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第四章 昇進 - Promotion -
24 導く騎士☆
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「久しぶりに組み稽古だ。本気で来てみろ」
どこに行くのかと思えばカラムは真っ直ぐに訓練場に私を連れてきた。そこで訓練用ではない、高価そうな剣を私に一本投げてよこす。自分も同じ剣を手に、肩や足首を回して慣らしながら構えてきた。
「ちょっと待て、なんで突然組み稽古なんだ?」
そう問い返しながらも、ここしばらくの落馬するだけの訓練で鬱憤の溜まっていた私は喜々として準備を始める。カラムと組稽古をするのは楽しい。自分より技量の高い人間に本気で相手させてもらうのは気持ちのいいものだ。
「いいから、準備が整ったら本気でこい」
やけに真剣にそう言われ、スッと気が引き締まる。いくら相手がカラムでも剣を手に相手をするのに緩んだ気分ではやれない。
剣を交え始めてすぐに気づいた。今日のカラムはまるっきり手加減をしてる様子がない。容赦なく吹き飛ばされ、肩の付け根に柄を打ち込まれてウッと息が詰まる。
「まだその手を返す癖抜けきってないな」
「ああ、気をつけてるつもりなんだが」
「つもりじゃ駄目だ。常に意識しろ」
そう言ってから全く同じ太刀筋を繰り返し、私が今度こそ手首を返さずに肩越しに来る一撃を躱した途端、思いっきり背中の真ん中を蹴り飛ばされた。
「手元だけに集中するな。意識は広く、手元は確実に」
カラムの声は冷たく、そして厳しい。今までどれだけカラムに手を抜かれていたのか嫌というほど実感させられる。
結局それから二時間ほど組み続けたところでカラムが「充分だな」と短く言って剣を下ろした。
「痛むか?」
部屋に帰る途中、私が肩の付け根を押さえてるのに気づいたカラムが、気遣わしそうにそう言ってくる。あれだけ自分で私を痛めつけたくせに稽古が終わった途端、憑き物が落ちたようにカラムはいつも通りのカラムになっていた。
「別に大丈夫だ。私だって兵士だからな、この程度は慣れている」
そう答えるとカラムが顔を歪ませてこちらを見る。
「戻ったら風呂に入れよう」
「ん? ああ、そうだな」
おかしな言い方だな。そう一瞬思ったのだがその時は深く考えなかった。
「ま、待てカラム、これは無理だ」
「無理じゃない、早くしろ」
宿舎に戻るとカラムが宿舎の下人に声をかけて一緒に連れてきた。何をするのかと思えば、まるで自分の部屋のように下人たちを引き連れて私の部屋の風呂場に向かい、彼らを使って風呂に湯を張り始める。
本来兵士の各部屋に風呂など付いていないのだが、実は私は限られた士官用の部屋を充てがわれている。宿舎の共同の風呂を私が使うとなると色々問題が置きかねないということで特別に与えられていた。
まあカラムもいい加減何度も私の部屋に通ってくるうちに風呂の存在に気づいていたのだろうが、それでもなぜ突然、勝手に私の部屋の風呂を入れ始めたのかは謎だった。
湯を張り終えた下人を送り出しにカラムも一緒に風呂場から出てくると、浴室から嗅ぎなれない匂いが漂ってきた。少しツンとした薬草臭い匂いだ。
風呂場にいたカラムは湯気にあてられて湿った髪を掻きあげて、「いいぞ、来いよ」と当り前のように私に告げる。
そこから私が風呂はいいと断ると駄目だと返し、それでも私が拒絶して逃げ出そうとすると自分の腕に私を捕まえて、寝技よろしく押さえつけて服を脱がし始める。
「おい、ズボンに手をかけるな、よせ、クソ!」
「あんまり暴れるなラス。そんなふうに拒絶されると変な気分になっちまう」
訳の分からないことを言いながら、カラムが鼻歌交じりに私を剥いていく。シャツはすでに剥がされた。ズボンも半分降ろされてる。今日はつけていたサポーターは、まるで親の仇とでも言うように乱暴に投げ捨てられた。残るは下着くらいだ。
「おいラス、まだ男物の下着使ってるのかよ。下着くらい女性物でも誰も困らないぞ」
「私が困る! 離せ、引っ張るな!」
器用に私を腕の中で剥いていくカラムに、こいつ常習犯なんじゃないかという疑問さえ生まれてくる。結局私の抵抗も虚しくすっかり私を裸に剥いたカラムは、そのまま私を抱えて湯船にゆっくりと下ろした。
「しっかり肩まで浸かれ」
居心地が悪くて逃げ出そうとすると私の肩をカラムの大きな手が押し下げる。そして自分も腕まくりして、風呂の端、私の頭のすぐ後ろに置いた椅子に座り、両手を湯につけて私の肩をマッサージし始めた。
最初は裸を見られてる緊張感と素肌に直接触れるカラムの手の感触に緊張していた私も、カラムの巧みなマッサージのおかげで徐々に緊張を解いていく。
私が少しリラックスし始めるとカラムの指が私の口に何か押し込んだ。ヒンヤリと冷たい、それは瑞々しいサクランボの粒だった。噛みしめると薄皮が弾けて甘い果実の味が口の中一杯に広がっていく。
いつの間に用意してたんだ? サクランボは季節とはいえ、近衛の仕事をしながら用意するのは簡単ではないだろうに。しかもご丁寧に種も外されてる。
私がぼんやりとそんなことを考えている間にも、カラムはマッサージしながら私の口に次々とサクランボを運んでくれる。
カラムの手は軍人らしく硬くがっしりとしていたが、その指先は繊細で私の凝り固まった筋肉を優しく揉みほぐしていく。先程柄をめり込まされた辺りも優しくマッサージして痛み具合を確認しながら「後で軟膏も必要か」と口の中で呟いてる。
カラムが持ち込んでくれたサクランボを全て食べ終わる頃には、水の中で揺蕩いながらすっかりカラムの指先のもたらす心地よさに浸っていた。だから私は、いつの間にかカラムの手が私の胸を包み込んで揉み上げていることにすぐには気づかなかった。
「ん……」
知らず知らずのうちに吐息のような声が漏れ、やっと自分のされていることに気づく。気づいて見上げれば、カラムのうっとりとした表情にいきあった。
「ラス、気持ちいい?」
そう尋ねながら、両手で胸を押し出して指先で乳首を転がし始める。途端、いつもの快感が背中を這いだし、一層声が強く漏れ出してしまう。
「気持ちいいんだね……」
そう言って顔を寄せて見上げていた私にキスをする。
上下逆さのカラムの顔と、いつもとは違う角度で侵入してくる彼の舌に、私は蕩けるように脱力しその快感に身を任せた。
しばらくの間そうやって私の胸を弄んでいたカラムは少し苦しそうにため息をついて「このままじゃのぼせるな」と言って微笑みかける。すっかりボーっと惚けていた私は、カラムの言葉にその通りだなと頷き返した。
「立てるか?」
カラムに支えられて風呂を出ると、本当に少しばかりのぼせていたらしく足元がおぼつかない。そんな私を優しくタオルで包んでカラムがヒョイッと私を抱え上げた。あまりにもあっけなく軽々と持ち上げられて少しばかりムッとする。ここしばらくの訓練の結果、体重は私にとって今非常に微妙な問題だった。
だがそのままカラムにタオルを敷いたベッドに俯せに乗せられ、タオルを引き剥がされてそれどころじゃなくなった。
「おい、何をするつもりだ?」
「マッサージの続きと薬を塗るだけだ」
「待て、やめ…、うわん!」
当たり前というようにそう告げたカラムを止めようとして、代わりに変な声が漏れた。
背中の中心にトロリと何かヒヤリと冷たいものが垂らされたのだ。
「あ、冷たかったか? すまない、そっかそういえば手で温めてから使ってたな」
そう言いながら、カラムの手が今背中にこぼした何かを引き伸ばし、擦りつけ、背中全体を覆っていく。カラムが垂らしたものはどうやらオイルのようだった。撫でまわす間に温められてカラムの手に馴染み、私の背中の上で彼の指をスルスルとすべらせ始める。
「んぁ……」
そのまま局所的にカラムが指を使って肌の下の筋肉や筋の間をなぞりはじめると、そこから得も言われぬ快感がもたらされた。訓練で疲れた筋肉や筋が解されていく感触があまりにも気持ちよく、また肌の上を滑るカラムの温かい手が非常に心地よく、すっかり文句など忘れて思うさま声をあげて堪能してしまう。
そのうちカラムの手が、ちょっと戸惑ったように私の尻を撫でてから私の左右の尻ぺたの中心をギュゥっと強く押し込む。裸の尻をカラムに触られている羞恥心以上にその押し込まれた指の与える刺激が気持ちよすぎて歓喜の声しかあげられない。
「くぁ! アァッ、んっ……そこ! ぁああっ」
そのままカラムの手は私の全身をくまなく這いまわり続けた。すっかり緊張をほぐされぐったりとなった私は、ユラリユラリと波のように寄せては返す心地よい疲労感に誘われるまま、いつの間にか眠りに落ちた。
どこに行くのかと思えばカラムは真っ直ぐに訓練場に私を連れてきた。そこで訓練用ではない、高価そうな剣を私に一本投げてよこす。自分も同じ剣を手に、肩や足首を回して慣らしながら構えてきた。
「ちょっと待て、なんで突然組み稽古なんだ?」
そう問い返しながらも、ここしばらくの落馬するだけの訓練で鬱憤の溜まっていた私は喜々として準備を始める。カラムと組稽古をするのは楽しい。自分より技量の高い人間に本気で相手させてもらうのは気持ちのいいものだ。
「いいから、準備が整ったら本気でこい」
やけに真剣にそう言われ、スッと気が引き締まる。いくら相手がカラムでも剣を手に相手をするのに緩んだ気分ではやれない。
剣を交え始めてすぐに気づいた。今日のカラムはまるっきり手加減をしてる様子がない。容赦なく吹き飛ばされ、肩の付け根に柄を打ち込まれてウッと息が詰まる。
「まだその手を返す癖抜けきってないな」
「ああ、気をつけてるつもりなんだが」
「つもりじゃ駄目だ。常に意識しろ」
そう言ってから全く同じ太刀筋を繰り返し、私が今度こそ手首を返さずに肩越しに来る一撃を躱した途端、思いっきり背中の真ん中を蹴り飛ばされた。
「手元だけに集中するな。意識は広く、手元は確実に」
カラムの声は冷たく、そして厳しい。今までどれだけカラムに手を抜かれていたのか嫌というほど実感させられる。
結局それから二時間ほど組み続けたところでカラムが「充分だな」と短く言って剣を下ろした。
「痛むか?」
部屋に帰る途中、私が肩の付け根を押さえてるのに気づいたカラムが、気遣わしそうにそう言ってくる。あれだけ自分で私を痛めつけたくせに稽古が終わった途端、憑き物が落ちたようにカラムはいつも通りのカラムになっていた。
「別に大丈夫だ。私だって兵士だからな、この程度は慣れている」
そう答えるとカラムが顔を歪ませてこちらを見る。
「戻ったら風呂に入れよう」
「ん? ああ、そうだな」
おかしな言い方だな。そう一瞬思ったのだがその時は深く考えなかった。
「ま、待てカラム、これは無理だ」
「無理じゃない、早くしろ」
宿舎に戻るとカラムが宿舎の下人に声をかけて一緒に連れてきた。何をするのかと思えば、まるで自分の部屋のように下人たちを引き連れて私の部屋の風呂場に向かい、彼らを使って風呂に湯を張り始める。
本来兵士の各部屋に風呂など付いていないのだが、実は私は限られた士官用の部屋を充てがわれている。宿舎の共同の風呂を私が使うとなると色々問題が置きかねないということで特別に与えられていた。
まあカラムもいい加減何度も私の部屋に通ってくるうちに風呂の存在に気づいていたのだろうが、それでもなぜ突然、勝手に私の部屋の風呂を入れ始めたのかは謎だった。
湯を張り終えた下人を送り出しにカラムも一緒に風呂場から出てくると、浴室から嗅ぎなれない匂いが漂ってきた。少しツンとした薬草臭い匂いだ。
風呂場にいたカラムは湯気にあてられて湿った髪を掻きあげて、「いいぞ、来いよ」と当り前のように私に告げる。
そこから私が風呂はいいと断ると駄目だと返し、それでも私が拒絶して逃げ出そうとすると自分の腕に私を捕まえて、寝技よろしく押さえつけて服を脱がし始める。
「おい、ズボンに手をかけるな、よせ、クソ!」
「あんまり暴れるなラス。そんなふうに拒絶されると変な気分になっちまう」
訳の分からないことを言いながら、カラムが鼻歌交じりに私を剥いていく。シャツはすでに剥がされた。ズボンも半分降ろされてる。今日はつけていたサポーターは、まるで親の仇とでも言うように乱暴に投げ捨てられた。残るは下着くらいだ。
「おいラス、まだ男物の下着使ってるのかよ。下着くらい女性物でも誰も困らないぞ」
「私が困る! 離せ、引っ張るな!」
器用に私を腕の中で剥いていくカラムに、こいつ常習犯なんじゃないかという疑問さえ生まれてくる。結局私の抵抗も虚しくすっかり私を裸に剥いたカラムは、そのまま私を抱えて湯船にゆっくりと下ろした。
「しっかり肩まで浸かれ」
居心地が悪くて逃げ出そうとすると私の肩をカラムの大きな手が押し下げる。そして自分も腕まくりして、風呂の端、私の頭のすぐ後ろに置いた椅子に座り、両手を湯につけて私の肩をマッサージし始めた。
最初は裸を見られてる緊張感と素肌に直接触れるカラムの手の感触に緊張していた私も、カラムの巧みなマッサージのおかげで徐々に緊張を解いていく。
私が少しリラックスし始めるとカラムの指が私の口に何か押し込んだ。ヒンヤリと冷たい、それは瑞々しいサクランボの粒だった。噛みしめると薄皮が弾けて甘い果実の味が口の中一杯に広がっていく。
いつの間に用意してたんだ? サクランボは季節とはいえ、近衛の仕事をしながら用意するのは簡単ではないだろうに。しかもご丁寧に種も外されてる。
私がぼんやりとそんなことを考えている間にも、カラムはマッサージしながら私の口に次々とサクランボを運んでくれる。
カラムの手は軍人らしく硬くがっしりとしていたが、その指先は繊細で私の凝り固まった筋肉を優しく揉みほぐしていく。先程柄をめり込まされた辺りも優しくマッサージして痛み具合を確認しながら「後で軟膏も必要か」と口の中で呟いてる。
カラムが持ち込んでくれたサクランボを全て食べ終わる頃には、水の中で揺蕩いながらすっかりカラムの指先のもたらす心地よさに浸っていた。だから私は、いつの間にかカラムの手が私の胸を包み込んで揉み上げていることにすぐには気づかなかった。
「ん……」
知らず知らずのうちに吐息のような声が漏れ、やっと自分のされていることに気づく。気づいて見上げれば、カラムのうっとりとした表情にいきあった。
「ラス、気持ちいい?」
そう尋ねながら、両手で胸を押し出して指先で乳首を転がし始める。途端、いつもの快感が背中を這いだし、一層声が強く漏れ出してしまう。
「気持ちいいんだね……」
そう言って顔を寄せて見上げていた私にキスをする。
上下逆さのカラムの顔と、いつもとは違う角度で侵入してくる彼の舌に、私は蕩けるように脱力しその快感に身を任せた。
しばらくの間そうやって私の胸を弄んでいたカラムは少し苦しそうにため息をついて「このままじゃのぼせるな」と言って微笑みかける。すっかりボーっと惚けていた私は、カラムの言葉にその通りだなと頷き返した。
「立てるか?」
カラムに支えられて風呂を出ると、本当に少しばかりのぼせていたらしく足元がおぼつかない。そんな私を優しくタオルで包んでカラムがヒョイッと私を抱え上げた。あまりにもあっけなく軽々と持ち上げられて少しばかりムッとする。ここしばらくの訓練の結果、体重は私にとって今非常に微妙な問題だった。
だがそのままカラムにタオルを敷いたベッドに俯せに乗せられ、タオルを引き剥がされてそれどころじゃなくなった。
「おい、何をするつもりだ?」
「マッサージの続きと薬を塗るだけだ」
「待て、やめ…、うわん!」
当たり前というようにそう告げたカラムを止めようとして、代わりに変な声が漏れた。
背中の中心にトロリと何かヒヤリと冷たいものが垂らされたのだ。
「あ、冷たかったか? すまない、そっかそういえば手で温めてから使ってたな」
そう言いながら、カラムの手が今背中にこぼした何かを引き伸ばし、擦りつけ、背中全体を覆っていく。カラムが垂らしたものはどうやらオイルのようだった。撫でまわす間に温められてカラムの手に馴染み、私の背中の上で彼の指をスルスルとすべらせ始める。
「んぁ……」
そのまま局所的にカラムが指を使って肌の下の筋肉や筋の間をなぞりはじめると、そこから得も言われぬ快感がもたらされた。訓練で疲れた筋肉や筋が解されていく感触があまりにも気持ちよく、また肌の上を滑るカラムの温かい手が非常に心地よく、すっかり文句など忘れて思うさま声をあげて堪能してしまう。
そのうちカラムの手が、ちょっと戸惑ったように私の尻を撫でてから私の左右の尻ぺたの中心をギュゥっと強く押し込む。裸の尻をカラムに触られている羞恥心以上にその押し込まれた指の与える刺激が気持ちよすぎて歓喜の声しかあげられない。
「くぁ! アァッ、んっ……そこ! ぁああっ」
そのままカラムの手は私の全身をくまなく這いまわり続けた。すっかり緊張をほぐされぐったりとなった私は、ユラリユラリと波のように寄せては返す心地よい疲労感に誘われるまま、いつの間にか眠りに落ちた。
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