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触手系な彼女から見て

未通と初めて

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 触手で奥まで突いて、抜く。
 触手で体を愛撫して、乳首は専用の触手で吸う、舐る。
 勃起したペニスは搾精用の触手で包んで、愛撫する。
 昨日と違って乳首を触るようになったくらいで、極端に激しくはしていません。
 あくまで気持ちよく、ですから。

 でも、先輩はちょっと違うようです。
 昨日はまだ、ちょっとだけ蓋をしてた感じです。
 今は抑えつけていた蓋を完全に外してる感じですね。
 すっごい喘いで、触手越しに見ると、とても艶っぽくて直に見たくなります。

 あ、触手も「目」として扱えるんですよ。
 触手って便利ですよね。

「あ゛あ゛……奥……おくぅ……こじ、あけ、てぇ……」

 先輩が何か言っております。
 奥を、こじ開ける?
 あ――……いやいや、待ってください。
 先輩の体の痕跡的に、まだ其処まで挿れられたことないですよね?
 そこ、こじ開ける時、痛い人は痛いらしいですよ?
 まぁ、触手の体液でわりと柔らかく、なってるから挿れられなくはないですけど……うーんどうしましょう?
「先輩、先輩の言っている奥は結腸のことですか? まだそこまで先輩挿れたことないですよね、体的に、痛いかもしれないですので、和らげる――」
 ぎゅうっと私の手を掴んできました。
 触手ではなく私の人の形の、手をです。

「いた、くても……いい、から……こじ、あけ……てぇ……おくまで……つら、ぬい、て……はき、だし……て……どろ、どろに……して……」

 むー、先輩は困る発言ばっかり言いますねぇ。
 二回目なのに、こういうおねだりは色んな意味で困ります。

 大腸検査と違うんですよ、アレ薬やら使用する道具とかで痛くないようにしているんですよ、じゃないと二度とやらないって人が出るらしくて。
 まぁ、それくらいデリケートな所に、私は触手を突っ込んでしかも動かしてるわけですが。

 しかも、先輩の発言――というか感情的なものから推測するに「痛くてもなんでもいいから早く奥をこじ開けて結腸まで貫いて、どろどろに犯して欲しい」という感じです。
 いや、それは触手的にも私の良心的にもちょっとアレなんですが。

 何と言うか、痛々しいです。

 先輩はきっと今までの「苦しい」を全部塗り替えてほしいのでしょう。

 まだ、触られてない、最後の場所を触られることで。

「――分かりました、無理そうなら、止めろ、とか止めて、とか言ってください。もしくはいた――」
「いたい、って、いっても、つら、ぬい、て……」
「……分かりました、では止めろもしくは止めて、とおっしゃって下さい、では」

「こじ開けさせていただきます」

 私の言葉に、先輩は嬉しそうな蕩けた表情を浮かべていました。
 それが、私の心にずきんと痛みを与えてきました。


 先輩は私の事をどう思ってるかまでは分かりません。私の事を信用してくれてるのは分かりますが。
 ただ、どのような信用の形なのかはわからないです。其処まで詳細には読み取れないのです。
 私は推測しかできません。

 私にとって先輩はどうなんでしょう。
 どこかで一度話したことがあるようなないような、そんなうろ覚えな感じです。
 ちゃんと落ち着いて……いやアレは落ち着いてと言えるのでしょうか?
 まぁ、分かりませんがお互いの正体を知った上で話し合うようなことをしたのは昨日が初めてです。

 そして言われた言葉「彼女かセフレ」、いやこれは聞いたら普通ならぶん殴られかねない案件ですよね。
 まぁ、触手族の血が濃い私が普通ならば、誰かの恋人もしくはセフレになることはないでしょう、触手フェチという奇特な方か、AV関係の方、もしくは生物学者を目指したり、生物学者の方が私に近づく位でしょう。

 別に先輩は触手フェチではないでしょう、全身触手化は要らないと言ってますし、触手フェチの人は全身触手化して欲しがるんですよねー。
 いや、一回政府関係の方でいたんですよ、やたら私に全身触手化して完全な触手状態の姿見せてくれってしつこくて……
 まぁ、その一回で見事異動させられたそうです、あんまりやりたくない事とかを他人にさせようとするのはいけませんねぇ本当。

 まぁ、先輩はそういう風ではありません。
 まぁ私が思うに「本物のペニス」でも「ディルド」「バイブ」等の玩具でもない、自分を苦しめない物、それがたまたま私の触手だったのでしょう。
 ずっと抑え込んでいた「性的な欲求」自分では発散できなくされてしまった欲求。
 欲求を抑えるのはかなり辛い事です。
 私はそうでした、だってその気になれば――大学にいる学生や教授など全員触手でぐち
ゃぐちゃに犯して堕とすなんてできるんですもん。
 ご先祖様も、その気があればお相手さん――お嫁さんを赤ん坊の時に捨てた母親と母親がいた村を襲って全員を捕食することだってできました。

 でも、私達はそれをしないことを選んだのです。

 ご先祖様の時はそんな法はありませんでした、故にご先祖様は憎むよりも、赤ん坊をどう育てるか、どう「人」として育てるかに力を注ぎ、自分の欲求など全て押し込めたのです、乳の代わりになる体液を飲ませ、時には果実などをすりつぶした物を与え、鹿などの生き物を捕まえて、あまり得意ではない火を起こして、それで焼いて食わせ、慣れない「人の言葉」でその子どもに「言葉」を教えたのです。
 この時点で、ご先祖様は、その子の為に「触手族」で生きるというよりもその子の為に「人の子の親」として生きようと決めたのです。
 まぁ、触手に育てられたのと、捨てられたのもあって、女の子は人不信のまま触手のお嫁さんになったんですけどね、最後の最後でダメでしたねーご先祖様。

 いや、おかげで私がいるんですがね。

 現在は法律などで定められています。
 触手族は希少、そして「危険」でもあると。
 まぁ、毒にも薬にもなる、扱いが難しい存在として対応されました。
 まぁ、仕方ありません。
 ただ、触手族の血を引いてるのではなく、私は体の一部だけでなく、全部を触手化して自在に扱える「触手族の本能」を持った非常に稀有で、危険な存在なのですから。
 兄妹や母と違って。
 私は非常にアンバランスな存在なのでしょう。
 人としての在り方を押し付けられ、触手としての本能を抑えつけるよう言われ育った。
 触手を出すのは暴漢から自分を守るための威嚇の時と、人命が失われる可能性の高いあの時位。
 捕食も、性的欲求も、表に出さなかった。
 まぁ、捕食欲求はほぼないのでいいんですけどね、肉系の物食べてれば満足してくれるので。

 そんな私は今、触手の欲求を出しながら、先輩を抱いている。
 すこし抑えながらですが、だって怖がられたくないんですよ。

 皆怖がるから。


 念のため、こじ開ける用の触手に変化させて、現在の「奥」に触手の先端を押し付けます。
 めりめりとこじ開けていきます、イソギンチャクみたいな触手で痛みを少しだけ軽減させるようにしながら。
「あ゛……が……」
 痛そうです、でも先輩のペニスはばっきばきに勃起しています。
 どろどろと精液もこぼしてます。

 ああ……痛くてもそういう反応をするようにさせられたんですね。

「い゛……痛……ああ゛あ゛……」
「大丈夫です、先輩、ほら、もう」

 奥の「奥」を、結腸をこじ開けて、奥まで、入りました。

「入りました……」
「あ゛ぁ゛……」

 先輩、痛そうな声なのに、何で笑ってるんですかね。
 感情的になんか「幸せ」そうなのを感じ取れます。
 本当、私で良かったんですか、先輩。

 さて、こじ開けたので触手を戻します。
「では、ゆっくり動きますね」
「あ……あぁ……」
 うーん、肯定なのか喘ぎ声なのかよく分からないです、まぁ感情的なそれは続けていいみたいな感じですけど。
 嫌ならやめてと言ってくれると思うし、感情で拒否も出るのも分かるのでゆっくりととちゅとちゅと突いてあげましょう。
「ん゛ぐ……!! い、いだ……あ゛ぁ゛……い゛だ、いぃ……」
 痛そうな声です、少し気分的にあんまりよくはありません、なのでバレないように気持ちよくなる体液を分泌しながらとちゅとちゅと突きます、止めてって言ってくれればいいんですけどね。

「あ……ふぁ……あぁ……」

 しばらくすると痛みで強張っていた先輩の体も、力が抜けはじめ、声も甘い声に変わっていきます、ああ、この声は好きですね、私こういう声が好きです。
 では優しいのは、ここまで、激しくしてあげますね先輩?

「あ゛っ!? おぐぅ!! イってる、イってる!! ああ、ひぃいいい!!」
 ドライでイったり、射精でイったりで、大変ですよね、でも止めてって何で言わないんですか?
「止めますか?」
 一旦止めて確認すると、先輩は首を横に振りました、なので遠慮なく突きます。

 イク度に締まって、触手により絡みついてしゃぶるような先輩のナカ、抜けそうになると吸い付いてきてもっとと強請る欲張りな其処。
 先輩の低くて素敵な声、でも今はもっと素敵なお声で喘いで、よがって、出す物が無くなった今はドライでずっとイっている。
 とてもお綺麗な先輩のお顔、今はとっても可愛らしい、涙と唾液でぐちゃぐちゃなお顔。
 もっと堪能したいけど、そろそろ限界のようです、先輩が。
「先輩、出しますね」
 こじ開けたソコに、溜めた体液をたっぷり流し込みます。
「お゛あ゛……」
 吐き出してから、抜くと、先輩がこちらを見て何かを言ってます。
「キス……してぇ……」
「……いいですよ」
 可愛い恋人のお願いです、叶えて上げましょう。

 私のファーストキス、先輩に上げますね。

 唾液で塗れた先輩の唇に、私はそっと唇を重ねました。



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