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カム

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火曜日、午前7時(ラウル編)

7 攻防戦

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「いっ……痛、い」

 入り口に(いや、出口)あった固くて熱い物が、少しずつ俺に侵入しようとしている。
 ラウルに広げられたとはいえ、裂けるんじゃないかと思った。

「シュウヘイ、ちからぬいて」
『無理』

 俺は圧迫感と痛みから逃れようとずるずると後退した。水の中なのでまだ体が軽い。でももれなくラウルもついてきた。

「シュウヘイ、うごいたらだめ。まだちょっとしかはいってない」

 さらに後ろに逃げようとした俺をラウルががっしり掴む。そのままぐいぐい腰を推し進めてきた。

「あ……うわっ……あ」
「ヒャー」

 指より明らかに太くて熱い物が、体の中に侵入してきた。瞬間に感じたのは驚きだった。入った……。あんなでかい物が?嘘だろ?……という。
 続く圧迫感と痛みで俺の思考は一時停止し、全く身動きとれなくなった。今動かれたら泣く。
 そう思ってラウルを見上げると、何故かラウルも涙目だった。そういえばこいつ、俺と同じくらいへたれだった。

「うう……シュウヘイ、いたい、きつい、ラウルのちぎれる」

 お前が入れたんだろ……。

「俺、も……痛い」

 上ずった声でそう告げ、俺は無意識にラウルの髪を撫でていた。何やってんだ、俺は。
 痛くてそれどころじゃないし、やりたくもないのに突っ込まれてんのに。でも、泣いてるラウルを見ると手が勝手に動いていた。ちぎれたらまずいしな。

 俺のぎこちない手の動きに甘えるように、ラウルは俺の頬に自分の頬を擦り寄せてきた。そして片手で、冷たい水の中で完全になえていた俺の分身を包み込んだ。

 暖かい……。

 暖かさに安心したのも一瞬で、ラウルのぎこちない手の動きにすぐに体が反応した。水の中だし尻は避けそうに痛いのに、何でそんなにすぐに大きくなるんだ。でも、痛みより快感に集中した方が楽なのは確かだった。

「んっ……あっ……はあっ……」

 せめて声だけでも我慢しようと思うのに、ラウルが口周りを舐めるたびに息が洩れて変な声が響く。

「あーーーっ、あ……、やめ……ラウル」

 ラウルが固くなってきた俺の先端を指でいじりまわす。ラウルの首にまわしていた腕の力が抜けて、水の中に沈みそうになる。

「シュウヘイ、うごいていい?」
「動いて……?うあっ!」

 のけぞって髪が水面に沈む。
 ひんやりした水に冷静になれないほど、突き抜けるような衝撃が襲ってきた。必死に動きを止めようとする俺と、動こうとするラウル。
 でも駄目だ。痛いのはお互い様なのに、ラウルのやりたい執念の方が上回ってるのか、動きにためらいがない。腰を動かされ、体の中が熱の塊と冷たい水にかきまわされる。

「ああっ……うあっ、あっ、あ……」
「シュウヘイ……きもちいい」

 自分の出す声よりラウルの囁きの方が近い距離に聞こえる。あとは水音とドクドクいう心臓の音。ラウルの凶器が俺の敏感な部分をかすめ、俺は体をこわばらせた。

「んあっ!」
「ヒャー、シュウヘイ……きつくしたらだめ!」
「だって……お前が……あうっ」

 仕返しとばかりに涙目でぎゅうぎゅう俺の分身を握るラウル。痛いだろ!それに逆効果だ。

「ラウル……もうでそう……シュウヘイがいじめるから」
「……だから……お前が、えっ……?」

 出そう!?

「出すな!抜け……ふ、あっ……聞いてるの、か……」
「ラウル、シュウヘイのなかにだす」
「あ、無理だって……ああっ!」

 ラウルは嬉しそうに宣言すると、遠慮なしに俺に腰を打ちつけはじめた。

 うわーーーっ!!
 目の前がスパークする。ほとんどは痛いのに、たまにどうしようもなく気持ちいい部分にヒットして、その快感が痛みを上回ってしまう。
 俺の固くなってる分身も、ラウルの手にこすられ揉まれて限界を訴えている。
叫んでいる気がするけど、耳に何も入ってこない。目に映る風景も意味をなさない。全身で感じているのは欲望の塊のようなラウルだけだ。

 ドクンと体の中の熱が膨張した。

「シュウヘイ……」

 ラウルの囁きのような声に、全身がしびれるような気がした。
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