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第2章 出会い
第8話 結婚記念日
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私はある一軒家に連れてこられた。
道中で聞いたのだが、やたらとこの元気のいいおばちゃんはテレサと言うらしい。誰かの名前と似ている気がするような…
「さあ、あなた!準備をするわよ!」
テレサはエプロンを付け、腕をまくった。
「まってまった!なんの準備を始めるの?」
「決まっているじゃない!若返りの儀式を始める準備よ。今午前11時でしょう?神父様がいらっしゃるのは午後4時半で、儀式は4時44分に行われるのよ。」
あ、なんかさっき言っていた若返るとかなんとかの儀式か。
…って!
時間設定が凄く怪しくて怖いんですけど!
「ど、どうして4時44分なのでしょうか…?」
私は恐る恐る聞いてみた。
「この若返りの儀式は特別でね。結婚して50年間続く夫婦は数少ないのよ。それで、その50年間一緒に過ごすことができたというご褒美にその儀式を行えるらしいの。まあ、その儀式の条件が厳しい、ということなのよ。」
「へー。で、その条件とはなんなの?」
「条件はまず1つ目が先ほどの結婚50周年の夫婦で、2つ目が新月の午後4時44分に行うこと。
3つ目がこの村に大きく貢献したこと。…とかよ。結構やはり結婚50周年になる夫婦がほとんどいないらしくて、私たちはそれをやり遂げたのよ!」
おーー!なんだか凄くめでたいことらしいな。
たしかに、結婚50周年は日本でも難しいと思われることだと思う。
私みたいな独身もいたわけだしね。
「それで、準備っていうのは何をすればいいの?」
「全くもう!あれだけあなたと話し合ってきて決めたことなのに本当にすっかりと忘れちゃったのね。テレサ、悲しい!」
そう言って彼女はわんわん泣く。
あー、困ったものだ。どうしたら良いものか…
しかし、自分のことテレサっていうのはなぁ。
「おお、ごめんよぉ。私にだって悪気があって忘れたわけではないのだ。テレサ、どうか教えてくれ。私は何をすればいいのかい?」
「まあ、仕方ないわ。始めましょう。」
そう言って彼女はキッチンから様々な道具を取り出した。
…ん?どっから出て来るんだ?あの道具は。
私は少し変な取り出し方に興味を持った。
よく見ると、彼女は何やらポケットから出してきているぞ!
なんだか急に高度な技術をみた気がする。
まるで四次○ポケットみたいなんだもの。
「じゃあ、やるわよ。あなたはまずこの部屋の飾り付けをよろしく!私とあなたで時間をかけて作った飾りだから丁寧にね!」
彼女はそう言うとスタスタどっかに行ってしまった。
さて、儀式では何が起こるのか…!!
道中で聞いたのだが、やたらとこの元気のいいおばちゃんはテレサと言うらしい。誰かの名前と似ている気がするような…
「さあ、あなた!準備をするわよ!」
テレサはエプロンを付け、腕をまくった。
「まってまった!なんの準備を始めるの?」
「決まっているじゃない!若返りの儀式を始める準備よ。今午前11時でしょう?神父様がいらっしゃるのは午後4時半で、儀式は4時44分に行われるのよ。」
あ、なんかさっき言っていた若返るとかなんとかの儀式か。
…って!
時間設定が凄く怪しくて怖いんですけど!
「ど、どうして4時44分なのでしょうか…?」
私は恐る恐る聞いてみた。
「この若返りの儀式は特別でね。結婚して50年間続く夫婦は数少ないのよ。それで、その50年間一緒に過ごすことができたというご褒美にその儀式を行えるらしいの。まあ、その儀式の条件が厳しい、ということなのよ。」
「へー。で、その条件とはなんなの?」
「条件はまず1つ目が先ほどの結婚50周年の夫婦で、2つ目が新月の午後4時44分に行うこと。
3つ目がこの村に大きく貢献したこと。…とかよ。結構やはり結婚50周年になる夫婦がほとんどいないらしくて、私たちはそれをやり遂げたのよ!」
おーー!なんだか凄くめでたいことらしいな。
たしかに、結婚50周年は日本でも難しいと思われることだと思う。
私みたいな独身もいたわけだしね。
「それで、準備っていうのは何をすればいいの?」
「全くもう!あれだけあなたと話し合ってきて決めたことなのに本当にすっかりと忘れちゃったのね。テレサ、悲しい!」
そう言って彼女はわんわん泣く。
あー、困ったものだ。どうしたら良いものか…
しかし、自分のことテレサっていうのはなぁ。
「おお、ごめんよぉ。私にだって悪気があって忘れたわけではないのだ。テレサ、どうか教えてくれ。私は何をすればいいのかい?」
「まあ、仕方ないわ。始めましょう。」
そう言って彼女はキッチンから様々な道具を取り出した。
…ん?どっから出て来るんだ?あの道具は。
私は少し変な取り出し方に興味を持った。
よく見ると、彼女は何やらポケットから出してきているぞ!
なんだか急に高度な技術をみた気がする。
まるで四次○ポケットみたいなんだもの。
「じゃあ、やるわよ。あなたはまずこの部屋の飾り付けをよろしく!私とあなたで時間をかけて作った飾りだから丁寧にね!」
彼女はそう言うとスタスタどっかに行ってしまった。
さて、儀式では何が起こるのか…!!
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