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280話「クランハウスに帰って」(視点・ヒロヤ→リズ)
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全身に負った傷(打撲や恐らくは何ヶ所かの骨折)は、レナの『回復』で治ったものの、本人の体力を消耗して傷を治す『回復』の魔術は、傷が酷ければ酷いほど体力を消耗する訳で……
「すー……」
俺より酷い状態だったアスカは、体力の消耗も激しかったんだろう。すやすやと隣で眠っている。
揺れる馬車内だけど、俺もやがて睡魔に襲われて──
◆
気がつけばリズとドロシーに支えられて、クランハウスの大浴場の湯船に浸かっていた。
「お、起きたかヒロヤ」
「ヒロヤさん、お身体は洗っておきましたので」
二人の笑顔が俺の目の前にあった。
「ベッドに寝かせてあげようかと思ったんだけどね……温泉に浸かるのが一番の体力回復になると思って」
「うん。随分と楽になったよ。やっぱりこの温泉はヤバいよな」
俺は目の前で湯に浸かるレナに微笑みかけた。その向こう側では、マルティナとアルダ、メルダに支えられてアスカも湯に浸かっている。
「みんなには──迷惑を掛けてしまった。アタシは、一番自分に求められている事を……みんなの期待に応えられなかった」
「あんな強いモンスターだったんだから仕方ないよ。ヒロヤとアルダがなんとか仕留めてくれたけど……個体によってはランクSのものも居るらしいからね牛鬼って。ミリア校長が言ってたよ」
項垂れるアスカを慰めるように頭を撫でるカズミ。
「そうか……アルダが頑張ってくれたのか」
「アルダの得物はハンマーだからね。アイツには相性が良かったんだ」
頭を下げるアスカに、照れ臭そうに頭を掻くアルダ。
「そんなに卑下する事ないよアスカ。牛鬼に苦戦したのは完全に俺の判断ミスだよ。ムキになってこの姿のままで戦ってやろうとしちゃったからね。──ああいう時こそ『浩哉の力』を使うべきだった」
そうなんだ。恐らく『浩哉』を解放していれば、もっとあっさりと斃せたはずだった。
「ヒロヤ様とアルダ様、凄かったです~!特にヒロヤ様はあの牛の攻撃をまるで予知するみたいに躱してたです~!」
「え!?」
振り向くと、美しい白い髪を洗うウーちゃんの姿が。初めて見るウルフメイドの裸体は、カズミやレナよりも未成熟で……
「やん♡ あんまり見られると恥ずかしいです~♡」
「ご、ごめんっ!」
まさかウーちゃんも一緒に入ってるとは思わなかった。
「お、なんか元気になったか?」
「ヒロヤさん……元気になられてます♡」
リズとドロシーが、視線を落として顔を赤らめる。
「い、いや、これは……別にウーちゃんの裸を見たからじゃなくて……!」
「じゃなくて?」
カズミのジト目が痛い。
「み、みんなの魅力的な身体に……か、囲まれてるから……さ?」
「ヒロヤ様! ウーちゃんで欲情したです~?」
髪を洗い終わったウーちゃんが、後ろから首にしがみついてきた。
「ウーちゃんだめーーーーっ!」
メルダが慌てて湯船から上がり、ウーちゃんを引き離そうとする。
その時だった。
「アスカ! 大丈夫ッスか!」
ガラガラと大浴場の扉が開いて、ゴージュが飛び込んできた。が……
──ガコンッ! バコンッ! ボコンッ!
瞬時に投擲された複数の風呂桶が彼に襲い掛かり、そのすべてを頭部に受け、そのまま転倒して気を失った。
「アタイの裸を見ていい男はヒロヤだけなんだよ!」
「急に入ってくるなんて信じられない!」
「アタシ以外の女子も入っているというのに……このバカ!」
リズ、アルダ、アスカ……コントロール良すぎだよ。
◆
「新居の家具類を受け取りに行ってたッス……帰ったら、アスカが牛鬼にやられたって聞いて慌てて風呂に行ったッス……すいませんッス……」
頭部にできたたんこぶをカリナ姉さんに『回復』で治療してもらいながら謝るゴージュ。
「レナが防御魔術を掛けてくれていたからな。着込んでいた鎖帷子が破壊されたが、少々の打撲と骨折で済んだ──すまないなカリナ」
ゴージュの頭部を確認して、カリナ姉さんに礼を言うアスカ。
「け、け、怪我が酷ければ酷いほど……ひ、ひ、回復での体力消耗は……は、激しいです。 ご、ご、ゴージュさんが心配するのも、む、無理はないです」
「しかし、いくら慌てたとはいえ……婦女子の風呂に駆け込むとはな……」
カリナ姉さんはゴージュをフォローするものの、ギーゼはキツイ目で睨みつけている。
「面目無いッス……」
そう言ってゴージュが頭を下げる。なんか可哀想になってきたので、俺も可愛い弟子をフォローしておくか。
「で、誰の裸が記憶に残った?」
「ウーちゃんとメルダの尻しか見えなかったッス。なかなか良い形で……」
せっかく治癒してもらった頭部を、再びアスカに殴られるゴージュ。うん。ハナからフォローするつもりなかったんだゴメンなゴージュ。
「ヒロくん以外の男に見られたぁ!」
恥ずかしさでテーブルに突っ伏すメルダ。
「……当分、ゴージュ様はお酒抜きにするです」
夕食の支度に動き回ってたウーちゃんは、ゴージュの背後から耳打ちした。
「不可抗力とはいえ、ゴージュさん……いいなぁ……」
小さく呟いたノリスも、ロッタから頭を殴られていた。
■□■□■□■□
夕食を終え、アスカ、シモーネ、ギーゼ、マルティナ、ドロシー、レナ、そしてアタイの7人は、二階のオープンスペースに集まって今回の探索を報告し合うことにした。
ヒロヤとカズミは、カリナのお酒の相手。ノリスとロッタは部屋に戻ってお互いの両親に手紙を書くそうだ。
アルダたちドワーフ三姉妹は、裏庭に完成した工房でトルドと試しに何か打つと言っていた。
ゴージュは……今夜は早々に部屋に篭ったそうだ。
◆
「牛鬼……ですか?」
ギーゼが口元に運んだワイングラスの手を止める。
「あぁ。モンスターランクAの厄介なやつだったよ」
「人型モンスターでは恐らく最強種。──ギーゼも見ただろう? 食堂の壁にウルフメイド達が飾った『両刃斧』を」
アタイの言葉を補足するように話すアスカ。
「あのサイズの斧をぶん回すモンスターですか……オーガーやトロールよりデカいですよね?」
「アタイ達が遭遇したのは4mサイズってところか。デカくてそのくせ動きも速い」
「おまけに皮膚が尋常じゃないぐらい硬い。──アタシの突きが……弾かれた」
「あ、アスカさんの突きが!?」
ソファーから腰を浮かせ、身を乗り出すギーゼ。
「そらまたアスカやヒロヤとは相性の悪いのが現れたもんやな……」
ウイスキーをグイッとあおるシモーネ。
「──速度と技で勝負する剣士には厄介な相手やで。魔術でぶっ飛ばすにしても、動きが素早いからな。『盾師』職が何人かで動きを止めんとアカンやろうな」
「あぁ。それかアンタみたいなパワースタイルの戦士が必要だ」
アスカの言葉に、ニヤリと笑うシモーネ。
「そんな相手を……アルダの協力があったとはいえ、斃してまうんやからなヒロヤは」
「問題は、そんな強力なモンスターが……第三階層という『比較的浅い階層』で現れた。という事なんです」
ドロシーが二人の会話に割り込む。そう、それが一番の問題であり、疑問なんだ。
「第三階層のフロアボスが、そんな強力なヤツだからな。ひょっとすると──第三階層は当面潜入禁止になるかもしれない」
「それなんだけどね……」
アタイの話を制して、レナが話し出したところで……
「リズ様、お客様なの~!」
階段からノーちゃんがアタイを呼ぶ声がする。
「あれ? 客って、シモーネでも来たかな?」
「ちょ! ウチはもうここのメンバーやし! つか目の前におるし!」
「『薔薇の果実』のヘレーネ様とフリーダ様、ラウラ様ですの~!」
「二階に上がってもらって!」
アタイはじゃれついてくるシモーネを引き剥がしながら階下に声をかけた。
「ヘレーネとフリーダに……新しい盗賊の娘か。──あんまりリズとじゃれあってたらヤキモチ妬かれるわ」
そう言ってソファーに座り直して、表情をキリリとさせるシモーネ。
「多分『ラツィア大迷宮』の件だね」
「お互いに情報共有するのはいい事だよ」
アタイの推察にレナが笑顔で言った。
「でも、まぁあたし達の方が探索進んでるからね。共有っていうより『情報出す方』だよ」
「その出した情報で『薔薇の果実』の方々の探索がスムーズに進むなら良い事ですよ」
呆れたように話すマルティナに、柔らかく釘を差すドロシー。
「そっか。そうだよね」
うん。マルティナはいつも素直でいい娘だよ。
(さて『牛鬼』に『閉鎖された世界』……ヘレーネとフリーダも驚くだろうね)
二人の驚く顔を想像して、なんか楽しくなってきたよ。
「すー……」
俺より酷い状態だったアスカは、体力の消耗も激しかったんだろう。すやすやと隣で眠っている。
揺れる馬車内だけど、俺もやがて睡魔に襲われて──
◆
気がつけばリズとドロシーに支えられて、クランハウスの大浴場の湯船に浸かっていた。
「お、起きたかヒロヤ」
「ヒロヤさん、お身体は洗っておきましたので」
二人の笑顔が俺の目の前にあった。
「ベッドに寝かせてあげようかと思ったんだけどね……温泉に浸かるのが一番の体力回復になると思って」
「うん。随分と楽になったよ。やっぱりこの温泉はヤバいよな」
俺は目の前で湯に浸かるレナに微笑みかけた。その向こう側では、マルティナとアルダ、メルダに支えられてアスカも湯に浸かっている。
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項垂れるアスカを慰めるように頭を撫でるカズミ。
「そうか……アルダが頑張ってくれたのか」
「アルダの得物はハンマーだからね。アイツには相性が良かったんだ」
頭を下げるアスカに、照れ臭そうに頭を掻くアルダ。
「そんなに卑下する事ないよアスカ。牛鬼に苦戦したのは完全に俺の判断ミスだよ。ムキになってこの姿のままで戦ってやろうとしちゃったからね。──ああいう時こそ『浩哉の力』を使うべきだった」
そうなんだ。恐らく『浩哉』を解放していれば、もっとあっさりと斃せたはずだった。
「ヒロヤ様とアルダ様、凄かったです~!特にヒロヤ様はあの牛の攻撃をまるで予知するみたいに躱してたです~!」
「え!?」
振り向くと、美しい白い髪を洗うウーちゃんの姿が。初めて見るウルフメイドの裸体は、カズミやレナよりも未成熟で……
「やん♡ あんまり見られると恥ずかしいです~♡」
「ご、ごめんっ!」
まさかウーちゃんも一緒に入ってるとは思わなかった。
「お、なんか元気になったか?」
「ヒロヤさん……元気になられてます♡」
リズとドロシーが、視線を落として顔を赤らめる。
「い、いや、これは……別にウーちゃんの裸を見たからじゃなくて……!」
「じゃなくて?」
カズミのジト目が痛い。
「み、みんなの魅力的な身体に……か、囲まれてるから……さ?」
「ヒロヤ様! ウーちゃんで欲情したです~?」
髪を洗い終わったウーちゃんが、後ろから首にしがみついてきた。
「ウーちゃんだめーーーーっ!」
メルダが慌てて湯船から上がり、ウーちゃんを引き離そうとする。
その時だった。
「アスカ! 大丈夫ッスか!」
ガラガラと大浴場の扉が開いて、ゴージュが飛び込んできた。が……
──ガコンッ! バコンッ! ボコンッ!
瞬時に投擲された複数の風呂桶が彼に襲い掛かり、そのすべてを頭部に受け、そのまま転倒して気を失った。
「アタイの裸を見ていい男はヒロヤだけなんだよ!」
「急に入ってくるなんて信じられない!」
「アタシ以外の女子も入っているというのに……このバカ!」
リズ、アルダ、アスカ……コントロール良すぎだよ。
◆
「新居の家具類を受け取りに行ってたッス……帰ったら、アスカが牛鬼にやられたって聞いて慌てて風呂に行ったッス……すいませんッス……」
頭部にできたたんこぶをカリナ姉さんに『回復』で治療してもらいながら謝るゴージュ。
「レナが防御魔術を掛けてくれていたからな。着込んでいた鎖帷子が破壊されたが、少々の打撲と骨折で済んだ──すまないなカリナ」
ゴージュの頭部を確認して、カリナ姉さんに礼を言うアスカ。
「け、け、怪我が酷ければ酷いほど……ひ、ひ、回復での体力消耗は……は、激しいです。 ご、ご、ゴージュさんが心配するのも、む、無理はないです」
「しかし、いくら慌てたとはいえ……婦女子の風呂に駆け込むとはな……」
カリナ姉さんはゴージュをフォローするものの、ギーゼはキツイ目で睨みつけている。
「面目無いッス……」
そう言ってゴージュが頭を下げる。なんか可哀想になってきたので、俺も可愛い弟子をフォローしておくか。
「で、誰の裸が記憶に残った?」
「ウーちゃんとメルダの尻しか見えなかったッス。なかなか良い形で……」
せっかく治癒してもらった頭部を、再びアスカに殴られるゴージュ。うん。ハナからフォローするつもりなかったんだゴメンなゴージュ。
「ヒロくん以外の男に見られたぁ!」
恥ずかしさでテーブルに突っ伏すメルダ。
「……当分、ゴージュ様はお酒抜きにするです」
夕食の支度に動き回ってたウーちゃんは、ゴージュの背後から耳打ちした。
「不可抗力とはいえ、ゴージュさん……いいなぁ……」
小さく呟いたノリスも、ロッタから頭を殴られていた。
■□■□■□■□
夕食を終え、アスカ、シモーネ、ギーゼ、マルティナ、ドロシー、レナ、そしてアタイの7人は、二階のオープンスペースに集まって今回の探索を報告し合うことにした。
ヒロヤとカズミは、カリナのお酒の相手。ノリスとロッタは部屋に戻ってお互いの両親に手紙を書くそうだ。
アルダたちドワーフ三姉妹は、裏庭に完成した工房でトルドと試しに何か打つと言っていた。
ゴージュは……今夜は早々に部屋に篭ったそうだ。
◆
「牛鬼……ですか?」
ギーゼが口元に運んだワイングラスの手を止める。
「あぁ。モンスターランクAの厄介なやつだったよ」
「人型モンスターでは恐らく最強種。──ギーゼも見ただろう? 食堂の壁にウルフメイド達が飾った『両刃斧』を」
アタイの言葉を補足するように話すアスカ。
「あのサイズの斧をぶん回すモンスターですか……オーガーやトロールよりデカいですよね?」
「アタイ達が遭遇したのは4mサイズってところか。デカくてそのくせ動きも速い」
「おまけに皮膚が尋常じゃないぐらい硬い。──アタシの突きが……弾かれた」
「あ、アスカさんの突きが!?」
ソファーから腰を浮かせ、身を乗り出すギーゼ。
「そらまたアスカやヒロヤとは相性の悪いのが現れたもんやな……」
ウイスキーをグイッとあおるシモーネ。
「──速度と技で勝負する剣士には厄介な相手やで。魔術でぶっ飛ばすにしても、動きが素早いからな。『盾師』職が何人かで動きを止めんとアカンやろうな」
「あぁ。それかアンタみたいなパワースタイルの戦士が必要だ」
アスカの言葉に、ニヤリと笑うシモーネ。
「そんな相手を……アルダの協力があったとはいえ、斃してまうんやからなヒロヤは」
「問題は、そんな強力なモンスターが……第三階層という『比較的浅い階層』で現れた。という事なんです」
ドロシーが二人の会話に割り込む。そう、それが一番の問題であり、疑問なんだ。
「第三階層のフロアボスが、そんな強力なヤツだからな。ひょっとすると──第三階層は当面潜入禁止になるかもしれない」
「それなんだけどね……」
アタイの話を制して、レナが話し出したところで……
「リズ様、お客様なの~!」
階段からノーちゃんがアタイを呼ぶ声がする。
「あれ? 客って、シモーネでも来たかな?」
「ちょ! ウチはもうここのメンバーやし! つか目の前におるし!」
「『薔薇の果実』のヘレーネ様とフリーダ様、ラウラ様ですの~!」
「二階に上がってもらって!」
アタイはじゃれついてくるシモーネを引き剥がしながら階下に声をかけた。
「ヘレーネとフリーダに……新しい盗賊の娘か。──あんまりリズとじゃれあってたらヤキモチ妬かれるわ」
そう言ってソファーに座り直して、表情をキリリとさせるシモーネ。
「多分『ラツィア大迷宮』の件だね」
「お互いに情報共有するのはいい事だよ」
アタイの推察にレナが笑顔で言った。
「でも、まぁあたし達の方が探索進んでるからね。共有っていうより『情報出す方』だよ」
「その出した情報で『薔薇の果実』の方々の探索がスムーズに進むなら良い事ですよ」
呆れたように話すマルティナに、柔らかく釘を差すドロシー。
「そっか。そうだよね」
うん。マルティナはいつも素直でいい娘だよ。
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