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悲しい出来事
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「やっぱり制服最高!」
レンタルの着物を返却し、ち~ちゃんの第一声。
「新井君、どうだった?」
と聞くと、何故か小田君が爆笑し始めた。
疑問の視線を向けると
「それがさ、もう写メって凄いのなんのって!しまいには、添田ブチ切れるし」
って笑ってる。
「写真なんか、1枚撮れば充分なんだよ」
怒って呟くち~ちゃんに、私はポンッと肩に手を乗せて
「そんだけ新井君はち~ちゃんが大好きなんだよ」
と呟くと
「その言葉、そっくりたまちゃんにお返ししたいけどね」
って言われて、思わず真っ赤になってしまった。
すると、ち~ちゃんら4人がニヤニヤし始めて
「あれあれ?なぁに?その新鮮な反応」
そう言って、私の腕の左右を繭花ちゃんとち~ちゃんに掴まれて
「今日の夜、部屋で報告会ね」
って言われてしまう。
私が真っ赤になって頷ことうとした時だった。
視線を感じて見ると、長塚君がこっちを見ているのに気が付いた。
(あれ?今日、行く場所被るんだっけ?)
と思って、スマホを見て青くなる。
長塚君から、何回もLIMEに連絡が来ていた。
昨日、疲れて寝落ちしてから、今までLIMEに気付かなかった私のバカバカ!!って落ち込んでいると、青山さんが
「あれ?田川さん達も下鴨神社を回ったんだ」
そう言われて、長塚君と青山さんは2人であそこに行ったんだ……って、ぼんやり考えていた。
色々ショック過ぎて反応の薄い私を見て
「あれあれ?もしかして、本当に田川とくっついたとか?」
青山さんが嬉しそうに話しかけて来る。
「良かったね、田川さん」
ニコニコしながらそう言うと、私の鞄に着いているモッキーとモニーのキーホルダーに気付いたみたいで
「あ!これ、恋愛運が上がるヤツでしょう?それに下鴨神社とか、どれだけ必死!」
って笑う青山さん。
すると、長塚君がバカにして笑う青山さんの肩を掴んで
「あれは俺があげたんだ」
そう呟いた。
「え?」
驚いた顔をした青山さんに
「俺と田上の2人で夢の国に行って、俺が買ってプレゼントしたんだけど」
そうハッキリ言い切った。
(な……長塚君?どうしたの?)
アワアワしている私の気持ちをよそに
「え?どういう事?」
青山さんの顔色がみるみる変わって行く。
「それにその石も、選んだのは俺だよ」
長塚君の言葉に、青山さんが私の鞄に着いたキーホルダーを掴んで奪い取ろうとした。
「止めて!」
慌てて鞄を引っ込めようとした時、青山さんが一瞬早くキーホルダーを掴んだ。
「なんなのよ!あんた!」
怒り狂う青山さんを、長塚君と星川君が二人がかりで止めようとしても止まらない。
私を守ろうと、田川君や石橋君。小田君も青山さんから私を離そうとしたその時だった。
青山さんが掴んで離さないキーホルダーが、ブチっと鈍い音を立てて引きちぎられた。
その音はまるで、私と長塚君の赤い糸が引きちぎられた音のように感じた。
レンタルの着物を返却し、ち~ちゃんの第一声。
「新井君、どうだった?」
と聞くと、何故か小田君が爆笑し始めた。
疑問の視線を向けると
「それがさ、もう写メって凄いのなんのって!しまいには、添田ブチ切れるし」
って笑ってる。
「写真なんか、1枚撮れば充分なんだよ」
怒って呟くち~ちゃんに、私はポンッと肩に手を乗せて
「そんだけ新井君はち~ちゃんが大好きなんだよ」
と呟くと
「その言葉、そっくりたまちゃんにお返ししたいけどね」
って言われて、思わず真っ赤になってしまった。
すると、ち~ちゃんら4人がニヤニヤし始めて
「あれあれ?なぁに?その新鮮な反応」
そう言って、私の腕の左右を繭花ちゃんとち~ちゃんに掴まれて
「今日の夜、部屋で報告会ね」
って言われてしまう。
私が真っ赤になって頷ことうとした時だった。
視線を感じて見ると、長塚君がこっちを見ているのに気が付いた。
(あれ?今日、行く場所被るんだっけ?)
と思って、スマホを見て青くなる。
長塚君から、何回もLIMEに連絡が来ていた。
昨日、疲れて寝落ちしてから、今までLIMEに気付かなかった私のバカバカ!!って落ち込んでいると、青山さんが
「あれ?田川さん達も下鴨神社を回ったんだ」
そう言われて、長塚君と青山さんは2人であそこに行ったんだ……って、ぼんやり考えていた。
色々ショック過ぎて反応の薄い私を見て
「あれあれ?もしかして、本当に田川とくっついたとか?」
青山さんが嬉しそうに話しかけて来る。
「良かったね、田川さん」
ニコニコしながらそう言うと、私の鞄に着いているモッキーとモニーのキーホルダーに気付いたみたいで
「あ!これ、恋愛運が上がるヤツでしょう?それに下鴨神社とか、どれだけ必死!」
って笑う青山さん。
すると、長塚君がバカにして笑う青山さんの肩を掴んで
「あれは俺があげたんだ」
そう呟いた。
「え?」
驚いた顔をした青山さんに
「俺と田上の2人で夢の国に行って、俺が買ってプレゼントしたんだけど」
そうハッキリ言い切った。
(な……長塚君?どうしたの?)
アワアワしている私の気持ちをよそに
「え?どういう事?」
青山さんの顔色がみるみる変わって行く。
「それにその石も、選んだのは俺だよ」
長塚君の言葉に、青山さんが私の鞄に着いたキーホルダーを掴んで奪い取ろうとした。
「止めて!」
慌てて鞄を引っ込めようとした時、青山さんが一瞬早くキーホルダーを掴んだ。
「なんなのよ!あんた!」
怒り狂う青山さんを、長塚君と星川君が二人がかりで止めようとしても止まらない。
私を守ろうと、田川君や石橋君。小田君も青山さんから私を離そうとしたその時だった。
青山さんが掴んで離さないキーホルダーが、ブチっと鈍い音を立てて引きちぎられた。
その音はまるで、私と長塚君の赤い糸が引きちぎられた音のように感じた。
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