上 下
129 / 411
第五章 遠征する物語とハッピーエンド

比翼の鳥と洗い(後編)

しおりを挟む
◇◇◇◇

 「酒呑さん、それだけじゃないでしょ。コチに込められた意味は」
 「ん? 珠子は何を言っているのだ?」

 んふふ、やっぱり気付いてないみたい。
 これがあたしの一の太刀!

 「酒呑さんはこの”コチの洗い”にあなたの気持ちを込めたとおっしゃいましたけど、それに偽りはありませんよね?」
 「無論だ。この”コチの洗い”に込めたのは嘘偽りの無い俺様の本心だ。しかし何故、そんな事を?」
 「”コチの洗い”、それは洗われて綺麗になったコチを示します」
 「その通りだな」
 「ではヒント。和歌でと言えば?」

 和歌には言葉遊びに気持ちが込められている事が往々にしてあるの。
 そして、平安の世に生きた酒呑童子さんも茨木童子さんも、それは身についているはず。
 ”鯉こく”に茨木童子さんが”恋の告白”を込めたなら……
 
 「コチと言えば『東風こち吹かば……』やねぇ。菅原道真すがわらのみちざねやったっけ」
 「そうだな」

 思っていた通り、ふたりは和歌にも明るい。
 だったら、次のヒントであたしの意図に辿り着くはず。
 
 「うんうん、その通りです。では東風こちの別名は?」
 「それは東風ひがしかぜであろ……」
 「せやねぇ……」

 一瞬の間の後、ふたりの顔が紅潮した。

 「珠子! お前! 俺様をたばかったな!」
 「いややもうー、酒呑ったらー」

 きっと酒呑童子さんの紅潮は恥ずかしさのせい。
 そして茨木童子さんの紅潮は恋する乙女心のせい。
 やっぱりふたりは気付いたみたい。
 東風こちには別の読み方があるの。
 東風ひがしかぜとか、東風あゆのかぜとか。

 そして”東風あいのかぜ”とも読む。

 ちなみに同じ東から吹く風でも東風こちは春の季語で、東風あいのかぜは夏の季語。
 そして今は夏!
 やっぱりこいを投げられたなら、あいで返さないとねっ!

 「へへーん、しりませーん。そして、さっきの酒呑さんの言葉を録音したデータがここに!」

 あたしがスマホをタップすると、そこから酒呑童子さんの声が再生される。

 『この”コチの洗い”に込められたのは嘘偽りの無い俺様の本心だ』

 「これぞ人類の叡智! スマホ録音機能による言質の取得! へへーん」

 ボンッ

 酒呑童子さんの手が一瞬きらめいたかと思うと、あたしのスマホが粉々に砕け散った。

 「あ゛あ゛あ゛ぁぁぁー! あ゛だしのスマホがぁー!!」
 「うん、これで俺様の恥ずかしい音声なぞは闇へと消えたな」

 そう言いながら、不敵にふっふっふっと酒呑童子さんがわらう。
 少し恥ずかしさを隠しながら。

 「ぐっふっふっ」
 「なんだ、そのいやらしい声は?」
 「ここにあたしのセカンド端末がありまーす! ほい、ログインしてピコっと」

 『この”コチの洗い”に込められたのは嘘偽りの無い俺様の本心だ』

 Wi-Fiを通じて、再び酒呑童子さんの音声がスマホより再生される。

 「んふふー、この通り、音声データはバックアップしていますよ。何なら百台を超える端末にデータを落とす事も可能です」
 「珠子! そのとやらを消せ! 消さないなら俺様が再びそのとやらをこの世から消滅させてやる!」
 「珠子はん! そのデータをウチにも!」

 立ち上がった酒呑童子さんの妖力ちからが高まり、茨木童子さんの手が上がる。

 「端末を何台消滅させても無駄ですよ。この録音データはクラウドに上げていますから」
 「く、くらうど? 玄人くろうとが守っているということか?」

 うーん、やっぱり平安に生きた酒呑童子さんはITには疎いようですね。

 「酒呑、クラウドは人間が作ったデータを管理サーバーに上げるシステムや。今頃、酒呑の録音データは遠く離れたサーバーに保存されとるで」

 おっ、平安から現代まで生き抜いた茨木童子さんはITにも明るい。

 「そ、そのサーバーとやらはどこにある!? 俺様が直々に叩き壊してやる!」

 乏しいIT知識ながらも大体のシステムを理解したのか、酒呑童子さんがデータの破壊にやっきになる。
 でもね、きっと無理!

 「……ええと、日本のどこかでしょうか?」
 「ひょっとしたらアメリカにバックアップがあるかもしれへんねぇ」
 「ええ、それに別の物理ストレージに移されているかもしれません」
 
 あたしも林檎社のサーバーがどこにあるか知らない。
 というか一般には公開されていないの、セキュリティの問題で。
 
 「多分、候補となる日本とアメリカの数百ヶ所の町を同時に灰塵かいじんに帰せば、データは無くなるんじゃないでしょうか。できないと思いますけど」

 順番にじゃなく、って所が難易度高いわよね。
 というか、できっこないっす!
 まだ林檎社の株を買い占めて該当データを消すように働きかけた方が現実的なくらい。
 1000億円くらいあれば何とかなるんじゃないかしら。

 …
 ……
 ………

 「た、珠子……、珠子さん、そのデータを消して頂けないでしょうか?」

 物理的にクラウドデータを消す事が不可能だという事を理解したのか、酒呑童子さんが少し媚びるような声であたしにお願いしてくる。
 
 「えー、どうしよっかなー、さっき壊されたスマホって結構したんだけどなぁー」
 「い、茨木……珠子に金を……」
 「えー、どうしよっかなー、珠子はんに味方すれば酒呑のボイス聞き放題やしなぁー」

 酒呑童子さんが茨木童子さんに視線を送るが、彼女はそれを、ふふふーんと受け流す。

 「ええい! わかった! お前とふたりっきりの時に何度でも言ってやるから! 珠子を金で懐柔しろ!」

 ひどい言い草ですね!
 ま、あたしも鬼じゃないので、金で懐柔されますけど!
 酒呑童子さんの命令風の懇願に「ひゃっほー! 珠子はんこれくらいでどうや?」と茨木童子さんが示した額はかなりのもの。
 あたしも納得のお値段です!

 「まったくもう、聞きしに勝る金の亡者だな……」

 ドカッと腰を下ろし、酒呑童子さんは再び包丁とまな板に見合う。
 そこには、まだサクのままのコチの半身。
 そして、酒呑童子さんの視線がふと横を見ると、そこにはキリっと冷えた日本酒の瓶が。

 ピコーン

 何かを閃いたように彼はサクから刺身を切り出すと、

 「なあ珠子、魚の臭み取りには酒を使うとも言っておったな」
 「はい、日本料理では定番です」
 「ではこういうのはどうだ?」

 そう言って酒呑童子さんは酒瓶を持ち上げ、その中身を水と氷水の器に注いだ。
 
 かかった! 
 んっ、ふっふっ、誰がその酒瓶を置いておいたとお思いです?
 もちろんあたし!
 そしてそれは二の太刀! き餌のトラップなのよ!

 「うん、やはりこっちの方が美味い。俺様好みだ」

 酒呑童子さんは日本酒が入った水と氷水で作られた”コチの洗い”に舌鼓を打つと、

 「茨木、お前もどうだ?」

 『どうだ俺様の工夫は』とばかりにそれを茨木さんへと差し出した。

 ヒットォー!!

 あたしの中で心のリールが大回転!

 「あら、こっちもええなぁ。水魚の交わりの洗いに酒を加えるなんて、ほんに酒呑はセンスあるわぁ」

 比較的、現代知識に明るい茨木童子さんも、その意味はわからないみたい。
 そうよね、料理界に席を置いていないと、普通は知りませんよね。

 「酒呑さんが今やったお酒と水で洗いを作るのも料理界の技法のひとつですよ。でも、そこに自力で辿り着くなんて、想像力が豊かですね」
 「そうか、ま、人間が1000年かけて積み上げた技法に、俺様はわずか半日で辿り着いたという事か。この分なら料理で天下を取れそうだな」

 うわー、明らかに料理が趣味のオヤジっぽい言い方。

 「では、その酒と水で作ったものを何と呼ぶかご存知ですか?」
 「知らぬな」
 「うちも知らへんなぁ」

 そう言いながら、ふたりは”コチの洗い”を口に運ぶ。

 「へへへー、それは『玉酒たまざけ』って言うんですよ。水魚の交わりに酒を加えて玉酒たまざけとする、その料理に込められた意味は!」

 『玉酒たまざけ』、その言葉にふたりの箸が止まる。
 平安の世に生まれたふたりにはわかるはず。
 今日の料理には平安時代よろしく言葉遊びが含まれているのだから。

 この”水魚の交わり”を表した”コチの洗い”、そして玉酒たまざけ
 魚は女を茨木童子さんを、酒は当然酒呑童子さんの暗喩。
 コチは東風こちから愛の風あいのかぜに通じる。
 そこに、玉酒たまざけたまが加わると……それが意味する所とは!?

 「珠子! お前も俺様と茨木の睦事むつごとに加わりたいと言うのか!? よいぞ!」
 「いややもう、珠子はんたら破廉恥やねぇ。まぁ珠子はんは恩人やし、ちょっとなら……」

 ふたりが顔を赤らめながら、あたしに熱い視線を送る。

 「ちっがーう! 玉酒たまざけたまは珠子のたまじゃありません! 玉姫たまひめたまです! つまり、水魚の交わりを表現した”コチの洗い”に酒を加えて玉酒にするって事は!」

 まったくもう、水魚の交わりにたまが加わる事を、珠子のたまが加わると思って退廃的な情事だと解釈するなんて、勘違いもはなはだしいわ。
 あたしは茨木童子さんから酒呑童子さんを横取りするなんてこれっぽっちも思っていないのに。
 玉姫は言わずと知れた酒呑童子さんのお母さま。
 その意味に気付いたのか、酒呑童子さんの顔が箸から刺身がポロリと落ち、茨木童子さんの頬が喜色に染まる。

 「いややもう、酒呑たら~。玉姫様にウチを紹介したいやなんて~。そりゃ玉姫様とは昔から知っとるけど、こうハッキリと申し込まれると照れるわぁ」

 そう、それが意味する所は『玉姫母さまにお嫁さんの茨木童子さんをを連れてご挨拶したーい』!
 そんな意味になるのです。

 「ん、もう。本当ならウチはふみを通わせて申し込まれたかったんやけど、今は同居中やさかい料理での申し込みで許したる」

 平安の世の貴族の恋愛はふみによる歌のやり取りが一般的。
 おそらくは平民の、ううん、もっと身分が低かったかもしれない茨木童子さんの憧れが、今、料理で成就した。

 「ちょ、ちょっと待て! 俺様は知らなかったのだ! これが玉酒たまざけだという事を!」
 「あれ~『男なら好いた女の前での言葉や行動には責任を持つべきだ』なんて言ってませんでしたっけ~」

 あたしはそう言うと、セカンド端末を操作し、そこから酒呑童子さんの声を再生する。
 これもこっそり録音しておいたデータ。

 「せやねぇ、それに歌に込められた意味が、本人の意図とは違う解釈になって、思いもよらぬ結婚の申し込みになるって話もよくある話や。ま、男なら自分の言動に責任を取るのが筋ってもんや」
 「「ね~」」
 
 あたしたちの声がハモる。

 「た、た~ま~こ~、お前というやつはぁ~! 俺様の味方ではなかったのか!?」
 「違いますっ! あたしはあたしの味方で! そして恋する女の子の味方なんですぅ~」

 そう言って、あたしは茨木童子さんの肩を抱く。

 「せやなー、うんうん。やっぱ珠子はんはウチの親友や。ズッ友ってやつや」
 「ええ、あたしが茨木さんの恋の後押しをして、ハッピーエンドに導いてみせますよ。ちょうどあたしも酒呑さん関係とは全然別件で玉姫様にお会いしたいと思っていましたし」
 「うんうん、ウチも玉姫様とは知らん仲でもない。珠子はんの別件でも協力したる」

 あたしたちは固く手を握りあい、その友情を確かめ合った。

 「珠子! お前、俺様を罠にめたな!」
 「ほほほ、あたしの料理の策が一太刀ひとたちだけど思っていましたか? 珠子流料理活法たまこりゅうりょうりかっぽうは”隙を逃さぬ二段構え!” なのですよ!」

 あたしは手刀で空を二回切り裂き、ポーズを決める。

 「さて、酒呑さん。コチの身で一番美味しい部位はどこかご存知ですか?」
 「知らぬ」
 「それは頭にある頬肉です。両頬から取れますので、酒呑さんと茨木さんで召し上がって下さい。洗いは厚めのそぎ切りが美味しいですけど、頬肉なら薄造りのお刺身が美味しいですよ」

 あたしは、コチの頭をまな板に載せ、酒呑さんの前に差し出す。
 魚の頬肉は知る人ぞ知る、ううん、今はみんなが知りつつある美味しい部位。
 コチの頬肉も、そりゃあもう美味い。

 「まったく、一番旨い部位でも食わんとやっとれんわ」
 「へへっ、あたしは食わせもんですから。あっ、包丁の入れ方はですね……」

 ブツブツ愚痴を言いながらも酒呑童子さんはあたしの指示に従って、コチの頭を割り、頬肉を取り出し、薄切りの刺身にしていく。

 「ほら、茨木。お前の分だ」
 「ありがと酒呑。愛してるで」
 「ふん、そういうのはねやで言え」

 そう言いながらも、ほんの少し嬉しさを隠した顔で酒呑童子さんは箸を取る。
 そして、コチの頬の刺身を口にした。

 クキュ

 「ほう! これは! 噛むごとに旨味が生まれてくる」」
 「うひゃぁ! こりゃ絶品や! この弾力と旨味は例えようがないで!」

 頬肉は筋肉の部位でもあり、よく運動するので弾力と旨みがぎっしり詰まっているの。
 刺身は言わずもがな、煮つけやカマ焼きもとっても美味しい。
 季節のコチの希少肉、頬肉の刺身だなんて、お店で食べれば万は下らない!

 「さて、酒呑さん。こんな格言をご存知ですか? 『コチの頭は嫁に食わせよ』というものです」

 これは表裏一体の格言で、意味はふたつある。
 ひとつ目はコチの頭はとげだらけで食べる部位が無いので、嫁いびりの意味。
 そしてふたつ目は実は頭の頬肉が一番美味しく、本当に大切な嫁にはそれを与えよという意味。

 でも、今それは重要じゃない。
 重要なのは、それを”嫁”に与えるという所。

 「嫁!」
 「お嫁さん!」

 酒呑童子さんの目が驚きに見開かれ、茨木童子さんの顔が再びでへぇと緩む。

 「珠子! お前ってやつはどこまで!!」

 酒呑さんが怒りと半ばあきれたような声を上げるけど、気にしなーい。
 珠子流料理活法は一の太刀、二の太刀、そして三の太刀とまばたきも許さぬ三連撃なんですよ。


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~

菱沼あゆ
キャラ文芸
 突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。  洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。  天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。  洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。  中華後宮ラブコメディ。

あまりさんののっぴきならない事情

菱沼あゆ
キャラ文芸
 強引に見合い結婚させられそうになって家出し、憧れのカフェでバイトを始めた、あまり。  充実した日々を送っていた彼女の前に、驚くような美形の客、犬塚海里《いぬづか かいり》が現れた。 「何故、こんなところに居る? 南条あまり」 「……嫌な人と結婚させられそうになって、家を出たからです」 「それ、俺だろ」  そーですね……。  カフェ店員となったお嬢様、あまりと常連客となった元見合い相手、海里の日常。

余命宣告を受けたので私を顧みない家族と婚約者に執着するのをやめることにしました

結城芙由奈 
恋愛
【余命半年―未練を残さず生きようと決めた。】 私には血の繋がらない父と母に妹、そして婚約者がいる。しかしあの人達は私の存在を無視し、空気の様に扱う。唯一の希望であるはずの婚約者も愛らしい妹と恋愛関係にあった。皆に気に入られる為に努力し続けたが、誰も私を気に掛けてはくれない。そんな時、突然下された余命宣告。全てを諦めた私は穏やかな死を迎える為に、家族と婚約者に執着するのをやめる事にした―。 2021年9月26日:小説部門、HOTランキング部門1位になりました。ありがとうございます *「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています ※2023年8月 書籍化

イケメンが好きですか? いいえ、いけわんが好きなのです。

ぱっつんぱつお
キャラ文芸
不思議な少女はとある国で大きな邸に辿り着いた。 なんとその邸には犬が住んでいたのだ。しかも喋る。 少女は「もっふもっふさいこー!」と喜んでいたのだが、実は犬たちは呪いにかけられた元人間!? まぁなんやかんやあって換毛期に悩まされていた邸の犬達は犬好き少女に呪いを解いてもらうのだが……。 「いやっ、ちょ、も、もふもふ……もふもふは……?」  なろう、カクヨム様にも投稿してます。

織りなす楓の錦のままに

秋濃美月
キャラ文芸
※鳴田るなさんの”身分違いの二人企画”に参加しています。 期間中に連載終了させたいです。させます。 幕藩体制が倒れなかった異世界”豊葦原”の”灯京都”に住む女子高生福田萌子は 奴隷市場に、”女中”の奴隷を買いに行く。 だが、そこで脱走した外国人の男奴隷サラームの巻き起こしたトラブルに巻き込まれ 行きがかり上、彼を買ってしまう。 サラームは色々ワケアリのようで……?

生贄の花嫁~鬼の総領様と身代わり婚~

硝子町玻璃
キャラ文芸
旧題:化け猫姉妹の身代わり婚 多くの人々があやかしの血を引く現代。 猫又族の東條家の長女である霞は、妹の雅とともに平穏な日々を送っていた。 けれどある日、雅に縁談が舞い込む。 お相手は鬼族を統べる鬼灯家の次期当主である鬼灯蓮。 絶対的権力を持つ鬼灯家に逆らうことが出来ず、両親は了承。雅も縁談を受け入れることにしたが…… 「私が雅の代わりに鬼灯家に行く。私がお嫁に行くよ!」 妹を守るために自分が鬼灯家に嫁ぐと決心した霞。 しかしそんな彼女を待っていたのは、絶世の美青年だった。

下宿屋 東風荘 5

浅井 ことは
キャラ文芸
☆.。.:*°☆.。.:*°☆.。.:*°☆.。.:*゜☆.。.:*゚☆ 下宿屋を営む天狐の養子となった雪翔。 車椅子生活を送りながらも、みんなに助けられながらリハビリを続け、少しだけ掴まりながら歩けるようにまでなった。 そんな雪翔と新しい下宿屋で再開した幼馴染の航平。 彼にも何かの能力が? そんな幼馴染に狐の養子になったことを気づかれ、一緒に狐の国に行くが、そこで思わぬハプニングが__ 雪翔にのんびり学生生活は戻ってくるのか!? ☆.。.:*°☆.。.:*°☆.。.:*°☆.。.:*☆.。.:*゚☆ イラストの無断使用は固くお断りさせて頂いております。

多産を見込まれて嫁いだ辺境伯家でしたが旦那様が閨に来ません。どうしたらいいのでしょう?

あとさん♪
恋愛
「俺の愛は、期待しないでくれ」 結婚式当日の晩、つまり初夜に、旦那様は私にそう言いました。 それはそれは苦渋に満ち満ちたお顔で。そして呆然とする私を残して、部屋を出て行った旦那様は、私が寝た後に私の上に伸し掛かって来まして。 不器用な年上旦那さまと割と飄々とした年下妻のじれじれラブ(を、目指しました) ※序盤、主人公が大切にされていない表現が続きます。ご気分を害された場合、速やかにブラウザバックして下さい。ご自分のメンタルはご自分で守って下さい。 ※小説家になろうにも掲載しております

処理中です...