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第六話 琥珀よ! 琥珀よ!

琥珀よ! 琥珀よ!

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 日本のどこにでもある田舎の夏休み、少年は今日も一人で外で遊んでいた。
 友達が居ないわけではない。この村は子供そのものが少ないのだ。
 学校は小学校と中学校を兼ねていて、生徒数は合わせて六名。
 小学生は少年の他に一名在籍しているが、都会の中学を受験するらしく、この夏休みは都会の塾に行っている。
 川で岩魚採りでもするかと少年は思い川へ向かった。
 道ですれ違うトラクターに乗ったおじちゃんが声を掛けてくる。
 「たあ坊、今日はどこ行くさ?」
 「川で魚ばとるったい」
 「そうか、河童に気をつけな。ほら、お守りだ」
 そう言っておじちゃんはキュウリを投げた。
 「あんがとおじちゃん」
 少年はお礼を言い、川へ駆けていく。
 そこにはゴツゴツとした岩と太陽の光と水のせせらぎだけがあるはずだった。
 だが今日は違った。
 川辺には白いワンピースをまとった少女が脚を水にさらしながら空を眺めていたのだ。
 「こんにちは、現地の子?」
 少女は少年に語りかける。
 「うん」と少年は答える。
 見たことの無い少女だった。
 テレビの中から出て来たような美少女だった。
 「あたしリアン。あなたは?」
 「颯太そうた
 少年はぶっきらぼうに答え、手に持ったキュウリを突き出す。
 「やる」
 「あら、ここの食べ物。ありがと」
 リアンはキュウリを受け取ると、手に持った四角い板を取り出し、何か調べ始めた。
 あれがスマホとかいうやつなのだろう、さすが都会っ子はオシャレやなと颯太は思った。
 「いただくわ」
 リアンはキュウリを口に運ぶ。
 パキンと小気味いい音を立ててキュウリが折れた。
 「とってもおいしいわ」
 「おじちゃんのキュウリは最高ったい」
 颯太はリアンがキュウリを食べる姿から目を逸らす事が出来なかった。
 「ごちそうさま。ねえ、あたしお盆休みの間、ここに遊びに来たの。一緒に遊んでくれる?」
 リアンは颯太の手を握り、その大きな瞳で見つめた。
 「も、もちろんさ!」
 颯太は思った、たとえ今ここで河童が襲ってきたとしても、リアンを守ろうと。
 少年は恋に落ちた。
 
 
 「痛っ!」
 「こら颯太! おもちゃはちゃんとなおしなさい!」
  ※作者注:「なおす」→「かたずける」の意味の方言
 「はーい」
 少年は気のない返事をする。
 「どうしたんだい母さん」
 リビングで新聞を読んでいた男が声を掛ける。
 「何でもないわ、あなた。ただビー玉を踏んだだけよ。痛かったわ」
 「颯太のおもちゃか。ここの所、元気いっぱいだったのに、昨日から元気がないな。どうかしたのか」
 「彼女が街に帰るんですって。それでしょげているのよ」
 「そうか、ちょっと見てくるか」
 男は立ち上がり、颯太の部屋に向かう。
 颯太は床に座り込み、新聞の折り込み広告と貯金箱をにらめっこしていた。
 「なあ、父ちゃん」
 父の到来に気付いた颯太は顔を上げて言った。
 「デパートに行きたか」
 「よかよ。何が買いたいものがあるっとか。ゲームか?」
 父親の問いに少年が首を振る。
 「ううん、これ」
 颯太は広告の一部を指さす。
 そこには『世界の宝石展』と書かれていた。
 色を覚える年頃かなと父親は思った。
 
 
 
 
 「あー今日も順調に……」
 管理惑星コテラの駐在員ビクターが惰眠を貪ろうとした時、それは起こった。
 「マスター、先日観光で訪れましたトロイ星人の家族が第一種管理物質を持ち出していた事が判明しました」
 メイの報告にビクターが眉をひそめる。地球で学んだジェスチャーの一種だ。
 「第一種管理物質って?」
 ビクターの問いにメイは答える。
 「琥珀です。当事者は現地人からの善意の贈答物だと主張しています」
 「本当ならばひと財産だな。本当ならば、な」
 「いずれにせよ、当事者同士での確認が必要ですね」
 「ああ、飛鳥にも協力してもらわないとな」
 安楽椅子から立ち上がり、ビクターは外出の準備を始めた。
 
 ピンポーン
 玄関のベルが鳴る。
 「どちら様ですか」
 中から女性が出て来た。
 「はじめまして、入国管理局の者です。本日は颯太君にお伺いしたい事があり参りました」
 背広を着たビクターとリクルートスーツを身にまとった飛鳥が挨拶をする。
 その後ろにはリアンとその両親が控えていた。
 「颯太が何か?」
 入国管理局という固い肩書に警戒してだろう、颯太の母親と思われる女性の声のトーンが下がる。
 「ああ、特に大きな問題じゃありませんわ。颯太君がこちらのリアンちゃんにプレゼントしたアクセサリーの件で確認したい事があるのです。颯太君はいらっしゃいますか」
 飛鳥が訊ねる。
 「ええ、颯太ー、颯太ー、ちょっといらっしゃい」
 「母ちゃん、なにー」
 家の奥から少年が駆けて来る。
 「リアンちゃん!」
 颯太の声に喜びの色が混じる。
 「颯太君、久しぶり」
 「どうしたん? 街に帰ったんじゃなかったと?」
 「街に帰ろうとしたのよ。でもね、管理わ……」
 「ここからは、僕が話しましょう」
 二人の声を遮ったのはビクターであった。
 「颯太君、これは君がリアンさんにプレゼントした物ですか?」
 腰を屈め、目線を少年のものに合わせビクターが訊ねる。これも長い地球駐在で身に着けた所作だ。
 ビクターが示したのは半透明の黄色の塊、植物の弦で出来た糸が絡まりブレスレット状になっている。
 リアンとその背後の両親から緊張の気配が高まる。
 「そうとよ。それがどげんしたっと?」
 「いや、それなら良いのです」
 ニコッと笑ってビクターは立ち上がった。
 「お騒がせしました、奥さん。ご協力ありがとうございます。これはつまらない物ですが」
 そう言ってビクターは四角い包みを渡す。
 飛鳥に頼んで買ってもらった地元で有名なカステラ菓子の包装だ。
 「あら、これはご丁寧に。でも、一体何ですの? 私にはさっぱりですわ」
 「ああ、当国では関税の税率が購入した場合と、譲渡された場合で税率が違うのですよ。譲渡の場合は低くなりますので、念のため確認させて頂きました」
 「あら颯太、そんな高い物をどうしたの?」
 「父ちゃんとデパートに行って、お年玉を使ったんたい」
 「あなたー、ちょっと来てー」
 「なんだい。おっカステラじゃないか」
 奥から出て来た父親は妻の手にある菓子の包みを見て笑みをこぼす。
 「あなた、ちょっと」
 二人はビクターに背を向け小声で話す。
 「颯太がプレゼントしたアクセサリーって高いものなの?」
 その問いは現金なものである。
 「ああ、高かったぞ、税込み四千九百八十円だ」
 「あら、意外と高かったのね」
 「颯太がなけなしの五千円札を使ったくらいに高いさ」
 それは確かに高かった。少年の小遣いからすれば。
 「奥さん、どうかいたしましたか?」
 「いいえ、何でもありませんのよ」
 おほほと颯太の母親は笑った。
 「颯太君、本当にいいの? こんなに高い物を」
 リアンが颯太の目を見つめ問いかける。
 「ええたい。ええたい。お返しにビー玉いっぱいもらったけんね」
 颯太は再び会えた喜びに笑う。
 「それでは、失礼します」
 そう言ってビクターと飛鳥、リアンとその両親は去って行った。
 それを颯太は一同の、リアンの姿が小さく、消えるまで手を振っていた。
 
 
 「おめでとうございます。これは現地人からのプレゼントである事が確認出来ました。こちらが管理局からの証明書になります」
 その証明書を受け取るとリアンの両親はズンドコズンドコと上下運動をした。
 トロイ星人の最大級の喜びの表現である。
 「ありがとうございます」
 「でかしたぞ※△%!」
 それがリアンの本名なのだろう。
 聞き取れない音を耳にした飛鳥は思った。
 そしてリアン一家はズンドコズンドコを踊りながらコテラを後にした。
 
 「ねえ、ビクター、リアンちゃんとその家族は何であんなに喜んでいたの」
 一家を見送った後、飛鳥が尋ねる。
 「そりゃあ、あんなに高価なプレゼントをされれば喜ぶさ」
 ビクターは答える。
 「プレゼントって琥珀のブレスよね。そんなに高いの?」
 「飛鳥、馬鹿なお前に逆に質問しよう。地球で最も高価な宝石は何だと思う?」
 「ダイヤモンドじゃないの?」
 「だからお前は馬鹿なのさ」
 くくくといやらしいわらいを上げるビクターの姿に、飛鳥は少しムッとした。
 「ダイアなんて人工的にいくらでも合成出来るさ。天然物であったとしても生命居住可能領域ハピタブルゾーンンから外れた惑星で、火山活動の活発な星からいくらでも取れる。例えば木星の衛星とかにね」
 そう、宇宙にありふれた元素である炭素の結晶構造物、すなわちダイヤモンドは銀河連盟の中では価値は低い。
 「ダイヤなんて宇宙駄菓子屋でビー玉とかおはじきのようなおもちゃとして子供の小遣いで買えるレベルで売られているよ」
 ビクターは続けて言う。
 「じゃあ、ルビー? エメラルド? 金?」
 「どれも違うさ。だから現地人は馬鹿なんだ。
 無機物の結晶や元素そのものは安定であれば宇宙にはあふれている。
 論理的に考えてみろ、宝石の値段を決める物はなんだ?」
 ビクターが飛鳥に問いかける。
 「えーっと、美しさかな」
 「うん、それは一要素ではあるな、だが美的感覚は宇宙人によって様々だ。それ以上に重要な要素がある」
 「ええと」
 飛鳥が言葉に詰まる。
 「よく考えろ、地球の中学生でも学ぶぞ」
 ビクターのヒントに飛鳥がポンと手を叩く。
 「わかった! 需要と供給でしょ!」
 「そう、需要は宇宙人毎の美意識に関わるので様々だが、重要なのは供給だ。つまり希少性だ」
 「では再質問だ。宇宙規模で見て、地球にある希少性の高い宝石とは何かな?」
 再びビクターが飛鳥に問いかける。
 「ええと、無機鉱物は宇宙規模だと大量に算出される惑星があるから……わかったわ! 真珠ね!」
 「さっきより近くなったけど不正解。
生物由来に目を付けたのは良いけど養殖で大量に生産可能な物は価値が一段落ちる」
 「じゃあ生物由来で養殖出来ない宝石……ああ、それで琥珀に行き着くわけね」
 「そう正解だ」
 「でも琥珀ってそんなに価値あるの? 子供のお年玉で買えるレベルだよ」
 そう、虫入りや、高級琥珀もあるが、安価なもの、いわゆるクズ琥珀と呼ばれる物であれば、あの颯太少年の小遣いでも買う事が出来る。
 「そうか、レアリティの面では琥珀は極少だぞ」
 コーヒーを一口啜り、ビクターが解説をする。

 「まず、樹液を出す植物が必要だ。それに、その星の進化の過程で植物とそれを傷つける生物の登場が必要になる。地球では昆虫だな」
 手をクルクルと回し、ビクターは虫を表現する。
 「それも大量にだ。少量ではその樹液の量が十分に出ないし、植物側も樹液を大量に出す進化を遂げない。樹液の量が少なければ月日を経て分解されてしまう」
 続けて腕を大きく広げ、その雄大さを表現する。
 「その上、琥珀化するには最低でも万を超える年月が必要だ。地球産の琥珀は億年を超える年月を経ている。人工的に作ろうとしても年代測定でばれてしまう。つまり、琥珀は生命の居る星にしか存在せず、その中でも高分子の体液を同じ地点に流し続ける生物が進化した星に限られ、億を超える年月を経て誕生する。しかも一定の美しさも兼ね備えている。これが宇宙規模でどれだけ希少か分かるかね」
 「そう言われると、すごくレアな感じがするわ。ウルトラレアの上、コズミックレアみたいな」
 飛鳥は自分の感想をスマホゲームのレアリティで例えた。
 「この駐在所でも琥珀の輸出は極めて制限している。地球環境と銀河経済に影響を与えない為にね。だから持ち出すには原住民、つまり地球人が自主的に友好の証として渡した物に限られている。その価値はこんな小さな琥珀でもあの家族が一生食うに困らないレベルにある。しかも!」
 「しかも!?」
 「今回はそれだけじゃない。それが飛鳥には分かるかな。プレゼントに最も重要なものだ」
 ちらりと視線を向け、ビクターは再び問う。
 「わかるわよ。気持ちでしょ」
 そう、これだけはわかる。飛鳥が自分がプレゼントを贈る側、貰う側になった時に最も重視するものだ。
 「おっ! ちょっと賢いじゃないか。そう、宇宙人の中には物に込められた思念を感じ取る出来る種族もいる。固く言えば残留思念。地球人っぽくロマンチックに言えば”想い”だな」
 「そうね。それが何よりも価値があると言われれば、あたしも納得だわ」
 そう言って飛鳥は地球の片田舎の少年へ思いを馳せた。
 「そうさ、地球でも最近有名だろう。ブラッドダイヤってやつが」
 「紛争地帯で採れたダイヤの事ね」
 「そう、そんな物は想いが見れる宇宙人にとっては最悪の物だ。だが、少年の淡い恋心が込められた、美しい希少価値のある宝石。これは素晴らしく美しく貴い物になるのさ。天文学的な、文字通り、星すら買える価値があるのさ」
 大仰に、そして少し羨ましそうにビクターは語った。
 
 その頃、話の渦中の片田舎では、
 「いたっ! あいたぁ!」
 颯太の母親が掃除中に踏んだビー玉に悲鳴を上げていた。
 「こらっ、颯太! ちゃんとなおしなさいと何度言ったらわかるの!」
 「母ちゃんゴメン! 今なおす」
 颯太は床にちらばったビー玉をおもちゃ箱に片付け始めた。
 「もう、颯太ったら」
 ぷりぷりと怒りながら、母親はリビングに戻る。
 「そんなに怒らなくてもいいじゃないか、母さん。颯太は彼女が外国に戻って傷心しているんだ」
 「それはわかりますよ。でもねあなた」
 「なんだい」
 「あのビー玉、いつもより硬い気がしたのよ」

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話のオチは、最後に母親が踏んだビー玉はリアンが宇宙駄菓子屋で買ってプレゼントしたダイヤモンドだったという話です。
はい、この後書きから読んだ人! ダメですよ、本編をちゃんと読んだ後にしないと。
サブタイトルの元ネタは「虎よ、虎よ!」からです。
宇宙時代にはダイヤモンドがありふれているとか、木星の衛星で大量に掘り出されるという話はよくありますよね。
なら、地球で最も価値のある宝石は何かという所で話を作ってみました。
タイトルがすごくネタバレになってしまっていますが……
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