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33話「王都への旅立ち」(視点・レナ→ヒロヤ)
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深夜、トイレに起きたであろうカズミの動きで目が覚めた。あれからしばらく経つけど……カズミはまだ部屋に帰ってこない。
(やっと勇気出してヒロヤくんのところに行ったのかな?)
れなはそっと隣のヒロヤくんの部屋に『防音』の魔術をかけてあげた。
◇
以前、れなとカズミ、リズ、ロアナ、ミヨリ、マルティナでガールズトークした事があって。
まぁ、主にミヨリが喋ってたんだけど……
「最近ガルムがよく絡んでくる」だの「デートに誘ってきてウザいリズさん何とかしてください」だの愚痴ってたけど、
「もうじき城塞都市ムンドの冒険者ギルドに行って暫く帰ってこないから安心して」
というリズの言葉に唖然としてたのは面白かった。ふむふむ。れな的にミヨリとガルムも要チェックや!と、心のメモに書き留めたんだけど。
その時の話の中で、カズミは『男の子との初体験』や『何歳ぐらいで初潮がくるのか』とかを聞いてた。
残念ながら、れなもリズもミヨリも(もちろん何も憶えていないマルティナも)男の子との経験なんて無かったから、答えようがなかったんだけど。
ロアナからは、なかなかに赤裸々な初体験の話を聴けた。もう、聴いてるれな達が真っ赤になるぐらい。ロアナ、大人しくみえてかなりえっちだ。
初潮はロアナが8歳、リズとミヨリは10歳だって。れなのこの身体にもいつかくるのよね。本体は女神様なんだけど。
で、ロアナの初潮前にえっちな気分になったり、あそこが濡れたりした事がある。って話を聴いて、カズミがホッとしてたな。多分、カズミはヒロヤくんの事考えてえっちな気分であそこを濡らした事があるんだと思う。
「カズミは心が大人だから、初潮や濡れたりするのも平均より早いと思うわ」
って、れなが小さい声でカズミに教えてあげた。
◇
(今頃、キスとかしてるのかな……)
そう考えると恋愛ものオタクとしては少し興奮する。でもなんだろ?胸の奥がチクリと痛む気がするのは……
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
翌朝、やっぱり女の子達に起こされる俺。リズが乗っかってきたのは結構効いた。いや、リズの名誉のためにも言っておくが、別段重かったとかじゃなく『手加減なし』だったからだ。
手早く朝食を済ませて外に出ると、乗り合い馬車2台が既に屋敷の前に停車していた。四頭引きのかなり大きめの馬車だ。一台は客車、もう一台は貨物車のようだ。
「中央広場の停留所に行く前に寄ってもらった」
……今回のうっかり事件を起こした父の、ちょっとした罪滅ぼしのつもりなんだろうな……
手回りの荷物以外は貨物用の馬車に預けて、客用馬車に乗り込む。
座席はいわゆる『在来線』の座席のようで、左右に長椅子が設置されており、奥に扉があって、そこを開くと俺達の座るボックスシートになっている。プライベートが確保されるのはありがたいな。
馬車の背面、つまりボックスシートの奥が長椅子でそこにカズミ、俺、レナが陣取る。
向かい側は、扉を挟んでシングルシートが2つあるので、そこにマルティナとリズ。
「よく考えたら、女子供だけの旅行か。ちょっと道中気を付けないとな……」
「あれ?ヒロヤがアタイらを守ってくれんじゃないの?」
「一人で全員を守るのはキツいよ。みんながそれぞれ気を付けてくれないと」
そんな会話をしているうちに、馬車が走り出した。村の中というのもあるが、サスペンションがいい仕事してるのか意外と揺れは少なく快適だ。
「乗り心地悪くないわね」
俺と同じで初馬車であろうカズミはホッとした様子。
「こりゃ良い馬車だね。安い定期便なんかだと、揺れが酷くて大変なんだよ。おまけにボックスシートとか最高じゃん!」
リズも馬車の快適さに満面の笑みだ。
◆
中央広場で他の客を乗せ、護衛の冒険者達と合流する。
客は俺達以外に中年男性が三人。みんな商人らしい。この村の特産物やギルドから委託を受けたモンスターの素材や鉱石を王都で捌くんだろう。
貨物用の馬車に商品や荷物を積み込んでる間に、俺は馬車内の梯子を登って屋根に出る。
護衛の冒険者は全部で四人。ここの温泉で静養して、王都に帰るついでの仕事だろう。四人とも馬に乗って着いてくるようだ。
「護衛が四人。そんなもんなの?」
ボックスシートに戻ってリズに尋ねると、大体馬車一台につき二人が付くのが普通らしい。
「まぁ、安い馬車になると一人付くか付かないかなんだけどね。この村や王都、ムンド行きの安い便だと、誰かしら冒険者が乗ってるからソイツが護衛代わりみたいなもんでさ。その代わりに運賃安くしてもらったりするんだよ……」
「ねーねー!これ買ってきたから乾杯しようよ!」
ちょっと席を外していたマルティナが『蜂蜜レモン』の瓶を五本もって帰ってきた。
「でかした!旅の安全を祈って乾杯だな!」
リズが早速受け取る。
全員が受け取り、コルク栓を抜いたところでリズが音頭をとる。
「じゃあ、旅の安全を祈って……」
「「「「「かんぱーい!」」」」」
暫くこの味ともお別れなんだな……としんみりしてる隣で、
「……これも交易の商品としてイケるよね……」
とカズミが仕事の顔をして呟いた。
◆
道中、幾度かのトイレ休憩(当然トイレなんてないので森の中とかで)を挟み、御者を交代しながら夜通し走る。明後日の夕刻に最初の宿場町ボルグに着く予定になっている。
護衛の冒険者達も、夜は交代で眠るらしい。貨物用馬車に彼らの寝るスペースはあるそうだ。その間、乗り手のいない馬はカラ馬でもちゃんと着いてくる。賢いな。
「なんか、温泉に浸かる事に慣れちまったから、どうにも『清浄』の魔術だけだと落ち着かねぇよな」
リズが座席で毛布を掛けながら呟いた。
「れなも明日の夜ぐらいには、どこかで水浴びしたい」
「朝になったら、御者に聞いてみるよ。んじゃみんな、揺れるけどなんとか寝るんだよ。おやすみ」
「俺、ちょっと夜風に当たってから寝るよ。おやすみ」
俺は馬車内の梯子で屋根の上に上がった。
(揺れもそんなに無いし、ちゃんと眠れそうだな)
馬車は、森の周囲を回り込むように走る街道を進んでいる。
季節は秋を迎えようとしていた。夜風が涼しくて気持ち良い。馬車の屋根の上で寝っ転がると、満天の星空がとても美しい。前世ではついぞ見れなかった綺麗な夜空だ。
「……ヒロヤ……寝ないの?」
馬車の屋根の開口部からひょこっとカズミが顔を出す。
「いや、そういう訳じゃ無いけど……星が綺麗でさ」
起き上がって側に寄り、カズミの手を取って引き上げてやる。
「ん……いい風……」
薄緑色のリボンでまとめ上げられた後ろ髪を手で撫でつけるカズミ。仕草が色っぽい気がするのは、昨夜ふたりであんな事をしたせいか。
そう考えると、なんか急に恥ずかしくなったので、星空に視線を戻す。
「都会じゃこんな星空見れなかったもんね。ここに来て良かった事のひとつよ」
そう言ってカズミも星空を見上げる。風で乱れる後れ毛を耳の上に指でかきあげる仕草も色っぽい。
「そ、そろそろ降りて寝ないとな」
結局、無意識のうちにカズミを見ていた事に気がついた俺は、赤くなる顔を伏せて馬車の開口部へと移動する。
「ヒロヤ……」
「ん?」
振り返ると、目を閉じて唇を突き出したカズミが。
「ほらぁ。おやすみの……」
「……うん」
軽くチュッとキスをする。
「違う」
むくれるカズミ。
「はい……」
次は蕩けるような大人のキス。ひと通り舌を絡ませあって、
「くちゅっ……むちゅっ……んむっ……」
そして離れた。
「ん……ありがと」
そう言って微笑んだカズミは、もう一度軽く口付けた後、先に降りていった。俺も続いて降りる。
「ちゃんと毛布掛けるんだぞ。おやすみカズミ」
俺が座席に座って毛布を掛けると、隣に寄り添うようにカズミがもたれ掛かってきて目を閉じた。
「なんかゆっくり眠れそう……ヒロヤおやすみ……」
暫く目を閉じて眠りにつこうとしていたが、何故か馬車の壁側にもたれて眠っていたレナも俺に寄り添ってきたので、ずれた毛布を肩まで掛けてやった。
「ヒロヤくんありがと……」
「……起きてたのかよ」
「……今ちょっと……目が覚めただけ……れな……もう眠……るか……ら……」
即落ちである。両側に、寄り添って眠る美少女を抱え込んで俺も眠った。
(やっと勇気出してヒロヤくんのところに行ったのかな?)
れなはそっと隣のヒロヤくんの部屋に『防音』の魔術をかけてあげた。
◇
以前、れなとカズミ、リズ、ロアナ、ミヨリ、マルティナでガールズトークした事があって。
まぁ、主にミヨリが喋ってたんだけど……
「最近ガルムがよく絡んでくる」だの「デートに誘ってきてウザいリズさん何とかしてください」だの愚痴ってたけど、
「もうじき城塞都市ムンドの冒険者ギルドに行って暫く帰ってこないから安心して」
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その時の話の中で、カズミは『男の子との初体験』や『何歳ぐらいで初潮がくるのか』とかを聞いてた。
残念ながら、れなもリズもミヨリも(もちろん何も憶えていないマルティナも)男の子との経験なんて無かったから、答えようがなかったんだけど。
ロアナからは、なかなかに赤裸々な初体験の話を聴けた。もう、聴いてるれな達が真っ赤になるぐらい。ロアナ、大人しくみえてかなりえっちだ。
初潮はロアナが8歳、リズとミヨリは10歳だって。れなのこの身体にもいつかくるのよね。本体は女神様なんだけど。
で、ロアナの初潮前にえっちな気分になったり、あそこが濡れたりした事がある。って話を聴いて、カズミがホッとしてたな。多分、カズミはヒロヤくんの事考えてえっちな気分であそこを濡らした事があるんだと思う。
「カズミは心が大人だから、初潮や濡れたりするのも平均より早いと思うわ」
って、れなが小さい声でカズミに教えてあげた。
◇
(今頃、キスとかしてるのかな……)
そう考えると恋愛ものオタクとしては少し興奮する。でもなんだろ?胸の奥がチクリと痛む気がするのは……
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翌朝、やっぱり女の子達に起こされる俺。リズが乗っかってきたのは結構効いた。いや、リズの名誉のためにも言っておくが、別段重かったとかじゃなく『手加減なし』だったからだ。
手早く朝食を済ませて外に出ると、乗り合い馬車2台が既に屋敷の前に停車していた。四頭引きのかなり大きめの馬車だ。一台は客車、もう一台は貨物車のようだ。
「中央広場の停留所に行く前に寄ってもらった」
……今回のうっかり事件を起こした父の、ちょっとした罪滅ぼしのつもりなんだろうな……
手回りの荷物以外は貨物用の馬車に預けて、客用馬車に乗り込む。
座席はいわゆる『在来線』の座席のようで、左右に長椅子が設置されており、奥に扉があって、そこを開くと俺達の座るボックスシートになっている。プライベートが確保されるのはありがたいな。
馬車の背面、つまりボックスシートの奥が長椅子でそこにカズミ、俺、レナが陣取る。
向かい側は、扉を挟んでシングルシートが2つあるので、そこにマルティナとリズ。
「よく考えたら、女子供だけの旅行か。ちょっと道中気を付けないとな……」
「あれ?ヒロヤがアタイらを守ってくれんじゃないの?」
「一人で全員を守るのはキツいよ。みんながそれぞれ気を付けてくれないと」
そんな会話をしているうちに、馬車が走り出した。村の中というのもあるが、サスペンションがいい仕事してるのか意外と揺れは少なく快適だ。
「乗り心地悪くないわね」
俺と同じで初馬車であろうカズミはホッとした様子。
「こりゃ良い馬車だね。安い定期便なんかだと、揺れが酷くて大変なんだよ。おまけにボックスシートとか最高じゃん!」
リズも馬車の快適さに満面の笑みだ。
◆
中央広場で他の客を乗せ、護衛の冒険者達と合流する。
客は俺達以外に中年男性が三人。みんな商人らしい。この村の特産物やギルドから委託を受けたモンスターの素材や鉱石を王都で捌くんだろう。
貨物用の馬車に商品や荷物を積み込んでる間に、俺は馬車内の梯子を登って屋根に出る。
護衛の冒険者は全部で四人。ここの温泉で静養して、王都に帰るついでの仕事だろう。四人とも馬に乗って着いてくるようだ。
「護衛が四人。そんなもんなの?」
ボックスシートに戻ってリズに尋ねると、大体馬車一台につき二人が付くのが普通らしい。
「まぁ、安い馬車になると一人付くか付かないかなんだけどね。この村や王都、ムンド行きの安い便だと、誰かしら冒険者が乗ってるからソイツが護衛代わりみたいなもんでさ。その代わりに運賃安くしてもらったりするんだよ……」
「ねーねー!これ買ってきたから乾杯しようよ!」
ちょっと席を外していたマルティナが『蜂蜜レモン』の瓶を五本もって帰ってきた。
「でかした!旅の安全を祈って乾杯だな!」
リズが早速受け取る。
全員が受け取り、コルク栓を抜いたところでリズが音頭をとる。
「じゃあ、旅の安全を祈って……」
「「「「「かんぱーい!」」」」」
暫くこの味ともお別れなんだな……としんみりしてる隣で、
「……これも交易の商品としてイケるよね……」
とカズミが仕事の顔をして呟いた。
◆
道中、幾度かのトイレ休憩(当然トイレなんてないので森の中とかで)を挟み、御者を交代しながら夜通し走る。明後日の夕刻に最初の宿場町ボルグに着く予定になっている。
護衛の冒険者達も、夜は交代で眠るらしい。貨物用馬車に彼らの寝るスペースはあるそうだ。その間、乗り手のいない馬はカラ馬でもちゃんと着いてくる。賢いな。
「なんか、温泉に浸かる事に慣れちまったから、どうにも『清浄』の魔術だけだと落ち着かねぇよな」
リズが座席で毛布を掛けながら呟いた。
「れなも明日の夜ぐらいには、どこかで水浴びしたい」
「朝になったら、御者に聞いてみるよ。んじゃみんな、揺れるけどなんとか寝るんだよ。おやすみ」
「俺、ちょっと夜風に当たってから寝るよ。おやすみ」
俺は馬車内の梯子で屋根の上に上がった。
(揺れもそんなに無いし、ちゃんと眠れそうだな)
馬車は、森の周囲を回り込むように走る街道を進んでいる。
季節は秋を迎えようとしていた。夜風が涼しくて気持ち良い。馬車の屋根の上で寝っ転がると、満天の星空がとても美しい。前世ではついぞ見れなかった綺麗な夜空だ。
「……ヒロヤ……寝ないの?」
馬車の屋根の開口部からひょこっとカズミが顔を出す。
「いや、そういう訳じゃ無いけど……星が綺麗でさ」
起き上がって側に寄り、カズミの手を取って引き上げてやる。
「ん……いい風……」
薄緑色のリボンでまとめ上げられた後ろ髪を手で撫でつけるカズミ。仕草が色っぽい気がするのは、昨夜ふたりであんな事をしたせいか。
そう考えると、なんか急に恥ずかしくなったので、星空に視線を戻す。
「都会じゃこんな星空見れなかったもんね。ここに来て良かった事のひとつよ」
そう言ってカズミも星空を見上げる。風で乱れる後れ毛を耳の上に指でかきあげる仕草も色っぽい。
「そ、そろそろ降りて寝ないとな」
結局、無意識のうちにカズミを見ていた事に気がついた俺は、赤くなる顔を伏せて馬車の開口部へと移動する。
「ヒロヤ……」
「ん?」
振り返ると、目を閉じて唇を突き出したカズミが。
「ほらぁ。おやすみの……」
「……うん」
軽くチュッとキスをする。
「違う」
むくれるカズミ。
「はい……」
次は蕩けるような大人のキス。ひと通り舌を絡ませあって、
「くちゅっ……むちゅっ……んむっ……」
そして離れた。
「ん……ありがと」
そう言って微笑んだカズミは、もう一度軽く口付けた後、先に降りていった。俺も続いて降りる。
「ちゃんと毛布掛けるんだぞ。おやすみカズミ」
俺が座席に座って毛布を掛けると、隣に寄り添うようにカズミがもたれ掛かってきて目を閉じた。
「なんかゆっくり眠れそう……ヒロヤおやすみ……」
暫く目を閉じて眠りにつこうとしていたが、何故か馬車の壁側にもたれて眠っていたレナも俺に寄り添ってきたので、ずれた毛布を肩まで掛けてやった。
「ヒロヤくんありがと……」
「……起きてたのかよ」
「……今ちょっと……目が覚めただけ……れな……もう眠……るか……ら……」
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