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第四章 借金の肩代わりに母親を奪われるとは、情けない!
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しおりを挟むぶちゅう、レロォ、ちゅぱっ…ずじゅるるうぅっ…ちゅっ、チロ、レロ、レロレロォ…
私の舌と卑劣漢の舌が濃密に絡み合っている。卑劣漢はワザと音を立てるようにキスをしている。
この卑劣漢は、どれだけ危険なことをしいるのか分かっているのだろうか。エルドに気づかれてしまったら、どうするつもりなのだろう。いや、そうやって私で遊ぶのが好きなのだ。本当最低…
「んうぅ…んんっ…んんうぅ…」
卑劣漢に対する私の嫌悪感は本物だ。でもここんな濃密なキスをしていたら、吐息が漏れてしまう。
レロ、ちゅ、ちゅぱっ、ちゅうちゅう、レロォ、ずじゅるるるうぅ…
ああ、いきなりこの光景を目撃されたら…私がハロルド様を無理矢理押し倒して、キスをしていると思うのだろう。エルドもそう思うのかしら…
エルドのことを考えていたら、急に怖くなってきた。私は思わず舌の動きを止め、卑劣漢の身体を引き剥がそうとしてしまう。
卑劣漢はすぐにキスを中断して、不機嫌そうに私を見つめた。
「何があってもキスを続けるよう言いましたよね?」
「はぁっ…はぁっ…こ、これ以上は無理よぉ…」
「次にこのような真似をすれば、契約は履行します」
「そ、そんな…」
冷たい目を見れば分かる。これは最終警告だ。この男はすると言ったら、本当にする。
私を脅すためじゃない。この男は一人の人間の命なんてどうでもいいと思っている。軽薄で卑劣で、残忍で冷徹なのね…
「わ、分かったわ…言うことを聞くから…」
「その覚悟が本物か試させてもらいますよ」
「っ!きゃっ!」
卑劣漢が仰向けの体勢から身体を起こしはじめた。馬乗りになった私を軽々と抱え上げ、ゆっくりと立ち上がる。
気がつけば私と卑劣漢は立ったまま向かい合っていた。そこから卑劣漢は我が物顔で私の肩を抱き寄せて、服の上から躊躇なく胸を揉みしだき始めた。
「ちょ、ちょっと…んぁぅ…」
「相変わらず大きくて柔らかい。揉み応えがあって最高です」
そうながら卑劣漢は爪を立て、服の上から乳首を軽く引っ掻き始めた。衣服の生地が乳首に擦れて…思わず身体がびくんと跳ねてしまう。
カリ…カリ…
「ああううぅぅ。な、何よ…ぁん、急に」
「少し愛撫をするだけですよ。アンナ殿はキスを止めないで下さい」
「あうぅん、そんな…ぁん」
私は改めて、この男のサディスティックな性格を痛切に感じていた。もうダメ。どう抵抗すればいいのか分からなくなってきた。
エルド…エルド、私を助けて…
きっとエルドが助けに来てくれる。最後の希望を胸に秘め、私は再び口付けをした。
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