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第117話
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「凄い人の数ですね」
優人達は、飛空挺が着陸した森から王都に続く街道を目指して森から出ると、王都の方向から来る大勢の人間や獣人や亜人が王都から離れるように歩いていた。
「あれ、ナセルちゃんかい?」
大勢の人達の中で、1人の中年女性が話しかけてきた。
「ポポルおばさん!久しぶり、この行列は何なの」
どうやらナセルさんの知り合いらしく、ナセルさんが理由を尋ねた。
「魔人だよ、お貴族様達が魔人になったんだよ」
ポポルという名の女性は顔を青くしながら、数時間前の出来事を話し始めた。
「1週間ほど前に、王都の近郊で第3師団の騎士団や兵士達が転移してきたんだよ。その前にも同じように兵士達が転移してきたんだけど、再びそんな事があったんだ。王様は何故か大層お怒りになってね、第3師団の師団長レスニールと副団長にその他の幹部も全員が公開処刑をするっていう王命がくだったんだよ」
「レスニール団長は無事なの」
ナセルさんが驚き声を上げる。
「ああ、第3師団の師団長さん達幹部は王城の牢獄に閉じ込められていたらしいんだけど、いつの間にかその姿はどこにもなく、誰かに助けられたらしい胡散臭い第4師団の黒騎士共が中層以下の町にも聞き込みに来ていたさ、でも結局第3師団の情報は一切なかったらしいけど」
恐らくゴーレンさんやサロパスタがレスニールさん達第3師団の人達を助けたのだろう。
「第3師団の家族達の姿も見えなくなったので、牢獄から逃げて家族と一緒に故郷に帰ったんだろうよ。王様は人間以外が嫌いだったみたいだからね」
ゴーレンさん達は、上手くやっていたみたいだ。
「でもね、昨日の夜だよ突然だった」
そうして、おばさんは一枚のチラシを渡してきた。
-王命-
明日より、マクス王国国王は王権を魔人ヴェロニカに奉献する。
そのチラシには、そう書かれていた。ナセルさんとデロックさんが署名欄に書かれた名前の人物を教えてくれた。
下の署名欄には、魔人ヴェロニカと国王と重鎮の貴族の連名が連なっていた。
「このワーコルツやヘラスですか、前にサロパスタが捕まえた悪徳貴族でしたっけ」
「そうだね、他にも書かれている貴族達も黒い噂の絶えない連中だね」
そんなことを話し合っていると
「最初は冗談だと思ったよ、でもね配られた翌日の朝、中層の広場の幾つかに良識派の貴族の首が掲げられていたもんだから全員が慌てて王都から逃げてきたのさ」
そう話してくれるポポルさんの後ろを次々に人が歩いていく。
これから王都に向かうなら止めておきなと忠告を貰ったが、優人達は流れに逆らって王都を目指した。
道を逆行する奇特な人を見る目で見られながらも、優人達は気にせずに急いで王都に向かった。
先ほど見せてもらったチラシは、あげると言われたので貰ったのだが、悪徳貴族達の名前と一緒に優人と同じ勇者、神宮司の名前が一緒にあった。
それから、急いで王都に向かうと夕方には王都に続いた。
「何なの、これは」
街道を王都から逃げてくる人たちも流石にもう殆どいなくなっていたが
王都の門には門番の兵士すらおらず、門は開いたままだった。
その門をくぐると、普段であれば人でごった返しているのであろうが、全然人の気配を感じない。
ナセルさんとデロックさんは、変わった王都に言葉を失っていた。
ゴーレンさんやアスカさんは、何処にいるんだろうか
優人達は、混沌渦巻く王都へと足を踏み入れた。
優人達は、飛空挺が着陸した森から王都に続く街道を目指して森から出ると、王都の方向から来る大勢の人間や獣人や亜人が王都から離れるように歩いていた。
「あれ、ナセルちゃんかい?」
大勢の人達の中で、1人の中年女性が話しかけてきた。
「ポポルおばさん!久しぶり、この行列は何なの」
どうやらナセルさんの知り合いらしく、ナセルさんが理由を尋ねた。
「魔人だよ、お貴族様達が魔人になったんだよ」
ポポルという名の女性は顔を青くしながら、数時間前の出来事を話し始めた。
「1週間ほど前に、王都の近郊で第3師団の騎士団や兵士達が転移してきたんだよ。その前にも同じように兵士達が転移してきたんだけど、再びそんな事があったんだ。王様は何故か大層お怒りになってね、第3師団の師団長レスニールと副団長にその他の幹部も全員が公開処刑をするっていう王命がくだったんだよ」
「レスニール団長は無事なの」
ナセルさんが驚き声を上げる。
「ああ、第3師団の師団長さん達幹部は王城の牢獄に閉じ込められていたらしいんだけど、いつの間にかその姿はどこにもなく、誰かに助けられたらしい胡散臭い第4師団の黒騎士共が中層以下の町にも聞き込みに来ていたさ、でも結局第3師団の情報は一切なかったらしいけど」
恐らくゴーレンさんやサロパスタがレスニールさん達第3師団の人達を助けたのだろう。
「第3師団の家族達の姿も見えなくなったので、牢獄から逃げて家族と一緒に故郷に帰ったんだろうよ。王様は人間以外が嫌いだったみたいだからね」
ゴーレンさん達は、上手くやっていたみたいだ。
「でもね、昨日の夜だよ突然だった」
そうして、おばさんは一枚のチラシを渡してきた。
-王命-
明日より、マクス王国国王は王権を魔人ヴェロニカに奉献する。
そのチラシには、そう書かれていた。ナセルさんとデロックさんが署名欄に書かれた名前の人物を教えてくれた。
下の署名欄には、魔人ヴェロニカと国王と重鎮の貴族の連名が連なっていた。
「このワーコルツやヘラスですか、前にサロパスタが捕まえた悪徳貴族でしたっけ」
「そうだね、他にも書かれている貴族達も黒い噂の絶えない連中だね」
そんなことを話し合っていると
「最初は冗談だと思ったよ、でもね配られた翌日の朝、中層の広場の幾つかに良識派の貴族の首が掲げられていたもんだから全員が慌てて王都から逃げてきたのさ」
そう話してくれるポポルさんの後ろを次々に人が歩いていく。
これから王都に向かうなら止めておきなと忠告を貰ったが、優人達は流れに逆らって王都を目指した。
道を逆行する奇特な人を見る目で見られながらも、優人達は気にせずに急いで王都に向かった。
先ほど見せてもらったチラシは、あげると言われたので貰ったのだが、悪徳貴族達の名前と一緒に優人と同じ勇者、神宮司の名前が一緒にあった。
それから、急いで王都に向かうと夕方には王都に続いた。
「何なの、これは」
街道を王都から逃げてくる人たちも流石にもう殆どいなくなっていたが
王都の門には門番の兵士すらおらず、門は開いたままだった。
その門をくぐると、普段であれば人でごった返しているのであろうが、全然人の気配を感じない。
ナセルさんとデロックさんは、変わった王都に言葉を失っていた。
ゴーレンさんやアスカさんは、何処にいるんだろうか
優人達は、混沌渦巻く王都へと足を踏み入れた。
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