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第116話
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その後、デロックさんの故郷オサキ村には何事もなく辿り着き、村長さんにレベル5のダンジョン攻略を伝えると、感謝の言葉をなげかけてくれた。
「いやー、感謝する。前回の冒険者達がダンジョン攻略を失敗しドラゴンが一杯現れた時には村を諦めかけたが、あの悪ガキだったデロックがこんなに立派になって」
少し涙もろくなった村長さんを家族に預け、デロックさんの実家の方に顔を出した。
「ただいま」
デロックさんがそう言って、扉を開けると
「おかえり随分と早かったね」
「まあ、俺たちの実力なら簡単だったよ」
「お前はいつも調子のいい事を言って」
デロックさんの母親のエルカイさんに迎えられて、実家に迎え入れられた。
そうして、暫くデロックさんの実家で休憩していると、他の家族も戻ってきた。
「何だ。何かあったのか」
デロックさんの顔を見てお父さんのブロウさんがそう言ってくる。
「ダンジョンを攻略したんですって」
「はー、こんな短期間でか1週間も経っていないだろう」
「まあ、ユート君やスノウちゃんがいれば、こんなもんだろうよ」
「そうかそうか、まあ食って飲んでくれ」
そうしてブロウさんに勧められて、色々と食べさせられて宴会は夜深くまで続いた。
翌日、昼前までデロックさんの実家の畑をスノウと一緒に草魔法を使って耕して、昼ご飯におにぎりを一杯食べてから優人達はゴーレンさんやアスカさんがいる王都に向けて飛空挺を飛ばそうということになった。
「それじゃあ、そろそろ行きます」
「ああ、行ってくるよ」
優人とデロックさんが、デロックさん家族に向けてそう言うと
「ここは、あんたの実家なんだから何時でも帰ってきなさい、お嫁さんももう家族の一員だよ」
エルカイさんは、そうデロックさんとナセルさんに言い
「怪我や病気には気をつけるんだぞ」
ブロウさんも、そうみんなに言った。
「じゃあ、行ってくるよ」
デロックさんが手を振って、自宅を出たので優人達も同じく一礼や手を振って、家から出て、そのまま村から出て行った。
「それじゃあ、王都まで行きますか」
徐々にスピードを上げて、飛空挺を飛ばした。
「けど王都はどんなところなんですか」
「まあ、広いの一言だな。ダンジョン都市ジャリスも結構大きいが王都は5倍くらい大きいな」
「ジャリス以上ですか」
「王都は人工的に作られた山の頂上に王城があって、上層に行くほど身分の良い人達が住んでいるんだ」
デロックさんとナセルさんが、情報を教えてくれる。
「まあ、騎士団も担当するエリアが決められていたからな、俺達が所属していた第一師団は中層から下と王都周辺、第二師団は上層と貴族の領地の往来の護衛、第三師団は王国の辺境と外国って管轄が分かれていたな」
「へー、じゃあ王都に行ったら土地勘はバッチリですね」
「そうね、中層以下なら大抵の場所は分かるわね」
「でも王都は今、俺達が騎士団にいた頃とは空気が違うんだろうな」
何とも言えない空気になりながらも、飛空挺を飛ばして3日後、遂に王都を遠くに見える所まで来た。
「ここからは、歩いていこう。王都の近くは竜騎隊がいるから警戒されるしな」
デロックさんがそう提案するので、歩いて1日ぐらいの所で地面に降りた。
「ここから先に、王都に続く街道があるから、そこを歩いて王都を目指そう」
優人達は、街道目指して歩き始めた。
「いやー、感謝する。前回の冒険者達がダンジョン攻略を失敗しドラゴンが一杯現れた時には村を諦めかけたが、あの悪ガキだったデロックがこんなに立派になって」
少し涙もろくなった村長さんを家族に預け、デロックさんの実家の方に顔を出した。
「ただいま」
デロックさんがそう言って、扉を開けると
「おかえり随分と早かったね」
「まあ、俺たちの実力なら簡単だったよ」
「お前はいつも調子のいい事を言って」
デロックさんの母親のエルカイさんに迎えられて、実家に迎え入れられた。
そうして、暫くデロックさんの実家で休憩していると、他の家族も戻ってきた。
「何だ。何かあったのか」
デロックさんの顔を見てお父さんのブロウさんがそう言ってくる。
「ダンジョンを攻略したんですって」
「はー、こんな短期間でか1週間も経っていないだろう」
「まあ、ユート君やスノウちゃんがいれば、こんなもんだろうよ」
「そうかそうか、まあ食って飲んでくれ」
そうしてブロウさんに勧められて、色々と食べさせられて宴会は夜深くまで続いた。
翌日、昼前までデロックさんの実家の畑をスノウと一緒に草魔法を使って耕して、昼ご飯におにぎりを一杯食べてから優人達はゴーレンさんやアスカさんがいる王都に向けて飛空挺を飛ばそうということになった。
「それじゃあ、そろそろ行きます」
「ああ、行ってくるよ」
優人とデロックさんが、デロックさん家族に向けてそう言うと
「ここは、あんたの実家なんだから何時でも帰ってきなさい、お嫁さんももう家族の一員だよ」
エルカイさんは、そうデロックさんとナセルさんに言い
「怪我や病気には気をつけるんだぞ」
ブロウさんも、そうみんなに言った。
「じゃあ、行ってくるよ」
デロックさんが手を振って、自宅を出たので優人達も同じく一礼や手を振って、家から出て、そのまま村から出て行った。
「それじゃあ、王都まで行きますか」
徐々にスピードを上げて、飛空挺を飛ばした。
「けど王都はどんなところなんですか」
「まあ、広いの一言だな。ダンジョン都市ジャリスも結構大きいが王都は5倍くらい大きいな」
「ジャリス以上ですか」
「王都は人工的に作られた山の頂上に王城があって、上層に行くほど身分の良い人達が住んでいるんだ」
デロックさんとナセルさんが、情報を教えてくれる。
「まあ、騎士団も担当するエリアが決められていたからな、俺達が所属していた第一師団は中層から下と王都周辺、第二師団は上層と貴族の領地の往来の護衛、第三師団は王国の辺境と外国って管轄が分かれていたな」
「へー、じゃあ王都に行ったら土地勘はバッチリですね」
「そうね、中層以下なら大抵の場所は分かるわね」
「でも王都は今、俺達が騎士団にいた頃とは空気が違うんだろうな」
何とも言えない空気になりながらも、飛空挺を飛ばして3日後、遂に王都を遠くに見える所まで来た。
「ここからは、歩いていこう。王都の近くは竜騎隊がいるから警戒されるしな」
デロックさんがそう提案するので、歩いて1日ぐらいの所で地面に降りた。
「ここから先に、王都に続く街道があるから、そこを歩いて王都を目指そう」
優人達は、街道目指して歩き始めた。
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