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Lesson5 恋の愛印《メジルシ》
STEP② 心に立つ紫煙
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十一月ももうすぐ終わりそうな頃、みっちょんから飲みのお誘いがあった。目的の立ち飲み屋が見えてきた。その店の前にはみっちょんに楊枝、新垣に蘭子、宮本さんまでいた。
「おーっす。元気にしてたか? きょっちゃん」
「ああ、相変わらず元気だな。宮本さんが来るなんて珍しいね」
「うん。蘭子に誘われてね。今日は主人も遅くなるから。帰りに食べて帰るみたいだし」
「そんじゃ、役者も集まったことだし、中に入ろうぜ」
みっちょんの促しでみんなが店の中に入る。丸テーブル二つに三人ずつ分かれて、飲み物やつまみで晩餐を始める。
「お前は本当にもったいないことしたな。きょっちゃん」
「急になんだよ」
「何って決まってるだろ? 館花さんからの告白を断るなんて、お前はいつから二枚目になったんだ?」
「いや、だって俺、彼女いるし」
「え?」
みっちょんはポカーンとする。
「知らなかったのか?」
「そういうチミは知ってたのか!?」
「ああ」
「なんで言わねぇんだよ! 爪楊枝~!!」
「だって訊かれなかったし」
「はい! お決まりの空かし返答ありがとうございやすぅ~!!」
みっちょんは猛獣のように怒りに満ちた顔で、楊枝の胸ぐらを掴んで揺らす。
「館花さんの様子はどう? 宮本さん」
「最初は落ち込んでたみたいだけど、元気になってきたよ」
宮本さんは少し気まずそうに話した。
「そっか」
俺は舌に感じた苦味をごまかすようにビールを飲む。
「ねぇ、きょっち」
「何?」
「一ヵ月佳織と付き合ってて、好きにならなかったの?」
蘭子のストレートすぎる質問にビールを吹きだしそうになった。
「ッ……オホッオホッ……何言ってんだよ! 俺に彼女がいるの、知ってるだろ?」
「それ抜きにしてどうなのかって訊いてるの」
どういう質問だよ……。蘭子は決してからかっているわけではないらしい。その証拠に、物悲しさに濡れた表情が俺に突きつけられていた。
俺は困惑しながらも考える。
「まあ、そりゃあ、館花さんは美人だし、可愛いと思うこともあったよ。でも、俺は……好きとかそんなんじゃなかったよ」
俺は酒気を纏う声で吐露する。
「まあ! 館花さんもすぐに気づくよ。俺を好きになったのは気のせいだって! ちょっとした気の迷いってやつだよきっと。それに……好きな気持ちだけじゃ、付き合っていけないんだよ。館花さんももう三十なんだし。その時間を、俺みたいなのに使ったら勿体ないよ。あはははははっ」
俺は空笑いして取り繕い、その場の会話を終わらせたのだった。
☆
十二月となり、本格的な寒さが訪れようとしているのが肌身に染みてくる。吹き付ける風が事務所の窓を揺らしていた。
「今日は嵐だねー」
「そうですね」
俺は倉井さんに同調しながら窓の外をぼーっと見つめてみる。
「今日は風が強くなるって天気予報で言ってましたからね」
法堂さんも会話に参加してくる。
事務所のドアが開いた。
「うぅー! さむー!」
完全防備の小坂が事務所に入ってきた。
「なんなのよこの寒さ!」
愚痴を零しながら電気ヒーターに近づき、暖を取る。
「小坂さん。温かいお茶です」
「ありがとうございます」
小坂は満志さんから紅茶を受け取る。
「小坂。線画送っておいたから」
「はーい」
俺は小坂のデスクに目をやる。仕事しながらずっと気になる書物があった。聞きなれない単語がタイトルに入っているが、一見すれば素人でもそれがデザインや絵に関する書物だということが分かる。ただ、そんなものをわざわざ取り寄せるような難度の高い仕事はなかったはずだ。
「小坂」
「何?」
小坂はヒーターのそばにしゃがんだまま振り向く。
「これって仕事のやつじゃないよね? 個人的なこと?」
「ちょっと勉強してるの」
「勉強? なんの?」
「CMF」
「え?」
俺は聞いたことがない単語に戸惑う。
「青野さん知らないの? それでよくデザインの仕事やってられるわね」
ジトっとした目で俺を見る小坂。
「え!? そんなに有名なの!?」
「有名ってほどでもないけど注目はされてるかな。海外じゃ当たり前だし」
倉井さんの説明に、俺はアグンと口を開けて感心する。
「CMF。カラーマテリアルフィニッシュ。色、素材、表面加工を総合してデザインを考えること。素材によって色の見え方が違ったり、物の耐久性や耐光性。様々な要件を追及しつつカラーデザインを提案することができれば、もっと幅が広がるでしょ?」
「つまり、平面だけじゃなく立体的な物へのデザインの仕事ができると?」
「まあ、大方そんな感じかしら。っていうか、美大行ってるんだったら授業で習ってるはずなんだけど」
「え? いやー……聞いたことあるような無いような……」
俺は頭を掻いてごまかす。
「でも、どういう風の吹きまわしだ? 勉強なんて」
「それはこっちのセリフ」
「へ?」
「前に青野さん、ここに残って絵描いてたでしょ。手に残った火傷の痕。グルーガンでできた火傷だってすぐに分かったわ。だから、私も負けてられないなーと思ったのよ」
「……へー」
俺はますます感心してしまう。
「って言っても、俺のは仕事じゃないよ。俺は個人的に作ってただけなんだから」
「ほんとムカつくわね」
小坂は怖い顔で俺に向かって歩いてくる。
「青野さんが力つけて、いざという時に私が役に立てなかったら意味ないでしょ! あんたが骨格を作って私が色を付ける! それがpaletteの心臓部なの! それくらい分かってんでしょ!?」
「なんで怒るの!?」
小坂は俺のデスクに片手を強く置いて、前のめりになりながら指を差してきた。
「青野君が力をつけたら自分もそれに食らいついて、いつでも役立ちたいとさ」
「勝手に解釈を披露しないでください!」
倉井さんに怒鳴る小坂はちょっと照れてる風にも見える。
「まあまあ、分かったよ」
「青野さんも倉井さんの尾ひれのついた解釈で納得するな!」
「ありがとう小坂。いつも助かってるよ」
「なっなっ……」
小坂は顔を紅潮させて、口をパクパクさせた。
「何言ってんのよ! もう!」
そう言うと小坂は嵐のように事務所を出てしまった。
「帰ってきたばっかなのに……」
俺は嵐が去ったかのような気持ちにさせられ、茫然自失に陥った。
「嬉しいくせに無理しちゃって」
倉井さんはクスクス笑っていた。
そんなことがあった仕事の帰り。俺は海香ちゃんとの待ち合わせ場所にいた。なんでも今日会いたいとのことだった。待ち合わせ場所はグリーンロードの紫陽花の植えてある花壇のそばだ。紫陽花は落葉し、枝だけになっている。
辺りはすでに真っ暗。風は夜になる頃には収まっていた。なので、まだ外で待つことはそんなに大変ではない、という強がりを言ってみる……。
「亨二さん!」
公園の出入り口から海香ちゃんが駆け寄ってくる。
「お待たせ。寒いね」
「そうだね。行こうか」
「うん」
俺と海香ちゃんはしゃぶしゃぶ店に来ていた。しゃぶしゃぶ店はなかなかの盛況っぷりだ。
「亨二さん! 何食べる?」
「そうだな」
一つのメニュー表を二人で見る。
「豆乳しゃぶしゃぶもいいし、チゲしゃぶもいいなー。本格鰹だしもあるやん! 迷うな~!」
俺は海香ちゃんの顔を盗み見る。すごく楽しそうだ。
楽しそうなんだけど……。
俺は思慮に耽るも。
「亨二さんはどれが食べたいん?」
「へ? あー! そうだね。えーっと……」
俺は海香ちゃんへの違和感の原因を考える暇などなく、メニュー表に目を移した。
店を出て帰りのこと。最近の街の様子はクリスマスの装いを準備するのがうかがえた。街がクリスマスの色に染まる頃になると、浮足立つと同時にあと少ししたら今年も終わりかぁと感慨深くなってしまう。
「急に約束取りつけてごめんなぁ」
「いいよ。ちょうどなんにも予定なかったし」
「もうクリスマスやなぁ……。時間が経つの早いわ」
「あははっ、そうだね」
「……ほんま、時間が経つのは早すぎる……」
海香ちゃんは声のトーンを落として言った。海香ちゃんらしくない口調に俺は疑念を抱く。
「どうかした?」
海香ちゃんはニッコリ笑みを浮かべた。
「ううん。なんでもないよ」
そう言うと海香ちゃんは走りだす。マフラーを翻して走る海香ちゃんは、駅へと向かっていく。海香ちゃんの様子にもやもやした物を抱えながら、海香ちゃんと別れた。
「おーっす。元気にしてたか? きょっちゃん」
「ああ、相変わらず元気だな。宮本さんが来るなんて珍しいね」
「うん。蘭子に誘われてね。今日は主人も遅くなるから。帰りに食べて帰るみたいだし」
「そんじゃ、役者も集まったことだし、中に入ろうぜ」
みっちょんの促しでみんなが店の中に入る。丸テーブル二つに三人ずつ分かれて、飲み物やつまみで晩餐を始める。
「お前は本当にもったいないことしたな。きょっちゃん」
「急になんだよ」
「何って決まってるだろ? 館花さんからの告白を断るなんて、お前はいつから二枚目になったんだ?」
「いや、だって俺、彼女いるし」
「え?」
みっちょんはポカーンとする。
「知らなかったのか?」
「そういうチミは知ってたのか!?」
「ああ」
「なんで言わねぇんだよ! 爪楊枝~!!」
「だって訊かれなかったし」
「はい! お決まりの空かし返答ありがとうございやすぅ~!!」
みっちょんは猛獣のように怒りに満ちた顔で、楊枝の胸ぐらを掴んで揺らす。
「館花さんの様子はどう? 宮本さん」
「最初は落ち込んでたみたいだけど、元気になってきたよ」
宮本さんは少し気まずそうに話した。
「そっか」
俺は舌に感じた苦味をごまかすようにビールを飲む。
「ねぇ、きょっち」
「何?」
「一ヵ月佳織と付き合ってて、好きにならなかったの?」
蘭子のストレートすぎる質問にビールを吹きだしそうになった。
「ッ……オホッオホッ……何言ってんだよ! 俺に彼女がいるの、知ってるだろ?」
「それ抜きにしてどうなのかって訊いてるの」
どういう質問だよ……。蘭子は決してからかっているわけではないらしい。その証拠に、物悲しさに濡れた表情が俺に突きつけられていた。
俺は困惑しながらも考える。
「まあ、そりゃあ、館花さんは美人だし、可愛いと思うこともあったよ。でも、俺は……好きとかそんなんじゃなかったよ」
俺は酒気を纏う声で吐露する。
「まあ! 館花さんもすぐに気づくよ。俺を好きになったのは気のせいだって! ちょっとした気の迷いってやつだよきっと。それに……好きな気持ちだけじゃ、付き合っていけないんだよ。館花さんももう三十なんだし。その時間を、俺みたいなのに使ったら勿体ないよ。あはははははっ」
俺は空笑いして取り繕い、その場の会話を終わらせたのだった。
☆
十二月となり、本格的な寒さが訪れようとしているのが肌身に染みてくる。吹き付ける風が事務所の窓を揺らしていた。
「今日は嵐だねー」
「そうですね」
俺は倉井さんに同調しながら窓の外をぼーっと見つめてみる。
「今日は風が強くなるって天気予報で言ってましたからね」
法堂さんも会話に参加してくる。
事務所のドアが開いた。
「うぅー! さむー!」
完全防備の小坂が事務所に入ってきた。
「なんなのよこの寒さ!」
愚痴を零しながら電気ヒーターに近づき、暖を取る。
「小坂さん。温かいお茶です」
「ありがとうございます」
小坂は満志さんから紅茶を受け取る。
「小坂。線画送っておいたから」
「はーい」
俺は小坂のデスクに目をやる。仕事しながらずっと気になる書物があった。聞きなれない単語がタイトルに入っているが、一見すれば素人でもそれがデザインや絵に関する書物だということが分かる。ただ、そんなものをわざわざ取り寄せるような難度の高い仕事はなかったはずだ。
「小坂」
「何?」
小坂はヒーターのそばにしゃがんだまま振り向く。
「これって仕事のやつじゃないよね? 個人的なこと?」
「ちょっと勉強してるの」
「勉強? なんの?」
「CMF」
「え?」
俺は聞いたことがない単語に戸惑う。
「青野さん知らないの? それでよくデザインの仕事やってられるわね」
ジトっとした目で俺を見る小坂。
「え!? そんなに有名なの!?」
「有名ってほどでもないけど注目はされてるかな。海外じゃ当たり前だし」
倉井さんの説明に、俺はアグンと口を開けて感心する。
「CMF。カラーマテリアルフィニッシュ。色、素材、表面加工を総合してデザインを考えること。素材によって色の見え方が違ったり、物の耐久性や耐光性。様々な要件を追及しつつカラーデザインを提案することができれば、もっと幅が広がるでしょ?」
「つまり、平面だけじゃなく立体的な物へのデザインの仕事ができると?」
「まあ、大方そんな感じかしら。っていうか、美大行ってるんだったら授業で習ってるはずなんだけど」
「え? いやー……聞いたことあるような無いような……」
俺は頭を掻いてごまかす。
「でも、どういう風の吹きまわしだ? 勉強なんて」
「それはこっちのセリフ」
「へ?」
「前に青野さん、ここに残って絵描いてたでしょ。手に残った火傷の痕。グルーガンでできた火傷だってすぐに分かったわ。だから、私も負けてられないなーと思ったのよ」
「……へー」
俺はますます感心してしまう。
「って言っても、俺のは仕事じゃないよ。俺は個人的に作ってただけなんだから」
「ほんとムカつくわね」
小坂は怖い顔で俺に向かって歩いてくる。
「青野さんが力つけて、いざという時に私が役に立てなかったら意味ないでしょ! あんたが骨格を作って私が色を付ける! それがpaletteの心臓部なの! それくらい分かってんでしょ!?」
「なんで怒るの!?」
小坂は俺のデスクに片手を強く置いて、前のめりになりながら指を差してきた。
「青野君が力をつけたら自分もそれに食らいついて、いつでも役立ちたいとさ」
「勝手に解釈を披露しないでください!」
倉井さんに怒鳴る小坂はちょっと照れてる風にも見える。
「まあまあ、分かったよ」
「青野さんも倉井さんの尾ひれのついた解釈で納得するな!」
「ありがとう小坂。いつも助かってるよ」
「なっなっ……」
小坂は顔を紅潮させて、口をパクパクさせた。
「何言ってんのよ! もう!」
そう言うと小坂は嵐のように事務所を出てしまった。
「帰ってきたばっかなのに……」
俺は嵐が去ったかのような気持ちにさせられ、茫然自失に陥った。
「嬉しいくせに無理しちゃって」
倉井さんはクスクス笑っていた。
そんなことがあった仕事の帰り。俺は海香ちゃんとの待ち合わせ場所にいた。なんでも今日会いたいとのことだった。待ち合わせ場所はグリーンロードの紫陽花の植えてある花壇のそばだ。紫陽花は落葉し、枝だけになっている。
辺りはすでに真っ暗。風は夜になる頃には収まっていた。なので、まだ外で待つことはそんなに大変ではない、という強がりを言ってみる……。
「亨二さん!」
公園の出入り口から海香ちゃんが駆け寄ってくる。
「お待たせ。寒いね」
「そうだね。行こうか」
「うん」
俺と海香ちゃんはしゃぶしゃぶ店に来ていた。しゃぶしゃぶ店はなかなかの盛況っぷりだ。
「亨二さん! 何食べる?」
「そうだな」
一つのメニュー表を二人で見る。
「豆乳しゃぶしゃぶもいいし、チゲしゃぶもいいなー。本格鰹だしもあるやん! 迷うな~!」
俺は海香ちゃんの顔を盗み見る。すごく楽しそうだ。
楽しそうなんだけど……。
俺は思慮に耽るも。
「亨二さんはどれが食べたいん?」
「へ? あー! そうだね。えーっと……」
俺は海香ちゃんへの違和感の原因を考える暇などなく、メニュー表に目を移した。
店を出て帰りのこと。最近の街の様子はクリスマスの装いを準備するのがうかがえた。街がクリスマスの色に染まる頃になると、浮足立つと同時にあと少ししたら今年も終わりかぁと感慨深くなってしまう。
「急に約束取りつけてごめんなぁ」
「いいよ。ちょうどなんにも予定なかったし」
「もうクリスマスやなぁ……。時間が経つの早いわ」
「あははっ、そうだね」
「……ほんま、時間が経つのは早すぎる……」
海香ちゃんは声のトーンを落として言った。海香ちゃんらしくない口調に俺は疑念を抱く。
「どうかした?」
海香ちゃんはニッコリ笑みを浮かべた。
「ううん。なんでもないよ」
そう言うと海香ちゃんは走りだす。マフラーを翻して走る海香ちゃんは、駅へと向かっていく。海香ちゃんの様子にもやもやした物を抱えながら、海香ちゃんと別れた。
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