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番外編~クラスの生暖かい目~
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それからというもの、みんなの生暖かい視線が痛かった。
2年最後の日、クラスみんなで打ち上げをした。
なんだかんだと仲良しで、カラオケ行って歌わずにほぼ会話で終わるような感じだった。
そんな打ち上げが終わる間際
「私達さ、心残りがあるのよ」
須藤さんがそう切り出すと
「マジで、そろそろ田川と付き合ってあげたら?」
そう言われてしまう。
「まぁ、好きじゃないなら仕方無いけど」
須藤さんの言葉に、反射的に
「そんな事無い!」
って答えてしまい、真っ赤になる。
「たまちゃん、田川の気持ちも考えて上げなよ」
そう言われて、頭を撫でられた。
「じゃないと、他の人に取られちゃうぞ!」
微笑んで言われて、私は小さく頷いた。
そうだよね。
あの日から、ずっと田川君は私がしたいようにさせてくれた。
きちんとしなくちゃダメだね。
須藤さんに頷くと
「田川~!たまちゃん、田川と付き合うって!」
と叫ばれた。
「えぇっ!言ってない!」
慌てる私に、クラスの男子が
「良かったな~、田川。これ、俺達からのプレゼント」
と言いながら、何やら紙袋を手渡した。
田川君、疑問の視線を向けてから中身を見て、慌てて袋を閉じると叩き返している。
「お前ら、ふざんな!」
真っ赤になって怒る田川君に、疑問の視線を向けると
「田上は知らなくて良いから!」
って、ムキになって怒っている。
そんな田川君に爆笑する男子。
そんな彼等を、呆れた顔で見ている石橋君はさすがだ。
「ほらほら、さっさとくっついちゃいなさいよ!」
須藤さんに背中を押され、田川君と並ばされる。
私と田川君は左右からグイグイ押されて、身動き出来ないでいると
「あ~!お前らうるさい!」
と田川君が叫び、私の手を握り締めてその場から逃走した。
2年最後の日、クラスみんなで打ち上げをした。
なんだかんだと仲良しで、カラオケ行って歌わずにほぼ会話で終わるような感じだった。
そんな打ち上げが終わる間際
「私達さ、心残りがあるのよ」
須藤さんがそう切り出すと
「マジで、そろそろ田川と付き合ってあげたら?」
そう言われてしまう。
「まぁ、好きじゃないなら仕方無いけど」
須藤さんの言葉に、反射的に
「そんな事無い!」
って答えてしまい、真っ赤になる。
「たまちゃん、田川の気持ちも考えて上げなよ」
そう言われて、頭を撫でられた。
「じゃないと、他の人に取られちゃうぞ!」
微笑んで言われて、私は小さく頷いた。
そうだよね。
あの日から、ずっと田川君は私がしたいようにさせてくれた。
きちんとしなくちゃダメだね。
須藤さんに頷くと
「田川~!たまちゃん、田川と付き合うって!」
と叫ばれた。
「えぇっ!言ってない!」
慌てる私に、クラスの男子が
「良かったな~、田川。これ、俺達からのプレゼント」
と言いながら、何やら紙袋を手渡した。
田川君、疑問の視線を向けてから中身を見て、慌てて袋を閉じると叩き返している。
「お前ら、ふざんな!」
真っ赤になって怒る田川君に、疑問の視線を向けると
「田上は知らなくて良いから!」
って、ムキになって怒っている。
そんな田川君に爆笑する男子。
そんな彼等を、呆れた顔で見ている石橋君はさすがだ。
「ほらほら、さっさとくっついちゃいなさいよ!」
須藤さんに背中を押され、田川君と並ばされる。
私と田川君は左右からグイグイ押されて、身動き出来ないでいると
「あ~!お前らうるさい!」
と田川君が叫び、私の手を握り締めてその場から逃走した。
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