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短編 山口さんと私の新しい関係(ロス編)3 ★
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モーテルに着くとダンさんがなるべく私達の部屋から遠い部屋を取っていた。
「オレだけ一人です。彩音さんの声が聞こえる、寝れないです」
悪戯っぽく笑いながらそんな事を言って山口さんに蹴られてた。
「彩音、君結構酔ってるだろう」
「え? ああ、多分。マルガリータは結構回りますねぇ」
部屋に入ると山口さんが部屋にあったお茶のカップに水を入れてくれた。
二人でベッドに腰掛ける。
セミダブルで結構大きいのに何となくベッタリとくっついて座る。
部屋は間接照明しかなくて少し薄暗いけど今の私達には丁度いい。
「あんな甘い物大量に飲んで後で気持ち悪くなるぞ」
「山口さんだってちょこちょこ飲んでたじゃないですか」
「味見だけだ。ダンのやつ聞きもしないで一番強いの選んでたからな」
「そうだったんですか?」
「タラシのあいつらしい」
茶化しながら私が飲み終わった水のカップを受け取って戻してくれる。
「でも私そんなにひどくは酔ってませんよ?」
「まあ、ダンがあのまま運転するのはまずかったし……」
私の隣に戻ってきたのにちょっと目線をそらして続けた。
「珍しく酔いが回った彩音が可愛かったから」
そう言って私の頭を抱えて頭の天辺にキスをされた。
真っ赤になってしまう。
な、何か今日は山口さんがやたら甘い気がする。
「え? じゃあそれでホテルって……」
「2時間も待てるか」
そう言って山口さんは優しく私の上半身をベッドに押し倒した。
すぐに私の太腿の横に両膝を付いて私に跨り、そのまま私の顔の両横に手を付いて私を見下ろす。
そこからゆっくり山口さんの顔が近づいてくる。
真っすぐ見つめてくる眼鏡の向こうの山口さんの欲情した目と目があって離せない。
「ここからだっけ? ダンが近づけないのは」
一度止まって小首を傾げる。
「僕には許してくれる?」
山口さんはしっかりと私の目を見つめたまま、私がダンさんに言い渡した絶対領域を超えてゆっくり降りてくる。
「彩音。……ダンと話しすぎだ」
「え? 山口さんの方がもっとダンさんと話してましたよ」
「そういう問題じゃない」
山口さんの顔の接近に恐怖は感じないけど、ドキドキがどんどんひどくなって息が詰まる。
「レストランで僕よりもダンに話しかける事の方が多かった」
肘を折って山口さんの顔がすぐ鼻の先まで近づく。それでも目線は外してくれない。
おでこが先にぶつかる。
「ダンは……男前だしな。気も効くし女にもモテる」
さっきっから山口さん、もしかして……
「山口さん……」
「洋介、て呼んでくれないのか?」
「……洋介さん」
「アイツより僕の名前を呼んでくれ」
「洋介…さん」
まだどうしても慣れない。
でも私が名前で呼ぶと山口さん……洋介さんの目が少しだけ優しくなる。
「洋介さん、好きです。私が好きなのは洋介さんですよ」
そう言って私は洋介さんの首に腕を回す。
「彩音。君が欲しい」
間近ではっきりと目を見て言われてゴクリと喉が鳴ってしまった。
一気に体中が熱くなる。
「分かる?」
そう言って私の身体を引き上げてベッドに乗せて、ゆっくり自分の身体を下ろしてピッタリと私の身体に押し当てる。
既に硬くなっている洋介さんのものが私の太腿に押し付けられた。
ズクンと子宮の辺りに甘いしびれが走る。
反応して身体が勝手に少し仰け反った。
「素直な返事だな」
そう言って間近で微笑む。
それからはぁーっとため息を付いて悔しそうに顔を歪ませた。
「彩音。今更だが……」
「?」
「ゴムがない」
「……まさか今更止めるなんて言いませんよね?」
「だが明日は君のご両親に……」
「してくれないなら明日日本に帰ります」
「……本気か?」
半分以上本気だ。
しっかりと頷く。
洋介さんはもう一度大きなため息を付いて脱力し、私に身を任せる。
その重みがすごく愛おしい。
「君には勝てないな。そんなに欲しい?」
「…………」
返事をしない私の顔を覗き込んで意地悪に笑う。
「彩音も僕が欲しい?」
そんなはっきりと聞かれると答えにくい。
「答えてくれないなら無しだな。僕は辛いけど仕方ない」
「酷いです!」
ニヤニヤ笑いでからかわれてちょっと悔しい。
そこでこの前買った『山口』さんの本を思い出した。
『洋介さんこそ私が欲しいんですよね?』
本からうろ覚えながら台詞を借りる。
そう言って私はベッドの上で洋介さんと体勢を入れ替えて洋介さんのシャツの中に手を伸ばす。
これで上半身を弄るんだったよね?
両手で身体を撫で回すと洋介さんの硬い胸板や締まったお腹の形がはっきりと感じ取れて自分の方が赤くなっちゃう。
えっと、次は。
私は洋介さんによく見えるように自分でボタンを一つずつ外してゆっくりとシャツを脱ぎ捨てた。
本の描写では『たわわな胸』ってなってたけどそんな物は存在しない。
そのへんは脳内変換してもらうしかない。
私はゆっくりとブラの肩紐を腕の方に外して片手でフックを……外せないぞ。
仕方ないので両手で外す。
前でブラを抑えながら肩紐から腕を抜いて最後にブラをそっと落とした。
いつの間にか洋介さんのニヤニヤ笑いは何処かに行っていて目に欲情が灯っている。
私の下手なストリップでもなんとかご満足いただけた様だ。
少しホッとして困った。
本の中の主人公はスカートだった。
今の私は膝丈のレギンスでこのまままたがって始めるのは無理だ。
洋介さんがふっと目元を緩めた。
「彩音ちゃん。僕の本読んだね」
そう言って上体を起こす。
そのまま私を押し出すようにベッドに腰掛けて私を立たせた。
「ここに立って。そこで服を脱いで見せて」
洋介さんは私をベッドに座っている自分の前に立たせてじっくりとわたしを見上げて来る。
私は一瞬どうして良いのか分からなくて躊躇したけどここで止めるのも悔しくて。言われるままに自分が洋介さんの目の前で脱いでいくのもなんかドキドキして、戸惑いながらもレギンスに手をかけて引き下ろす。
「もっとゆっくり。前にかがみながら。そう」
洋介さんの指示のままに前屈をしながら足首まで下ろす。
「一本ずつ足を抜いて。次は下着の横に親指をかけて。そう。そのままゆっくり下げて」
恥ずかしくて喉が震えてくる。
「待って。そこで止まって」
下着が今まさに隠すべきところを外れそうになった所で洋介さんに止められてしまった。
洋介さんの手が伸びてくる。
「ここからは僕が下ろしたい」
洋介さんの欲望の聞き取れる言葉に体中が熱くなる。
洋介さんはベッドに座ったまま前に身体をずらして私の腰を引き寄せ、私のお腹に顔を寄せてキスし始めた。
信じられないほど甘い快感が走って一瞬膝ががくんと落ちそうになる。
「綺麗だ……」
洋介さんの呟きに身体が震えた。
そのままキスを少しずつ下にずらして私の茂みにキスし始める。
もうそのすぐ後ろで自分の身体がすっかり蕩けているのが自分でも感じられて恥ずかしい。
少し身をよじると洋介さんの両手が私の腰を押さえつける。
「そのまま動かないで」
そう言って私の茂みの辺りを食んだり顔を擦りつけたりしながら腰にかけた手の指で器用に下着を少しずつ下に下げ始めた。
「よ、洋介さん、恥ずかしい」
「僕は嬉しい」
素直な返事に戸惑ってしまう。
下着を膝の辺りまで下ろして、でもそこで止められてしまう。
「少し足を開いて」
言われるままに足を開くと今度は下着が降ろせなくなる。
そのまま洋介さんはキスを繰り返し、両手を後ろに回して私のお尻を揉み上げ始めた。
途端尾てい骨のあたりからもムズムズと快感が這い上がって前後からの快感に身体が揺れてしまう。
「まだだめだよ」
私を見上げて来る目が何か輝いて見える。
「ちょっと待って」
そう言って洋介さんがシャツを脱ぎ捨てた。
すぐにまた私に腕を伸ばし私を引き寄せる。
私の太ももの辺りにあたる洋介さんの身体が熱くて私にもその熱が移ってしまう。
洋介さんの手が私の太ももの後ろを撫であげるとつられて腰が前に出る。
そのままお尻を持って前に引き寄せられて、すぐに洋介さんの舌が私の花芯を探り当てて舐め回す。
「あぅっ!」
甘美な刺激が湧き上がって腰が落ちそうになった。
自然に声が漏れた。
恥ずかしくて仕方ないんだけど気持ちよくてしょうがない。
私を舐めてくれる洋介さんの髪がお腹を擽る。
髪が柔らかくて指を差し込んでかき上げてしまう。
すると洋介さんが一瞬舌を止めて甘いため息を付いた。
気持ち良さそうなそのため息が嬉しくて両手で洋介さんの頭を抱え込む。
触られてもいないのに乳首が立ってしまう。
このままずっとしていてほしい気もするけど本を思い出して少し冒険をする。
洋介さんを引き剥がしてもう一度ベッドに押し倒す。
ちょっと驚いた目の洋介さんが可愛い。
ショートパンツの前を外して少し引き下げてゆっくりと下着の前を下ろす。
途端はちきれんばかりに立ち上がった洋介さんの物が重力にあらがって跳ね上がる。
えっと、これを自分で上に乗って腰を下ろして入れるんだよね。
少しずつ膝立ちでベッドに登って膝を進め、位置を調節して狙いを付ける。
自分の身体は十分準備オッケイだし、これで入るはず!
そう思って本の通り腰を沈めたけど洋介さんのものが左右前後に滑って入らない。
洋介さんの本の嘘つき!
情けない顔の私を生唾を飲み込みながら洋介さんが見上げている。私が困っているのに見とれてて助けてくれない。
何度も腰を上げ下げしても入らなくて涙目になってきた。
「彩音。それエロすぎ。僕の本より破壊力ある」
訳の分からないご感想有難うございます!
って心の中で突っ込みながらも諦めて洋介さんのものを押しつぶしながら腰を下ろしてしまう。
「そのままゆっくり前後に腰を動かしてごらん。僕のペニスにこすり付けて」
やっとくれたアドバイスに私は素直に従って腰を揺らし始めた。
すると洋介さんの固くなったものが私の花芯を刺激して快感を与えてくれる。
たまらなくてそこを狙って腰を何度も擦り付けてしまう。
「うっ、待って、もっとゆっくり。でないとこっちが我慢できない」
なだめられて腰を掴まれた。
私の腰の動きがコントロールされてしまう。
「彩音、すごく濡れてる。熱いよ」
そう言いながら、洋介さんもゆっくりと腰を動かし始めた。
快感が波を作り始める。
「待って一旦腰を上げて。中に入りたい」
洋介さんの言葉にお腹が反応して震えてしまった。
ゆっくりと腰をあげると洋介さんが今度は自分のものを自分で支えてくれる。
「彩音、自分で広げてここに押し付けて」
自分で広げるって。
指でってことだよね?
洋介さんにじっくりと見つめられてるのにそれはかなり恥ずかしい。
一瞬戸惑ったけど、中に欲しいのは私だって一緒だ。
我慢して見ない様にしながら自分の指で開いて洋介さんのものに充てがう。
洋介さんのものを大きく開いて咥え込んでいく自分の入り口が指で感じられて恥ずかしいのと、自分の痴態のせいで湧き上がる変な欲情と、ごっちゃになって頭がクラクラしてくる。
半分ぐらいまで自分で腰を下ろしたところで我慢できないと言うように洋介さんが下から腰を打ち付けてきた。
貫かれるような快感に一気に背中が反り上がる。
「すごいね。中がトロトロになってる」
いやらしく言われると恥ずかしさが増して、自分の体勢が居たたまれなくなる。
「僕の本を読んだ罰だよ。本の通りそのまま自分で腰を振るんだ」
それっきり腰を止めてしかも腰を掴んでいた手も離してしまう。
やり場のない恥辱が一層この状況をいたたまれなくして、自分で腰を振り付けると恥ずかしさに彩られて快感がより一層激しくなる。
「ああっ……アンッ……」
少しずつあられもない声が漏れ出した。
そんな私を洋介さんが少し唇を噛んで見上げている。
最初は恥ずかしい方が上だったのにだんだん自分の中のいい所に洋介さんのものが当たり始めて腰を振るのに夢中になり始める。
「自分で好きに動いて……」
そう言って洋介さんは私を見上げながら手を伸ばして私の乳首を転がし始めた。
そこから広がる快感にお腹が引きつって自分でも締め付けているのが分かる。
「くぅっ、彩音のここが凄く締め付けてきて我慢できない」
そう言ってやっと洋介さんが下から突き上げ始めた。
「ふぁっ! あっ、ああんっ、あっ、」
「隣に聞こえてるぞ。良いのか?」
そんな事を言われたってもう止まらない。
私は慌てて自分で自分の口を塞ごうとしたけど、下から激しく突き上げられて体が揺れてしまってそれどころじゃない。
「ひゃ、だめ、声、抑えらんない、洋介さん、止めて!」
「止まるわけ無いだろ! もっと鳴いて、周り中、聞かせてやれ、」
「やだ、変態、みたい、やだ、ああっ、」
「彩音、欲しかったんだろ、ほら、」
「でも、や、あぁうっ!」
奥をゴンゴン音がしそうなほど強く押し上げられてもう真っ白になってきてどうでも良くなった。
「いい、それすごい、もっと…」
「くぅっ、彩音、悪いがもう出る」
洋介さんの言葉に体が燃え上がる。
腰が自然にくねりだし洋介さんの物を絞り上げ始める。
「そのままいって」
「駄目だ、抜くぞ!」
「駄目!!!」
私は思いっきり腰をひねって洋介さんに押し付けて、膝で洋介さんの腰を押さえ込んで締め上げた。
「うわ、馬鹿!」
中で逃げ場も無くビクンビクンと跳ね上がりながら私の中に熱い精液を吐き出すのが感じ取れる。
染み込んでくる精液に身体がボウっと熱くなり、私も震えながら絶頂を迎えた。
「君は僕に明日土下座させたいのか!」
洋介さんがまだ文句言ってる。
私はお構い無しに身体をくてりと洋介さんの上に投げ出した。
すぐに洋介さんが両腕で受け止めてくれる。
「ここまで来たら仕方ないけど。やっぱり彩音ちゃんには勝てない気がする」
そう言ってため息を付きながらでもしっかりと私を全身で抱きしめてくれた。
「オレだけ一人です。彩音さんの声が聞こえる、寝れないです」
悪戯っぽく笑いながらそんな事を言って山口さんに蹴られてた。
「彩音、君結構酔ってるだろう」
「え? ああ、多分。マルガリータは結構回りますねぇ」
部屋に入ると山口さんが部屋にあったお茶のカップに水を入れてくれた。
二人でベッドに腰掛ける。
セミダブルで結構大きいのに何となくベッタリとくっついて座る。
部屋は間接照明しかなくて少し薄暗いけど今の私達には丁度いい。
「あんな甘い物大量に飲んで後で気持ち悪くなるぞ」
「山口さんだってちょこちょこ飲んでたじゃないですか」
「味見だけだ。ダンのやつ聞きもしないで一番強いの選んでたからな」
「そうだったんですか?」
「タラシのあいつらしい」
茶化しながら私が飲み終わった水のカップを受け取って戻してくれる。
「でも私そんなにひどくは酔ってませんよ?」
「まあ、ダンがあのまま運転するのはまずかったし……」
私の隣に戻ってきたのにちょっと目線をそらして続けた。
「珍しく酔いが回った彩音が可愛かったから」
そう言って私の頭を抱えて頭の天辺にキスをされた。
真っ赤になってしまう。
な、何か今日は山口さんがやたら甘い気がする。
「え? じゃあそれでホテルって……」
「2時間も待てるか」
そう言って山口さんは優しく私の上半身をベッドに押し倒した。
すぐに私の太腿の横に両膝を付いて私に跨り、そのまま私の顔の両横に手を付いて私を見下ろす。
そこからゆっくり山口さんの顔が近づいてくる。
真っすぐ見つめてくる眼鏡の向こうの山口さんの欲情した目と目があって離せない。
「ここからだっけ? ダンが近づけないのは」
一度止まって小首を傾げる。
「僕には許してくれる?」
山口さんはしっかりと私の目を見つめたまま、私がダンさんに言い渡した絶対領域を超えてゆっくり降りてくる。
「彩音。……ダンと話しすぎだ」
「え? 山口さんの方がもっとダンさんと話してましたよ」
「そういう問題じゃない」
山口さんの顔の接近に恐怖は感じないけど、ドキドキがどんどんひどくなって息が詰まる。
「レストランで僕よりもダンに話しかける事の方が多かった」
肘を折って山口さんの顔がすぐ鼻の先まで近づく。それでも目線は外してくれない。
おでこが先にぶつかる。
「ダンは……男前だしな。気も効くし女にもモテる」
さっきっから山口さん、もしかして……
「山口さん……」
「洋介、て呼んでくれないのか?」
「……洋介さん」
「アイツより僕の名前を呼んでくれ」
「洋介…さん」
まだどうしても慣れない。
でも私が名前で呼ぶと山口さん……洋介さんの目が少しだけ優しくなる。
「洋介さん、好きです。私が好きなのは洋介さんですよ」
そう言って私は洋介さんの首に腕を回す。
「彩音。君が欲しい」
間近ではっきりと目を見て言われてゴクリと喉が鳴ってしまった。
一気に体中が熱くなる。
「分かる?」
そう言って私の身体を引き上げてベッドに乗せて、ゆっくり自分の身体を下ろしてピッタリと私の身体に押し当てる。
既に硬くなっている洋介さんのものが私の太腿に押し付けられた。
ズクンと子宮の辺りに甘いしびれが走る。
反応して身体が勝手に少し仰け反った。
「素直な返事だな」
そう言って間近で微笑む。
それからはぁーっとため息を付いて悔しそうに顔を歪ませた。
「彩音。今更だが……」
「?」
「ゴムがない」
「……まさか今更止めるなんて言いませんよね?」
「だが明日は君のご両親に……」
「してくれないなら明日日本に帰ります」
「……本気か?」
半分以上本気だ。
しっかりと頷く。
洋介さんはもう一度大きなため息を付いて脱力し、私に身を任せる。
その重みがすごく愛おしい。
「君には勝てないな。そんなに欲しい?」
「…………」
返事をしない私の顔を覗き込んで意地悪に笑う。
「彩音も僕が欲しい?」
そんなはっきりと聞かれると答えにくい。
「答えてくれないなら無しだな。僕は辛いけど仕方ない」
「酷いです!」
ニヤニヤ笑いでからかわれてちょっと悔しい。
そこでこの前買った『山口』さんの本を思い出した。
『洋介さんこそ私が欲しいんですよね?』
本からうろ覚えながら台詞を借りる。
そう言って私はベッドの上で洋介さんと体勢を入れ替えて洋介さんのシャツの中に手を伸ばす。
これで上半身を弄るんだったよね?
両手で身体を撫で回すと洋介さんの硬い胸板や締まったお腹の形がはっきりと感じ取れて自分の方が赤くなっちゃう。
えっと、次は。
私は洋介さんによく見えるように自分でボタンを一つずつ外してゆっくりとシャツを脱ぎ捨てた。
本の描写では『たわわな胸』ってなってたけどそんな物は存在しない。
そのへんは脳内変換してもらうしかない。
私はゆっくりとブラの肩紐を腕の方に外して片手でフックを……外せないぞ。
仕方ないので両手で外す。
前でブラを抑えながら肩紐から腕を抜いて最後にブラをそっと落とした。
いつの間にか洋介さんのニヤニヤ笑いは何処かに行っていて目に欲情が灯っている。
私の下手なストリップでもなんとかご満足いただけた様だ。
少しホッとして困った。
本の中の主人公はスカートだった。
今の私は膝丈のレギンスでこのまままたがって始めるのは無理だ。
洋介さんがふっと目元を緩めた。
「彩音ちゃん。僕の本読んだね」
そう言って上体を起こす。
そのまま私を押し出すようにベッドに腰掛けて私を立たせた。
「ここに立って。そこで服を脱いで見せて」
洋介さんは私をベッドに座っている自分の前に立たせてじっくりとわたしを見上げて来る。
私は一瞬どうして良いのか分からなくて躊躇したけどここで止めるのも悔しくて。言われるままに自分が洋介さんの目の前で脱いでいくのもなんかドキドキして、戸惑いながらもレギンスに手をかけて引き下ろす。
「もっとゆっくり。前にかがみながら。そう」
洋介さんの指示のままに前屈をしながら足首まで下ろす。
「一本ずつ足を抜いて。次は下着の横に親指をかけて。そう。そのままゆっくり下げて」
恥ずかしくて喉が震えてくる。
「待って。そこで止まって」
下着が今まさに隠すべきところを外れそうになった所で洋介さんに止められてしまった。
洋介さんの手が伸びてくる。
「ここからは僕が下ろしたい」
洋介さんの欲望の聞き取れる言葉に体中が熱くなる。
洋介さんはベッドに座ったまま前に身体をずらして私の腰を引き寄せ、私のお腹に顔を寄せてキスし始めた。
信じられないほど甘い快感が走って一瞬膝ががくんと落ちそうになる。
「綺麗だ……」
洋介さんの呟きに身体が震えた。
そのままキスを少しずつ下にずらして私の茂みにキスし始める。
もうそのすぐ後ろで自分の身体がすっかり蕩けているのが自分でも感じられて恥ずかしい。
少し身をよじると洋介さんの両手が私の腰を押さえつける。
「そのまま動かないで」
そう言って私の茂みの辺りを食んだり顔を擦りつけたりしながら腰にかけた手の指で器用に下着を少しずつ下に下げ始めた。
「よ、洋介さん、恥ずかしい」
「僕は嬉しい」
素直な返事に戸惑ってしまう。
下着を膝の辺りまで下ろして、でもそこで止められてしまう。
「少し足を開いて」
言われるままに足を開くと今度は下着が降ろせなくなる。
そのまま洋介さんはキスを繰り返し、両手を後ろに回して私のお尻を揉み上げ始めた。
途端尾てい骨のあたりからもムズムズと快感が這い上がって前後からの快感に身体が揺れてしまう。
「まだだめだよ」
私を見上げて来る目が何か輝いて見える。
「ちょっと待って」
そう言って洋介さんがシャツを脱ぎ捨てた。
すぐにまた私に腕を伸ばし私を引き寄せる。
私の太ももの辺りにあたる洋介さんの身体が熱くて私にもその熱が移ってしまう。
洋介さんの手が私の太ももの後ろを撫であげるとつられて腰が前に出る。
そのままお尻を持って前に引き寄せられて、すぐに洋介さんの舌が私の花芯を探り当てて舐め回す。
「あぅっ!」
甘美な刺激が湧き上がって腰が落ちそうになった。
自然に声が漏れた。
恥ずかしくて仕方ないんだけど気持ちよくてしょうがない。
私を舐めてくれる洋介さんの髪がお腹を擽る。
髪が柔らかくて指を差し込んでかき上げてしまう。
すると洋介さんが一瞬舌を止めて甘いため息を付いた。
気持ち良さそうなそのため息が嬉しくて両手で洋介さんの頭を抱え込む。
触られてもいないのに乳首が立ってしまう。
このままずっとしていてほしい気もするけど本を思い出して少し冒険をする。
洋介さんを引き剥がしてもう一度ベッドに押し倒す。
ちょっと驚いた目の洋介さんが可愛い。
ショートパンツの前を外して少し引き下げてゆっくりと下着の前を下ろす。
途端はちきれんばかりに立ち上がった洋介さんの物が重力にあらがって跳ね上がる。
えっと、これを自分で上に乗って腰を下ろして入れるんだよね。
少しずつ膝立ちでベッドに登って膝を進め、位置を調節して狙いを付ける。
自分の身体は十分準備オッケイだし、これで入るはず!
そう思って本の通り腰を沈めたけど洋介さんのものが左右前後に滑って入らない。
洋介さんの本の嘘つき!
情けない顔の私を生唾を飲み込みながら洋介さんが見上げている。私が困っているのに見とれてて助けてくれない。
何度も腰を上げ下げしても入らなくて涙目になってきた。
「彩音。それエロすぎ。僕の本より破壊力ある」
訳の分からないご感想有難うございます!
って心の中で突っ込みながらも諦めて洋介さんのものを押しつぶしながら腰を下ろしてしまう。
「そのままゆっくり前後に腰を動かしてごらん。僕のペニスにこすり付けて」
やっとくれたアドバイスに私は素直に従って腰を揺らし始めた。
すると洋介さんの固くなったものが私の花芯を刺激して快感を与えてくれる。
たまらなくてそこを狙って腰を何度も擦り付けてしまう。
「うっ、待って、もっとゆっくり。でないとこっちが我慢できない」
なだめられて腰を掴まれた。
私の腰の動きがコントロールされてしまう。
「彩音、すごく濡れてる。熱いよ」
そう言いながら、洋介さんもゆっくりと腰を動かし始めた。
快感が波を作り始める。
「待って一旦腰を上げて。中に入りたい」
洋介さんの言葉にお腹が反応して震えてしまった。
ゆっくりと腰をあげると洋介さんが今度は自分のものを自分で支えてくれる。
「彩音、自分で広げてここに押し付けて」
自分で広げるって。
指でってことだよね?
洋介さんにじっくりと見つめられてるのにそれはかなり恥ずかしい。
一瞬戸惑ったけど、中に欲しいのは私だって一緒だ。
我慢して見ない様にしながら自分の指で開いて洋介さんのものに充てがう。
洋介さんのものを大きく開いて咥え込んでいく自分の入り口が指で感じられて恥ずかしいのと、自分の痴態のせいで湧き上がる変な欲情と、ごっちゃになって頭がクラクラしてくる。
半分ぐらいまで自分で腰を下ろしたところで我慢できないと言うように洋介さんが下から腰を打ち付けてきた。
貫かれるような快感に一気に背中が反り上がる。
「すごいね。中がトロトロになってる」
いやらしく言われると恥ずかしさが増して、自分の体勢が居たたまれなくなる。
「僕の本を読んだ罰だよ。本の通りそのまま自分で腰を振るんだ」
それっきり腰を止めてしかも腰を掴んでいた手も離してしまう。
やり場のない恥辱が一層この状況をいたたまれなくして、自分で腰を振り付けると恥ずかしさに彩られて快感がより一層激しくなる。
「ああっ……アンッ……」
少しずつあられもない声が漏れ出した。
そんな私を洋介さんが少し唇を噛んで見上げている。
最初は恥ずかしい方が上だったのにだんだん自分の中のいい所に洋介さんのものが当たり始めて腰を振るのに夢中になり始める。
「自分で好きに動いて……」
そう言って洋介さんは私を見上げながら手を伸ばして私の乳首を転がし始めた。
そこから広がる快感にお腹が引きつって自分でも締め付けているのが分かる。
「くぅっ、彩音のここが凄く締め付けてきて我慢できない」
そう言ってやっと洋介さんが下から突き上げ始めた。
「ふぁっ! あっ、ああんっ、あっ、」
「隣に聞こえてるぞ。良いのか?」
そんな事を言われたってもう止まらない。
私は慌てて自分で自分の口を塞ごうとしたけど、下から激しく突き上げられて体が揺れてしまってそれどころじゃない。
「ひゃ、だめ、声、抑えらんない、洋介さん、止めて!」
「止まるわけ無いだろ! もっと鳴いて、周り中、聞かせてやれ、」
「やだ、変態、みたい、やだ、ああっ、」
「彩音、欲しかったんだろ、ほら、」
「でも、や、あぁうっ!」
奥をゴンゴン音がしそうなほど強く押し上げられてもう真っ白になってきてどうでも良くなった。
「いい、それすごい、もっと…」
「くぅっ、彩音、悪いがもう出る」
洋介さんの言葉に体が燃え上がる。
腰が自然にくねりだし洋介さんの物を絞り上げ始める。
「そのままいって」
「駄目だ、抜くぞ!」
「駄目!!!」
私は思いっきり腰をひねって洋介さんに押し付けて、膝で洋介さんの腰を押さえ込んで締め上げた。
「うわ、馬鹿!」
中で逃げ場も無くビクンビクンと跳ね上がりながら私の中に熱い精液を吐き出すのが感じ取れる。
染み込んでくる精液に身体がボウっと熱くなり、私も震えながら絶頂を迎えた。
「君は僕に明日土下座させたいのか!」
洋介さんがまだ文句言ってる。
私はお構い無しに身体をくてりと洋介さんの上に投げ出した。
すぐに洋介さんが両腕で受け止めてくれる。
「ここまで来たら仕方ないけど。やっぱり彩音ちゃんには勝てない気がする」
そう言ってため息を付きながらでもしっかりと私を全身で抱きしめてくれた。
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