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婚約者
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クラレンス・エスクード侯爵令息は、イザベラ様によく似た面立ちの美少年だ。
羨ましいほどに艶々の金髪に、思慮深げな琥珀色の瞳。
実に貴族らしい顔つきと、ほっそりスリムの王都で何不自由なく暮らしている令息って感じの体躯をしている。
賭けてもいい。
絶対に腹筋は割れていないわ。
彼の向かいに座るのは、私を真ん中にして、左右にイザベラ様とアナスタシア様となる。
貴族の立場では、侯爵令息のクラレンス様はイザベラ様に次いで高位になる。普通は誰よりリラックスしていても可笑しくないのに、クラレンス様の緊張感は半端ない。
大神殿に呼び出したのが原因か、はたまたイザベラ様の隠しきれない高貴オーラに中てられたのか。1等級聖女勢揃いというのが要因かもしれない。
何しろ、アナスタシア様と私は秘匿扱いだしね。
「叔母上。1年間の契約婚約という話は聞きましたが…相手が皇弟とは聞いてません…」
そっちが原因だった。
「皇弟だと不味いのですか?」
「不味いどころの話ではありませんよ!他国の王族が絡んでいるのであれば、国王陛下にも話が上がっているはずです。陛下を欺くなど不敬以外の何ものでもありません!」
「安心しなさい。兄には許可を得てます」
兄というのはアンドレアス国王陛下のことだ。
陛下はイザベラ様の従兄で、小さい頃からよく遊び、共に学んだ仲らしい。当時、婚約者候補と名が挙がり、イザベラ様が毛を逆立てた猫のように暴れまわって婚約の話が流れたという話は有名。
イザベラ様によると笑い話だ。
イザベラ様曰く、陛下が嫌いなのではなく、結婚が嫌いだったという。
陛下とは兄妹のような関係性で、夫婦になるという未来は子供ながらに描くことはできなかったそうだ。
それは陛下も同様だったそうで、お互いの同意の上でイザベラ様を婚約者候補から除外したという経緯があるそうな。
結果、2人の関係は兄妹。もしくは親友として今現在も良好な関係が続いており、公式の場は陛下、非公式の場においてはとアンドレアスと使い分けている。
王妃が嫉妬しないのかと心配すれば、王妃曰く「本当の兄妹みたいで嫉妬する要素がないわ」とのことだ。
そして、イザベラ様が”兄”と口にする場合は、密かに情報を共有しているという隠語になる。
「フラック男爵令嬢には話はしているのかしら?」
「はい…。モニカも了承しています。ですが、騙す相手が相手ですので、モニカには改めて口外無用。1年間、私との接触は手紙でも無しと告げようと思います」
1年も恋人と会えないのは辛いわ…。
「父の方には、ランビエール辺境伯令嬢とお付き合いしている旨を報告しています。偽装なので、婚約の話はしていません」
「構いませんよ。偽装であることは、わたくしたちと兄が知っていれば良いのですから」
「クラレンス様、私の我儘を聞いて頂いて感謝しています。フラック男爵令嬢には申し訳なく思います」
「いえ。私も渡りに船と思ったのは事実です。ただ、シルヴィア1等級聖女様がお相手だと驚いただけで…」
「アンドレアスも困っていたわ。相手がなかなか諦めないらしいのよ。あまり強く言っても政治に影響するでしょう?」
イザベラ様が扇子の奥で嘆息する。
「あの、イザベラ様」
今まで黙って話を聞いていたアナスタシア様が、不意に口を開いた。
「その相手の方のお名前を聞いても宜しいのでしょうか?」
「ええ、構いませんよ。フェルスター皇国皇弟パトリック・ブラウニンガー公爵です」
さらっとデカい名前が出た。
皇族なんて私の知識では隣国しか知らないからそうだろうなとは思ったけど、それでも聞きたくなかった。
フェルスター皇国はフランシス王国の後ろ盾となる強国だ。フランシス王国がのんびりだらだら平穏無事にいられるのは、フェルスター皇国の気まぐれとも言える。
聖女派遣の優遇だけで成り立つ、実に心許ない平和になる。
名前を聞いたアナスタシア様は「そうですか…」と額に手を当てて沈黙し、クラレンス様に至っては「やっぱり隣国…」と額に脂汗が浮かんでいる。
威風堂々としているのはイザベラ様だけで、壁に控える侍女たちも視線を足元に落として記憶を消そうと頑張っているように見える。
「無理ーーーっ!!」
私の絶叫に、イザベラ様以外の人たちがびくりと肩を跳ね上げた。
「無理無理無理無理無理ーーーっ!粗野な私なんかが嫁いだら、1年も経たずに”不敬だ!”とギロチン逝きになります!分不相応です!も…もしかして、犬のように鎖に繋がれて、皇国中を浄化しろと引きずり回されるための婚姻ですか?死ぬまで酷使されて、死んだら荒野にぽいっと捨てられる…とか?」
早口にまくし立て、答えに辿り着いた気がした。
サー、と頭から血の気が引いていく。
「シルヴィアさん、落ち着きなさい」
「と、取り乱しました…」
いや、まだ取り乱しきれてない。
叶うなら、絶叫しながら大神殿を駆け抜けて亡命するところだ。で、ほとぼりが冷めた頃に戻って来たい。
ぽろぽろ…と涙が零れる。
「どうして私なのでしょう?美人でもないし、おっぱいもお尻も控えめの女の子なのに…。殿方はおっぱいもお尻も、はち切れんばかりのセクシー美女が好きなのでしょう?」
唯一の男性の意見を聞くべくクラレンス様に目を向ければ、クラレンス様がぎょっと目を見開いて、そわそわと視線を落とした。
心なし、顔も耳も真っ赤。
図星ですか?
「シルヴィアさんは光る原石よ?お化粧をして、マナーを身に着けたら、世の殿方が黙っていませんわ」
イザベラ様の優しいお世辞に、うんうん、とアナスタシア様が頷いている。
でも、私は化粧が苦手だ。
顔がベタベタする。
あと、髪を可愛らしく飾るのも苦手。どうせ崩れちゃうんだから、簡単なポニーテールがちょうどいい。
王族と結婚なんてすれば、籠の鳥決定だ。
囚人と同じじゃない!
「お嬢様」
ロージーがハンカチを差し出してくれて、そっと涙を拭う。
「私、お父様の言葉がよく分かりました」
「ランビエール辺境伯のお言葉?」
「はい。私が1等級聖女になった折り、ノアを贈られたのです。ノアは鹿毛の牡馬なのですが、聖騎士たちの馬も追いつけないような駿馬なのです。お父様はノアを贈る際、こう言って下さいました。”嫌になったら全力で逃げろ”…と」
しん、と応接室が水を打ったように静かになった。
そして、イザベラ様とアナスタシア様が「くすり」と笑った。
「辺境伯らしい贈り物ですわ」とはアナスタシア様だ。
「でも、相手が相手ですからね。慎重になりましょう」
イザベラ様の言葉に私は頷く。
「フェルスター皇国の間諜は其処彼処にいるでしょうから」
「そうなのですか?」
「そもそもが可笑しいのです。1等級聖女として公の場に出る役目はわたくしが担っています。顔と名前が知れ渡っているのはわたくしなのです。アナスタシアさんは遠方に赴くことが多いので、名前は知られていても顔までは知られていません。そして、シルヴィアさん。あなたは最も知られていない聖女なのです。ランビエール家の長女が聖女になったとは知られていても、等級までは周知されていません。1等級聖女は3人いると周知されているだけで、実際は、わたくし以外は秘匿扱いなのです。警護の問題もありますので、関係者には箝口令が敷かれています。なのに、今回、アンドレアスに直接シルヴィアさんを名指ししたのです。”1等級聖女を娶りたい”ではなく、”シルヴィア・ランビエール1等級聖女を娶りたい”と」
「確かにそうですわ…」
アナスタシア様が気難しい顔で押し黙った。
私は謎のベールに包まれた1等級聖女ではあるけれど、比較的自由に馬に騎乗して国中を癒して回っている。田舎に行けば行くほど、私の顔と名前は知られている。
ただ、私が1等級聖女と知っている人はゼロだと断言できる。
「確かに私も、初めてシルヴィア1等級聖女様とお会いしました。叔母上から説明がされなければ、ランビエール辺境伯令嬢が1等級聖女とは存じ上げなかった。叔母上…そんな間諜を忍ばせるような皇国を欺けるでしょうか?」
可哀想に。
クラレンス様が生まれたての小鹿のように震えているわ。
クラレンス様の震えを見ていると、すん、と涙が引っ込んだ。怯えた心が、メラメラと不屈の炎を燃やすのが分かる。
こんちくしょー!
皇族がなんだ!皇弟がそんなに偉いのか!
……偉いんだろうけど…。
身分を笠に着て陛下に要求する根性が気に入らない。
きっと甘やかされて育ったクソじじいに違いない。年を経た今も子供みたいな思考回路のクソじじいだ。
20才上?30才上?
もしかすると、棺桶に片足突っ込んだじじいかもしれない。「余は死にたくない…聖女を所望する!若いやつ!生気を啜るのじゃ~」とか言ってるのかも。
ぞぞぞぞっ…、と肌が粟立った。
「クラレンス様。どうぞよろしくお願い致します」
藁にも縋る思いで、私は深々と頭を下げた。
羨ましいほどに艶々の金髪に、思慮深げな琥珀色の瞳。
実に貴族らしい顔つきと、ほっそりスリムの王都で何不自由なく暮らしている令息って感じの体躯をしている。
賭けてもいい。
絶対に腹筋は割れていないわ。
彼の向かいに座るのは、私を真ん中にして、左右にイザベラ様とアナスタシア様となる。
貴族の立場では、侯爵令息のクラレンス様はイザベラ様に次いで高位になる。普通は誰よりリラックスしていても可笑しくないのに、クラレンス様の緊張感は半端ない。
大神殿に呼び出したのが原因か、はたまたイザベラ様の隠しきれない高貴オーラに中てられたのか。1等級聖女勢揃いというのが要因かもしれない。
何しろ、アナスタシア様と私は秘匿扱いだしね。
「叔母上。1年間の契約婚約という話は聞きましたが…相手が皇弟とは聞いてません…」
そっちが原因だった。
「皇弟だと不味いのですか?」
「不味いどころの話ではありませんよ!他国の王族が絡んでいるのであれば、国王陛下にも話が上がっているはずです。陛下を欺くなど不敬以外の何ものでもありません!」
「安心しなさい。兄には許可を得てます」
兄というのはアンドレアス国王陛下のことだ。
陛下はイザベラ様の従兄で、小さい頃からよく遊び、共に学んだ仲らしい。当時、婚約者候補と名が挙がり、イザベラ様が毛を逆立てた猫のように暴れまわって婚約の話が流れたという話は有名。
イザベラ様によると笑い話だ。
イザベラ様曰く、陛下が嫌いなのではなく、結婚が嫌いだったという。
陛下とは兄妹のような関係性で、夫婦になるという未来は子供ながらに描くことはできなかったそうだ。
それは陛下も同様だったそうで、お互いの同意の上でイザベラ様を婚約者候補から除外したという経緯があるそうな。
結果、2人の関係は兄妹。もしくは親友として今現在も良好な関係が続いており、公式の場は陛下、非公式の場においてはとアンドレアスと使い分けている。
王妃が嫉妬しないのかと心配すれば、王妃曰く「本当の兄妹みたいで嫉妬する要素がないわ」とのことだ。
そして、イザベラ様が”兄”と口にする場合は、密かに情報を共有しているという隠語になる。
「フラック男爵令嬢には話はしているのかしら?」
「はい…。モニカも了承しています。ですが、騙す相手が相手ですので、モニカには改めて口外無用。1年間、私との接触は手紙でも無しと告げようと思います」
1年も恋人と会えないのは辛いわ…。
「父の方には、ランビエール辺境伯令嬢とお付き合いしている旨を報告しています。偽装なので、婚約の話はしていません」
「構いませんよ。偽装であることは、わたくしたちと兄が知っていれば良いのですから」
「クラレンス様、私の我儘を聞いて頂いて感謝しています。フラック男爵令嬢には申し訳なく思います」
「いえ。私も渡りに船と思ったのは事実です。ただ、シルヴィア1等級聖女様がお相手だと驚いただけで…」
「アンドレアスも困っていたわ。相手がなかなか諦めないらしいのよ。あまり強く言っても政治に影響するでしょう?」
イザベラ様が扇子の奥で嘆息する。
「あの、イザベラ様」
今まで黙って話を聞いていたアナスタシア様が、不意に口を開いた。
「その相手の方のお名前を聞いても宜しいのでしょうか?」
「ええ、構いませんよ。フェルスター皇国皇弟パトリック・ブラウニンガー公爵です」
さらっとデカい名前が出た。
皇族なんて私の知識では隣国しか知らないからそうだろうなとは思ったけど、それでも聞きたくなかった。
フェルスター皇国はフランシス王国の後ろ盾となる強国だ。フランシス王国がのんびりだらだら平穏無事にいられるのは、フェルスター皇国の気まぐれとも言える。
聖女派遣の優遇だけで成り立つ、実に心許ない平和になる。
名前を聞いたアナスタシア様は「そうですか…」と額に手を当てて沈黙し、クラレンス様に至っては「やっぱり隣国…」と額に脂汗が浮かんでいる。
威風堂々としているのはイザベラ様だけで、壁に控える侍女たちも視線を足元に落として記憶を消そうと頑張っているように見える。
「無理ーーーっ!!」
私の絶叫に、イザベラ様以外の人たちがびくりと肩を跳ね上げた。
「無理無理無理無理無理ーーーっ!粗野な私なんかが嫁いだら、1年も経たずに”不敬だ!”とギロチン逝きになります!分不相応です!も…もしかして、犬のように鎖に繋がれて、皇国中を浄化しろと引きずり回されるための婚姻ですか?死ぬまで酷使されて、死んだら荒野にぽいっと捨てられる…とか?」
早口にまくし立て、答えに辿り着いた気がした。
サー、と頭から血の気が引いていく。
「シルヴィアさん、落ち着きなさい」
「と、取り乱しました…」
いや、まだ取り乱しきれてない。
叶うなら、絶叫しながら大神殿を駆け抜けて亡命するところだ。で、ほとぼりが冷めた頃に戻って来たい。
ぽろぽろ…と涙が零れる。
「どうして私なのでしょう?美人でもないし、おっぱいもお尻も控えめの女の子なのに…。殿方はおっぱいもお尻も、はち切れんばかりのセクシー美女が好きなのでしょう?」
唯一の男性の意見を聞くべくクラレンス様に目を向ければ、クラレンス様がぎょっと目を見開いて、そわそわと視線を落とした。
心なし、顔も耳も真っ赤。
図星ですか?
「シルヴィアさんは光る原石よ?お化粧をして、マナーを身に着けたら、世の殿方が黙っていませんわ」
イザベラ様の優しいお世辞に、うんうん、とアナスタシア様が頷いている。
でも、私は化粧が苦手だ。
顔がベタベタする。
あと、髪を可愛らしく飾るのも苦手。どうせ崩れちゃうんだから、簡単なポニーテールがちょうどいい。
王族と結婚なんてすれば、籠の鳥決定だ。
囚人と同じじゃない!
「お嬢様」
ロージーがハンカチを差し出してくれて、そっと涙を拭う。
「私、お父様の言葉がよく分かりました」
「ランビエール辺境伯のお言葉?」
「はい。私が1等級聖女になった折り、ノアを贈られたのです。ノアは鹿毛の牡馬なのですが、聖騎士たちの馬も追いつけないような駿馬なのです。お父様はノアを贈る際、こう言って下さいました。”嫌になったら全力で逃げろ”…と」
しん、と応接室が水を打ったように静かになった。
そして、イザベラ様とアナスタシア様が「くすり」と笑った。
「辺境伯らしい贈り物ですわ」とはアナスタシア様だ。
「でも、相手が相手ですからね。慎重になりましょう」
イザベラ様の言葉に私は頷く。
「フェルスター皇国の間諜は其処彼処にいるでしょうから」
「そうなのですか?」
「そもそもが可笑しいのです。1等級聖女として公の場に出る役目はわたくしが担っています。顔と名前が知れ渡っているのはわたくしなのです。アナスタシアさんは遠方に赴くことが多いので、名前は知られていても顔までは知られていません。そして、シルヴィアさん。あなたは最も知られていない聖女なのです。ランビエール家の長女が聖女になったとは知られていても、等級までは周知されていません。1等級聖女は3人いると周知されているだけで、実際は、わたくし以外は秘匿扱いなのです。警護の問題もありますので、関係者には箝口令が敷かれています。なのに、今回、アンドレアスに直接シルヴィアさんを名指ししたのです。”1等級聖女を娶りたい”ではなく、”シルヴィア・ランビエール1等級聖女を娶りたい”と」
「確かにそうですわ…」
アナスタシア様が気難しい顔で押し黙った。
私は謎のベールに包まれた1等級聖女ではあるけれど、比較的自由に馬に騎乗して国中を癒して回っている。田舎に行けば行くほど、私の顔と名前は知られている。
ただ、私が1等級聖女と知っている人はゼロだと断言できる。
「確かに私も、初めてシルヴィア1等級聖女様とお会いしました。叔母上から説明がされなければ、ランビエール辺境伯令嬢が1等級聖女とは存じ上げなかった。叔母上…そんな間諜を忍ばせるような皇国を欺けるでしょうか?」
可哀想に。
クラレンス様が生まれたての小鹿のように震えているわ。
クラレンス様の震えを見ていると、すん、と涙が引っ込んだ。怯えた心が、メラメラと不屈の炎を燃やすのが分かる。
こんちくしょー!
皇族がなんだ!皇弟がそんなに偉いのか!
……偉いんだろうけど…。
身分を笠に着て陛下に要求する根性が気に入らない。
きっと甘やかされて育ったクソじじいに違いない。年を経た今も子供みたいな思考回路のクソじじいだ。
20才上?30才上?
もしかすると、棺桶に片足突っ込んだじじいかもしれない。「余は死にたくない…聖女を所望する!若いやつ!生気を啜るのじゃ~」とか言ってるのかも。
ぞぞぞぞっ…、と肌が粟立った。
「クラレンス様。どうぞよろしくお願い致します」
藁にも縋る思いで、私は深々と頭を下げた。
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