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土曜日、午前11時30分(レヴィン編)

11 俺たち追われてるよな?

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 危険だ。
 アニキの前で全裸になるのは、裸で狼の群れの中に飛び込むのと同じ……。例えが近すぎてイマイチだな。

「さっさと脱げ。時間がねぇだろうが」

 いや、こんな事してる時間最初からないと思うけど。

『着替えがないとやっぱり……うわ!』

 アニキに引き寄せられ、一気にフリルパンツを足首まで下げられた。
 蒸れていた下半身が爽やかな外気にさらされて気持ちいい……訳ない。三度目にもかかわらず、恐怖で縮こまるムスコ。アニキはそれを見て舌打ちした。

「……やっぱりミサキの裸くらいじゃ、傷の痛みは誤魔化せねえな」

 さすが鬼畜エロアニキ。考える事がおかしいぞ!

『じゃあ着ます』
「待て」

 アニキはニヤリと笑った。
 この笑顔を見せるときは、大体ろくでもない事を考えてる時だ。

「俺が傷の痛みを忘れるような何かをやれ。そうだな……自分で扱くか、口で奉仕するかどっちかだな」

 げっ!何だその二択。

『歌ったり踊ったりでは駄目ですか?』
「ああ?」

 ヒィー怖い。
 アニキから凶悪オーラが出てる。でも、アニキのを舐めるのは嫌だ。

『じゃあ自分で……』

 仕方なく座り込んで、そっと自分のムスコに手を添える。
 何だかこれ、想像以上に恥ずかしいぞ。アニキは無表情で俺の行為を見ている。そのせいか、どれだけ擦っても全然元気にならない。気持ち良くもないし、疲れと羞恥心だけが溜まっていき、肝心のムスコは無反応だ。

「おい」

 ヒィー!

「やっぱりお前、舐めろ」
『もう少し待ってください!』
「待つのは嫌いなんだよ」

 アニキに背中と腕を捕まれ引き寄せられたので、咄嗟に両手で口をガードする。
 そんな俺を嘲笑うかのように、無防備な俺の後ろの穴に、アニキがいきなり指を突っ込んできた。

「うあ!……あっ!」

 濡れてないのに痛みはそれほど感じなかった。  
 中を激しく擦られ、腰が浮く。何とか刺激をやわらげようとアニキの指を抜こうとするけど、怪我人のアニキに力では全然かなわなかった。
 アニキに橋の上で弄られた敏感な部分を集中的に責められる。

「やっぱりお前は淫乱だな。後ろを弄られる方が感じるとはな」

「や……違っ……う、ああっ」

 そんなはずない。でも、涙目で見た俺のムスコは、さっきまでの無反応が嘘のように元気になっていた。

 アニキが片手でズボンの前をくつろげる。

「喘いでないでさっさと舐めろ。上手く出来たらイかせてやる」

 この鬼畜エロアニキめ……。

 目の前に覗いているアニキのブツを睨む。気持ちよくなりたい体と、それだけはしたくないという理性がせめぎ合う。
 ラウルの時は、ラウルが可愛かったから出来た。目の前のアニキは全然可愛くない。

『っ、くぅ……』

 アニキが俺の抵抗を嘲笑いながら、ゆったりと指を出し入れする。足がガクガク震え、快感に崩れ落ちそうだ。

 うう……。イキたい。あっさり本能が勝った。

 俺はヨロヨロとアニキの下半身に手を伸ばし、目を閉じたまま手探りでアニキの凶悪なアレを引っ張り出すと、顔を近づけた。
 ペロッと舐める。不味い。

「う、あ……っ!」

 ご褒美のように後ろを刺激されて、さらに熱が溜まった。
 不味くても無視だ。それさえ我慢すれば、もっと気持ち良くしてもらえる。
 俺はラウルの時を思い出して、口にくわえてみた。先っぽをペロペロ舐めると、アニキが指を抜いて頭を撫でてくれた。

「いい子だ」

 こんなんで少しは痛みがやわらぐんだろうか。
 最初より硬くなってるから、気持ち悪くはないはずだ。
 それより何もされていないお尻がムズムズしてたまらない。片手で自分のムスコを慰めようとしたら、アニキに腕をとられた。

「うーっ……」

 イかせてくれるって言ったのに。くわえたまま涙目で訴える。アニキはドアの方を見ていた。

「誰か近づいてくる気配がするな。複数だ。バレたか」

 ええ!?

『に、逃げましょう!』

 うっかりアニキの口車にのせられて、舐めたりしてる場合じゃなかった。
 体を起こして口を拭う。体はフラフラだけど、逃げきれるだろうか。
 そんな事を考えていると、アニキに抱き寄せられた。

「ご褒美だ」
『え!?ちょっと、待っ……』

 腰を抱えられ、アニキの上に座らされる。さっきまで舐めていた固いものが、一気に体を貫いた。

 圧迫感と予想外の行動に声も出ず、口をぱくぱくさせる。

「やっぱり、痛ぇな……」

 アニキが苦痛に顔を歪めている。そりゃそうだろう。首長竜に襲われたんだぞ。それ以前に、俺たち追われてるよな?

『ああっ……!あ、あっ……あーっ』

  アニキに下から突き上げられて、声が押さえられないくらい気持ちいい。
 もう駄目だ。俺たちは捕まって、今度こそ竜のエサだ。その前に気持ちよすぎて死んでしまうかも。俺はアニキの首にしがみついて、ひたすら行為に没頭した。
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