごくりと息を飲む。
その狐の前、ゆっくりと体を返した能代。
「壬生……なんぞあったんか」
「京極様がお呼びです」
「京極殿が? ……ほんま、あの男はいらちやかんな……。まあええ、すぐに向かうと伝えといて」
「畏まりました」
壬生と呼ばれた白狐は、それだけを承れば音もなく姿を消した。ほんの一瞬、立ち去る前に黒羽の方を見た……そんな気がした。壬生が去った後には一枚の赤い葉が落ちていた。
京極というのは、黒羽とも面識があるようだったあの大男のことか。能代は露骨に面倒臭そうな顔をしていたが、それでも従うということは能代よりも立場がある人物なのか。
「災難ですね、能代さん。それにしても京極さんがこの時間帯から活動してるなんて珍しいな」
「あのお人はほんま自由な人やからなぁ。……ほな、ボクは行かせてもらいますわ。……はぁ、せっかくの曜クンの晴れ舞台楽しみにしとったんやけどなぁ」
「あはは……」
「後でたっぷりボクに聞かせてや、曜クン」
それだけを残し、能代は先程の白狐同様一瞬にして姿を消した。壬生のような跡は何も残っていない。
何か種があるのだろうか、なんて考えてしまうのはもう癖みたいなものなのか。俺は、考えるのをやめることにした。
「壬生、能代……」
何やら難しい顔をしてその名前を口にする黒羽。
そういえば、壬生も黒羽の方を見ていた気がするが……。
「黒羽さん、さっきの壬生っていう人?……知り合いですか?」
「何故、そんなことを」
「何故っていうか……気になったっていうか……」
「……昔の知人に似ていただけだ。……他人の空似かもしれん」
壬生という名前の白い狐なんてそうそういてたまるかとも思うのだが、黒羽の様子がちょっとおかしいので俺はそれ以上追求することはやめた。
妖怪の世界はよくわからない。けれど、俺の理解の範疇を越えてるであろうことはわかった。
「……っ、あ、の……伊波、様……?」
そう考えてると、ふいにテミッドが覗き込んでくる。
見つめてくる緑の瞳に、一瞬驚きのあまり思考が停止した。
「っあ、なに……?」
「そろそろ、急がないと……遅刻、しちゃう……です」
「……う、うん……そうだな……」
言われて、今自分が学生であることを思い出した。
なんだか色々なことが起こりすぎて頭が回らなくなってきた……。
「こっち」と言いながら先に塔から出るテミッド、その後について俺たちは塔を後にした。
照れ屋なのは俺に対してだけではないということなのだろう。それにしても、俺に対するそれとはやはり比にならないが。
そして、対する能代だがテミッドに比べれば誰からも話し掛けられない。というよりも、寧ろ学生服の能代の見るなり周りの連中は「ゲッ」とでも言いたそうな顔して距離を置くのだ。
ここまで反応が分かりやすいと、ありがたいかもしれない。
「そういや曜クン、昨夜はえらい目に遭いましたねぇ」
五重塔一階。数多の妖怪たちが其々目的に向かって行き交う中、ふいに能代はそんなことを言い出した。そのことに反応したのは、今まで俺たちのやり取りを眺めていた黒羽だった。
「何故貴様がそのことを知っている」
気付けば黒羽の手の中には鋭く光るクナイが握られていた。その切っ先を能代に向ける黒羽に、向けられた能代は驚いたように肩を竦める。
「そいなもん、人に向けるもんやあらへんで。怪我したらどないすんのや」
「何故貴様が知ってるのか、と聞いてるんだが」
「躾のなっとらんやっちゃなぁ」
冷たく吐き捨てるような能代、その声とは裏腹にあくまで表情には柔らかい笑みを浮かべたままで。
「す、すみません……黒羽さん!」
このままではまずいと直感で察した。
幾ら黒羽と言えど、あまり揉め事を起こしたくないのが本音だ。俺は黒羽さんにクナイをしまってもらおうと声を掛ければ、非常に、非常に不服そうな顔をしながらも黒羽さんはそれに従ってくれる。
その代わり、左手の裾の下で別の刃物が光ったような気がしたが俺は敢えて見ないふりをした。
「曜クンもこの子に礼節ってもんをおせえたってな、頼んますえ。ボクやからええですけど、腹立てる御仁も山ほど此処にいはるし、口はナントカの元って言いますやろ」
対して、能代は変わらない様子だった。
「気ィつけんと、最後にゃ食われてさいならですわ」そう、口にする能代はあくまで淡々としている。口調は穏やかなものの、その内容は不穏だ。誰に食われて、なんて聞くこともできず、冷たい汗が背筋に流れる。
「……ボクの部屋も五階にあるんよ、せやから、事情聴取でたたき起こされたんですわ」
「曜クンはえらい災難やったなぁ、初日からあない部屋壊されるなんて。気ぃつけてな」押し黙る俺に構わず、能代は説明をしてくれた。
そういうことだったのか……。能代も同じ階に住んでるとは思わなかったが、納得がいく。
まあ、俺の部屋を壊したのは黒羽だけど……。
黒羽はというと、多分能代の言葉を信じていないのだろう。不信感丸出しの目を向けている。
俺は慌てて黒羽から能代の目を逸らすため、頭を下げた。
「ご迷惑掛けてすみませんでした。気をつけます」
「素直なんはほんまええことですわ。どこかの誰かさんと違うて」
「狐風情が偉そうなことを抜かすな」
「……ぅ、あ、あの、喧嘩……よくない、と思う……皆、仲良くしないと……」
ずっと距離を置いていたテミッドだったが、恐縮する俺を見兼ねたのか、はたまた突っかかる黒羽を見兼ねたのか、もしくは能代から何か感じたのか――間に割り入って仲裁に入った。
そのときだ。
「あっ、曜。いたいた」
聞き覚えのある声。
振り返れば、学生服に着替えた巳亦がいた。驚くほど学生服が似合う。普通に学校に通っていても違和感がない……。ではなく、だ。
「っ、み、巳亦……!」
助かった、救世主だ。
初めて会った時能代と話していた巳亦なら、なんか上手い具合に能代を連れてどっかに行ってくれないだろうか。そうでもしないと黒羽が落ち着かない。
俺は慌てて巳亦に駆け寄る。
「あ、あの……巳亦、お願いがあるんだけど……能代さんをどっかに連れて行けないか?」
「え? なに? いきなりどうしたんだよ」
「さっきから能代さんと黒羽さんが喧嘩ばっかりしてて、気が気じゃなくて……」
「ああ、そんなこと……気にしなくても、あの人らは大丈夫だよ。そんな簡単に死なねーし」
「そ、そういう問題じゃなくて……」
ハハハと朗らかに笑う巳亦。何が大丈夫なのか。心配するところが違う。
「能代さん、珍しいですね、その制服姿俺ウン十年ぶりに見ましたよ。やっぱ洋装も様になりますね」
「きしょいなぁ……あんさんに褒められるなんて、明日は槍でも降るんかいな」
「またまた、そんなこと言っちゃって。……それにしても、能代さんが制服着る気になったってことはそんなに曜のことが気になるんですか?」
「気にならんと言うとウソになりますけど、ボクが気になるのは寧ろ、その周り」
「特にあんさんみたいな人ですよ、巳亦」そう、能代は巳亦の胸を手の甲で軽く叩く。
巳亦は気を悪くするでもなく、「そうだな」と笑った。
「だってこの世界に生きた人間がやってくるなんて何世紀ぶりですか?そりゃ、浮かれますよ。俺みたいなのなは余計。……ずっと、会いたかったんですから」
恥ずかしげもなくソレを口にする巳亦。その言葉は俺に向けられているわけではない。人間という大きな括りに向けてるのだ。それが俺である必要性はない。
そう言われてるようで、正直素直に喜べない。が、「それも、曜みたいな人間で尚更よかった」と悪意なく笑いかけられると何も言えなくなる。
「まあ、そういうことで一緒に登校しようと思ったんだけど……結構な大所帯だな」
「ぼ、ぼ……僕、いない方がよかった……?」
「そ、そういう意味じゃないと思うけど……」
「能代様」
だから気にしないで、とテミッドにフォローしようとしたときだった。すぐ背後から、静かな男の声が響く。振り返れば、そこには凛と佇む真っ白な狐がいた。
「き、狐……!!」
というか、今、この狐が喋ったのか?
真っ白な美しい毛並みのその狐の尻尾は8股に分かれており、ゆらゆらと揺れる尻尾に、ごくりと息を飲む。
その狐の前、ゆっくりと体を返した能代。
「壬生……なんぞあったんか」
「京極様がお呼びです」
「京極殿が? ……ほんま、あの男はいらちやかんな……。まあええ、すぐに向かうと伝えといて」
「畏まりました」
壬生と呼ばれた白狐は、それだけを承れば音もなく姿を消した。ほんの一瞬、立ち去る前に黒羽の方を見た……そんな気がした。壬生が去った後には一枚の赤い葉が落ちていた。
京極というのは、黒羽とも面識があるようだったあの大男のことか。能代は露骨に面倒臭そうな顔をしていたが、それでも従うということは能代よりも立場がある人物なのか。
「災難ですね、能代さん。それにしても京極さんがこの時間帯から活動してるなんて珍しいな」
「あのお人はほんま自由な人やからなぁ。……ほな、ボクは行かせてもらいますわ。……はぁ、せっかくの曜クンの晴れ舞台楽しみにしとったんやけどなぁ」
「あはは……」
「後でたっぷりボクに聞かせてや、曜クン」
それだけを残し、能代は先程の白狐同様一瞬にして姿を消した。壬生のような跡は何も残っていない。
何か種があるのだろうか、なんて考えてしまうのはもう癖みたいなものなのか。俺は、考えるのをやめることにした。
「壬生、能代……」
何やら難しい顔をしてその名前を口にする黒羽。
そういえば、壬生も黒羽の方を見ていた気がするが……。
「黒羽さん、さっきの壬生っていう人?……知り合いですか?」
「何故、そんなことを」
「何故っていうか……気になったっていうか……」
「……昔の知人に似ていただけだ。……他人の空似かもしれん」
壬生という名前の白い狐なんてそうそういてたまるかとも思うのだが、黒羽の様子がちょっとおかしいので俺はそれ以上追求することはやめた。
妖怪の世界はよくわからない。けれど、俺の理解の範疇を越えてるであろうことはわかった。
「……っ、あ、の……伊波、様……?」
そう考えてると、ふいにテミッドが覗き込んでくる。
見つめてくる緑の瞳に、一瞬驚きのあまり思考が停止した。
「っあ、なに……?」
「そろそろ、急がないと……遅刻、しちゃう……です」
「……う、うん……そうだな……」
言われて、今自分が学生であることを思い出した。
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