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6 威徳の王
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威徳の王
「面を上げよ」
御簾越しに聞くその声は、武家も顔負けの力強さを持っていた。
「はっ」
弾かれたように背筋を伸ばした貞将は、傍らに侍している老齢の公卿に向かって、
「ご尊顔を拝し奉り、恐悦至極に存じまする。このたび鎌倉より六波羅探題として上洛いたしました――」
挨拶をしようとした。
恐れ多くも主上に対して、一武官が直接言葉をかけることは許されない。こうして必ず近侍する者を介して会話をするのが慣わしである。ところが、
「よい」
御簾の向こうにおわす声の主――主上は、みずからその慣わしを破った。
「直答せよ、許す」
「ははっ」
些か戸惑いつつ、老齢の公卿を見遣る。
公卿はやわらかく微笑みながら、小さく頷いてみせた。こういうことには慣れているのだろう。
「されば改めまして、金澤貞将でござりまする。このたび六波羅探題を拝命し、京の治安をお守りすべく馳せ参じました。身命を賭して職務に当たり、みかどの宸襟を安んじ奉るよう相務める所存にござりますれば、よろしくお導きくださりませ」
真っ直ぐ御簾の向こうを見詰めて、貞将は言った。
「うむ、頼みに思うぞ」
御簾越しの返答は、やはり威厳に満ちた声である。
着座している影を見ると、声だけでなく背格好も武士顔負けの力強さ、逞しさを持っていることがわかる。
――これが主上か。
貞将は、みずからの心が急速に御簾の向こうの人物に惹かれていくのを感じていた。姿形すら見えず、たったひとこと言葉を交わしただけであるにもかかわらず、彼はおのれが相対しているみかどという存在の大きさを実感し、その威に打たれていた。
当今稀に見る英主であるとの噂は、即位当初から遠く鎌倉まで噂が伝わってきていた。平安時代に藤原摂関家の軛から逃れ、天皇親政を実現させた醍醐天皇を尊崇し、通常は死後に贈られる諱を既にみずから、
――後醍醐
と定めているあたりに、その強烈な個性と自我を垣間見ることができる。
「貞将よ」
峻厳な中にも温かさを持った声音で、後醍醐は問いかける。
「執権は息災か」
「はっ、おかげさまをもちまして」
「聞けば、闘犬やら田楽舞やらにうつつを抜かし、まつりごとは側近の者に任せきりであるというが、まことか」
「は、それは……」
貞将が言い淀んでいると、後醍醐は御簾の奥から呵々大笑して、
「どうやら事実のようじゃな。執権が信頼を寄せる長崎なる近臣はなかなかの利け者であるそうだが、仮にも幕府を司る立場にある執権がそのようであっては、家中に示しがつくまい」
「……恐れ入り奉りまする」
貞将の額に汗が滲む。
「とはいえ――」
後醍醐は少し軽やかな口調に転じて、
「田楽舞は朕も好むところだ。耽溺する執権の気持ちはわからぬでもない」
「主上が田楽舞を」
意外な面持ちを見せた貞将に、後醍醐は笑いかけて、
「驚くには当たるまい。今は、ばさらの世ぞ」
さらりと言ってのける。
「ばさら、でござりまするか」
主上の口からそのような言葉が出るとは、思いもよらぬことであった。
――ばさら
とは、当節流行の兆しを見せている一種異様な風潮で、旧来の体制や決まりごとに縛られるのをよしとせず、いでたちにせよ趣向にせよ、とかく常軌を逸脱した風変わりな――ともすれば突飛で珍妙なものを好む志向をいう。
「恐れながら、主上は――」
言いかけて、貞将はちらりと傍らの老公卿の様子をうかがう。
老公卿は、いかにも人の好さそうな笑顔を浮かべて、ふたりのやり取りを見守っている。
貞将は意を決したように、
「ばさらなるものを、お好みになられまするか」
と、問いかけた。
ばさらの形はさまざまだが、仮にもこの国の頂におわす主上が、地下の芸能である田楽舞を愛で嗜むなどというのは、およそ「ばさらの極み」といえるかもしれない。
後醍醐はしかし、それには応えず、
「そなたはどうじゃ、貞将よ」
逆に訊き返してきた。
「ばさらは好まぬか」
「それがしは――」
貞将は少し考えて、言葉を選ぶようにしながら、
「好みも嫌いもいたしませぬが、そもそも生来の武骨者ゆえ、ばさらなるものの真髄を理解できておりませぬ。田楽舞も鎌倉で何度か観る機会がありましたが、どのように楽しめばよいか戸惑うことのほうが多くござりました」
「なるほど、真髄か」
後醍醐は愉快気に笑って、
「そなたは生真面目な男よな。執権とはずいぶん違う。しかし、思えばそなたの父貞顕も生真面目な男であった」
「父を覚えておいででござりまするか」
「忘れるものか。貞顕は六波羅探題として天下のためによう尽くしてくれたゆえな。とかくむくつけき鎌倉武士には珍しい典雅なる男であった。朕は貞顕を好もしく思うておったぞ」
「恐れ多きことでござりまする。そのお言葉を聞けば父は喜び、感涙に咽ぶことでござりましょう」
「貞顕は息災にしておるか」
「おかげさまをもちまして」
「さようか。懐かしいのう」
後醍醐はしばし遠い記憶に思いを馳せた後、
「ばさらと申すものはな――」
ふたたび話題を戻した。
「頭で理解しようとする必要はない。心で感じればよいのじゃ」
「心、でござりまするか」
「いかにも。楽しいと思えばそれが正しく、悲しいと思えばそれもまた正しい。怒りも喜びも、時には憎しみも、おのれの心に芽生えるすべての感情に正直に生きること――それが、ばさらなる生きかたなのだと朕は思う。何物にも縛られず、動かされず、ただひたすらおのれの意志や心情、あるいは信念の赴くままに生きる。それが、あるいはそなたの言うばさらの真髄なるものかもしれぬ」
「……」
「もっとも、このような屁理屈も、真にばさらなる者に問えば、それはばさらにあらずと一笑に付されるやもしれぬがな。そなたは近江の佐々木判官を存じておるか」
「佐々木判官でごさりまするか」
むろん、その名は聞き知っている。
佐々木判官、名は高氏。近江国の守護を務める人物である。
足利高氏や新田義貞と同じく源氏の流れを汲む名族の出で、文武にわたる諸芸百般に通じている。執権高時の覚えめでたく、鎌倉へ上った折にはしばしば田楽舞や闘犬をともに楽しみ、交わりを深めていた。
「どうやら昨今、かの佐々木判官を超えるばさら者はおらぬらしい。朕の側近千種忠顕あたりは何かというと佐々木の話をいたしおる。どのような男であるか、一度会うてみたいものよ」
「お上」
先程からずっと微笑みをたたえながら佇んでいた老公卿が、思いがけず鋭い声を発した。
「忠顕の申すことなど、真に受けてはなりませぬぞ」
その表情から柔和さが消え、別人のようになっている。
「浮薄なる者の妄言に惑わされてはなりませぬ」
「厳しいな、定房は」
後醍醐は、さほど悪びれる様子もなく苦笑して、
「これなる吉田定房は、朕に対していつもこのように遠慮のない物言いをいたす。まことに耳の痛くなることも多いが、それゆえにこそ朕はこの定房を心底より頼みに思うておるのじゃ。貞将、そなたも武家の束ねを行う北条の一門なれば、かような家臣の諫言に正しく耳を貸すことのできる男であらねばならぬぞ。そしてまた、執権に対しては時にこの定房が如く堂々と物を申す諫臣でなければのう」
「ははっ」
貞将は、改めて老公卿の顔を見詰めた。
――これが吉田定房卿か。
一見、穏やかな君子人の風貌だが、改めて意識的に見ると、その双眸には深い知性と強い意志の力が秘められているように感じられた。後醍醐には幼少期から乳父として仕え、肉親同様の親しみを持たれているという。さらには後醍醐の皇子尊良親王の乳父をも務めたという経歴からも、いかに後醍醐が彼に寄せる信頼が篤いかをうかがい知ることができる。
「お言葉、胸に刻みおきまする」
貞将が力強く言うと、
「うむ」
後醍醐は満足気に頷き、
「そなたとならば、よき都を作っていけそうな気がいたす。日々精進いたし、朕の支えとなってくれ」
力強い声音で貞将を励ました。
その圧倒的ともいえる威に打たれ、
「心得ました。この金澤貞将、微力ながら主上のため、京のため、そしてこの国のために精一杯努める所存にござりまする」
貞将は平伏して、声を震わせた。
「面を上げよ」
御簾越しに聞くその声は、武家も顔負けの力強さを持っていた。
「はっ」
弾かれたように背筋を伸ばした貞将は、傍らに侍している老齢の公卿に向かって、
「ご尊顔を拝し奉り、恐悦至極に存じまする。このたび鎌倉より六波羅探題として上洛いたしました――」
挨拶をしようとした。
恐れ多くも主上に対して、一武官が直接言葉をかけることは許されない。こうして必ず近侍する者を介して会話をするのが慣わしである。ところが、
「よい」
御簾の向こうにおわす声の主――主上は、みずからその慣わしを破った。
「直答せよ、許す」
「ははっ」
些か戸惑いつつ、老齢の公卿を見遣る。
公卿はやわらかく微笑みながら、小さく頷いてみせた。こういうことには慣れているのだろう。
「されば改めまして、金澤貞将でござりまする。このたび六波羅探題を拝命し、京の治安をお守りすべく馳せ参じました。身命を賭して職務に当たり、みかどの宸襟を安んじ奉るよう相務める所存にござりますれば、よろしくお導きくださりませ」
真っ直ぐ御簾の向こうを見詰めて、貞将は言った。
「うむ、頼みに思うぞ」
御簾越しの返答は、やはり威厳に満ちた声である。
着座している影を見ると、声だけでなく背格好も武士顔負けの力強さ、逞しさを持っていることがわかる。
――これが主上か。
貞将は、みずからの心が急速に御簾の向こうの人物に惹かれていくのを感じていた。姿形すら見えず、たったひとこと言葉を交わしただけであるにもかかわらず、彼はおのれが相対しているみかどという存在の大きさを実感し、その威に打たれていた。
当今稀に見る英主であるとの噂は、即位当初から遠く鎌倉まで噂が伝わってきていた。平安時代に藤原摂関家の軛から逃れ、天皇親政を実現させた醍醐天皇を尊崇し、通常は死後に贈られる諱を既にみずから、
――後醍醐
と定めているあたりに、その強烈な個性と自我を垣間見ることができる。
「貞将よ」
峻厳な中にも温かさを持った声音で、後醍醐は問いかける。
「執権は息災か」
「はっ、おかげさまをもちまして」
「聞けば、闘犬やら田楽舞やらにうつつを抜かし、まつりごとは側近の者に任せきりであるというが、まことか」
「は、それは……」
貞将が言い淀んでいると、後醍醐は御簾の奥から呵々大笑して、
「どうやら事実のようじゃな。執権が信頼を寄せる長崎なる近臣はなかなかの利け者であるそうだが、仮にも幕府を司る立場にある執権がそのようであっては、家中に示しがつくまい」
「……恐れ入り奉りまする」
貞将の額に汗が滲む。
「とはいえ――」
後醍醐は少し軽やかな口調に転じて、
「田楽舞は朕も好むところだ。耽溺する執権の気持ちはわからぬでもない」
「主上が田楽舞を」
意外な面持ちを見せた貞将に、後醍醐は笑いかけて、
「驚くには当たるまい。今は、ばさらの世ぞ」
さらりと言ってのける。
「ばさら、でござりまするか」
主上の口からそのような言葉が出るとは、思いもよらぬことであった。
――ばさら
とは、当節流行の兆しを見せている一種異様な風潮で、旧来の体制や決まりごとに縛られるのをよしとせず、いでたちにせよ趣向にせよ、とかく常軌を逸脱した風変わりな――ともすれば突飛で珍妙なものを好む志向をいう。
「恐れながら、主上は――」
言いかけて、貞将はちらりと傍らの老公卿の様子をうかがう。
老公卿は、いかにも人の好さそうな笑顔を浮かべて、ふたりのやり取りを見守っている。
貞将は意を決したように、
「ばさらなるものを、お好みになられまするか」
と、問いかけた。
ばさらの形はさまざまだが、仮にもこの国の頂におわす主上が、地下の芸能である田楽舞を愛で嗜むなどというのは、およそ「ばさらの極み」といえるかもしれない。
後醍醐はしかし、それには応えず、
「そなたはどうじゃ、貞将よ」
逆に訊き返してきた。
「ばさらは好まぬか」
「それがしは――」
貞将は少し考えて、言葉を選ぶようにしながら、
「好みも嫌いもいたしませぬが、そもそも生来の武骨者ゆえ、ばさらなるものの真髄を理解できておりませぬ。田楽舞も鎌倉で何度か観る機会がありましたが、どのように楽しめばよいか戸惑うことのほうが多くござりました」
「なるほど、真髄か」
後醍醐は愉快気に笑って、
「そなたは生真面目な男よな。執権とはずいぶん違う。しかし、思えばそなたの父貞顕も生真面目な男であった」
「父を覚えておいででござりまするか」
「忘れるものか。貞顕は六波羅探題として天下のためによう尽くしてくれたゆえな。とかくむくつけき鎌倉武士には珍しい典雅なる男であった。朕は貞顕を好もしく思うておったぞ」
「恐れ多きことでござりまする。そのお言葉を聞けば父は喜び、感涙に咽ぶことでござりましょう」
「貞顕は息災にしておるか」
「おかげさまをもちまして」
「さようか。懐かしいのう」
後醍醐はしばし遠い記憶に思いを馳せた後、
「ばさらと申すものはな――」
ふたたび話題を戻した。
「頭で理解しようとする必要はない。心で感じればよいのじゃ」
「心、でござりまするか」
「いかにも。楽しいと思えばそれが正しく、悲しいと思えばそれもまた正しい。怒りも喜びも、時には憎しみも、おのれの心に芽生えるすべての感情に正直に生きること――それが、ばさらなる生きかたなのだと朕は思う。何物にも縛られず、動かされず、ただひたすらおのれの意志や心情、あるいは信念の赴くままに生きる。それが、あるいはそなたの言うばさらの真髄なるものかもしれぬ」
「……」
「もっとも、このような屁理屈も、真にばさらなる者に問えば、それはばさらにあらずと一笑に付されるやもしれぬがな。そなたは近江の佐々木判官を存じておるか」
「佐々木判官でごさりまするか」
むろん、その名は聞き知っている。
佐々木判官、名は高氏。近江国の守護を務める人物である。
足利高氏や新田義貞と同じく源氏の流れを汲む名族の出で、文武にわたる諸芸百般に通じている。執権高時の覚えめでたく、鎌倉へ上った折にはしばしば田楽舞や闘犬をともに楽しみ、交わりを深めていた。
「どうやら昨今、かの佐々木判官を超えるばさら者はおらぬらしい。朕の側近千種忠顕あたりは何かというと佐々木の話をいたしおる。どのような男であるか、一度会うてみたいものよ」
「お上」
先程からずっと微笑みをたたえながら佇んでいた老公卿が、思いがけず鋭い声を発した。
「忠顕の申すことなど、真に受けてはなりませぬぞ」
その表情から柔和さが消え、別人のようになっている。
「浮薄なる者の妄言に惑わされてはなりませぬ」
「厳しいな、定房は」
後醍醐は、さほど悪びれる様子もなく苦笑して、
「これなる吉田定房は、朕に対していつもこのように遠慮のない物言いをいたす。まことに耳の痛くなることも多いが、それゆえにこそ朕はこの定房を心底より頼みに思うておるのじゃ。貞将、そなたも武家の束ねを行う北条の一門なれば、かような家臣の諫言に正しく耳を貸すことのできる男であらねばならぬぞ。そしてまた、執権に対しては時にこの定房が如く堂々と物を申す諫臣でなければのう」
「ははっ」
貞将は、改めて老公卿の顔を見詰めた。
――これが吉田定房卿か。
一見、穏やかな君子人の風貌だが、改めて意識的に見ると、その双眸には深い知性と強い意志の力が秘められているように感じられた。後醍醐には幼少期から乳父として仕え、肉親同様の親しみを持たれているという。さらには後醍醐の皇子尊良親王の乳父をも務めたという経歴からも、いかに後醍醐が彼に寄せる信頼が篤いかをうかがい知ることができる。
「お言葉、胸に刻みおきまする」
貞将が力強く言うと、
「うむ」
後醍醐は満足気に頷き、
「そなたとならば、よき都を作っていけそうな気がいたす。日々精進いたし、朕の支えとなってくれ」
力強い声音で貞将を励ました。
その圧倒的ともいえる威に打たれ、
「心得ました。この金澤貞将、微力ながら主上のため、京のため、そしてこの国のために精一杯努める所存にござりまする」
貞将は平伏して、声を震わせた。
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