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第5章 狼人族
11 試運転
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農村の真ん中にある広場で試運転を始めると伝えたら、俺たちが持ち込んだ道具を囲んで、いつの間にか大きな人の輪が出来ていた。こんな小さな農村にこんなに人がいたのかって程。
真ん中で今アリームが持ち込んだ道具を組み立てなおしている。
千歯扱はそのままでは使いにくいので、村長の家から持ち出してきた大きな長椅子に寄りかけて紐で固定した。
「じゃあ始めるぞ」
そう宣言して去年の古い麦の穂を持ってきてもらった。試すのは村長のじいさんだ。
じいさんは震える手で一束の麦の穂を今設置した千歯の歯の間に通していく。最初は釘二本分の方。狭い方で失敗すると新しい穂を用意する必要があるからだ。
じいさんが通した麦はそのままスルっと抜けてしまう。
がっかりするじいさんを促してもう一つの千歯を指し示してやった。
気を取り直したじいさんが、再度震える手で麦の穂を千歯の歯に通していく。すると。
「おお、これは!」
じいさんの震える手が数回その歯の間を通すと、バラバラと穂先が折れて下に落ちていった。
感動して何度も試しているじいさんと寄ってきて歓声を上げてる農民は放っておいて、俺は落ちた麦に顔を近づけてよく見てみる。
「ああ、やっぱりな。少し茎が残ってる」
「んぁ?」
俺の横から覗き込んでいたキールが分からないと言うように俺の顔を見た。
「ほら、この穂の所。本当ならこの麦の部分だけ取れれば楽なんだが仕方ないな。今までやってた足で踏んで脱穀する方法よりは何倍も楽だろう」
そう言って俺はキールに幾つか麦の粒を見せてやる。
「こうなったものだけを集めて軽く足踏みしてやれば綺麗に麦だけになる」
「ほう」
キールが落ちた麦を拾って興味深げに観察し始めた。
「それでこっちのはどう使うんだ?」
そう尋ねるキールに俺がニヤリと笑って「見たければこの落ちた穂先を全部拾ってそこの皿に集めろ」とからかうと、文句でも言うかと思えば「分かった」と頷いて素直に拾い出す。それを見た周りの農民たちが慌ててキールを止めて自分たちで拾い始めた。
俺は呆れてキールを見やる。
「お前本当に王族の出か?」
俺の言葉にちょっと顔を顰めながらキールが返事を返す。
「あんなところのことはもうとっくの昔に忘れた」
キールがぶっきらぼうにそう返すと、後ろでテリースが少し悲しそうに微笑んでいた。
「集まったみたいだぞ」
話題を無理やり折り曲げてキールがそう言った。
「ああ、それだけあればいいだろう。ちょっと軽く揉んでおいてくれ」
俺がそう言うと村長が震える手を木のボールに突っ込んで中を掻きまわし始めた。大丈夫かよと思ったらとんでもない。結構な力で揉んでいた。
「ああ、もう十分だ、今度はこっちに持ってきてくれ」
そう言って簡易唐箕の上から少しずつ落とし入れてもらう。その間にテリースが横から風を吹き込むと、まずは全て遠い方の穴に行ってしまった。それを確認したアリームが、あゆみがリクエストした長さを調節する筒を使って風を徐々に遠ざけていく。すると、ある所で麦は片側から、遠い方の穴からはもみ殻だけが落ち始めた。
「おお!」
周りに集まっていた農民と一緒にアリームまで感心した様子で見守っている。
「どうやらうまくいったみたいだな。村長、これを使うとして一体どれくらいの数必要だと思う?」
俺が尋ねると、唐箕に見入っていた村長がハッとしてこちらに顔を向けた。
「ああ、そうですじゃな。この箱の方は村に一台もあれば十分ですじゃろ。こっちの櫛みたいな奴は3、4本は欲しいですじゃな」
「って事は村4つで唐箕4台と千歯扱が16本か。どうだアリーム、出来そうか?」
頷きながら細かい算段を始めたアリームの元に直ぐにキールが寄ってきて、俺の代わりに値段の交渉を始めた。まあ財布はこいつ持ちなんだから任せておこう。
結局半額は村が負担してくれることになった。
よくよく聞いてみるとどうやらピートルとあゆみの間で約束があったらしく、アリーム曰くどれも殆ど原価で作ってくれているらしい。たまに思うが、あゆみのあの不思議な人間対応力は少し見習いたいもんだ。俺が一番苦手な部分だからな。
やることがなくなって暇にしていた俺の所に村長のじいさんが寄ってきた。
「お前さん、前にどこかで会っていませんじゃか?」
ああ、この姿で会うのは初めてだもんな。まあ、別に分からなくても問題ないだろうと「さあ?」ととぼけて置く。因みに俺の頭には布巾を撒いてあるし、尻尾は服の中にしまってある。一見獣人に見えないようにしておかないと色々と問題があるのだそうだ。
「そうですじゃか? どうもよく知っているような気がしますのですじゃが。ええともかく。キーロン様は今お忙しい様ですじゃから貴方様にお伝えしておきますだじゃ」
そう言って少し声を潜める。
「麦がですじゃな。もうすぐ実っちまうんですじゃ」
「はぁあ?」
じいさんの言葉に思わず変な声が漏れた。
「ああ、正確には多分後3日程で刈り取りが必要になるんですじゃが」
「ま、待てよ、この前は2週間って言ってなかったか?」
俺の返事にじいさんが少し目を細めて疑わしそうな顔でこちらを睨む。
「私がそれを伝えたのは村の外の者ではテリース様と一匹の喋る黒い猫だけですじゃが……」
俺は仕方なくじいさんにだけ見える様に服から尻尾をのぞかせた。
「誰にも言うなよ。訳あって人に化けてる」
……あながち嘘じゃないよな。
それを見たじいさんが目を丸くして、だがすぐに納得したようにうなずいた。
「分かりましたじゃ。村の収穫を手伝ってくださる以上猫であろうが人であろうが関係ありませんじゃ」
物わかりのいいじいさんで助かった。そう思いつつじいさんに先を促す。
「それで一体どういう事だ? まだ充分時間はあったはずだろ」
「そうですじゃ。ですが昨日、突然明け方に強い風が吹きましてじゃな。それが駆け抜けた途端、畑と言う畑の麦が突然伸び始め、穂を重くし始めたんですじゃ」
「そんな馬鹿な」
そう言いつつ俺はハッとした。
昨日の朝っつうと俺が変な夢を見て猫に戻っちまったころじゃねぇか?
俺はぞっとした。
ああ、確かに夢の中で緑の草原を走り抜けた気がする。もしあれが麦畑だったら──
「とにかく伝えましたじゃ。村のもんでもこの話はまだ数人にしか話してませんのじゃ。なんと言っても人手に目途も付かないのにこんな話をしたらどんな騒動になるやら」
俺はじいさんの言葉に我を取り戻して改めてじいさんに向き直った。
「いや、早い所それは村の連中に伝えたほうがいい。人手は俺たちが必ず確保する」
安請け合いしたは良いが、本当に見つけられないとこの街はまた詰んじまう。
ああ、これも後でキールと相談か。
俺はため息をつきながらキールの元へと足を向けた。
使えた試作品はそのまま村に残巣ごとにして、運ぶのを手伝ってくれたトーマスに残った千歯扱を持たせた。ついでに唐箕と千歯扱の注文をアリームとピートルの工房に伝えてくれと頼む。最初アリームは自分で行くと言ったが、テリースに睨まれて引きずられるようにして治療院に向かった。
帰り道、俺たちは早速刈り入れの話を始めた。
「はぁ? 三日後だ? お前この前まだ後一週間はあるようなこと言ってなかったか?」
「どうも育ちが早かったらしい。自然の恵に文句言ったって仕方ないだろ」
俺は細かいところははぐらかすことにした。俺とキールは怒鳴りあうようにして兵士の割り振りを考える。
いい加減怒鳴り疲れて治療院に戻ると、先に到着していたアルディが俺たちを待ち受けていた。
「暗くなると余計キーロン殿下の勝機が減ります。今すぐ出ましょう」
結局俺たちは休む間もなく、そのまま治療院を素通りして城門へと向かった。
真ん中で今アリームが持ち込んだ道具を組み立てなおしている。
千歯扱はそのままでは使いにくいので、村長の家から持ち出してきた大きな長椅子に寄りかけて紐で固定した。
「じゃあ始めるぞ」
そう宣言して去年の古い麦の穂を持ってきてもらった。試すのは村長のじいさんだ。
じいさんは震える手で一束の麦の穂を今設置した千歯の歯の間に通していく。最初は釘二本分の方。狭い方で失敗すると新しい穂を用意する必要があるからだ。
じいさんが通した麦はそのままスルっと抜けてしまう。
がっかりするじいさんを促してもう一つの千歯を指し示してやった。
気を取り直したじいさんが、再度震える手で麦の穂を千歯の歯に通していく。すると。
「おお、これは!」
じいさんの震える手が数回その歯の間を通すと、バラバラと穂先が折れて下に落ちていった。
感動して何度も試しているじいさんと寄ってきて歓声を上げてる農民は放っておいて、俺は落ちた麦に顔を近づけてよく見てみる。
「ああ、やっぱりな。少し茎が残ってる」
「んぁ?」
俺の横から覗き込んでいたキールが分からないと言うように俺の顔を見た。
「ほら、この穂の所。本当ならこの麦の部分だけ取れれば楽なんだが仕方ないな。今までやってた足で踏んで脱穀する方法よりは何倍も楽だろう」
そう言って俺はキールに幾つか麦の粒を見せてやる。
「こうなったものだけを集めて軽く足踏みしてやれば綺麗に麦だけになる」
「ほう」
キールが落ちた麦を拾って興味深げに観察し始めた。
「それでこっちのはどう使うんだ?」
そう尋ねるキールに俺がニヤリと笑って「見たければこの落ちた穂先を全部拾ってそこの皿に集めろ」とからかうと、文句でも言うかと思えば「分かった」と頷いて素直に拾い出す。それを見た周りの農民たちが慌ててキールを止めて自分たちで拾い始めた。
俺は呆れてキールを見やる。
「お前本当に王族の出か?」
俺の言葉にちょっと顔を顰めながらキールが返事を返す。
「あんなところのことはもうとっくの昔に忘れた」
キールがぶっきらぼうにそう返すと、後ろでテリースが少し悲しそうに微笑んでいた。
「集まったみたいだぞ」
話題を無理やり折り曲げてキールがそう言った。
「ああ、それだけあればいいだろう。ちょっと軽く揉んでおいてくれ」
俺がそう言うと村長が震える手を木のボールに突っ込んで中を掻きまわし始めた。大丈夫かよと思ったらとんでもない。結構な力で揉んでいた。
「ああ、もう十分だ、今度はこっちに持ってきてくれ」
そう言って簡易唐箕の上から少しずつ落とし入れてもらう。その間にテリースが横から風を吹き込むと、まずは全て遠い方の穴に行ってしまった。それを確認したアリームが、あゆみがリクエストした長さを調節する筒を使って風を徐々に遠ざけていく。すると、ある所で麦は片側から、遠い方の穴からはもみ殻だけが落ち始めた。
「おお!」
周りに集まっていた農民と一緒にアリームまで感心した様子で見守っている。
「どうやらうまくいったみたいだな。村長、これを使うとして一体どれくらいの数必要だと思う?」
俺が尋ねると、唐箕に見入っていた村長がハッとしてこちらに顔を向けた。
「ああ、そうですじゃな。この箱の方は村に一台もあれば十分ですじゃろ。こっちの櫛みたいな奴は3、4本は欲しいですじゃな」
「って事は村4つで唐箕4台と千歯扱が16本か。どうだアリーム、出来そうか?」
頷きながら細かい算段を始めたアリームの元に直ぐにキールが寄ってきて、俺の代わりに値段の交渉を始めた。まあ財布はこいつ持ちなんだから任せておこう。
結局半額は村が負担してくれることになった。
よくよく聞いてみるとどうやらピートルとあゆみの間で約束があったらしく、アリーム曰くどれも殆ど原価で作ってくれているらしい。たまに思うが、あゆみのあの不思議な人間対応力は少し見習いたいもんだ。俺が一番苦手な部分だからな。
やることがなくなって暇にしていた俺の所に村長のじいさんが寄ってきた。
「お前さん、前にどこかで会っていませんじゃか?」
ああ、この姿で会うのは初めてだもんな。まあ、別に分からなくても問題ないだろうと「さあ?」ととぼけて置く。因みに俺の頭には布巾を撒いてあるし、尻尾は服の中にしまってある。一見獣人に見えないようにしておかないと色々と問題があるのだそうだ。
「そうですじゃか? どうもよく知っているような気がしますのですじゃが。ええともかく。キーロン様は今お忙しい様ですじゃから貴方様にお伝えしておきますだじゃ」
そう言って少し声を潜める。
「麦がですじゃな。もうすぐ実っちまうんですじゃ」
「はぁあ?」
じいさんの言葉に思わず変な声が漏れた。
「ああ、正確には多分後3日程で刈り取りが必要になるんですじゃが」
「ま、待てよ、この前は2週間って言ってなかったか?」
俺の返事にじいさんが少し目を細めて疑わしそうな顔でこちらを睨む。
「私がそれを伝えたのは村の外の者ではテリース様と一匹の喋る黒い猫だけですじゃが……」
俺は仕方なくじいさんにだけ見える様に服から尻尾をのぞかせた。
「誰にも言うなよ。訳あって人に化けてる」
……あながち嘘じゃないよな。
それを見たじいさんが目を丸くして、だがすぐに納得したようにうなずいた。
「分かりましたじゃ。村の収穫を手伝ってくださる以上猫であろうが人であろうが関係ありませんじゃ」
物わかりのいいじいさんで助かった。そう思いつつじいさんに先を促す。
「それで一体どういう事だ? まだ充分時間はあったはずだろ」
「そうですじゃ。ですが昨日、突然明け方に強い風が吹きましてじゃな。それが駆け抜けた途端、畑と言う畑の麦が突然伸び始め、穂を重くし始めたんですじゃ」
「そんな馬鹿な」
そう言いつつ俺はハッとした。
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俺はぞっとした。
ああ、確かに夢の中で緑の草原を走り抜けた気がする。もしあれが麦畑だったら──
「とにかく伝えましたじゃ。村のもんでもこの話はまだ数人にしか話してませんのじゃ。なんと言っても人手に目途も付かないのにこんな話をしたらどんな騒動になるやら」
俺はじいさんの言葉に我を取り戻して改めてじいさんに向き直った。
「いや、早い所それは村の連中に伝えたほうがいい。人手は俺たちが必ず確保する」
安請け合いしたは良いが、本当に見つけられないとこの街はまた詰んじまう。
ああ、これも後でキールと相談か。
俺はため息をつきながらキールの元へと足を向けた。
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「はぁ? 三日後だ? お前この前まだ後一週間はあるようなこと言ってなかったか?」
「どうも育ちが早かったらしい。自然の恵に文句言ったって仕方ないだろ」
俺は細かいところははぐらかすことにした。俺とキールは怒鳴りあうようにして兵士の割り振りを考える。
いい加減怒鳴り疲れて治療院に戻ると、先に到着していたアルディが俺たちを待ち受けていた。
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